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地上波テレビの字幕を全文書き起こします

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字幕書き起こし 金曜プレミアム・映画「ダ・ヴィンチ・コード」【2夜連続!最新作公開記念】 2016.10.28

今日と明日の夜はトム・ハンクス主演劇場最新作『インフェルノ』の公開を記念して大ヒットミステリーシリーズ2作品を2夜連続で放送
今夜放送の『ダ・ヴィンチ・コード』では宗教象徴学者ラングドン教授が天才レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に隠された暗号を解き明かす
原作は社会現象にもなった大ベストセラー小説
歴史的事実に独自の解釈と大胆な想像力を加え2000年もの間隠されてきた歴史を揺るがす謎に迫る
番組の最後にはトム・ハンクスから…

(足音)
(ソニエール)ハァハァ…。
ハァハァ。
ハァハァ…。
ハァハァ。
(ソニエール)ハァハァ…。
うっ!
(センサーの音)
(ソニエール)うわー!
(シラス)止まるんだ。
どこにあるか言え。
お前たちは正当な所有権のないものを持っている。
あ…何のことだ?わたしには分からないが…。
それは命を懸けるほどの秘密か?やめろ。
(シラス)死にたいのなら…。
(ソニエール)待て。
(ソニエール)ああ神よ許したまえ。
サン・シュルピス教会の聖具室をローズ・ラインが通っているがバラの印の下にある。
(シラス)礼を言う。
(銃声)うわ!?
(うめき声)
(拍手)うっ…あ…。
(拍手)
(拍手)
(ラングドン)ありがとう。
ありがとう。
あっあ…。
うっ…ああ…。
象徴とは一種の言語です。
過去を理解する手掛かりです。
ことわざにもあります。
「絵は千の言葉を語る」と。
しかしどんな言葉なのでしょう?次の象徴を見てどんなことを思い浮かべますか?
(女子学生)憎悪。
人種差別。
(男子学生)「KKK」興味深い意見です。
しかしスペインではまったく別の解釈になります。
これはスペインでは司祭が着るローブです。
では次を。
(女子学生)聖母子像。
(女子学生)信仰。
キリスト教
いえこれは異教の神ホルスとその母イシスです。
キリストより何世紀も前のものです。
過去の理解の度合いでわたしたちがどれだけ現在を理解できるかが決まってきます。
だがどのようにすれば真実が見いだされるのか?そしてわたしたちがどのように歴史を記録すれば自らを定義できるのか。
何世紀にもわたってゆがめられてきた歴史をどのように読み解けば本来の真実が見つかるのか。
今夜その探求の旅に出発しましょう。
(女性)息子がハーバードで教わってます。
ふ〜ん。
(女性)マイケル・カルプといいますが。
ああ彼か。
(コレ)ああ失礼。
カルプさん確か彼にはAマイナスを付けましたよ。
(女性)聞きました。
ありがとうございます。
どうも。
(コレ)ミスター・ラングドン
ああ。
(コレ)ボンジュール教授。
フランス司法警察警部補のコレです。
アメリカでいうならFBIです。
この写真を見ていただけないでしょうか?
(コレ)わたしの上司のファーシュ警部がこの遺体に残された印についてあなたに専門家の見地から意見を聞きたいと。
ちょっと失礼します。
彼とは夕方会う予定でした。
ええ知ってます。
彼のスケジュール帳に書いてあった。
現れなかった。
1時間以上待ったのに。
ああ。
誰が…。
なぜこんなことを。
あ…あなたは誤解されていますね。
彼は何者かに撃たれた。
ですがこの写真に写ってる姿はムッシュ・ソニエール自身が作ったのです。
(シラス)導師。
4人は全員死にました。
総長と3人の参事です。

(導師)では隠し場所は聞き出せたのか?4人は同じ答えを言いました。
4人に別々に聞いたのに。

(導師)修道会が秘密を守ろうとする決意は手ごわいのではないかと恐れていたのだが。
死への恐怖は人を動かすものです導師。
ここです。
このパリにあります導師。
サン・シュルピス教会のバラの印の下です。

(導師)シラス。
すぐそこに行くんだ。

(通話の切れる音)はい分かりました。

(カーステレオの音楽)
(コレ)警部がお待ちですから。
分かったよ。
(ファーシュ)ミスター・ラングドン
ええ。
わたしは警部のベズ・ファーシュ。
このピラミッドはどう思う?見事ですね。
パリの顔に出来た傷あとだ。
ではこちらへ。
あっあの対になった2つのピラミッド。
ユニークですね。
幾何学模様の反復です。
面白いな。
あ…わたしがここでどれだけお役に立てるか分かりませんが…。
(ファーシュ)館長とは親しくしていたのかね?それほどでは。
正直言うと連絡が来て驚いたぐらいですから。
(警官)3階西側には異常なし。
閉館後人は入っていません。
できたら階段で行きたい。
それで会おうと言ってきたのはソニエールから?そうです。
電話してきたのか?メールです。
わたしがパリにいると知って。
話したいことがあると。
何をだね?どうした?落ち着かないな。
はぁ…。
はぁグランド・ギャラリーか。
ここで遺体が見つかったんですよね?なぜそれを知ってる?現場写真の寄せ木張りの床で分かりました。
独特ですから。
何てことだ…。
(マイケル)先ほどの話をもう一度確認しておきましょう司教。
多くの人がオプス・デイをカルト集団と呼びます。
超保守的なキリスト教秘密結社とも。
(アリンガローサ)理解できないことを恐れてるだけだ。
自分をむち打ったりシリスを身に着けて罪をあがなう必要があるのでしょうか?わたしたちの会員の多くは既婚者であり家庭を持っている。
修行生活を選ぶのはほんの一握りの者だ。
ですがそのような人たちは…。
これで十分だ。
マイケルありがとう。
アリンガローサだ。

(導師)シラスが成功した。
伝説は本当です。
「バラの印の下にある」と。
わたしの役目はもうすぐ果たされる。
(アリンガローサ)議会と1時間後に会う。
金は今夜渡せるよ導師。
ウィトルウィウス的人体図』だ。
ダ・ヴィンチの一番有名なスケッチです。
肌に描かれた星は?五芒星。
その意味は?五芒星は異教の象徴です。
悪魔崇拝か。
いや違う違う。
そうじゃないんです。
もっと古い時代にはビーナスを象徴していたんです。
万物の女性側の半分を表す。
ではソニエールは死ぬ間際自分の胸に女神のシンボルを描いたということか。
なぜだ?ファーシュ警部それはわたしにも分かりません。
わたしに言えるのは彼が誰よりもこの象徴の意味を知っておりそれは悪魔崇拝とは関係がないということです。
そうかな?そうです。
ではこれをどう解釈する?「オー・ドラコニアン・デビルオー・レイム・セイント」「ドラコンのごとき悪魔め役に立たぬ聖人め」?どういう意味だ?限られた時間でメッセージを残す場合君ならどうする?ああわたしだったら犯人の正体を書きます。
そのとおりだ。
そのとおり。
では教授…。

