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書き起こし ハートネットTV「難病ALSと闘い起業・恩田聖敬さん▽絶望から救った言葉」 2016.12.05

2人の子どもの父親…
2年前ALSと診断された。
全身の筋力が徐々に衰えていく原因不明の難病。
根本的な治療法はまだ見つかっていない
恩田さんは去年までプロサッカーチームFC岐阜の社長だった
こんにちは〜。
こんにちは。
病気は進行し歩く事もできなくなった
今年6月もう一度働きたいと自ら会社を設立
恩田さんのブレイクスルー
初めましてですね。
恩田さん握手しても大丈夫ですか?よろしくお願いします。
わざわざ岐阜までお越し頂きありがとうございます。
とんでもないです。
やっと会えてうれしいです。
まず車椅子かっこいいなと思って。
この緑の車椅子はもちろんですよね。
まあFC岐阜カラーというか。
カラーですよね。
選んだのは奥さん。

 

 

 

 


かっこいいし似合ってますね。
そして後ろにある…これ人形ですよね。
これははい。
あっ人形…はい。
こちらは?サポーターの方に頂いた亀の人形なんですけども…。
昔話の「うさぎとかめ」。
恩田さんは亀に自分の生き方を重ねています。
人生は人に…人がどうとかなくて自分のゴールを見据えて一歩一歩進んでいく事がうまくいく方法秘けつだと。
そういう話を書いたところサポーターさんから頂いた亀こちゃんです。
ALSとの闘いが始まったのは2年前。
35歳でした。
社長に就任した時既に病気の兆候は現れていました。
体調に不安を抱えながらも恩田さんは経営不振からの脱却に奔走します。
京都大学を卒業後アミューズメント会社に就職。
その後経営幹部となり手腕を買われての抜てきでした。
地域ぐるみのイベントなどを企画。
ホームゲームの入場者数を増やしていきました。
しかし右手の違和感をきっかけに受けた検査でALSと診断されます。
全身の筋力が衰えていくALS。
根本的な治療法は見つかっていません。
筋肉は萎縮し動かなくなっていきます。
僅か1年で症状は全身に広がっていきました。
大きく吸います。
大きく吸って…プ〜!しっかり吐いて…はい吸います。
呼吸する力も徐々に失われていきます。
フッて止まったんですけど…じゃあもう一回だけごめんなさい今の検査…。
進行すれば自分の力では呼吸できなくなります。
ALSは脳や心臓に影響を及ぼす事なく体を動かす力だけを奪っていくのです。
あまりにはやい病気の進行に絶望を感じる事もあったといいます。
そんな恩田さんに生きる気力を与えたのが家族の存在でした。
娘と息子の描いたものです。
ありがとうございます。
(坂田)こちらが娘さんです。
こちらが娘さんですね。
そしてこちらが…こちらが息子さんの…。
わ〜すてき。
まず息子さん。
「パパへ。
パパ一番大好き。
パパ大大大好き」。
泣いちゃいますね。
そして娘さん。
「パパ大好き。
お仕事頑張ってくれてありがとう。
これからも頑張ってね」。
やっぱこれプレゼントされたらぐっときますよね。
うれしいですね。
もちろん今までのようにスムーズに言葉をかける事とかっていうのは難しくなってると思うんですけど多分きっとその分恩田さんが今みたいにたくさん表情で笑顔で今こんな気持ちだよっていうのを伝えてるんだろうなって思う。
どちらの絵も笑顔ですね。
やっぱりこれからの事だったりとかこのまま進行していってその時その事を考えた時に奥様は何かその事についてはお話しされましたか?初めて妻にALSについて話した時妻はあなたにできる…生きる意志があれば一緒に生きられると言ってくれたと。
病気を知った時の気持ちを恩田さんの妻に書いてもらいました。
私も読んでない。
誰も読んでないので初めて聞きますハハハハ。
「その話をしたのは2014年8月の事でした。
その年の5月初めてALSの可能性の診断があった事を冷静に本人から告げられました。
呼吸がいずれできなくなるという事が心底ショックでありましたが。
一呼吸器をつければ基本的に恩田の人格と体は生きていけるという事。
一『死んでたまるか』と本人が言った事。
この二点が私が腹をくくった根拠です。
