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字幕書き起こし 連続テレビ小説 べっぴんさん(43)「止まったままの時計」 2016.11.21

(さくら)ヒラヒラ〜。
(すみれ)ヒラヒラ〜。
(はな)
来る日も来る日も祈っていました
今日というこの日を今というこの瞬間が訪れる事を
見て。

(紀夫)ただいま。
お帰りなさい。
・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」・「大量の防腐剤心の中に忍ばせる」・「晴れた時ばっかじゃない」・「湿った日が続いても腐らぬように」・「たとえば100万回のうちたった一度ある奇跡」・「下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう」・「さぁ空に架かる虹を今日も信じ」・「歩き続けよう」・「優しすぎる嘘で涙を拭いたら」・「虹はもうそこにある」・「きっと虹はもうここにある」よいしょ。
気ぃ付けてね。
最後よし。
はい。
ここよ。
はいさくら。
喜代さ〜ん。
喜代さん喜代さん!
(喜代)ほんまに…ほんまによう…!ただいま帰ってまいりました。
すみれとさくらが大変お世話になりました。
こんな日が来るやなんて…!
(五十八)生還祝いの会盛大にやらなな。
(ゆり)そうや!それやったらすみれのお友達の家族も呼んだらええやない!そうね。
(紀夫)いやいや…。
(忠一郎)ほんならどこでやらはります?そうですねぇ。
おチビちゃんたちもおりますし。
あ…新しい方のお店でやったらどうかな?

 

 

 

 


(ゆり)ええねぇ!私も一回見ときたいと思うてたのよ。
あの…店って?あ…私ねお友達とね赤ちゃんのための手作りの品を扱うお店をやってるの。
すみれが?そう。
自分でもまさかお商売をする事になるなんて思いもしなかったんやけど…。
苦労をかけたな。
苦労だなんて…。
僕が帰ってきたんやからもう大丈夫や。
ありがとう。
お義父さん。
坂東営業部は今どないなっていますか?統合されてのうなってしもたんや。
(紀夫)そうでしたか…。
(潔)そやけど時代は変わる。
変わらなあかん。
僕が坂東営業部を復活させます。
紀夫君うれしいよ!今は潔君とゆりが復活に向けて動いてくれてる。
わしらが紀夫君の帰りを待つ間にやってた事やろうとしてた事はもう少しで何らかの形になる思う。
ええ土台を渡して紀夫君の力になれたらと思うてる。
紀夫君は坂東家の当主やから。
すみれ。
私近江に行くわ。
えっお姉ちゃんが?そう。
お母様と同じように近江の麻を潔さんに送るの。
(忠一郎)ゆりお嬢様の頑張りはもう涙なしには語れん頑張りでございます。
ちょ…忠さん大げさや!何も大げさな事あらしません!あ…忠さんちょっと…泣かんで。
すみれが預かっていた紀夫君の時計です
やっと寝てくれた。
それずっと大事にしてたのよ。
これからまた使ってね。
列車の中でいろいろうわさを聞いた。
神戸が空襲を受けた事も焼け野原になった事も…。
すみれとさくらが元気でいてるか心配で心配で生きた心地がしなかった。
紀夫さん…。
この国は変わったなぁ…。
そやね…。
そして翌日
(子どもたち)ギブミーチョコレート!ギブミーチョコレート!ギブミーチョコレート!ギブミーチョコレート!ノーノー!
(子どもたち)ギブミーチョコレート!ギブミーチョコレート!紀夫さん?
(子どもたち)わ〜い!
(時久)すみれちゃんよかったな。
おめでとう!麻田さん主人です。
(麻田)ご生還おめでとうございます。
(富美)紀夫!紀夫…。
(富美)紀夫…!よう無事で…よう無事で…!紀夫〜!ウッウッウッ…。
父さん母さん…。
ただいま戻りました。
(五郎)うん。
うんうん…。
ここよ。
ここが私たちの新しいお店なの。
(潔)お帰り〜!
(ゆり)お帰りなさい!
(五十八)お帰り!
(拍手)ありがとうございます。
ほんまに…ありがとうございます。
(拍手)
(君枝)よかったね。
よう帰ってきた!
(拍手)
(明美)要る人〜?紀夫さんどうぞ。
ありがとう。
(栄輔)さ〜くらちゃんおいで!来て!フフフッ。
何やは〜い高い高〜い。
高い高〜い。
ほいっ。
何か食べてんのか?ほいほいほいっ。
(昭一)紀夫さん。
君枝の夫の村田昭一といいます。
すみれさんにはお世話になっております。
(勝二)良子の夫の小澤です。
長い事ご苦労さまでした。
(昭一)それにしても驚かれたんやないですか?長い事留守にしとる間にまさか女房たちがね…。
わしも最初は驚きましたわ。
ほんまは心配ですよね。
初めはやっぱり…。
でも今は…。
生き生きと頑張っとりますよ。
女ばかりでこないな所を借りて本格的な商売をやるなんて…。
それを男が笑って見てるなんて…。
心配やないんですか?僕にはよう理解できません。
あんな事言うたらみんな嫌な気持ちになってしまうやない!僕は心配してるんや。
言うたやないか。
収容所に入ってる間早う日本に帰って守ってやらなとそればかり考えてきたんやって。
あんなええ場所家賃かて高いのやろうし失敗したらどないするつもりや。
家賃は相場よりだいぶ安いのよ。
何でや?商店街の皆さんが大家さんに交渉してくれたの。
子連れの奥様方が集まる事で商店街がにぎやかになるならって…。
すみれ。
簡単に人を信用したらあかん。
紀夫さん…。
僕が働く。
何か仕事を探さんとな。
仕事を探すってどういう事?坂東営業部は潔さんに任せた方がええと思うてるのや。
ちょっと待って。
どうして?紀夫さんが坂東の家の後継者やないの。
みんな紀夫さんが帰ってくるのを待ってたのよ。
潔さんとゆりさんかて立派な後継者や。
僕の出る幕はない。
やっと…やっと会えた紀夫君との間に通じ合えない何かを感じたすみれなのでした
2016/11/21(月) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 べっぴんさん(43)「止まったままの時計」[解][字][デ][再]

帰還した紀夫(永山絢斗)は、すみれ(芳根京子)が店をやっていること、坂東営業部復活に向けて潔(高良健吾)がすでに動いていることを知り、受け止めることができず…

詳細情報
番組内容
戦地から帰還した紀夫(永山絢斗)は、すみれ(芳根京子)が友人たちと共に子ども服の店を開いていると聞いて驚く。五十八(生瀬勝久)に坂東営業部の立て直しをしたいと伝えるが、潔(高良健吾)とゆり(蓮佛美沙子)がすでに動いていることを知り動揺する。すみれたちが企画した歓迎会でも、つい友人たちに不遜な態度をとってしまい、気まずい空気が流れる。さらに坂東営業部も潔に託すと言って、違う仕事を探し始める。
出演者
【出演】芳根京子,生瀬勝久,菅野美穂,高良健吾,蓮佛美沙子,谷村美月,百田夏菜子,土村芳,市村正親,永山絢斗,田中要次,平岡祐太,曽我廼家文童,松下優也
原作・脚本
【作】渡辺千穂