失敗づくし敗退づくしというか。
勝った事がない。
初めて東京に飛び出してNSCという養成所に通って第一歩を踏み出したっていう。
自分が大人なのか子供なのか分からないし何者なのかそもそも分からないし。
わくわくする事も本当に多いんですけどどうなってくんだろうっていう不安も大きくて。
誰しも通ってきた18歳の夏。
未来を夢みる10代100人が一流のプロに弟子入りしたいとやって来た。
その中で選び抜かれた9人が1か月の弟子入り修業!笑いと涙の青春ドキュメント。
(拍手)これは僕は「プロフェッショナル」見てきてますから。
あの人たちに弟子入りできるって事だけでもわくわくするし。
見てるだけでいろんな事が起きてるじゃないですか。
でも実際18歳とかで弟子入りとかイメージできます?イメージ全くできないです。
だからこうやって応募してる時点でみんなすごいなと思う。
これまずすごい事だよ。
ほんとに。
今日は選ばれなかった方でもね応募された方たちも皆さん今日集まってもらってるんですよ。
今回師匠になるのはこの3人のプロフェッショナル。
弟子9人が3組に分かれ現場に飛び込む。
この世界に入ったのは自分でオーディションシートを書いて応募したのでちょっとなんか共感できますね。
じゃあ10代弟子入りしてったどんな状況か。
うわ〜気になる。
見ていきましょう。
最初に登場する弟子はこの2人。
(ノック)うわ高校3年生か。
中学の時に料理人を志し今は週6日高級日本料理店でアルバイトをしている。
えそんな事できるの?卒業後京都の有名料亭で働く事が内定。
それでもあえて参加を決めた。
意識高えなあ。
(渡辺)ちょっと待ってほんとに18歳?何やってんの?ハハハハッ!マジックだよね。
一方の中野誠大は料理はずぶの素人。
しかし…。
何だそれ!国内最高峰の進学校に通う受験生だ。
だが今将来に迷い進路を見定めたくて応募したという。
じゃあお医者さんとかですか?これはトライだなあ。
そんな2人が弟子入りするのは当代屈指といわれる天ぷら職人…素材の味を極限まで引き出す繊細な技で半世紀にわたって多くの客を魅了してきた。
何生意気…え?最初から。
ちょっとなんか生意気だなあ。
今日から1か月早乙女のもとで働く。
(花菜子中野)はい。
特別扱い一切なし。
他の従業員と全く同じ修業を体験する。
すいませんいただきます。
ありがとうございます。
開店直前早乙女がここで働く上で最も大切な事を口にした。
修業は技術を学ぶのではなく「我慢」する事を覚える場。
我慢して我慢して食らいつくうちにどんな事にも工夫を凝らして挑む姿勢が身につく。
いらっしゃいませ。
開店の時間を迎えた。
最初からやらせてもらってるんですか?早乙女の真剣勝負の時間が始まる。
(岡本)気になるよね。
(渡辺)見たいよねやってるところね。
はい。
失礼します。
2人が任されたのは天ぷらを2階の座敷に届ける仕事。
揚がったタイミングを見計らって素早く受け取り丁寧に運ぶ。
失礼します。
結構大変なんだ2階が。
(岡本)でもすごい大きな仕事ですよねこれも。
(渡辺)初日でしょ?だが中野タイミングがなかなかつかめない。
(渡辺)そりゃ分かんないよ。
どうしていいか分かんないよぉ。
ひたすら2階との往復。
武器の頭脳で工夫のしかたを考える事すらできない。
(渡辺)先輩と後輩みたいになっちゃった。
ハハハハッ!その日の中野の日記。
「もうちょい何かできると思っていた。
相方強すぎやろ」。
(渡辺)ハハハハッ。
いや強すぎるよね。
だって手品じゃんこっちは。
初日にして心は折れかけ。
料理人という進路選択は早くもなしか。
これで?
(渡辺)早くない?同じ頃。
もう一組プロに弟子入りする高校生たちが集まっていた。
シンガーソングライターを目指す…そして山梨から参加…
(渡辺)分かんない分かんない。
いいじゃん間違えたってさあ!3人の集合場所は番組が用意したシェアハウスだ。
(岡本)シェアハウスしたんだ。
(さや香)ふぅ〜!
