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書き起こし クローズアップ現代+「恋人いらないってホント? 出現!“いきなり結婚族”」 2016.11.24

彼氏、彼女を作らない若者最近増えてるらしいです。
そしてさらに。
えー?恋愛はすっ飛ばしてすぐ結婚したいってどういうこと?こんないきなり結婚族まで登場したんだとか。
一体何が起きているの?今夜は激変する今どきの恋愛事情に迫ります。
今、ある女性のブログが話題になっています。
その訳は。
なんと、結婚相手をネットで募集。
しかも年齢、年収、見た目などの条件は問わないというのです。
ブログを書いた、タマエさん。
恋愛期間をはしょって結婚したい。
まさにいきなり結婚族です。
ただいま。
おかえりなさい!
お疲れさまです。
タマエさんはシェアハウス暮らし。
女性2人、男性7人と同居しています。
家に帰れば必ず誰かがいるので寂しさを感じることはないそうです。
IT企業の広報の仕事もプライベートも充実しているから恋愛したい気持ちはゼロ。
ただし、子どもは欲しいので結婚したいんだとか。
割り切っているというか。
ちなみに同居男性はもうきょうだいみたいな感覚なので夫は別途募集なんだそうです。
結婚相手を募集してから3週間。
すでに25人から応募がありました。
応募してくれた男性たちからも条件が分かりやすくていいと好評です。
…って、そういうもの?
どうも、こんばんは。
いきなり結婚族が広がりつつあることを示すこんなデータも。
大手結婚相談所3社では20代の利用者が増加中。
中には、大学生のうちに登録する人もいてどんどん若くなっているんだとか。
結婚までの道のりをさらに加速させるサービスも登場しています。
スマホ向けの無料婚活アプリです。
最初に年齢、年収相手への希望など5分程度入力するだけで…条件に合った人を表示。
この手軽さが受けています。
アプリで結婚相手を探している26歳のチサトさんです。
介護の仕事をしているチサトさんの年収は200万円余り。
結婚を急ぐのは家計の負担をシェアすることで生活を安定させたいからだといいます。
国の調査によれば経済的に余裕を持てることを結婚の利点に挙げる人の割合は特に女性で増加傾向にあります。
アプリで条件が合ったのは40代の男性2人。
そのうちの1人とはレストランで食事をする約束を取り付けました。
いっそ、結婚しては?結婚といっても就職という形の結婚というか。
いきなり結婚。
ヒット中の物語にも取り上げられています。
就職活動に失敗し自分の存在意義を見失っていた女性と家事をしてくれる人を探していた男性。
結婚しようと思って。
お互いの利害が一致した2人はいきなり結婚することに。
原作者の海野つなみさん。
顔を出すのは恥ずかしいと自画像でのご出演。
毎週寄せられる、膨大な共感の声。
いきなり結婚がこれほどまでに現実に受け入れられていることに驚いています。
「見ると、毎週早く結婚したくなる」。
「安定した生活を送りたい」。
いきなり結婚、春香さんはどうでしたか?
私の場合、いきなり結婚までは、なかなか想像つきにくいですけど、でも、気持ちですごく分かるなっていう部分は、ところどころありますね。
例えば?
例えばだから、むだが嫌なんですよね。
結婚までのプロセスの間に、むだがいっぱいあるのっていうのが、時間的にも、大人とかでも、何年もつきあって、結局だめだったっていう話聞くと、やっぱり時間のむだってやだなとか、あとお金もかかりますし、恋愛ってって思うと、お金のむだもやだなと思いますし、私の場合、なんか感情のむだというか、感情の起伏、落ち込んだり、いちいち喜んだり、落ち込んだりする、そういう問題が省けるという意味では、利点もあるのかなと思いますね。
そういう意味ではやっぱり目標がはっきりしている、子どもとか、経済的な部分とかっていう目標がはっきりしているというところで、やっぱりとっつきやすいのかなという気もしますね。
でもいきなり結婚っていう前に、やっぱりある程度、時間をかけて、相手とぶつかり合って、知っておくっていうのは大事じゃないかなと思うんですけど、でもそれもいらないって思うくらい、せっぱ詰まっているということなんでしょうか?
そうですね、やっぱり結婚がやっぱり経済的な余裕のなさっていうのが最近、広がってきているみたいで、結婚っていうのは、好きな人と出会って、心が高まって、結婚する、でもそのあとに、2人で生活を始めなきゃいけないんですよね。
両方がなかなか両立しなくなると、前半をすっ飛ばして、とにかくいい結婚生活をしたいっていうところに、重点が、優先順位が置かれるようになるんですよね。
そうすると、恋愛はコストになっちゃうわけですよ。
春香さんのおっしゃるように。
まさに春香さんがおっしゃるように、コストになって、コスパを考えざるをえなくなってくる。
そうすると、長引く恋愛をするのは、コスト、じゃあコストを一番縮めるのはいきなり結婚ですよね。
コスパ感覚、コストパフォーマンスの感覚が恋愛にも入ってきている?
そうですね。
ただ、婚活ということばを山田さんが生み出されたのが、2007年のときですよね。
そのときからの変化、こういうことが起こるというのは想像なさってましたか?
今から10年前は、出会いがないから結婚できないっていう人が多かったんですね。
だから自分で積極的に出会いを見つけないと、そのあと恋愛して結婚できないよっていう形で、婚活っていうものを、ことばを作ったんですよ。
そしたら、そうはならずに、逆に恋愛のほうをすっ飛ばして、いきなり結婚っていう人が増えてきちゃったっていうのは、私も想像できませんでしたね。
このいきなり結婚っていうのはまだ全体の一部ではあるんですけれども、確かに今、恋愛に消極的な若者が増え続けているんですよね。
国の研究所の調査では、独身で恋人がいないという人は、この10年で2割近く増えて、男性ではおよそ70%という結果になっています。
さらに独身で性経験のない人というのも、男女ともに4割を超えたことが分かっています。
恋人がいらない理由として、一番多かったのは、恋愛が面倒だからという考え方なんです。
一体何が起きているんでしょうか。

