(徳川兵)おい!おい!おい!おい!いかがした?おい!
(刺す音)うわ〜!
(盛親)今じゃ〜!
(又兵衛)行くぞ!うお〜!
(一同)お〜!・夜討ちじゃ〜!・
(兵士たちの声)
(銃声)
(銃声)
(勝永)引け引け〜!
(銃声)
(信繁)ご苦労でござった。
あれでよかったのか?もう少し暴れてみたかったが。
十分だ。
次はどうする?家康は昨夜の夜討ちでさぞ慌てた事でしょう。
急ぎ陣を引き払い京へ戻るはず。
その道中を狙います。
いかがでしょうか?
(有楽斎)よき案じゃ。
いずれ敵は攻めてまいります。
家康の首をはねる以外勝ち目はござらぬ。
(佐助)明日の夜ここをたちます。
一度しくじると守りが堅くなる。
仕損じるな。
(佐助)はっ。
(家康)明日の夜わしを襲うようだ。
(正純)なんと!裏をかいて今日のうちにここをたつ。
恐らく家康は我らの裏をかいて今日中に動くはず。
その裏をかけ。
必ずや家康を仕留めてまいります。
(きり)お気を付けて。
(佐助)一つだけお願いがあります。
もし無事に帰ってきたら…。
夫婦になってもらえませんか?ごめんなさい。
はっ。
(家康)ひとまず京に入りそのまま駿府に戻る。
お前も早々に江戸へ帰れ。
(秀忠)父上の陣所が攻められたのですぞ!和睦は破られたも同じ。
一気に攻め滅ぼしましょう!ならん!しかし!我らが去れば牢人どもは城を出ていかざるをえなくなる。
それを待って…。
総攻めよ。
この戦決して負ける訳にはいかんのじゃ。
(家康)ハハッ!ハッハッハッハ…。
(大蔵局)戦は終わったのじゃ。
勝つとか負けるとか何を言うておるか。
家康は戦をやめたつもりなどございませぬ。
城の堀を埋めさせたのは必ずまた攻めてくるという事。
(大蔵局)ばかを申せ徳川は軍勢を引くというではないか。
牢人たちには一日も早く出ていってもらいます。
(有楽斎)左衛門佐殿。
そなたは秀頼様のために牢人たちを手放すなと申すがその牢人そのものが戦の火種になりかねない事は分かっておるのか?むろん承知しております。
ならば…。
それでも手放すべきではありません。
(治長)いかがなされますか?
(秀頼)私はあの者たちに大きな恩義を感じておる。
(大蔵局)殿様!牢人たちはできうる限り豊臣の家臣にしてやりたい。
殿様がその思いでいて下さるならば皆必ずついてまいりましょう。
(たたく音)何をしておる?早う行かぬか。
有楽様が徳川と通じている事は以前より分かっておりました。
徳川とまともに戦っても勝ち目はない。
いかにして秀頼公をお守りするかお上様に安寧にお過ごし頂くかわしなりに考えての事じゃ。
言いたい事はそれだけですか?徳川と通じておった事は認めよう。
しかし豊臣に不利な事を敵に流した覚えはない。
(脇差を抜く音)わしは織田信長の実の弟。
命乞いなどせぬわ!ちと待て!豊臣と徳川の懸け橋となるのはわししかおらぬ!それでも斬るというのなら…。
斬るがよい!信長公が泣いておられます。
ちと待て。
今すぐ出ていかれよ。
そして二度と戻ってきてはならぬ。
千利休の弟子でもあった有楽斎はその後茶道に専念し穏やかな余生を過ごした。
京まであと5里。
ここでしばし休息でございます。
・うわっ!・あっ!
(すすり泣き)どうだった?
(内記)徳川家康京の二条城に入ったのは間違いないようですな。
あいたたたた…。
(作兵衛)家康め!影武者など使いおって!あ〜。
面目次第もございません。
(作兵衛)まだ機会はある。
家康め影武者をむざむざと殺されて今頃肝を冷やしている事であろう。
次は逃すな。
はっ!年が変わり慶長20年。
家康は駿府に戻り秀忠も江戸に帰る。
集められた大名たちも陣を払い始めた。
が…。
みんな飲んでるか?
(牢人たち)お〜!大坂城には牢人たちがいまだあふれていた。
(治長)今牢人たちの数は?