(渡辺)テンション上がってるねえ。
1か月ここで3人は共同生活をする。
こんな事したんですか?
(渡辺)3人で暮らしたの?俺それの方が弟子入りだ。
(渡辺)男の子1人だしねえ。
そんな事探ってたのか!
(渡辺)ハハハハッ!
(渡辺)めっちゃ分析してた。
見ていいんだよ!
(渡辺)真面目だなあ。
見ていいじゃんそんなの!やって来たのは…。
(渡辺)楽しそうこの3人。
日本の玄関口…
(3人)おはようございます。
待っていたのは清掃のプロフェッショナル…清掃の技能コンテストで日本一。
(渡辺)日本一!彼女の働く羽田は世界一清潔だと評価されてきた。
この人はほんとすごい人ですからね。
よく受け入れてくれたねこれ。
今日から3人は早朝勤務や深夜勤務を計10日間にわたり体験する。
新津さんが10代の弟子入りを受け入れたのには訳があった。
新津さんは日本人残留孤児の父と中国人の母との間に生まれた。
17で日本にやって来た時言葉は通じずいじめや差別を経験した。
当時唯一就けたのが清掃の仕事。
以来一筋に打ち込み人生を切り開いてきた。
そんな新津さんがどうしても伝えたい事。
新津さんは3人にこう命じた。
(渡辺)優しい。
・ふぅ〜じゃあ着替えて…。
やりますか。
ちょっと待ておい!やばいってこれで失敗したら。
大事な洋服なんだから。
洗濯機やった事ないの?Siriに聞いて。
(渡辺)わっ現代っ子〜!そりゃそうだろ。
おお〜びっくりした。
(渡辺)何でわき汗気にするんだ。
アハハハハ!焦っちゃったんだね。
(渡辺)「タッキー」になったんだ。
すごいんだねえ。
朝でもこれ寝れないよねわくわくしちゃって緊張するからね。
え?
(渡辺)ちょっと。
(渡辺)全員!?
(渡辺)やばいやばいやばい!
(岡本)遅刻は駄目だよって…。
(渡辺)言われた次の日に?
(岡本)歩く。
(渡辺)ちょっとタッキー!あの〜ちょっと言葉が出ねえや。
どう…分かった時どういう気持ちになった?いやなんかほんとに「あ終わったな」っていうか。
タッキーは?そうタッキー。
僕は頭の中がもう真っ白で。
あの時の記憶がないんですよ。
やっぱ1日目自分すごい緊張していたんですよ。
で糸が精神的に糸張ってたものが緩んじゃって。
だって一番張らなきゃいけねえ時だろ。
自分もそう思ってて。
だからすごい悔やんでるんですよ。
あほかいな!僕以前仕事の現場でスタイリストのアシスタントさんが遅れてきた事があったんです。
男の子だったんですけど。
その男の子が頭をワックスで固めてたんです。
現場来たら。
「お前何で遅刻しといて1分1秒早く来ないとしないんだ」って。
「仕事っていうのは自分のためじゃないぞ。
そもそも人のためにやってるっていう意識を持ってないと。
だから自分の身なりを気にしてる余裕なんて本来ないはずだ」って。
これもっともであって。
正直僕はね遅刻しちゃった事はしょうがないと思うんですよ。
ただ今後下手こいた時に失敗した時の挽回のしかたっていうのはまず物事の本質「仕事っていうのは人のためだ」とかそういう事を念頭に思っておけばまた誠意のある対応ができるかなとは思います。
さっきまで明るかったのに3人とも下向いちゃいましたよ。
いやこれはもう下向かざるをえないよね。
(東出)ただ28だけど同年代見ても仕事始めてから失敗こういうポカをした事がないやつって絶対いないから。
うん大丈夫。
まだまだ。
ここから一体どうなっていくんですかね。
天ぷらも楽しみだぞ。
天ぷら職人に弟子入りして8日目。
初日にして心が折れかけていた中野。
思い直していた。
(花菜子)おはようございます!一方花菜子は食材の仕込みを手伝う。
(渡辺)すごいねえ。
やっぱやってるから。
中学から料理人を志す花菜子。
なみなみならぬ熱意には訳があった。
12歳まで体操でオリンピックを目指していた花菜子。
だが選抜試験に落ちたショックで摂食障害になった。
そんな時唯一食べる事ができたのが和食。
自分の命を救ってくれた大切なものだ。
営業後の事。
えっ…すいません!