(ソフィー)失礼します警部。
(ファーシュ)ヌヴー捜査官。
(ソフィー)お話の途中すみません。
後にしてくれないか。
殺人現場の写真を受け取って暗号を解読しました。
フィボナッチ数列です。
フィボナッチ?ソニエールが床に残した暗号です。
本部があなたに説明しろと。
なるほど。
フィボナッチ数列だ。
これは確かに…。
ラングドン教授に緊急のメッセージがあるんです。
教授?ん?何でしょう?何だ?ああ。
司法警察暗号解読官のソフィー・ヌヴーです。
すぐに大使館に連絡を。
あ…。
申し訳ありませんが人命の懸かった緊急事態だそうです。
これが大使館の伝言サービスの番号です。
ありがとう。
つまりソニエールはこのフィボナッチ数列を使ってメッセージを残したんです。
(ソフィーのアナウンス)「こちらはソフィー・ヌヴーです。
ただ今留守にしていますので…」あの…ヌヴーさんこれは?ええ。
その番号で合ってます。
アクセスコードをダイヤルしてメッセージを聞いてください。
しかしこれは…。
コードは3けたの数字よ。
その紙に書いてあります。
(ソフィーのメッセージ)「ラングドン教授このメッセージを聞いても態度を変えないで。
わたしの指示をしっかり聞いて。
絶対にファーシュ警部に気付かれないようにしてください。
あなたは危険にさらされています」事故がありまして友人が…。
明日の朝帰国しないと。
なるほど。
トイレに行ってもいいですか?顔に水を掛けてきたいんですが。
いいとも。
ヌヴーは意味がないと言ってる。
ただの数遊びだと。
本当に意味はないか?戻ってきたら見てみます。
すまないな。
頼むよ。
ソニエールのメッセージを持ってる?何の話をしてるんだ?はぁ何を考えてたんだか。
君は僕を誰かと勘違いしてるんじゃないか?僕はここに…。
上着のポケットを調べて。
えっ?とにかく見て。
GPS追跡用発信機。
誤差60cm以内で居場所を特定できる。
迎えに行った捜査官が上着のポケットに入れた。
逃げたときのために。
あなたは鎖でつながれてるの教授。
逃げる理由はない。
何もしていない。
それではあなたはこのメッセージの4行目のことをどう思う?ファーシュはあなたが来る前にこれを消した。
「P.S.ロバート・ラングドンを捜せ」ファーシュはあなたに自白させようとしてるの。
(コレ)ああそうだ。
あいつはまだトイレか?何をしてるんだ?ファーシュはほかの容疑者を捜そうともしていないのよ。
あなただと決め付けてる。
ソニエールから連絡が来たのはいつ?え…。
今日?そうだ。
時間は?何時だった?た…確か3時だ。
3時ごろ。
ファーシュのニックネームは雄牛よ。
走りだすともう止まらない。
彼に逮捕されたら立件まで何カ月も拘留される。
ヌヴーさん…。
そのときにはソニエールが何を伝えようとしたか分かっても無駄になる!君!やめてくれ!ちょっと待ってくれ。
君は何者だ?メッセージを見て。
「P.S.」「追伸」って意味だろ。
「プリンセス・ソフィー」よ。
バカみたいよね。
でも彼と暮らしてたときわたしはまだ子供だったから。
ジャック・ソニエールはわたしの祖父なの。
死にひんした彼はわたしたちを会わせようとした。
それがなぜか教えてもらえるなら逮捕されないようあなたを大使館へ逃がしてあげる。
ファーシュはわたしをここから帰さないってことか?そうよ。
どうにかしてここから出るためには何か方法を考えないと。
どんな方法があるんだ?
(コレ)分かったまた後でかける。
(ファーシュ)ソニエールは彼の本を読んでいたのか。
『血の系譜』またかけ直す。
すいません警部。
問題が起きました。
本部はヌヴーをよこしていないそうです。
何?
(刑事)警部見てください。
(コレ)信じられない飛び降りた。
(ファーシュ)ちくしょう!
(コレ)移動しています。
スピードが速い。
速過ぎる!きっと車だ。
(コレ)カルーゼル橋を渡り南に向かっています。
カルーゼル橋です。
あの野郎!
(サイレン)祖父とはずっと疎遠だった。
最後に会ったのも話したのもずいぶん昔。
今日オフィスに電話があったの。
何回もね。
「命が懸かってる」って言ってたけどそれはわたしと会うための口実だと思った。
彼はわたしと話ができないと悟りあなたに連絡したのよ。
ちょっと待てよ。
何なの?違うよ違う。
これは違うぞ。
フィボナッチ数列はその順番に意味があるが順番が乱れてる。
彼は何かを伝えようとして暗号を使ったんじゃないかな。
これを持っていてくれ。
文章そのものに意味はない。
しかし文字を並べ替えたら意味を成すかも。
アナグラムね。
記憶だけで解読できる?どうかな?記憶はかなりいい方だが。
なるほど。
やはりアナグラムだ。
始めの文章の文字を並べ替えると「レオナルド・ダ・ヴィンチ」と「モナリザ」になる。
教授。
モナリザ」はすぐそこにある。
(コレ)警部。
これを見てください。
窓からトラックの上に投げたんでしょう。
賢いやつですよ。
(ファーシュ)何だ感心してるのか?しまったぞ。
「ルーヴル」に残ってるのはルドゥーか?はい。
(ファーシュ)連絡しろ。
早く呼べ!「モナリザ」の笑顔はぼかして描かれている。
絵の中の地平線は右より左の方がはるかに低い。
そうね。
左から見た方が人物が大きく見えるんだ。
歴史的に左は女性右は男性を意味する。
見て。
血よ。
それは?「ソー・ダーク・ザ・コン・オブ・マン」「人の欺瞞はかくも邪悪なり」いいや。
それ以上の意味がある。
じゃあこれもアナグラムなの?解読できる?あ…。
(物音)教授急いで!早く。
「ムーン」「サーモン」「チャームズ」「デーモン」「オーメン」「コード」「モンク」「ストーン」「ロック」『マドンナ・オブ・ザ・ロックス』『岩窟の聖母』よ。
ダ・ヴィンチか。
気を付けて。
(物音)そんなそんなバカな…ユリの紋章だ。
(コレ)ルドゥー急いでグランド・ギャラリーに戻れ。
われわれもそっちに向かっているが到着まで2分ほどかかる。
全車両に告ぐ。
直ちに「ルーヴル」に引き返せ。
緊急事態だ。
これはソニエールのよ。
小さいころこれを見たのを覚えてる。
いつかあたしにくれるって約束だった。
あの言葉を聞いたことはないか?「人の欺瞞はかくも邪悪なり」いいえ。
あなたは?子供のころに秘密の集会が行われてることはなかったか?宗教的な儀式のようなものだ。
君のおじいさんが秘密にしていた集会だよ。
シオン修道会についての話は聞かされなかったか?それ何?どうしてそんなことを聞くの?シオン修道会は謎に包まれた世界最古の秘密結社の1つで歴代のリーダーはアイザック・ニュートンダ・ヴィンチもそうだった。
ユリの花は彼らの紋章。
そして彼らが守る秘密をこう呼ぶ。
「邪悪なる人の欺瞞」それはどんな秘密なの?シオン修道会が守っているのはこの地上における神の力の源だ。
はっ!?もうどうして!?わたし一人じゃ無理だわ。
これ以上のトラブルはごめんだ。
何でアメリカ大使館に…。
お願い!もしうまく逃げられたとして…。
分かった。
(急発進の音)
(悲鳴)よせよせ!よせよせ!無理だ!やめろ!何てことするんだ。
(警官)おい車をどかせ。
向こうにどかせ。
どかすんだ。
早くどかせ!どこかに身を隠さなきゃ。
主よ力を与えよ。

(シラス)《パパやめて!やめろ!》
(シラスの父)《お前は幽霊だ!お前は幽霊だ!》
(アリンガローサ)《お前たち!神の家で盗みを働くのか!》
(シラス)主よ力を。
《お前は天使だ》
(サンドリーヌ)偉い方々とお知り合いですのね。
アリンガローサ司教にはお世話になりました。
このサン・シュルピス教会で祈りを捧げる機会を逃したくありません。
(サンドリーヌ)朝までお待ちいただけないのは残念です。
(サンドリーヌ)光が奇麗ですのに。
シスター教えてください。
ローズ・ラインのことを。
(サンドリーヌ)ローズ・ラインとは北極と南極を結ぶあらゆる線のことです。
世界で初めて規定された経度ゼロの子午線はパリを通っており路上にはそれを示す135個の真ちゅうの標識があります。
この教会の中にも。
「バラの印の下にある」
(サンドリーヌ)何ですか?シスター。
(シラス)ご案内には及びません。
あとは1人で見て回ります。
大丈夫です。
主の安らぎが訪れますように。
あなたにも。
警部。
ヌヴーの車が見つかりました。
北駅に乗り捨ててあった。
それからラングドンがクレジットカードでブリュッセルまでの乗車券を2枚購入しています。
(ファーシュ)こっちを欺くためだろうが念のため北駅付近で聞き込みをさせろ。
はい。
(ファーシュ)わたしは無線でインターポールに連絡する。
(コレ)インターポール?しかしまだラングドンが犯人かどうか分からないのに…。
あいつが犯人に決まってる。
疑いの余地はない。
ロバート・ラングドンが犯人だ。
ここはブローニュの森
この公園ならしばらくの間は安全よ。
(物音)
(シラス)うっ。
うん!そんな…バカな!待ってて。
警察よ。
(男性)だから何だよ?50ユーロでそれを売って。
そのお金で何か食べて。
(男性)OK。
危ないとは思わなかったのか?いいえ。
これでゆっくり考えられる。
何かいい考えが出そう?「エリア51」のUFOの破片を渡されたような気分だよ。
「次のステップは何だ?」彼はいつもそう言った。
「ソフィー次のステップは何だ?」パズルや暗号をわたしに与えて。
宝探しか?犯人捜しよ。
あ…。
さっきのシオン修道会と関係があるのかもしれない。
違うといいが。
修道会には血塗られた歴史がある。
教会によって虐殺されたんだ。
全ての始まりは1,000年前フランスの王が聖地エルサレムを征服したときだ。
この十字軍遠征は歴史上最大のものの1つでその指揮を執ったのが秘密友愛組織のシオン修道会であり彼らがつくった武装集団テンプル騎士団だ。
テンプル騎士団は聖地を守るための組織でしょ?表向きはね。
それで真の狙いを隠したといわれてる。
その狙いとはキリストの時代に失われた宝物を見つけることだったらしい。
そのためには教会も人を殺すことすらいとわなかったという。
それで見つかったの?その宝物は。
こう答えよう。
ある日騎士団はあっさり探すのをやめた。
そして聖地を離れローマに真っすぐ帰った。
騎士団が脅迫したのか教会が買収したのかそれは分からないが教皇シオン修道会の騎士すなわちテンプル騎士団に無限の権力を与えた。
ところが14世紀に入ると彼らの権力は肥大し過ぎそれに脅威を感じたバチカンは極秘の命令書をヨーロッパ全土に送った。
教皇テンプル騎士団悪魔崇拝者だと宣言し彼らを地上から消し去るよう神に告げられたと言った。
その作戦は精密に実行されテンプル騎士団はほぼ全員抹殺された。
それが1307年10月13日の金曜日だ。
13日の金曜日ね。
教皇は修道会の持つ宝物を探させたが何も見つからなかった。
わずかな修道会の生き残りも消えた。
そして宝物を探す旅が再び始まったんだ。
それはどんなものなの?そんな話聞いたことがないけど。
あるはずだ。
誰もが一度は聞いたことがある。
「聖杯」と言えば君にも分かるだろ?それじゃソニエールは聖杯の在りかを知っていたっていうの?それ以上かもしれない。
この十字と花の飾りはとても古いが…見てくれ。
この下の金属はずっと新しい。
現代のIDスタンプがある。
「ハクソー24」このドットはレーザーで読み取るものだ。
これはペンダントじゃない。
鍵なんだ。
おじいさんが君に残した…。
わたしたちによ教授。
「ハクソー通り24番地」これはIDスタンプじゃない。
住所を示してる。