 

 

 


面倒くさいなって思います。
恋愛が面倒って本当なのかいまひとつ、ふに落ちない。
彼女いない歴イコール年齢の番組ディレクターが取材を担当することになりました。
まずはホームページやツイッターを通じてアンケートをすることに。
10代から30代の男女およそ800人が意見を寄せてくれました。
その中で撮影に応じてくれた若者がいます。
東京の大学3年生、ケンイチさん。
クラスやサークルに女友達はたくさんいるのに彼女いない歴22年で性経験もなし。
データ上は国の調査にばっちり当てはまっている感じでしょうか。
同じような男子は周りにも多いんだとか。
毎週のようにアパートに泊めてもらうこちらの同級生も恋人との性経験なし。
布団も洗面用具も置かせてくれている親友です。
かんぱーい、お疲れさま。
出た!面倒くさいという、ことば。
これって本当なのでしょうか。
本当は彼女が欲しい。
なのになぜ、恋愛が面倒なのか。
ケンイチさんふだんから身の回りの出来事をSNSで数百人の友達と共有しています。
そこでのある苦い経験が恋愛を面倒と思うきっかけになったそうです。
以前、ケンイチさんはある女性に対し、LINE上で1対1のやり取りをしながら思いを告白。
残念ながら恋はかないませんでした。
問題はそのあと。
なぜかやり取りが写された画像が友人たちに漏れ失恋話があっという間に広まってしまったのです。
SNSで行動が筒抜けになることが恋愛を難しくしているという声はアンケートに答えてくれたほかの人からも寄せられました。
専門家は互いの行動を把握し合うこのSNS監視社会が若者たちをがんじがらめにしているといいます。
このSNS社会。
出会いは楽になったかに見えて意外にやりづらいことも増えたんですかね。
でも、SNSだけで恋愛が面倒になったわけではありませんよね。
今度は、恋が最大の関心事という28歳の女性ディレクターが取材することに。
応じてくれたのは都内の大学に通うナオコさんとその友達。
全員彼氏はいないそうです。
なんでこんなに消極的なのでしょうか。
女子会に参加していたナオコさん。
彼女も、振られて傷ついたことがきっかけだったといいます。
失恋後、自分のことをもてない女、喪女と自虐的に呼んできたナオコさん。
傷ついた心を癒やしてくれたのは今どきの疑似恋愛の世界だったといいます。
最近はもてない女子がすてきな男子と結ばれる喪女系の漫画がブームなんだとか。
現実の男性と違って絶対に裏切らない登場人物。
つかの間の逃避を重ねているうちに現実に戻るのがおっくうになってきたといいます。
国の調査でも交際経験がない20代女性の3人に1人がアイドルや漫画の登場人物などに恋をしたことがあると答えていました。
少子化問題がますます深刻になってしまうという、上の世代の方の危惧する声も聞こえてきそうですけれども、春香さんはどうご覧になりましたか?
かなり共感できるところが多かったですね、今のVTRは。
私も20歳過ぎまで恋人が出来たことなかったんですけど、やはり私の場合も、劣等感の塊で、結構ひねくれている部分もあったんですけれども、やっぱりリア充をSNSとかでアピールするものに対しての、こういうふうにはなりたくないというか、あとは、こういうふうに自分のリア充だったりとか、自分の生活を、拡散されてしまう可能性がある人とつきあうのもなんか怖いなとか、嫌だなっていうリスクがあるなっていうふうに感じてしまう部分もありましたし、そういう意味では、リスクがなく、絶対に失敗がないという意味では、その漫画なんかも紹介されましたけれども、私の場合、レンタル彼氏っていうサービスをやってみようと思った。
番組の企画とかじゃなくて?
じゃなくて、プライベートで。
そのデートを知ってる人とするとなると、そこにいろんな感情が出てきて、プラスのだったり、落ち込むこともあるかもしれない。