(重成)戦が始まる前が8万。
今は10万でございます。
(治長)増えておる。
お味方の大勝利と見て日の本中から集まってきたのでしょう。
やはり徳川は攻めてきますか?家康のねらいは豊臣家を滅ぼす事にある。
そのためにはどんな手も使ってくるはず。
堀も無くなった今我らに勝算はあるのでしょうか?城のはるか南に新たな防壁を築く。
茶臼山そして岡山。
この間を空堀でつなぎこの一帯そのものを巨大な要害とします。
ここで敵を迎え討つ。
(重成)茶臼山は家康が岡山は秀忠が陣を敷いた所!此度は先にそこを抑えてしまう。
(治長)左衛門佐。
おぬしの不屈の気構えには感服つかまつる。
私は勝つためにここに参ったのです。
この先面倒は全て私が引き受ける。
存分に力を尽くしてくれ。
(大蔵局)では牢人たちはそのまま留め置くというのか?
(治長)ここは左衛門佐に従いたいと存じます。
(大蔵局)左衛門佐左衛門佐…耳障りじゃ!これより母上は口を挟まないで頂きたい。
何ですか!織田有楽斎様も去り申した。
あとは秀頼公と私で全てを決めてまいります。
(茶々)大蔵。
そろそろあの者たちに任せてみてはどうか。
お上様…。
修理頼みましたよ。
はっ!この要害で再び徳川を打ち払ってごらんに入れます。
見事じゃ。
しかしこれだけの普請すぐには整いませぬ。
時を稼がねばならぬな。
家康は牢人衆が大坂を去るのを待っています。
牢人衆の行く宛を探すのに時がかかっている事にします。
家康をだますのか。
面白い。
殿様にお願いしたき事が。
何でも申せ。
牢人たちは手柄を立てようとはやっております。
されど今はその時ではございません。
どうすればよい?牢人の身内がお城に出入りする事お許し頂けないでしょうか?さすればあの者たちもしばらくの間気を静めてくれましょう。
たやすい事じゃ。
すぐに触れを出そう。
それからいまひとつ。
申してみよ。
(子ども)父上〜。
お前たち来たか!元気だったか?敵がこう来る中をなこいつは横から攻めたんじゃ。
ハハハ!なかなかいい働きであった。
ありがとうございます。
皆今日は無礼講じゃ!心行くまで飲んでくれ。
さあさあ。
殿。
ん?長宗我部のお家はまことに再興がかないましょうか?秀頼公はお約束下さった。
案ずるな!さあさあ!
(一同)我等を凶悪よりのがし給へ。
あーめん。
(団右衛門)何も心配するな。
でも心配です…。
大丈夫じゃ。
お前は大名の妻になるんじゃ。
なあ。
(妻)はい。
(つまずく音)
(与八)あっ!ハハハハハ!後藤様はお身内を呼ばれないのですか?呼ぶような身内はいねえや。
・さあさあ母上。
母上…さあ。
たこ。
はいはい。
(又兵衛)薄気味悪い親子だ。
聞こえますよ。
ハハハハハ!
(与左衛門)湯葉だ。
お〜!与左衛門には妻子はおらぬのか?
(又兵衛)まあ嫁がいる顔じゃねえな。
妻も子もとうの昔に死んだ。
何だかお城じゅうがにぎやかですね。
これより私は甥たちに会うてまいります。
甥?
(秀頼)徳川についた真田の兄の子らか。
せっかくなので一度会おうと文を交わしました。
そのまま向こうについてはなりませんよ。
左衛門佐は終生豊臣の家臣でございます。
肉親が敵味方に分かれるというのはつらいものだな。
それを申せば姫様の方がもっとおつらい目に。
(秀頼)夫と実の父親が戦をしたのだ。
さぞ苦しかっただろう。
すまなかったな。
殿様例のお話を。
母上。
左衛門佐と話したのですが。
何か?千も聞いてくれ。
私はいずれは大坂を離れようと思っております。
城を出るのですか?殿様がここにおられる限り必ず争いの火種となります。
源次郎がおれば心配ない。
いつまでも私がいるとは限りません。
戦場で流れ弾に当たるやもしれませぬ。
怖い事を申すな。
牢人たちを連れてやはり四国へ移ろうと存じます。
四国?冬も暖かく過ごしやすいと聞いております。
そして何より京大坂に近い。
むろん源次郎も来てくれるのであろうな?讃岐と阿波の2か国ではいかがでしょうか?ならばせっかくですから伊予と土佐も頂きましょう!だったら私も四国へ参ります。
(秀頼)母上に分かってもらって何よりだ。
千もよいな?