(ソニエールのアナウンス)「ジャック・ソニエールです。
発信音の後に伝言を残してください」
(発信音)
(サンドリーヌ)ムッシュ・ソニエール電話に出てください。
サンドリーヌ・ビエイユです。
リストの番号に電話をしてみましたが参事は3人とも死んだと思われます。
偽りの情報を聞いた男が床を割っています。
どうか早く電話に出てください。
お願いですから。
(シラス)ヨブ記38章11節。
ご存じかな?シスター。
38章11節。
「ここまで来るのは良いが先に進むな」
(シラス)「先に進むな」か。
わたしをからかっているのか?キー・ストーンはどこにある?わたしは知りません。
そうか…。
(シラス)あなたは教会のシスターでありながらシオン修道会にも仕えていた。
イエスの真の教えはただ一つです。
うっ!はぁ…。
神の聖人たちよ来たれ。
主の天使たちよ急げ。
この女の魂を受けよ。
全能の神の元にその魂を届けよ。
バチカン長官)ようこそ司教。
会合のメンバーは揃いました。
(一同)父と子と聖霊の名において。
バチカン長官)これから話すことはここだけの秘密にします。
いかなる話でありましょう?
(アリンガローサ)すでにお伝えしましたが金額は…。
(司祭)分かっています。
2,000万ユーロを無記名債権で用意しました。
高い手数料ですな。
どうです?司教。
わたしはただ全ての人にさらなる信仰の道を開くために。
(司祭)謙虚ですな。
われらが救世主アリンガローサ司教。
そんなことを言うとは…。
言うだけじゃない!行動している!わたしを支持しないバチカンの方こそ不信心でひきょうだ!今世界中で血が流されているのはキリスト教の真価が伝えられてないからだ!あなた方は本来の目的を忘れている。
今夜聖杯は破壊されます。
修道会の残されたメンバーたちも沈黙します。
自ら導師と名乗る男がわたしに接触してきたんです。
何だ?
(コレ)2人の娼婦がブローニュの森でラングドンヌヴーを見たそうです。
ブローニュの森からタクシーに乗ったと。
あなたが専門家だから?何がだ?どうしてソニエールがあなたを選んだのかっていうこと。
もっと修道会に詳しい学者は何人もいる。
それに彼はわたしに好意を抱いていなかったと思う。
わたしをバカにしたジョークを言ったこともあったしね。
どんなジョーク?・
(ドアの開く音)
(警備員)こんばんは。
こんばんは。
(警備員)ご用件は?はいそれでしたらそちらの右のドアにどうぞ。

(ドアの開く音)
(ドアの開く音)
(ヴェルネ)こんばんは。
夜間支配人のアンドレ・ヴェルネです。
こちらへお越しになるのはこれが初めてですね?そうです。
ハハッ。
分かりました。
ここの鍵は相続で受け継がれることが多く初めての方は手順をご存じない。
この鍵はスイスの銀行口座のようなものでしてしばしば遺言で次の代に受け継がれます。
これはあなたが受け継いだ鍵ですね?金庫の最短貸出期間は50年です。
一番古い口座は?かなり古いですがテクノロジーとともに鍵も変わる。
コンピューターが鍵を認識した後口座番号を入力すれば金庫を取り出せます。
それではごゆっくりどうぞ。
もし口座番号を忘れたらどうなるの?番号を調べる方法はある?どの鍵にも10けたの番号が与えられて持ち主だけが知っています。
番号を思い出せるといいのですが。
間違うとシステムが不能になります。
10けた。
ああ。
おじいさんが残したフィボナッチ数列だ。
順番は乱れてるが…。
正しい順序で。
君が決めろ。
変な気分。
わたし歴史は好きじゃないの。
過去を振り返ってもいいものは見えてこなかったから。
真実の瞬間だ。
(起動音)そんな…。
信じられない。
バラだよ。
バラは聖杯の象徴なんだ。
(ヴェルネ)お邪魔して申し訳ない。
どうやら警察が思ったより早く到着したようです。
ついてきてください。
安全のためです。
警察が来るって知ってたの?警備員からあなたについて知らせが入りました。
あなたの口座は最も古くランクも最高なので脱出手段を用意してあります。
脱出手段?この中に入ってください。
時間がありません。
この中に?
(ヴェルネ)おい何かあったのか?警察の者だがちょっといいか?
(ヴェルネ)これからはるばるチューリヒまで運転しなくちゃならないんだ。
時間かかるか?急いでるんだ。
すぐ済む。
(ヴェルネ)ホントか?ああ。
犯罪者を2人捜してるんだ。
(ヴェルネ)ああ。
ここには犯罪者がたくさんやって来るよ。
ハハハ。
開けてもらえるかな?後ろを。

(ヴェルネ)俺が鍵を預けてもらえるほど信用されてると思うのか?
(コレ)自分のトラックの鍵もないのか。

(ヴェルネ)これは装甲車だ。
鍵は目的地に送られる。
もういいか?スケジュールに遅れちまう。
(コレ)あああんたずいぶん高そうな時計してるな。
えっ?ハハハ。
露店で買った。
40ユーロの安物さ。
35で売るよ。
(コレ)ハハハ。
(ヴェルネ)30。
(コレ)要らない。
行け。
30にしてやるって。
(コレ)いいと言ったろ!
(ヴェルネ)分かった。
(コレ)早く行け。
ほら!あっ…。
そっちはどうだ?
(アリンガローサ)今は待つのです。
導師が金の受け渡し場所を連絡してきます。
バチカン長官)あなたはその導師をずいぶん信頼しているようですな。
(アリンガローサ)ああそのとおり。
彼のためにわたしの天使を差し向けました。
神の戦士としてシラス以上の者はいません。
(シラス)主の慈しみの助けによりここにわたしの犯した罪を告白しあがないます。
これまでの行いを心より悔い改めます。
アーメン。
これが聖杯なの?魔法の杯であり地上における神の力の源?訳が分からない。
神を信じていないな。
そうよ。
人だけを信じてる。
人は優しくしてくれるときもある。
(物音)あなたは神を恐れてるの?教授。
カトリックとして育った。
それじゃ答えになってない。
うっ…。
教授大丈夫?ああ。
それを開けてくれ。
さぁ。
はっ…。
クリプテックスよ。
秘密を保管するためのもの。
ダ・ヴィンチが発明したの。
秘密の情報をパピルスの巻き紙に書き込みその巻き紙を巻き付けるの。
ビネガーの入った小さくて壊れやすいガラス瓶にね。
無理に開けようとするとガラス瓶が壊れビネガーがパピルスを溶かす。
そして秘密は永久に失われる。
中の情報を取り出す唯一の方法は正しいパスワードを並べること。
5個のダイヤルにそれぞれ26文字ずつだからつまり…フゥ組み合わせは1,200万通り。
クリプテックスにそこまで詳しい女性と会うのは初めてだ。
ソニエールが昔作ってくれたの。
僕の祖父は手押し車をくれたよ。
とにかくこれは聖杯じゃない。
うっああくそ。
あなた具合が悪そうよ。
ああ。
落ち着かせてあげる。
なぜか効くの。
子供のころ母がよくやってくれた気がする。
「気がする」?そうよ。
(ソフィーの母)《気分良くなった?ソフィー》
(激突音)わたしの両親は交通事故で死んだの。
兄も一緒に。
わたしは4歳。
気の毒に。
もう昔のことよ。
うん…。
落ち着いた?ああ。
よかった。
(ヴェルネ)どんなやつが鍵を持ってくるか20年待ったが殺人犯が2人とはな。
俺によこせ。
何の話をしてるんだ?
(銃声)分かった!渡すよ。
今すぐだ!下がれ!連続殺人犯なら殺しても文句は出ない。
後ろを向け。
後ろを向け!君もだマドモワゼル。
(ドアの閉まる音)うっ!うっ!?あっ…。
ソフィー!ああ…。
前に乗れ!僕が運転する。
急げ!
(銃声)うわ!?
(銃声)
(銃声)あ…。
あ…。
何があった?君とおじいさんとの間に何があったんだ?僕は肩をぶつけ銃で撃たれた。
血も出てる。
正直に言ってくれ。
彼に育てられたと言ったな。
なのに話もしなくなっておじいさんのことを名字で呼んでいる。
君は歴史が嫌いだというがそういう人は自分の過去を憎んでいるだけなんだ。
あなた心理学者もやってるの?ソニエールが君を修道会のメンバーとして訓練していたとしたら…。
訓練ってどういう意味?小さいころからパズルやクリプテックスをもらったんだろ?これまでの話が本当だって言うの?修道会も聖杯も?本当だと信じてる人々とかかわることになったんだ。
人を殺すような連中と。
それ誰?うっ…。
これ以上は僕には無理だ。
聖杯の歴史を研究している知り合いがいるんだ。
修道会の伝説に人生を懸けていてイギリス人だが住んでるのはフランスだ。
信用できる人なの?だといいけど。
(ファーシュ)アンドレ・ヴェルネ。
書類によればあんたは運転手じゃないな。
どうした?舌をなくしたのか?トラックと一緒に。
苦しんでるようだがわたしの使命はあんたの命より重い。
分かるか?用は何だ?
(ファーシュ)輸送トラックの発信機を今すぐ作動させろ。
(レミー)お待ちください。
起きていらっしゃるか見てまいります。
何で助手席側なの?リーは何でもイギリス流を好むんだ。
(ティービング)ロバート!君に金を借りていたかな?リー。
わが友人。
どうかかつての同僚を中に入れてくれ。
(ティービング)もちろん。
ありがとう。
(ティービング)その前に君の高潔さを試す。
質問は3つ。
あ…。
望むところだ。
(ティービング)第1の質問だ。
わたしが君に出すべきなのはコーヒーか紅茶か?紅茶に決まってる。
(ティービング)素晴らしい。
第2の質問だ。
ミルクかレモンか?ミルク?それは紅茶の種類による。
あ…。
(ティービング)正解だ。
フゥ。
(ティービング)では第3の質問。
最も重要なことを聞こう。
ヘンリー・レガッタでハーバードがオックスフォードに勝ったのは何年のことだったか教えてくれ。
これまでにそんな珍事は一度も起こっていない。
(ティービング)君の心は清らかだ。
入りたまえ。
はぁ…。
(ティービング)ようこそシャトー・ヴィレットへ。
何だ?
(技師)トラックからの信号を受信しました。
(ファーシュ)それを待ってた。
(技師)これです。
見てください。
ヴィレットか。
よしコレに伝えろ。
わたしが行くまで動くなと。
(技師)シャトー・ヴィレット付近のコレ警部補の班へ告ぐ。
コレ警部補の班へ告ぐ。
手配中の2人が近辺にいるもよう。
(アリンガローサ)アリンガローサだ。
ソニエールはなぜあなたを巻き込んだのか…。
ホント…ごめんなさい。
だけど…あなたでよかった。