(笑い声)花菜子の意気込みを買っていた早乙女が賄いで食べるキスの天ぷらを作らせようと言いだした。
(渡辺)わ〜すごい。
キスは早乙女の店では必ず若手にさばかせる魚だ。
小ぶりのキスは小さい上に身がやわらかい。
天ぷら用に骨を外して開くには繊細な包丁使いが要求される。
(小川)左手左手。
どうやって尻尾を持つ?1時間後ようやくさばけた。
まずは先輩が揚げてみせる。
天ぷらは店で揚げられるようになるには最低5年はかかると早乙女は言う。
そこに立ったら誰も助けてはくれない。
あえて厳しい場に立たせるのは自分も同じ道を歩んできたからだ。
早乙女が初めて揚げ場に立った17の時も誰も教えてくれなかった。
だが先輩の仕事を必死に見て学び腕を磨いてきた。
その孤独そして重圧を少しでも感じてほしい。
花菜子の天ぷらは全て失敗に終わった。
その後花菜子は自分でキスを買い練習を重ねた。
(岡本)自分で買ったんだ。
休憩中も時間を見つけては先輩に教えてもらう。
駄目だなあ。
はい。
早乙女のもとで働く最後の日がやって来た。
中野は接客が板についてきた。
中野は進路に答えを出していた。
料理人ではなく研究者の道を歩む。
一方花菜子はディレクターや先輩と相談しある計画を立てていた。
ずっと練習してきたキスの天ぷらを早乙女に振る舞う事にしたのだ。
緊張のあまり泣き出す花菜子。
修業の最後に自分の成長した姿を見せたい。
途中で天ぷらを出す事を諦めた。
仕事は我慢。
一足飛びに難しい事ができるとは思わず目の前の仕事を一つずつ積み重ねる事。
アハハハハッ。
いや〜。
でも何であそこで諦めた?ああ諦めた。
いや…え…。
多分一番悔しかったのは早乙女さんだと思いますよ。
だってできないの分かっててもチャレンジしてやりきってほしいと思ってたから。
その時はもういやいやながら見ていてくれているのかなとかそういう何だろう…。
何やってるんだこの子みたいなそんな目なのかなと思ってたので。
そういう今この花菜子さんのねいろいろな状態っていうのを見てたけど多分僕らも絶対あったわけですよそういう時が。
失敗ばっかりですね。
もうセリフ飛んじゃったりとかして。
舞台とかでみんながこう戦って疲れて下で「はぁはぁ」って言って一発目でセリフが私だったんですけどコントで。
でも出てこなくて。
みんな3分ぐらい「はぁはぁ」。
めっちゃ疲れてる。
私自分って分からなくて。
「誰だよセリフ」みたいな感じで。
「はぁはぁ」って言って。
途中で気付いて「私だ」ってなって…。
(渡辺)ためて今からセリフ言いますみたいな演技してどうにかごまかしたんですけど。
やっぱりそういう時に先輩たちは責めないんですよ。
逆に。
責めないで「いやあれ最高だったよ。
あの時もう笑いこらえるの必死だったよ」みたいな。
先輩いわく本人が失敗した事を一番分かってるから改めて俺たちが言う事じゃないと。
そういう時もあるからなって言われた先輩たちみたいな大人になりたいなって思いましたね。
ただ僕はすっごく気になるのがあの遅刻からどうなったの?すごい遅刻からどうなったか気になってしょうがないんだよね。
弟子入り2日目で遅刻した3人組。
この日弟子の一人瀧が一時離脱する事になった。
医学部を目指している瀧。
夏期講習に行く。
残った2人は本格的に現場に出て隅々まで清掃をしていた。
新津さんはプロの技を徹底的に伝えていく。
シェアハウスに帰るとその日習った事を復習する。
(渡辺岡本)えら〜い。
うれしいよねこうやって…。
タッキーはどこだ?しかし弟子入り5日目の事だった。
え何?ちょっとお待ち下さいね。
(新津)そうですよね。
自分もクビにはしたくない。
しかし弟子の将来のために厳しい決断をした。
これからどうすればいいのか3人は長時間話し合っていた。
頼みに行け頼みに行けもう一回。
失意のさや香。
新津さんへの手紙を書き始めた。
新津さんは一つの事を桜子に頼んでいた。
自分が教える技術を家でさや香にも伝えてほしい。
顔がこうひきつってしまって。
(チャイム)おはようございます。
修業の終わり。
新津さんが抜き打ちチェックにやって来た。
ちゃんとやったんでしょ?さや香が家でちゃんと清掃しているか見ていく。
以上です。
お疲れさまでした。
(スタジオ)えっ!?ちょちょちょっと待って。
ちょっといろいろありすぎて。
これだって「プロフェッショナル」でしょ?そうです。
ひと言で言ってくれない?恋愛はどうなったの?ないです。
一切ないです。
ごめんなさい。
あっ申し訳ないです。
(渡辺)ハハハ落ち着いて落ち着いて。
謝るなよまず。
それは大丈夫だ。
でもちょっと話が変わるけどさや香さんはもう辞めろって言われたの?はい。
あれから一回も行けなかったの?