(千)はい。
すぐに家康に伝えましょう。
まだ早うございます。
国替えの事を持ち出すのは次の戦に勝った後。
この一手は最後に取っておきましょう!
(盛親)ようやった。
ようやったな。
長宗我部殿。
ん?長宗我部殿の悲願は再び土佐の国主になる事でしたね。
欲を言えば四国全土を治めたいが。
例えば甲斐や信濃ではいけませぬか?四国を欲しがっている者がおるのだな?案ずるな。
本気で土佐を取り戻せるとは思うてはおらん。
そうなのですか?今度徳川が攻め込んできたら終わりな事ぐらいわしにも分かっておる。
そのような事はございませぬ。
どうせ捨てた夢。
大きく言うてもよかろう。
四国でなければ…。
九州を頂こう!ハハハハ!長宗我部殿。
ん?私はまだ諦めてはおりませぬ。
真田殿…。
それゆえ長宗我部殿にも確かな望みを聞かせて頂きたい。
四国を欲しがっておるのは誰だ?右大臣秀頼公。
あ〜…。
できますればそれ以外の国を。
では確かなところで。
淡路島!う〜ん!ハハハハ!左衛門佐!姫様。
また戦になるのですか?いずれは。
私が江戸へ戻る代わりに戦をやめるよう大御所様に掛け合ってみてはくれまいか?姫様はいわば人質。
手放す訳にはまいりませぬ。
駄目か。
お許し下さいませ。
江戸へ帰りたいのじゃ。
伺わなかった事に致します。
・
(足音)
(三十郎)源次郎様!三十郎!息災であったか?はい!兄上。
真田信吉にございます。
真田信政にございます。
さすが兄上の子。
立派になったのう。
大助!真田大助と申します。
(作兵衛)わしも行きたかったな。
(春)大ごとにはしたくなかったようですよ。
手伝いましょう。
(きり)無理されない方がいいですよ。
(春)何でもおっしゃい。
ではいらぬ草をむしって頂けますか?はい!いらぬ草…。
(作兵衛)内記様も少しは動かれた方がよいのではないですか。
(内記)動いた方がよいのか?
(きり)知りませんよ。
初めに腰を痛めたのはいつなんですか?九度山で雁金踊りを踊った時。
そんな前から?うむ。
次の戦までには治しといて下さいね。
(内記)もちろんでござ…!あいたたた…。
(作兵衛)ハハハハハ!きりさんもこっちへいらっしゃい。
ごめんなさい。
土仕事はしない事にしているので。
作兵衛さんこれでよろしいかしら?あ〜!それではございません!え〜っとこれ?もうちょっと下の…。
(春)下?
(作兵衛)ええ小さいやつ。
しかたないですねえ。
(茂誠)我らはこれより沼田へ戻ります。
(三十郎)この先どうなるのです?豊臣方はまだ戦うおつもりですか?さように大事な事を敵方のおぬしに明かせる訳があるまい。
はっ?哀しいなあ三十郎は!
(信繁茂誠)ハハハハハ!何より再び戦を起こしたがっているのは徳川家康だ。
(茂誠)堀も埋め立てられ真田丸も無くなってしまった今豊臣勢はどうやって戦うんだ?誰が策を立てているとお思いか?あ…。
ほら!ほら!わしが言うたとおりだろう!源次郎様はきっとまた徳川をあっと言わせる奇策を考えておられるんだ!徳川を追い払ったあとは?秀頼公は恐らく大坂を離れ四国に国替えをされる。
私も誘われているがまだ決めてはおらぬ。
戻れるものなら上田に戻りたいものだが。
叔父上はどんなお方かな?一口には言えません。
(信政)兄上あまり親しげな口をきくものではありません。
(信吉)どうして?
(信政)大助の父親は大御所様に逆らった大罪人です。
我らの叔父上だぞ。
叔父上であろうがなかろうが徳川に刃向かった事は間違いありません。
許してはなりません。
父はいけない事をしたのですか?大助もその父も一族などと思った事はないわ!
(信吉)おい!やめろ!
(茂誠)何事だ!相撲を取っておりました…。
よし俺が相手だ。
俺から行くぞ。
おう!うわっうわっ!うわっ!ああ…。
(三十郎)次!