(レミー)どうぞごゆっくりおくつろぎください。

(ティービング)ロバート!若いご婦人を同伴のようだな。
あっリー・ティービング卿。
こちらミス・ソフィー・ヌヴーだ。
ソフィーリー・ティービング卿だ。
お訪ねいただいて光栄だ。
夜中だが構わないよ。
ありがとうございます。
こんなに遅い時間なのに。
あまりに遅いのでもう早朝だ。
ハハハ…。
魅力的な笑顔ですな。
アールグレイには?レモン。
(ティービング)ご名答。
ハハハハ…。
はい。
シャトー・ヴィレット…。
分かりました。
(ティービング)夜中にやって来るとはどんな用向きかね?こんな老いぼれに。
シオン修道会について話したいことがあってね。
守護者たちか?秘密を巡る戦争か?はっきり説明できなくて悪いが実は今理解できないことに巻き込まれている。
ほぉー。
君が?頼れるのは君しかいない。
おだてて協力させようだなんて恥を知りたまえ。
恥とは思わない。
フフフ…。
守護者は常に4人いる。
修道会総長と3人の参事。
その4人が聖杯を守っている守護者だ。
ありがとうレミー。
もう下がれ。
シオン修道会のメンバーは世界中に散らばっている。
いやその証拠とされた文章は後に偽造だと判明しただろ。
世間にそう信じ込ませたんだ。
おー。
シオン修道会の任務はただ一つ。
今なお隠された重大な秘密を守ること。
地上における神の力の源ね。
いや。
誰もがそう誤解しているが彼らが守っているのは教会の力の源聖杯だ。
分からないんだけどどんな力なの?いわゆる魔法のカップ?おー!ロバート聖杯がカップだと教えたのか?
(ティービング)聖書は天国からファクスで届けられたのではない。
聖書を今の形にまとめたのは1人の人間だったんだ。
異教徒の皇帝コンスタンティヌス
コンスタンティヌスキリスト教徒でしょ?とんでもない。
彼は生涯異教徒で死の床で洗礼を受けただけだ。
彼はローマにおいて絶対の権力を持つ神官だった。
古くから人々は男性的な神々である自然と聖なる女性である女神との両方をあがめていた。
だが当時宗教紛争がローマにまん延しつつあった。
その3世紀前イエスという若いユダヤ人が現れ愛と唯一の神を説いたんだ。
彼が磔になって1世紀後じわじわと数を増したキリストの崇拝者がやがて異教徒たちとの宗教戦争を始めた。
いや異教徒の方から戦争を始めたのかもしれない。
どっちが始めたことか言い切ることはできないはずだぞ。
その対立が激化しローマが2分されかかったことについては君も異論なかろう?うん。
コンスタンティヌスは異教徒だったかもしれないが同時に現実主義者でもあった。
325年彼はキリスト教を唯一の宗教として公認し国を統一した。
キリスト教は上り調子でね帝国の分裂を避けたかった。
キリスト教を新たな伝統として確立するためコンスタンティヌスはニケーア公会議という宗教会議を開いた。
この公会議で多くの宗派が議論と投票を重ねどの福音書を聖書に採択しどれを破棄するか復活祭の日付はどうするかなどあらゆることが決められた。
もちろんイエスを神とするかどうかも。
あ…どういうこと?いいかね。
歴史上そのときまで多くの信者はイエスを非凡な預言者だと見なしていたにすぎない。
偉大で素晴らしい人物だがあくまで人間だと。
命に限りがある人間だと。
神の息子ではなくて?神の甥の甥にも当たらないよ。
コンスタンティヌスがイエスを神という存在にまで高めたわけじゃない。
彼はそれを認めただけですでに多くの人がそう信じていた。
同じことだ。
違う!同じじゃないね。
君は事実を自分に都合良く解釈している。
だがそう考えているキリスト教徒は多い。
人間だったイエスはある日神になった。
神という認識が強化されただけだ。
バカを言うな!神への昇格は正式な発表を…。
ちょっと待って!待ってちょうだい。
誰が神で誰が人か?その議論を巡ってどれだけの人が殺された?唯一の神がいるかぎりその名において人が殺され続けることになる。
では聖杯を見せよう。
(ティービング)君も『最後の晩餐』は見たことがあるだろ?レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた壁画の傑作だ。
それでは目を閉じてもらえるかな。
リー。
そんな余興はやめてくれ。
君はわたしの力を借りたいんだろ?老人にも楽しみを許してもらいたい。
(ため息)さてマドモワゼルイエスはどこに座っているかな?真ん中よ。
よろしい。
彼は弟子たちにパンを分けている。
では飲み物は何かな?ワインよ。
飲み物はワイン。
正解だ。
では最後の質問。
テーブルの上のグラスの数は?1つ?それが聖杯なの?目を開けて。
グラスはたくさんある。
しかし杯の形をしたものはない。
少しばかり奇妙じゃないかね?聖書も一般の聖杯伝説もこのときまさに聖杯が誕生したと述べているのになぜないのか?うーん。
ロバート君から説明してくれないか?男性と女性を表す象徴について教えてくれ。
おー!風船で動物を作るなら得意なんだがね。
これが男性を表す記号だった。
簡略化した男根だよ。
見てのとおりね。
まさにそうだ。
これは剣を表し男の攻撃性を象徴する。
今も軍隊の制服の階級章はこれだ。
ペニスの数が多ければ階級も高いというわけだな。
そしてご想像のとおり女性のシンボルはこれと逆向きだ。
「杯」と呼ばれる。
その「杯」すなわち杯はカップに似ているがより重要なのは子宮の形に似ていることだ。
そう!聖杯とはカップではない。
見て分かるとおりこの記号は女性を指している。
聖杯に当たるその女性は大きな秘密を抱えておりその秘密はキリスト教を根本から覆しかねないものだったんだ。
ちょっと待って。
じゃあ聖杯とは杯じゃなくて人のことなの?女の人?その女性があそこに描かれているあの絵だ。
みんな男だわ。
そうかな?主の右手の誉れある席に座っている人物はどうかね?ん?垂れた赤毛に女性的に重ねた手。
かすかに胸も膨らんでいないか?信じられない。
そうだろうな。
心理学でいう「スコトマ」先入観で物が見えなくなる。
この女性は?それがマグダラのマリアだよ。
あの娼婦の?娼婦なんかじゃない。
591年に教会が彼女の名をおとしめたんだ。
うーん…彼女はイエスの妻だった。
(シラス)うう…。
そんな話は根も葉もない。
いや根も葉もしっかりあるよ。
それを裏付ける証拠は1つもない。
たくさんの証拠があると君もわたしも知っている。
違う。
あくまでも仮説だ。
イエスとマリアの服をよく見てほしい。
鏡に映したように対称的だろ?君も先入観を持ってそう見ているんだ。
さらに不思議な点を指摘しようか。
イエスとマリアは腰の辺りで接しているようだが上半身は遠ざけ合い2人の間に1つの形を作ろうとしてるかのようだ。
これがレオナルドの描いた杯だ。
うん。
そうだロバート。
君は気付いたかな?2人の位置を換えるとこうなるんだ。
ダ・ヴィンチが描いたからって真実とはいえないでしょ?だがそれが真実だと母たる歴史が語っている。
読んであげよう。
ピリポによる福音書の一節だ。
ピリポ?そう。
これはニケーア公会議において否認されたイエスを神ではなく人間として扱ったという理由でね。
「そして救世主の連れはマグダラのマリアである。
キリストはどの弟子よりもこの女性のことを愛した。
そして彼女の唇に」…。
「結婚した」とは書かれてないじゃない?いや…それについてだがロバート。
これが書かれた時代に「連れ」という言葉が意味していたのは配偶者だ。
そしてこれはマグダラのマリア本人が書いた福音書だ。
彼女が書いた?書いたかもだ。
ロバート邪魔をするな。
確証はない。
そしてペテロは言った。
「主はわれわれより彼女が大事なのか?」レヴィは答えた。
「ペテロよかの女性を敵のごとく見なすのか?もし主が彼女を尊ぶならそれを拒むあなたは何者なのか?」いいかね?しかもイエスはマグダラのマリアに言ったんだ。
「教会を受け継ぐのは彼女の仕事だ」とね。
マグダラのマリアだ。