(さや香)行けなかった…。
で最終日に見学だけカメラの裏でさせてもらったぐらいで。
(渡辺)でもやっぱり新津さんに怒られてる時に「もう一度チャンスを頂く事はできませんか」って言う事って絶対こっちから言う事じゃないしチャンス与えてくれるのは上の人が決める事なので。
今だからこそ新津さんはそういう事を言ったんじゃないかなと思いますね。
今だからこそ。
(岡本)でも最近は怒って頂く機会がすごく減ってるなと思ってて。
え?学校にいてもほんとによっぽどの事がない限り先生って怒らないんですよ。
気を遣うからね。
(岡本)だから自分で失敗してもこうやって怒って頂けるような環境にあるとか羨ましいなと思います。
逆に。
う〜ん前向き。
でもそういうのは18歳今の18歳多いんじゃないかなと思います。
僕らも…。
18歳ですけど18歳の時があったわけ。
ちょっとそのころの写真っていうのがあって。
(渡辺)あ〜…。
(岡本)そっか。
すご〜い。
テニス。
これは日本なんですけど僕は18歳の時にプロになって結局日本って今錦織圭選手いますけど。
あの方ちょっと別格なんでございます。
(笑い声)日本で世界の100位に入るって事はありえないって言われてたんです。
(一同)へえ〜。
だから海外って全員外人よ。
練習相手もしてくれない。
全部断られるわけ。
だってそんな下手なアジア人とやりたくない。
やだあこわっ。
だから全部試合したら負けるっていう。
え〜…やだな。
だからもういつも崖っぷち状態にいて。
ただナイジェリアのねド田舎行ったんですよ。
全員僕より強かったしでもそこで初めて試合に勝ったんですよ。
(渡辺)おお〜。
だからちょっとした出来事によってむちゃくちゃ喜べる自分がいる。
それは大事にした方がいいなと思って。
よくありません?「君すごいね」って言われた時「いやそんな事ないです」って。
「まあこれちょっとしかやってませんから」って言う人いるけど俺もったいないと思って。
褒められたら「よしよくなった」ってこの年代は絶対喜ぶべきだなって僕18歳の自分の写真をね見た時に思ったんです。
渡辺さんの写真がこれ?
(渡辺)そうです。
これどっち?
(渡辺)右です。
(笑い声)
(渡辺)どっちか分かりますねさすがにね。
これ18で地元茨城県でファミレスでバイトしてる時ですね。
もうこの次は東京に出て吉本の養成所に入るってもう決めてる時で。
小学校の頃からお笑い芸人になりたいと思ってたので16歳になった瞬間にバイトをすぐ始めて東京出るまでの間にお金をためて。
(岡本)すごい。
自分でちゃんと。
いやすごい。
(渡辺)自分でお金ためましたね。
東出さんはもう大人っていう気がして。
(渡辺)いや楽しみ。
見たい。
いやそうですねえどんな18歳…。
(渡辺)うわっうわ〜。
何やってんの?