どんなに絶望感を出されても『死んでたまるか』が本人の本音本心だと信じていました。
ですから心は戻ってくるという確信を持って端的にそのようなお話を致しました。
最後にパパへ」。
「パパの賢い頭で」。
奥様ありがとうございます。
表では…には絶対出てこないけど実際妻が自分のモチベーションをコントロールしているかもしれない。
実は全ての手綱を握られてるかもしれない。
世の中の既婚者全員そんなもんなんだろうけれど。
家族に背中を押され再び働く事を決意。
資金を集め会社を立ち上げます。
(拍手)講演などで経営者としての経験やALSについて伝えるのが新たな仕事です。
闘病中の子育てをテーマに話す事もあります。
新しい活動を始めて今後の…こんな事をやりたいんだこんな事を私は考えてるんだってお話しできる限りで。
自分の経験をお話しする事で皆さんに何か気付きを与えられたらいいなと。
子どもたちに向けての講演で必ず伝えている言葉を教えてくれました。
「その中で今思い描いている未来とは違う方向に向かう事もあると思います。
私もそうでした。
プロサッカーチームの社長をやる事もALSになる事も夢にも思いませんでした。
人生はテストとは違って答えは1つではありません。
そして選んだ道が正解かどうか採点するのは先生ではなく皆さん自身です。
私は人生は自分を好きになるためにあると思っています。
自分を好きでいられる人生は間違いなく楽しいです」。
恩田さん自身今の自分好きですか?好きです…けどもっと好きになりたい。
これ以上…はい。
(笑い声)恩田さんは患者仲間を訪ねました。
お久しぶりです。
あ〜すいません。
6年前にALSと診断された…広告プランナーとして病気と闘ってきました。
ALS撲滅を目指してさまざまな発信をしています。
「こんな状態で生かされている私を見てほしい。
私をモデルにして絵を描いてほしい」。
東京・丸の内で開かれたデッサンイベント。
(笑い声)どんな時もユーモアを忘れないヒロさんに恩田さんが尋ねたのは…。
頂けませんか?ハハハ。
(笑い声)
(笑い声)そうですか。
すいません…ヒロさんは3年前呼吸する事ができなくなり気管を切開して人工呼吸器を取り付けました。
それはALS患者にとって過酷な選択です。
介護する家族の負担が増し病状が進行してコミュニケーションがとれなくなる事があるからです。
気管切開をせず死を選ぶALS患者も多いといいます。
恩田さんにヒロさんが問いかけます。
これ…これ…。
気管切開しない選択肢は今の私にはありえない。
今までもいろんな形で勝負をしてきました。
FCもそう。
会社を立ち上げるのもそう…勝負。
今まで勝負に勝つ事でやりたい事をやってきたので気管切開という勝負にも勝ってほかのALS患者に勝てる事を見てもらって…えばうれしい。
何て言うか恩田さんはその…ポジティブに語られるじゃないですか。
その強さってどこから来るんですかね?別に強い訳ではなくしょっちゅうわめいてます。
でも仕事も人生ももともと理不尽にできているからそれをなんとかするために生きているから普通。
呼吸器をつけても自分らしく生きられる事を目指して…目指したい。
2016/12/05(月) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV「難病ALSと闘い起業・恩田聖敬さん▽絶望から救った言葉」[字]

全身の筋肉が衰えていく難病になり、志半ばでFC岐阜の社長を辞した恩田聖敬さん。その6か月後、病気の進行が進むなか起業。家族への思い。絶望からを救った妻の言葉。

詳細情報
番組内容
ハートネットTVは様々な「生きづらさ」を抱える人たちのための番組です。テーマは、貧困・虐待・自殺・うつ・依存症・発達障害・認知症・がん・難病・介護・リハビリ・障害・LGBTなど様々。ホームページも情報満載!みなさんがつながりあえるよう情報交換の場も設けています。◆ハートネットHP http://www.nhk.or.jp/heart−net ◆ツイッター・フェイスブックでの情報発信もしています。
出演者
【出演】元岐阜フットボールクラブ代表取締役社長…恩田聖敬,【司会】風間俊介,【語り】Chiko