ペテロではない。
つまり教会を動かしていくはずだったのは女性だ。
マグダラのマリアが実はベニヤミン王の末裔であったことも伝わっていない。
ところで君フランス語で言ってくれないか?「聖杯」を。
LeSaintGraal.語源は中世英語の「サングリアル」これはアーサー王伝説の中に出てくる。
さてこれを2つに分けて訳してもらえるかな?「SangReal」を訳すと「王家の血」聖杯伝説がキリストの血の入った杯について語るときそれはイエスの聖なる血脈を宿した女性の子宮のことなんだ。
だけどイエスの血脈が受け継がれるためには…。
マリアはキリストが処刑されるとき妊娠していた。
(ティービング)自分とやがて生まれるキリストの子供の安全のためマリアは聖地を離れてフランスに逃げた。
そこで彼女は娘を出産した。
名前はサラ。
子供の名前まで分かってるの?娘だって?そうだ。
事実ならさらに問題だな。
どうして?異教徒は男女の交わりを通し超越的存在を見いだした。
セックスで神を見いだしたの?異教では女性を天国への道として崇拝するが現代の教会は自分たち自身が天国への道だと主張する。
天国への鍵を握る者が世界を支配する。
つまり女性は教会にとって脅威なんだ。
教会による異端尋問が始まり人類史上最も血塗られた書物が出版された。
『マレウス・マレフィカルム』『魔女の鉄槌』だ。
自由な思想を持つ女性を見つけ拷問し処刑する方法が記された本だよ。
300年間に及ぶ魔女狩りで5万人の女性が捕らえられ火あぶりによって殺された。
(ティービング)いや何百万人という説もある。
想像してみたまえ。
もしキリストの権威が娘に受け継がれていたら人を殺すに値する秘密だ。
まさに人類史上最大の隠ぺい行為といえるだろう。
これがシオン修道会が長きにわたって守り続けてきた秘密だ。
彼らは聖なる血脈の守護者なんだ。
われわれの真の過去を守る者たちであり今もどこかで生きているイエスとマグダラのマリアの末裔を守る者たちだ。
(ブザーの音)
(レミー)サー・リー。
どっちが主人だか分からなくなるときがあるよ。
彼が作るソースもそんなにうまくないしな。
(ティービング)はい。
何の用でしょうか?
(レミー)今彼らがニュースに出ています。
末裔が生きてるって?そんなのあり得る?あり得なくもないな。
わたしをだましたんだな。
君たちがテレビに出ている。
4人も殺した手配犯として。
だからヴェルネは連続殺人犯と。
わたしの家へ上がり込みわたしの情熱をもてあそんだ。
だからソニエールは君に…。
今すぐ出ていけ!リー聞いてくれ。
ごめんだ。
警察を呼ぶ。
ソニエールは彼女の祖父だ。
君は修道会のメンバーと思われる人物のリストを今も持っているだろう?ジャック・ソニエールもそのリストに載ってるはずだ。
彼は総長だったかもしれない。
違うか?えっ?リストのトップにある。
どうだ?4人が殺された。
守護者の人数と同じだ。
修道会の秘密が漏れ参事が殺され総長自身にも死の危険が迫っていたら信用できる誰かに秘密を委ねなければならなくなる。
組織の外部の人間にだ。
その人間は彼が昔訓練した者かもしれない。
ロバート見え透いたでたらめを言うな。
これでどうだ?あ…。
そんなバカな。
まさかそれが…。
キー・ストーンか?これを君に見せよう。
何のためのものか教えてくれ。
(コレ)待て!待つんだ。
待機しろという警部の命令だ。
(刑事)でも車がある。
2人はこの中にいるはずです。
あ…。
まさに伝説が予言したとおりだ。
「バラの印の下にあり」おー何と…。
はぁー。
おー。
リー。
あーまさかこれが本当に…。
リー。
うん?それで?すまない。
続けよう。
あ…。
キー・ストーンの中には地図がある。
その地図が聖杯に導いてくれる。
はぁ。
総長自身から訓練を受けた君が彼からユリの紋章を受け継ぎこれを見つけたのか?彼は謎解きの歌も歌ってくれただろう。
わたしも知ってる。
・「バンバババーンバーンバンババーン」・「ババーンバーン」秘密を守り切れるかな?知っていることを言わずにいられるかい?暗号もきっと君なら解読するぐらい簡単なことだろうな。
ハハハ。
修道会参事だ。
聖杯の守護者がわたしの家にいるとは。
彼に言ってちょうだい!わたしは何も知らないって。
リーそんなに単純じゃない。
彼女は…。
(シラス)うー!あ…!ロバート!うわ!
(シラス)フン!そこの女動くな。
じいさん…。
その箱をテーブルに置け。
価値のない箱だ。
それより金銭的取引ならできるが…。
そのキー・ストーンをテーブルに置け。
無理だぞ。
(ティービング)資格のある者だけがこれを開けられる。
うわ!
(銃声)あっ!
(シラス)うわ!
(ティービング)くっ!
(シラス)うう…。
えい!銃声だ!
(コレ)門をぶち壊すんだ。
(刑事)行くぞ!
(刑事)よし!勇ましいな。
あ…。
駄目座ってて。
大丈夫?ああ。
君は無事か?ええ。
少しは役に立つことをしろ!バカ者が。
こいつを縛るものを持ってこい。
動けないようにして。
(ティービング)幸いなことにたやすく倒せるドラゴンだったな。
シリスを着けている。
何を?
(ティービング)見たまえ。
これはキリストと同じ苦痛を自分に与えるためのものだ。
オプス・デイだ。
ファーシュもオプス・デイだ。
わたしたちを追ってる警部がメンバーの印を着けてた。
ロバート。
(ティービング)まったく君たちがいると退屈しないで済むな。
ああ…。
リー。
この中身が見たいならここから逃げないと。
(ティービング)あーそれなら飛行機がある。
・ロバートどこへ行くの?・
(ティービング)ここを通れ。
・こっちだ!早く。

(ティービング)ここだ。
・ドアを早く!・リー気を付けろ。
こっちだソフィー。
・大丈夫?・気付かれるな。
(車のエンジン音)
(ティービング)急げ!レミー。

(車のエンジン音)
(コレ)やられた!荒っぽいな。
(パトカーのサイレン)あっ。
(ティービング)うっ。
(パトカーのサイレン)神よ!
(ティービング)どの神だ?
(シラス)うー!
(ティービング)なぜ怒ってるのか理解できないね!私は君を撃ってこの森に捨てることもできるんだぞ。
銃をしまえ。
彼が必要になるかも。
それでいい。
オプス・デイって…何なの?保守的なカトリックの宗派だよ。
バチカンが直轄する属人区だ。
バチカンが人を殺してるっていうの?
(ティービング)いや違う。
あの箱を狙って?違うんだ。
それはバチカンでもオプス・デイでもない。
わたしたちは昔から続いてきた戦争に巻き込まれたんだよ。
一方には修道会がおりもう一方には高い地位を持つ秘密メンバーが集まって教会を支配してきた。
「影の議会」というその組織はキリストの血脈の証拠を消そうとしてはるか昔からキリストの末裔を見つけ出し殺してきた歴史がある。
どうかしてる。
そうかな。
(物音)偉大な生涯の物語が嘘だと分かったら世界はどうなる?バチカンはこれまでに前例のない信仰の危機を迎える。
(レミー)やっと電話が通じました。
呼び出しています。
(ティービング)ロジャー聞いてくれ。
すまないな。
実はフランスの気候にうんざりでね。
だから飛行機を頼む。
行き先は…。
チューリヒだ。
チューリヒが好きでね。
見失ったとはいったいどういうことだ!
(コレ)警部…。
これはあなたのミスです。
勝手に動くなと命令したのはあなたですよ。
警部。
あなたはどうかしてる。
あの2人は何者なんですか?警部。
インターポールから離陸機の報告が入りました。
(ファーシュ)今度は邪魔するなよ。
あなたがソニエールを殺したの?ジャック・ソニエールを殺したの?わたしは神のメッセンジャーだ。
うっ!あなたがわたしの祖父を殺したの?わたしは神の…。
うっ!お前は呼吸をするごとに罪を犯している。
どんな隠れ家も安全ではない。
お前を追っているのは天使たちだからな。
あなた神を信じてる?あなたの神は人殺しを許さない。
地獄で焼かれるのよ。
ソフィー。