(東出)これはもうモデルになって。
(渡辺)ショー出てるんですか。
(東出)大学在学中にパリコレに出た時で。
パリコレ!?正直言うとこれでシメシメ一生食ってけるかなみたいに思ってたんです。
ちやほやされるかなとか。
全然そんな事なくて。
だって一番上に行っちゃったじゃないですか。
いやあまたモデルの世界でも細分化するとショーモデルっていうのはそこそこでその先に広告を取らないと意味がないんです。
ショーっていうのは1回ギャラでいったら2〜3万円なんです。
そんなショーもあるんだ。
言ったら入ったらシビアなんです。
モデルの世界も。
(渡辺)へえ〜。
だから全然浮かれられないし自分が何になるかも全然分からなかったですし不安でしたねひたすら。
不安。
じゃこの18歳って今思うと好きな時?嫌いな時?いや好きです。
好き?トータルで混とんとしてたの全部含めて好きなんです。
岡本さんは今写真はないでしょ?だって18だから。
(岡本)今の写真を。
あるの?なんじゃこりゃ。
これはですね。
(渡辺)かわいい。
これはですねほんとに撮影の合間に撮った写真なんですけど目の下にスパンコールみたいなのを付けててそういうメイクをSNSで発信したりっていう事をやった時の写真なんですけど。
最近はSNSがほんとにみんな身近に多分使ってると思うんですけど自分を取り繕っちゃうじゃないですけどちょっといいように見せたくなってしまいがちじゃないですか。
なんかそれをふと気付いた時に「あこれってこのまま大人になってったら自分自身が分からなくなっちゃうというか芯をしっかり持てなくなってしまうんじゃないか」っていう不安がほんとに今現在ありますね。
ただその危機感に気付いてらっしゃるんだったら大丈夫じゃないかなと思うんですけど。
優しいお兄ちゃんね。
ちょっとなんかもうスッとしました。
今。
(4人)「10代プロに弟子入りスペシャル」。
最後の一組の弟子たちがプロのもとに向かっていた。
マンガ家を目指し広島からやって来た…14歳の時描いたマンガが出版社の目に留まり育成対象として担当者がついた。
(渡辺)えぇ?激うま!しかしその後何度描いてもボツ。
デビューのきっかけすらつかめずにいた。
映画監督や写真家になりたいと自主制作を続けている。
今年からマンガを描き初心者ながらプロを目指し始めた。
4人はそれぞれ自らの作品を世に送り出したいと今回参加を決めた。
飛び込んだ先は作家を発掘し育てる…大手出版社でマンガ「ドラゴン桜」や実写化された「働きマン」。
そして1,600万部を売り上げる「宇宙兄弟」を手がけ大ヒットに導いてきた。
5年前に独立すると業界でいち早くネットでの作品の発表の場を設け新人作家を多く世に送り出している。
今回の企画で良い作品が生まれればデビューさせると決めていた。
失礼します。
(岡本)うわあ。
(渡辺)早速?佐渡島がまず作品を見せてほしいと言いだした。
はい。
ありがとうございます。
はい。
ありがとうございます。
(佐渡島)7月初め。
(渡辺)うわあすごい言葉だ。
佐渡島から一つの課題が出された。
「毎日作品を作り自分のSNSで発信する事」。
(山口)ちょっとうまく撮れない…。
常に作品を生み出す習慣をつけさせるためだ。
佐渡島が伝えたいクリエイターを目指す上で大切な事がある。
ヒット作は生まれ持った才能だけでは作れない。
貪欲に考えがむしゃらに自分の中から絞り出す努力をプロは皆続けている。
その姿をずっと見てきた佐渡島。
10代の若者にもその力をつけてほしいと考えていた。
ちょっと25日の打ち合わせの時にそこをどういうふうにしたらもう少しうまくできるかもう相談しましょう一緒に。
「そうですね」。
そんな中松田が1つの作品を持ってきた。
後で読んでおく。
(松田)別の作品なんですけど。
了解。
高校生がバンドを組みぶつかり合いながらプロを目指す77ページの大作だ。
(岡本)うわあすごい。
(渡辺)え〜…。
よくある設定でオリジナリティ−がないと指摘された。
自分の中に湧き上がる感情。
松田はある事を描き始めていた。
それは今も続く母親との確執。
つらい過去を話してくれた。
その度家出を繰り返し今は1年以上口をきいていない。
そんな自分の感情。