(三十郎)次…。
私は城で戦った事はあっても野で大戦をした事がありませぬ。
(茂誠)そうであったか!兄上は武田家に仕えていた頃から何度も野戦をしてこられた。
そこで伺いたいのですが。
いやいや!わしなんかより後藤又兵衛や毛利なにがしといったそれこそ歴戦の強者がおるではないか。
ハハハハ…。
何が聞きたい?敵陣に馬で突き入る時はやはり槍が一番でしょうか?悪くはないが一度囲まれたらおしまいだ。
馬から引きずり降ろされて切り刻まれた武将を見た事がある。
狙うのは?大将の首。
ならば鉄砲が一番だ。
ほら馬の上からだと遠くまで見えるだろ。
守りが堅くてもそいつら越しに大将を狙える。
なるほど。
あっだけど…。
戦場で敵に囲まれて馬の上だろ。
火縄の扱いに手間取って逆に狙い撃ちされた武将も見た事あるからな。
確かに…。
ましてや敵の本陣になど…。
そうだ!江戸の兄上と姉上に文を書きましょう。
硯はありますか?
(作兵衛)あっお帰りなさいませ。
ほう春も畑仕事か。
いろいろ教えてもらっています。
何やかんや言ってもお姫様育ちでいらっしゃるんで茎と根っこの区別もおつきにならないようで。
手伝うか?はい。
(きり)源次郎様ご存じですか?ここ昔茶室が建っていた所なんですって。
利休様の?そうであったか…。
旦那様見て下さい。
青菜です!ほらおいしそう!摘んだら駄目ですよこれから伸びるのに。
え…?何やってんだか。
(春)ごめんなさい。
(何かに当たる音)ん?源次郎様。
埋まってたんですか?この刻印は千利休様のものだ。
(春)そうなのですか?お宝かもしれませんよ!何でこんなものが…。
これは馬上筒というものだ。
ばじょうづつ?イスパニア人から聞いた事がある。
ここに火打ち石がついていて火縄を使わずに撃つ事ができる。
いちいち火縄に火をつける手間がかからないので馬の上からでも撃つ事ができる。
それで馬上筒か。
新しい武具ゆえ利休は商いのめどがつくまで隠しておったのだろう。
(引き金を引く音)手入れをすれば使えるのではないか。
家康は何と?
(治長)牢人たちに今すぐ暇を出せと言うてきた。
これ以上引き伸ばすと徳川に刃向かうつもりと見なすそうだ。
言わぬ事ではない。
取り合ってはなりませぬ。
一日も早く牢人たちを追い出すべきです。
(治長)その話はもう決着がついております。
牢人たちに渡した支度金がそろそろ尽き始めています。
その心配もあった。
修理城には今いかほどの蓄えがある?牢人たちをしばらく養うだけの金はございますが…。
左衛門佐。
それをくれてやっては駄目か?渡したところでその場しのぎ。
いま少し待ちましょう。
次の戦に勝てば徳川からご領地を奪い返す事もできます。
要害の完成を急がせよう。
(治房)蔵を開けよ!ですからさような訳には。
分かった。
牢人たちは俺が抑えよう。
かたじけない。
いつまでもこのままでは済まぬぞ。
我らにしても養っていかねばならぬ身内もいれば家来もいる。
いずれ必ず豊臣の家臣として扶持を頂けるのであろうな?もちろんだ約束しよう。
言っといた方がいいぞ。
(全登)我らは切支丹である事をお許し頂ければそれでいい。
変わってんな。
戦はあくまで要害が出来てから。
それまでは辛抱してもらう。
その夜事件は起きた。
大野治房が自分の配下の牢人たちのために勝手に蔵を開け金銀米を持ち出したのである。
(治長)なんという事をしでかしたのじゃ!せっかく牢人たちがおとなしくしてるのにお前がこんな事してどうする!全く…出来の悪い弟を持ったものよ!気がかりなのは牢人たちです。
一部の者だけが恩恵にあずかってはほかがどう思うか。
かくなる上は全ての牢人に褒美をやるしかございませぬ。
牢人たちをこれ以上甘やかすなど!母上の意見など求めてはおらん!修理。
全ての蔵を開け皆に応分の金銀を分け与えよ。
私にも一人優れた兄がおります。
私は兄を超えようと必死だった。
超えたとも思った。
しかし超えられるものではなかった。
ところが兄に言わせれば向こうも私に負けまいと必死だったらしく。
兄弟とはそういうものではないのかな。
堀を掘り返したい。
なりませぬ。
堀がなければ勝てぬ!勝てます。
秀頼は牢人たちに金銀を配った。
しかし…。
それが裏目に出た。
買うてきたぞ〜!