(アリンガローサ)導師も喜びます。
バチカン長官)聖杯を見つけたらどうするつもりですか?
(アリンガローサ)破壊します。
文書もそしてもちろん棺もです。
バチカン長官)後継者は?最後の勅令を実行して血を流すのかね?
(アリンガローサ)その必要はありません。
棺さえ破壊することができればDNAテストも不可能になります。
血脈を証明することはできなくなる。
必要なときは…。
議会がこれまでやってきたことをやってくれますか?キリストは…。
キリストは人間をより良い存在にするために命を犠牲にした。
彼の子孫も同じ運命にある。
(ファーシュ)飛行プランを見せてくれ。
管制官)10分待ってくれ。
用意しろと言ったろ。
今は休憩中でね。
10分したらまた来てくれ。
うわ!鼻が…。
鼻が!飛行プランを見せてくれ。
管制官)嫌だね。
バカヤロー。
んっ!
管制官)うわ!
管制官)うわ!?
(ファーシュ)飛行プランを見せろ!頼むよ。
「クロス」でもないな…。
えーっと。
「スピアー」か?その後マリアは?誰も知らない。
マグダラのマリアは残りの生涯を隠れて暮らしたが影の議会は彼女をその死後も追い続け彼女が存在した証拠を消そうとしている。
だが彼女には騎士が付いていた。
彼女を守るために戦う男たちだ。
彼らはマリアの棺の前にひざまずき彼女を崇拝した。
権力を奪われ迫害された者たちのことを忘れないために。
その後修道会はマリアの遺骨と血脈の証拠を隠した。
時間がたち人々がその棺すなわち聖杯が失われたと信じるそのときまで。
何をする!?聖杯の伝説をシャトーで話してたな。
やめろ。
慎重に扱え。
「バラの印の下にある」と。
このふたの細工は…。
(ティービング)バラだ。
アハハ。
鏡が要る。
(ティービング)ダ・ヴィンチの反転文字だな。
どうも。
「イン・ロンドン・ライズ・ア・ナイトア・ポープ・インタード」「ロンドンに教皇の葬った騎士が眠る。
かの者の労苦の果は神の怒りをこうむる。
その墓を飾るべき球体を探し求めよ。
それはバラの肉と種宿る胎とを表す」「ロンドンに教皇の葬った騎士が眠る」だって?つまり教皇が葬儀を執り行った騎士ってことだろうな。
修道会の騎士はただの騎士じゃない。
テンプル騎士団か。
彼らを葬った場所はロンドンに1カ所だけ。
テンプル教会。
ちょっと失礼するよ。
パイロットのロジャーと行き先変更の相談をしてくる。
リー。
君は逃亡犯をかくまって逃がした。
これ以上迷惑を掛けることはできない。
君とわたしはこれまで歴史を観察してきた。
時間という眼鏡を通してな。
だが今は歴史の中で生きている。
歴史をつくりながら。
ハハハ!迷惑だって?わたしは聖杯を探す旅に出た。
君たちはこの老人に人生最高の夜を与えてくれた。
ありがとう。
パイロットと交渉してくる。

(コレ)ヘヘヘ。
それは新しい捜査方法ですか?
(ファーシュ)取り逃がした。
行き先はスイスだ。
引き渡し協定がない。
先ほど管制官があなたを告訴したという無線が入りました。
(せきばらい)どうしたんです?警部。
わたしがオプス・デイと知ってたか?
(コレ)ええ。
(ファーシュ)直属の司教から連絡がありこう言われた。
「殺人犯が罪を告白した。
名前はラングドン」「その男は想像できないほど邪悪な人間でもし止めなければまた殺す」と。
(ファーシュ)罪の告白を秘密にするという誓いを破って司教はわたしに警告を与えたんだ。
わたしは誰を失望させた?司教か?それとも神か?行き先がロンドンに変わりました。
(サイレン)
(警部)飛行機を確認した。
着陸を指示して滑走路で待機させるんだ。
(サイレン)おい!
(警官)2人は裏に回れ!
(警官)了解!
(警官)警察だ!われわれは銃を持っている。
手を上に上げろ!
(警官)回り込め!
(警官)こっちだ!
(警官)今すぐ手を上に上げるんだ!手を上げるとつえがつけない。
おはよう。
昔マリフアナをやったのがバレてしまったのかな?
(警部)あなたが逃亡者を運び人質を取っているとフランスからの通報だ。
あなた方を拘束する。
残念ながら医者に予約があって行かなければならない。
(レミー)車を回します。
(警部)深刻な事態です。
フランス警察もここに来る。
止まれ。
刑事さん君のゲームに付き合ってる暇はないんだ。
行かせてもらうよ。
もしどうしてもわたしたちを止めると言うなら銃で撃つといい。
まず彼から。
機内を調べろ。
(ティービング)どうぞ。
強行突破しますか?フフッ。
間違いだった。
行かせろ。
フランスの警察は信用できんな。
乗り心地は?ビスケットでも?バレなかったか?目の前のものには人は気付かないものだよ。