「私は勉強が好きじゃないおかげで母親にずいぶん叱られた」。
「出ていく時もうこの女に殴られる事は無いんだ」。
「この女に泣いて謝る事もしなくていいんだ」。
「そう思った。
布団の中でこっそり笑った」。
それは今まで誰にも言えなかった心の奥にしまい込んでいた感情だった。
なんかあんまりその…
(東出)すげえな。
(渡辺)偉いね。
ノートに描いたの?あっはい。
僅かにデビューの目が出てきた。
どうすればもっとよくなるのか。
感情を吐き出すだけではなく人の心を動かすには何が必要なのか。
佐渡島は決して答えを言わない。
時間をかけ松田に考えさせる。
今しかない10代の自分を絞り出す。
じゃあいきます。
よ〜い…。
跳んで頂く。
うんいいと思う。
(あくび)女の子が幼なじみの男の子と家出をする物語。
トラブルを巻き起こす女の子。
そこに寄り添い続ける幼なじみ。
修業の最終日。
自分だから描けた読んだ人に前を向いてもらうマンガ。
デビューには届かなかった。
でもこれが17歳の今。
(主題歌)ういっすお疲れっす。
時間を…すいません。
はいっす。
まあ何だろう…。
9月新学期が始まった。
松田は早速次の作品に取りかかっていた。
終わっちゃった。
(岡本)いや〜。
感じる事しかない。
もう自分は何してんだと。
すごいもうほんとに甘えてたなって思いました。
だからちょっとここからマジで勉強していろいろ学んで頑張りたいなって思いましたし当時の18歳の自分が見たかったですねこのVを。
そしたらもっといっぱいヒントとか答えとかいっぱい得れたなと思って。
ああ同じ気持ちの人がこんなにいるんだとかつながってるんだなっていうのをすごく感じたので是非これからも一緒にね頑張っていけるようになりたいと思います。
(東出)ついなんか前傾姿勢で見ちゃったんですけどもし18の時の僕が今日のこの番組を見たら「あんな絵がうまいってすごいじゃん。
俺とは違う出来すぎた人たちだ」って多分18の時の僕は思っちゃうと思う。
それぐらい僕はくだらなかったしふらちだったしあやふやだったなって僕の周りを見ても思う。
ただプラス10年生きてるから余計な事だけど言わせてもらうと大人になるって今後もっともっと楽しいです。
挫折もあるけど悔しい思いもするけどこれ意外とめちゃくちゃ楽しいです。
ほんとに自分に負けてもう全部諦めて家に籠ったりしたらそういう事はないかもしれないけどただ近くにいる人を大事に思って日々過ごしてれば絶対絶対もっともっと楽しい日々が送れるようになるからだから楽しみにしてて下さい。
僕も頑張ります。
ありがとうございました。
(拍手)
(岡本)もう泣きそうになって…。
俺どうでもいいや。
(渡辺)お願いしますよ。
共通して言える事はチャレンジしてますよみんな。
だから失敗がある。
失敗は大好きになるべきだと思う。
失敗したら自分の弱点が見つかってより一歩前に進めるんですよ。
あと一歩前に進もうって。
これから君たちは一歩ずつ進んでいく。
だからこそ自分なりのプロフェッショナルっていうものを是非とも探して下さい。
ありがとうございました。
(拍手)2016/11/28(月) 19:30〜20:43
NHK総合1・神戸
プロフェッショナル 仕事の流儀▽10代VS.プロフェッショナル 弟子入りSP[解][字]
松岡修造、東出昌大、渡辺直美ら豪華ゲストで送る新企画!全国から集まった10代の若者が、夢をかなえるためプロに本気で弟子入り!!涙、笑い、波乱に満ちた一か月に密着
詳細情報
番組内容
松岡修造、東出昌大、渡辺直美、岡本夏美ら豪華ゲストが参加!!プロフェッショナルのスペシャル企画!!将来の夢や不安を抱く10代の若者を集め、一流のプロの元で1か月、本気の弟子入り修業を敢行!!日本屈指の天ぷら職人、世界一清潔な空港を保つ清掃員、大ヒット連発のスゴ腕編集者が弟子に伝えることとは。涙あり、笑いありの波乱の一か月に完全密着。番組初となるWEB動画同時配信中。弟子入りの模様を先行公開。
出演者
【司会】松岡修造,【ゲスト】東出昌大,渡辺直美,岡本夏美,【出演】作家エージェント…佐渡島庸平,天ぷら職人…早乙女哲哉,日本空港テクノ…新津春子,【語り】橋本さとし,貫地谷しほり