でも、レンタル彼氏ってサービスは、向こうはプロとして、2時間だけのデートで、美術館のデートで、案内してくれるっていうので、マイナスな気持ちになることはないだろうなっていうので、なんか知りたいっていうのでやったことはありましたね。
バーチャルな恋愛じゃなくて、本当の恋愛っていうのを、なぜ若い人たちが面倒くさいと思うのか、ちょっとこちらで見ていきたいと思うんですけれども、この赤が、その恋愛を後押しする要因で、青がブレーキ要因として示しています。
これ、時代を追うごとに、最初赤が多いんですよね、バブルの時代。
これは?
やっぱり25年ぐらい前の時代っていうのは、バブル経済、経済的に若者が余裕があったというのがありますし、とにかく恋愛に対して、憧れがありましたよね。
今まであまりやってなかった、親の世代やってなかったんだけれども、自分たちがやろうっていう憧れで動いてた時代がありましたね。
そして90年代後半ごろから、青、例えば、ストーカー、DV、セクハラなんていうのは、恋愛にマイナスに働く。
恋愛が、憧れから、さっき言ったコストとか、リスクになる時代になってきましたね。
だからストーカーに遭うかもしれない、DVに遭うかもしれないといったように、学校教育なんかでも、危ない危ないっていう、恋愛に対するネガティブ情報にあふれてますね。
あと親も、そこにセックスレス、離婚とあるように、恋愛結婚したはずの親が、あんまりラブラブじゃないぞ。
だったらコストで恋愛を省いちゃってもいいんじゃないのっていうような。
マイナス要因が多いんですよね。
だんだん強調されてきたっていう歴史があると思いますね。
この間に。
そういうふうに恋愛が求められていないことを象徴する現象が、テレビの世界でも起きているんです。
こちらご覧いただきたいんですけれども、人気を呼んだ、プライムタイムの現代ドラマをまとめました。
90年代、赤で示した恋愛ものが主流だったんですけれども、時代を追うごとに、家政婦とか、医師が活躍する仕事ものが中心になってきているんですね。
この変化が、今の社会を映し出しているんだと、専門家は話しています。
分かりますか?春香さん。
恋愛ドラマ、うまくいってるばかりだと、あまり感情移入できないんですよね。
感情移入できない?どういうほうが感情移入できるんですか。
それよりもやっぱり仕事系だったりとか、恋愛できない系だったりとか、なんなら不倫系のドラマをあらあらと思いながら見てるほうが。
よりリアルな感覚っていうことでしょうか。
ということでしょうね。
視聴者の方の意見の中には、息子たちが貯金も時間もあるのに、恋愛を面倒がるんですっていう母親世代のご意見もあります。
これから若者の恋愛離れっていうのはどうなっていくんでしょうか?
このままいくと、恋愛を、恋愛しないままバーチャルな世界に行く人もいれば、普通に恋愛して結婚する人もいれば、いきなり結婚する人もいるっていうふうに、多様化してくると思うんですけれども。
でも今、若い人たちが経済的余裕がなくなっている、そのために失敗する余裕がなくなってるというところがすごく大きいと思いますね。

 

2016/11/24(木) 22:00〜22:25
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代+「恋人いらないってホント? 出現!“いきなり結婚族”」[字]

独身男女の6割は彼氏・彼女なし。国の調査で若者の恋愛離れが明らかに。一方、恋愛期間をすっ飛ばして結婚を急ぐ“いきなり結婚”族も出現!イマドキの恋愛事情に迫る。

詳細情報
番組内容
【ゲスト】中央大学教授 社会学者…山田昌弘,タレント…春香クリスティーン,【キャスター】松村正代
出演者
【ゲスト】中央大学教授 社会学者…山田昌弘,タレント…春香クリスティーン,【キャスター】松村正代