(導師)司教債権は手元にありますか?
(アリンガローサ)持っているよ導師。

(導師)オプス・デイの宿舎で受け渡してもらいたい。
(アリンガローサ)光栄だ。

(導師)あなたがロンドンに着くころには聖杯が見つかっているはずだ。
バチカン長官)忘れないように。
これがバチカンに知られたらわたしたちは破門されます。
もし何か間違いがあれば…。
(アリンガローサ)それは分かっています。
議会は存在しません。
これまでと同じように。
友人よ…。
天のご加護を。
(ティービング)警察がいないかよく見ていろ。
(ティービング)はぁー。
それにしてもロバート君には感心したよ。
よくあの小さい飛行機に我慢してくれた。
なあ?うん?聞いてないのかね?ロバートは子供のころ井戸の中に落ちたんだ。
ああ。
何歳だった?7歳。
(ティービング)一晩中水に漬かり力の限り叫んでも井戸の中に反響するだけで発見されたときは瀕死の状態だった。
昔のことだ。
何を言うんだロバート。
君ともあろう者が過去のことを忘れようとするとは。
ところで修道会はどうして聖杯に関する文書を秘密にしてきたの?
(ティービング)分からない。
後継者が名乗り出るまで待っているという説もあるがそれは筋が通らない。
後継者本人は自分が何者か知らないからだ。
(ティービング)どなたか…。
教会ってどこも気味が悪い。
寒い…。
「ロンドンに教皇の葬った騎士が眠る」さて…。
どの墓に球体がある?
(ティービング)2体はよろいの上にチュニックを羽織りそして2体は足首までのローブ。
2人は剣を持ち…。
(ティービング)こっちの1人…いや2人は祈っている。
1人は両腕を体の横につけている。
(ティービング)あーこっちは気の毒にほとんど朽ち果てているぞ。
ないぞどこにも…。
墓を飾るべき球体が。
「飾るべき」だから失われてるのか?
(ティービング)かもしれないな。
これを見てみろ。
これは墓じゃない。
(ティービング)何?墓に決まってる。
違う!これは彫像だ。
(ティービング)えっ?墓じゃないから遺体もない。
この場所は間違ってる。
もうここはいいでしょう。
行きましょう。
あっ!ソフィー!おい!うっ!
(シラス)キー・ストーンはどこだ?正直に言うんだ。
手を離せ!
(シラス)キー・ストーンをよこせ。
早くよこせ!ほらこれだ。
ここにある。
その手を離せ。
その後で取引しようじゃないか。
(ティービング)レミー!よせよせやめろ。
銃をしまえ。
今撃ってもこれじゃちゃんと当たらない。
いや当たるさ。
(ティービング)やめろ!どういうつもりだ?感謝するよ教授。
ややこしいことになるところだった。
あきれたな。
何てやつなんだお前は。
うわ!
(レミー)これですっとしたよ。
茶番が終わってうれしいね。
ティービングをトランクに入れろ!
(ティービング)何?うう…。
うわ…。
大丈夫か?悪いな…。
(鳥の飛ぶ音)
(銃声)
(尼僧たち)あっ!もうついてきてない。
聖杯が見つかるまでリーは無事だろう。
こっちが先に見つけないと。
まず図書館に行く。
急ごう!このトランクが大き過ぎてスペースの無駄だと文句を言われたことがあるが果たして今は文句を言うかな?あなたが導師ですか?そうだ。
(シラス)あ…。
(レミー)よくやってくれた。
見事にやり遂げてくれた。
まだクリプテックスが開いてないので仕事は終わっていません。
(レミー)君は十分にやってくれた。
エゴによって目的が妨げられることがあってはならない。
そうですか…。
(レミー)分かったな?
(レミー)ここで待っていろ。
オプス・デイの宿舎だ。
君の行いもじき報われる。
わたしは老人を始末してくる。
神のご加護を…。
導師…。
キリストと共にあれ。
あー遠いな。
30分かかるぞチェルシー図書館まで。
リーを助けるには時間がかかり過ぎる。
どうしたんだ?図書館をのぞいてくる。
ねぇ隣に座ってもいい?
(男性)どうぞ。
ありがとう。
あなたの携帯を見て思ったの。
それってネットにつながるのよね?
(男性)ああ。
もしできたら…。
あ…よかった。
彼氏と一緒だったのか。
ありがとう。
これでデータベースにアクセスできるといいが…。
「ロンドンに教皇が葬った騎士が眠る」検索語は騎士「Knight」に教皇の「Pope」そして聖杯。
大事な宝とわたしのもうけが失われるところでした。
アハッ。
わたしの演技はうまかったでしょう?ハハハハ!あの僧侶も信じてた。
俳優になれますね。
わたしたちの成功に…。
導師。
旅の終わりはもうすぐです。
あなたの正体は死んでも明かしませんから。
フッ。
(男性)違うのがヒットしてるな。
ほら見て。
教皇の「Pope」じゃなくて別の「Pope」だ。
「AlexanderPope」っていう名前ばっか出てくるよ。
「A・Pope」!君のおじいさんは天才だよ。
(ベルの音)行こう。
(レミー)あっ…。
あ…。
うっ!あっおう!
(うめき声)
(操作音)・
(婦警)警察です。
どのようなご用でしょう?フランス警察が手配してる2人の殺人犯の居場所を知っているんだが…。
(婦警)緊急通報がありました。
通話の発信地点はドックランズです。
通報者は男性。
手配中の殺人犯2人がオプス・デイの宿舎に隠れていると。
「Pope」は教皇の「Pope」を指してるんじゃない。
全てが二重の意味なんだ。
「Knight」も「騎士」という意味じゃなくナイトの爵位を持った人間サー・アイザック・ニュートンだ。
彼が生み出した新しい科学は教会の怒りを買った。
重力などけしからんというわけだ。
そしてはっきりした証拠はないものの彼もまた修道会の総長だったといわれている。
でもカトリック教会の怒りを買ったのなら教皇が彼の葬儀を執り行うなんてあり得ないでしょ。
僕もそこで間違ったんだ。
「ロンドンにA・ポープの葬ったナイトが眠る」サー・アイザック・ニュートンの葬儀を執り行ったのは彼の親しい友人であり同僚でもあったアレグザンダー・ポープ。
「A.ポープ」だ。
人の名前だとは思わなかった。
ここよ。
これがアイザック・ニュートンの墓か。
球体がある。
ああ。
だがどれだ?どれが失われた球体なのか分からないぞ。
「それはバラの肉と種宿る胎を表す」よね。
太陽系の惑星か?星座のことか?十二宮のことなのか?月が欠けている。
土星木星の衛星がないぞ。
それかな?あるいは天使たちの目だろうか?ロバート。
足跡がある。
つえの跡も床に残ってる。
ティービングがいたのね。
1人よ。
(ティービング)君たち2人がああしてわたしの家を訪れたのを神の意志と呼ぶ者もいるだろう。
ハハハ…。
もしわたしがクリプテックスを手に入れたら謎を解けると思っていたが資格がなかった。
しかし君は…。
君は理由があってここにいる。
聖杯の守護者の最後の生き残りとして…。
君のおじいさんや参事たちは秘密が受け継がれると知っていたからこそ死を前にしても嘘を言った。
ソニエールの最後の言葉を知ってるの?リー。
聖杯の探求には犠牲が伴う。
あなたは人殺しよ。
違う。
ロバート教えてやれ。
歴史が書かれるとき人殺しは英雄になると。
独り善がりもいいかげんにして。
ソフィーもういい。
行こう。
歩くんだ。
いや駄目だ。
必要なら何でもやる。
何でもだ。
(ティービング)どうだ分かったか?そうか。
では…また仲良くしよう。
こっちだ。

(ティービング)この銃は下ろしておくから話をよく聞いてくれ。
ああ聞いてるよ。
2,000年間にわたって教会は人々に抑圧と残虐の限りを尽くしてきた。
その全てはかつて地上にいた神の名において行われた。
イエスが人間だったという証拠があればその苦しみに終止符が打たれ教会は嘘を認めることになる。
(銃声)・
(警官)警察だ!
(警官)ああ。
(警官)銃を捨てろ!ああ…。
(警官)うっあ…。
(アリンガローサ)やめろ!シラス。
(銃声)
(アリンガローサ)うっ…。
うぅ…。
(シラス)あっ…。
うぅ…シラス…。
裏切られたのだわが息子よ。
後継者が生きていると明かしイエスの本当の姿を示すんだ。
神ではなくただの人だと。
すまない。
(シラス)あ…。

(警官)警察だ!
(警官)銃を捨てろ!すぐに捨てるんだ!ああー…。
(警官)銃を捨てるんだ!銃を捨てろ!
(銃声)
(シラス)ああ!あ…。
わたしは幽霊だ。
邪悪な欺瞞を暴くんだ。
人類はついに自由になる。
わたしたちにはそれができるんだ。
この3人なら。

(アリンガローサ)シラスはどうした?彼は生きてるか?僧侶か?司教。
なぜ犯人の名前を知ってるんです?早く行かせてくれファーシュ。
(ファーシュ)待て。
ラングドンが告白に来たというのは嘘ですね?どうです?現場写真を見たあなたの信者から連絡が入ったんでしょう?
(アリンガローサ)こんなことにかかわってはいられない。
やることがまだ残っているんだ。
利用したな。
神は人を利用する。
助けてくれファーシュ。
連れていけ。
(ファーシュ)犯人の携帯電話は?
(警官)あります。
通話記録を調べろ。
シラスは死んだよ。
(ティービング)修道会の使命とは新世紀の夜明けに後継者の存在を明かすことだった。
ところが新世紀が訪れてもその後継者は隠れたままだった。
修道会は使命を果たせなかった。
そこでわたしはどうしたか?まず敵を見つけ出し敵である影の議会にわたしが味方だと信じさせた。
疑われないよう彼らに金銭まで要求したよ。
レクトールとわたしは名乗った。
導師だ。
2人で話そう。
ロバート。
何も言わずに膝をつけ。
膝をつくんだ。
早くしろ!いや。
君はいいんだソフィー君は。
アハハ。
君はまさに奇跡だよ。
君は聖杯の守護者。
貧しい者力のない者肌の色の違う者女性たち皆迫害されてきたが君がその全てを終わらせることができるんだ。
君が真実を世界にぶちまければ。
それが君の義務だ。
この謎の答えを君は知っている。
クリプテックスを開けてくれ。
わたしは銃を捨てよう。
わたしには開けられない。
暗号を知らないの。
もし知っていてもあなたには教えない。
君もおじいさんと同じか。
秘密のために死ぬつもりなんだな。
そうやって頼りの英雄を見る君の目からすると君は彼を死なせることができないんじゃないか?開けるんだソフィー。
彼を助けたいなら。
リーやめるんだ。
クリプテックスを開けろ。
開け方を知らないの。
開けないと彼は死ぬ。
本当に知らないのよ。
開けろ!開けるんだ!知らないんだってば!やめないか!ソ…ソフィーには開けられない。
僕に時間をくれ。
ロバート。
どうする気だ?しっ!静かに。

(回す音)
(クリプテックスを回す音)やはり駄目だ。
すまない。
よせ!はっあ…。
何をするんだ!こ…こんな。
何てことを。
これで地図が駄目になった。
地図が溶けた。
せ…聖杯が…失われた。
もう見つからない。
資格のある者だけが見つけられる。
そう教えてくれたのは君だ。