(牢人たち)おお〜!金をもらった牢人たちがこぞって武器を買い求めたのである。
持ってみろ持ってみろ。
撃てるぞお前。
ありえぬ!もっと目を光らせておくべきだった!今この時期に牢人たちが武具をそろえれば戦支度をしていると見なされてもしかたない。
徳川がどう出るか…。
(正純)京の板倉勝重殿から知らせがございました。
大坂の牢人どもが鉄砲など武具を買い集めておるとの事。
牢人たちはまだたむろしておるのか。
先の戦で豊臣は徳川を追い払ったと上方で評判になっておるようで…。
更に悪い事は続く。
(兵士)いかがした!?
(足音)すぐにくせ者を捜します。
弟だ…。
恐らく母も絡んでおるはず。
ただの身内の喧嘩だ。
つまらん事はするな。
(勝永)いいから…。
毛利殿!抑えろ!おい!
(勝永)抑えろ抑えろ!行かせて下さい!毛利殿!なぜ本気で止めない?堀の掘り返し始まってしまったぞ!・
(足音)みんな戦がしてえんだよ!
(又兵衛)そろそろ腹くくる時かもしれねえぞ。
戦が起きる時は誰も止める事はできぬ。
(家康)大坂城の二の丸の堀が掘り返されておるそうな。
(家康)ここまでじゃ。
諸大名に戦支度を命じよ!
(正純)かしこまりました!わしも直ちに出陣する。
(正純)秀忠様にお任せするのでは?任せておけるか!牢人どもはわしが成敗してくれる!わしの手でやつらを滅ぼす!はっ!「こなたは無事にて候。
思いどおりにならぬ事多けれども殿様にはお気遣い賜り皆々日々満足に過ごしおり候。
本日信吉殿信政殿に対面致し候。
ご両名めでたく成長なされうれしく存じ候。
いずれ真田の家の双璧となる事疑いなく候。
兄上様にはさまざまお骨折り頂きそうらえどもかようなありさまとなり申す言葉もござなく候」。
「我が娘すえが事お見捨てこれなきよう頼み入り候」。
(信之)今度の戦前と違い城は丸裸。
豊臣方が勝つ見込みはないに等しい。
いくら源次郎でも苦戦するであろう。
そこをなんとかするのが源次郎様でございます。
いや。
俺には分かる。
弟は死ぬ気だ。
まさか。
文には書いておらぬがわしには分かるのだ!恐らくは大御所様と刺し違えるつもりであろう。
止められるのはわししかおらぬ。
大坂へ参る!
(銃声)
(銃声)徳川兵に真の武士は一人もおらんのか〜!豊臣の血はこの戦で断ち切るのです!かかれ〜!徳川に刃向かいたいなら刃向かえばいい。
しかし死んではならぬ!源次郎様がいない世にいてもつまらないから。
岡山県岡山市。
岡山城は大坂五人衆の一人明石全登ゆかりの城です
戦国時代宇喜多秀家に仕えていた全登は家老としてここ岡山城で政務を取りしきっていました
市内にあるキリスト教の殉教者の墓。
処刑のため彼が長崎へ向かう途中護衛を務めたのは全登だったと伝わります
岡山県の隣に位置する備前市もまた全登ゆかりの地
市内には全登の屋敷があった事を伝える石碑が残されています
切支丹武将明石全登。
信仰を守るため信繁と共に最期の決戦へと挑むのです
2016/12/04(日) 20:00〜20:45
NHK総合1・神戸
真田丸(48)「引鉄」[解][字][デ]
堀が埋め立てられてしまった大坂城。幸村(堺雅人)は起死回生を狙い、家康(内野聖陽)の暗殺作戦を決行する。幸村からの書状を読んだ信之(大泉洋)は、その真意を悟る。
詳細情報
番組内容
豊臣と徳川の和睦の後、真田丸は取り壊され、大坂城は堀も埋め立てられてしまった。幸村(堺雅人)は起死回生を狙い、家康(内野聖陽)をわなにかけるよう佐助(藤井隆)に命じる。佐助は、もし家康暗殺に成功したら夫婦になって欲しいときり(長澤まさみ)に告げ徳川の陣へ。家康との頭脳戦が展開する中、幸村は不思議な型の銃を手に入れる。一方幸村からの書状を読み、その真意を悟った信之(大泉洋)は、大坂へ向かうと言い出す
出演者
【出演】堺雅人,大泉洋,長澤まさみ,松岡茉優,藤本隆宏,中原丈雄,中川大志,星野源,岡本健一,哀川翔,竹内結子,内野聖陽,【語り】有働由美子
原作・脚本
【作】三谷幸喜
音楽
【音楽】服部隆之