(ドアの開ける音)・
(警官)警察だ!
(警官)捨てろ!銃を捨てろ!
(警官)一歩も動くな!
(警官)銃を下に置け!
(ファーシュ)あの男だ。
その老人だ。
(警官)逮捕する!黙秘は認めるがこちらの質問に答えない場合今後法廷においての弁護が不利になることがある。
(ティービング)あ…。
(警官)これからの発言は法廷での証拠となる。
(ティービング)あ…。
あ…。
あんたに聞きたいことがある。
はぁ。
(ティービング)ロバート!ロバート!何てことをしてくれた。
なぜあんなことができた!君は自由への希望を破壊した。
巡礼者たちがマグダラのマリアの墓の前にひざまづく機会を奪ったんだぞ!ウハハハ…。
違う。
暗号を解いたな?ハハハ…。
クリプテックスから地図を取り出したんだな。
ハハ…。
君はやがて聖杯を見つける。
どうすればいいか分かってるな?聖杯を見つけマリアにひざまづき彼女の存在を世界に知らせろ!あの男は聖杯の地図を持ってるぞ!
(サイレン)考え得る球体はほとんどあの墓にあったがなかったものが1つ。
天から落ちてきた球体。
それをきっかけとしたライフワークでニュートンは死ぬまで教会の怒りにさらされ続けた。
「APPLE」アップル。
リンゴだ。
「聖杯はいにしえのロスリンの下で待ちその門を剣と杯がかばい守る匠の美しき芸術に囲まれて横たわりついに星の輝く空の下に眠る」どこなのか分かった気がする。
聖杯は故郷に帰ったんだ。
ここはテンプル騎士団によって建てられ名前もローズ・ラインから取られてる。
ロスリン礼拝堂だ。
ここにあるのね最後のプレゼントは。
「聖杯はいにしえのロスリンの下で待つ」ソニエールがあなたをからかったって言ったけどどんなふうに?歴史を見回ってる警官のようだと言われたよ。
つまり何も考えずにただ歴史を毎日見て歩いてるだけだとね。
彼の父親もそうだった。
警官だったの。
ソニエールは自分の父をこの世で最も名誉ある人だと言ってたのよ。
人は何を守るかによってどんな人か決まる。
ユダヤ人キリスト教徒エジプト人フリーメイソン異教徒テンプル騎士団の十字ピラミッド。
昔ここに…来たような気がする。
・《ソフィー》ずっと昔に…。
(ソフィーの母)《ソフィーおいで》ソフィー。
おいで。
「その門を剣と杯がかばい守る」異教徒の男性と女性の象徴だ。
1つに溶け合ってる。
異教徒が望んだとおり。
(ガイド)もうすぐ閉館なんですが。
ああ。
あと少しだけ。
ロバート。
「匠の美しき芸術に囲まれて横たわり」「ついに星の輝く空の下に眠る」星の輝く空…。
ユリの紋章だ。
ここにあったのよ。
彼女の棺が…。
マグダラのマリアのね。
それが聖杯だった。
彼女はここにいたんだ。
その後は?教会に見つけられたの?
(車の停車する音)これはすごいな。
見てみろ。
何千年も前からの記録が残ってる。
キリストが死んだ時代からの記録だ。
まさかこれが本当に聖杯の文書なのか?ソニエールの望みは何だったの?棺を見つけさせたかったの?わたしにこんな謎を与えるなんて。
君がおじいさんと仲たがいをしたのは過去のことが原因だろ?どうして分かるの?ご両親の死因だな?ソフィー。
小学校のころだった。
彼の書斎に行ったの。
そこにあった資料で家族について調べるために。
(ソニエール)《ソフィープリンセスどこだ?》家族のことを知りたくて…。
でも何の記録もなかった。
家族の死についても事故についても。
小さいころから彼に質問してきたけど一度も答えてもらえなかった。
《駄目だと言ったろ!》《どうしてなの?》彼は立ちはだかり外に出してくれなかった。
(ソニエール)《お前の家族は死んだんだ。
二度と探すんじゃない。
約束しろ》《誓え!誓うんだ!》わたしは誓いを守った。
翌週寄宿学校に入れられた。
あるときわたしは連絡をせず家に帰った。
そのとき祖父がしていたのはある儀式だった。
わたしはすごく怖くなって…。
それ以来話さなくなった。
覚えてるか?事故が起きる前の君のおじいさんのことを。
ご両親が死ぬ前のことだ。
ああそうね。
よく覚えてないけど。
どうして?君と血はつながってないと思う。
これはわたしの両親。
これは兄よ。
これは君だね。
どうだ?あ…。
新聞によれば家族全員が事故で死んだ。
母親父親6歳の少年。
そして4歳の少女。
君の本名はソニエールじゃない。
サン・クレールだ。
フランスで最も古い一族だよ。
その家系をたどると元はメロヴィング王家だ。
えっ!?「サン・レアル」王家の血だ。
僕は間違ってた。
ソニエールは君に聖杯の秘密を守らせようとしたんじゃない。
ソフィー。
君がその秘密なんだ。
君はあの事故で生き残った。
事故じゃないかもしれないがね。
修道会はそれを知り君が事故で死んだということにしたんだ。
そして総長の下に君をかくまって彼が孫として君を育てた。
全てを考え合わせるとプリンセス・ソフィー。
そんなのあり得ない。
君なんだ。
血脈を継ぐ者。
この世に生きる最後の末裔。
イエス・キリストのね。
いったい何だ?・ソフィー。
あなたは?わたしたちは様々に呼ばれてきました。
「番人」とも「守護者」とも。
そして「シオン修道会」とも。
でもソフィーあなたにとってはあなたを育てた人の友達よ。
ジャック・ソニエールのね。
彼はあなたを愛していたと知ってもらいたかったはずよ。
そして修道会がわたしたちの家族を守ってきたようにあなたを守るためにいるということもね。
わたしはあなたを一度手放した。
再び会えないかもしれないと知りながら。
わたしはあなたの祖母よソフィー。
わたしはこのときが訪れるように長い間祈ってきた。
よく帰ってきたわね。

(足音)やぁ。
彼女からわたしに話があるって。
わたしと家族のこと。
君はどうする?後継者が名乗り出るとき伝説が明かされる。
後継者は男じゃなかったのね。
彼女の話ではソニエールは棺の在りかを誰にも言わずに死んだらしいのよ。
だからわたしとマリアの血がつながっているって実証できない。
あなたならどうする?そうだな。
証拠はなく聖杯も永遠に失われたのかもしれない。
だがねソフィー。
大事なのは君が何を信じるかだ。
イエスが偉大な人物だったということは歴史がはっきりと示してる。
歴史が証明できるのはそれだけだ。
だが僕が子供のころ…。
井戸に落ちたことをティービングから聞いただろ?そこで死ぬと思ったよソフィー。
あのとき僕は…祈った。
祈ったよ。
イエスにね。
「助けてください。
両親に会えるように。
また学校に行けるように。
犬と遊べるように」井戸の中で1人じゃなかったのではと時々思う。
人と神を分ける必要があるのかな?人が神なのかもしれない。
人の父親であるイエスが多くの奇跡を起こしたっていいじゃないか。
水をワインに変えるような奇跡?ああそうさ。
君は彼の血を継いでる。
公園の男は麻薬中毒が治ったかもしれない。
僕の閉所恐怖症も君の手で治ったかも。
そしてあなたは聖杯の騎士だったのかも。
ところで1つ聞きたい。
イエス・キリストの末裔である女性は信仰を破壊するのか?それとも信仰を新しくするのか?やはり君が何を信じるかが大事だ。
ありがとう。
ウフッ。
ここに導いてくれて。
祖父に選ばれてくれたことも。
サー・ロバート。
ハハッ。
ウフッ。
じゃあ元気で。
うん。
ええ。
ねぇ。
駄目ね。
ワインに変えることならできるかも。
幸運を。
(コレ)ファーシュ警部が間違いを犯すことなどあり得ない。
ロバート・ラングドンヌヴー捜査官を追って無茶なことをしたのも真犯人をおびき出すためのわなだったんだ。
ラングドンヌヴーが殺人の共犯だったかどうか?「血脈すなわちブラッド・ライン」「ローズ・ライン」「バラの下にあり」《「聖杯はいにしえのロスリンの下で待つ」》《「匠の美しき芸術に囲まれて横たわる」》《「その門を剣と杯がかばい守る」》《「ついに星の輝く空の下に眠る」》
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番組内容
 ダン・ブラウンの大ヒット小説のミステリー超大作映画が2夜連続登場!
 第1夜は、2006年公開の日本興収90.5億という大ヒットを記録した、映画『ダ・ヴィンチ・コード』。名画に秘められた暗号が、時代を超え連鎖をはじめる…。そして歴史を揺るがす驚愕(きょうがく)の真実とは!?

 閉館後のルーヴル美術館ダ・ヴィンチの有名な素描「ウィトルウィウス的人体図」を模して横たわる、館長・ソニエールの死体が
番組内容2
発見された。現場に残されていたのは、ハーバード大学の教授、ラングドンの名前が含まれた、不可解な暗号。しかしそれは、歴史を覆す謎解きの、始まりに過ぎなかった…。真相を追うラングドンと、殺された館長の孫娘ソフィー。
 2人がたどりつく、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」、そこに隠された暗号の意味することとは?
出演者
【キャスト(声の出演)】
ロバート・ラングドン: トム・ハンクス江原正士) 
ソフィー・ヌヴー: オドレイ・トトゥ安藤麻吹) 
リー・ティービング: イアン・マッケラン(坂口芳貞) 
べズ・ファーシュ: ジャン・レノ菅生隆之) 
シラス: ポール・ベタニー加瀬康之
スタッフ
【原作・製作総指揮】
ダン・ブラウン 

【脚本】
アキヴァ・ゴールズマン 

【監督】
ロン・ハワード 

【製作】
ブライアン・グレイザー 
ジョン・キャリー