（はな）
紆余曲折はありましたが…キアリス大急百貨店でのオープン初日です
（出口）あの〜ちょっとよろしい？
（良子）はい。
（出口）大急に出店しはるの初めてですやろ？はい。
何でこれ初めからショーケース２つもありますのやろねぇ。
そう言われたからです。
（青木）大急に？はい。
（馬場）ハハッ！聞いた？鳴り物入りとはこの事やなぁ。
（悦子）おはようございます。
（富士子順子）おはようございます。
私たちが売り場に立たせて頂きます。
今日から１０日間どうぞよろしくお願い致します。
（２人）よろしくお願い致します。
（悦子）こんなふうにお店に立つなんて…。
人生って分からんもんやわ。
昔お母様が言うてたわ。
どんな生き方をしてても幼い頃にたたき込まれた事は役に立つはずって。
（開店のチャイム）
（館内放送）「間もなく開店です」。
さっ行くわよ。
（３人）いらっしゃいませ。
・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」・「たとえば１００万回のうちたった一度ある奇跡」・「下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう」・「さぁ空に架かる虹を今日も信じ」・「歩き続けよう」・「優しすぎる嘘で涙を拭いたら」・「虹はもうそこにある」・「きっと虹はもうここにある」
（すみれ）ありがとうございました。
ありがとうございました。
またよろしくお願いします。
はぁ〜どうなってるかな？
（明美）どうやってるやろ？君ちゃん…君ちゃん！
（明美）どやった？
（良子）お客さんどのくらい…？
（君枝）まだ何も売れてないよ。
えっ？お弁当箱は…？嘘やろ…。
次私の番よね。
行ってくるわ。
気ぃ付けて。
うん。
どやった？嘘…。
厳しいわぁ…。
私行ってくるわ。
うん行ってらっしゃい。
どうだった？あかん。
誰もお客さん来んかった。
えぇ〜。
もう午後の３時よ。
これからやないの？私行ってくるわ。
（２人）うん。
（悦子）すみれさん。
ほんまに誰も？
（富士子）そうよ。
誰もお客さん来ないの。
そんな事って…。
（順子）あっいらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
あ…紀夫さん。
（紀夫）どうや？調子は。
（勝二）えっ初日客が一人も来んかったって？はい。
（昭一）そんな事ってあるんか？天下の大急やぞ！？
（勝二）そやからやめとけ言うたのに…。
このまま１０日が終わったらどんだけの損を抱える事になるんや。
弁当箱３００個分やろ？
（店主）お待ち。
特選マークやったらなぁ！せやから言うたのに…。
（ため息）お客さん来はりませんなぁ。
お宅さんも繁盛してくれた方が相乗効果になって我々にとってもええけど。
まあ頑張んなはれや。
何店舗もなぎ倒して出店までこぎ着けてこれではなぁ…。
小売りの神様が泣きまっせ。
（良子）何よ小売りの神様って。
（足立）明日は大丈夫ですよ！何で分かるん？いや…こげな事が３日も続く訳ねえじゃねえですか。
昨日もそう言うてた。
これが続いたらどうしよう？怖…。
損は自分たちでかぶるしかないけど損とかそやないとか何かそういう事やなくてななんとかせな…。
そうね。
なんとかせな…。
私たちかてお遊びでやってる訳やないんやから。
このまま言われっ放しやったら悔しいわ。
うん。
まず原因を考えよう。
思いつく限り。
昨日も今日も周り見て思ったけど年配のお客さんが多いよねぇ。
年配のお客さんやとちょうど孫がいるとかやないと興味ないよね。
百貨店にはお母さん世代のお客さんが少ないとしたら…。
呼ぶしかない。
そうね。
あのお弁当箱知ったら欲しくなると思う。
そやね。
そやから目玉なんやもんね。
今日は紀夫さん来ないんか。
売り上げどないやったんやろう？まさかまた一人も来えへんやなんて…。
まさか…。
胃が…胃が痛いわ。
わしは心臓がキュ〜ッとしますわ。
酒の味せえへん。
まるで水や。
（ため息）電気ついてる。
おお…。
おっ紀夫さん。
こんばんは。
居ても立ってもいられなくて…。
そうですよね。
今日はどないやったんでしょう。
う〜ん僕もほかの仕事に取りかかってたんで…。
そうですか。
はぁ〜聞くの怖いわ。
よっしゃ。
あっ…。
（良子）どうしたの？こんな時間まで…。
あ…今日は遅くなる。
えっ？このポスター描き終えないと帰れない。
そないな事…。
やれる事はやらんとね。
あっごめんなさい。
先に帰ってて。
はぁ…こないな時間まで女が働くなんて…。
今はそんな事言わないで。
もうちょっとね。
そうね。
あっねえ龍ちゃん連れて帰って。
奥の布団で寝てるから。
何で…何で「頑張れ」って言われへんのやろ。
わしも今それを考えとりました。
何ででしょうね…。
思うてるんですけどねぇ…。
私不思議に思うんやけど…。
何で「頑張れ」て言えないんやろうねぇ。
私も今それ考えてた。
うん何でやろねぇ…。
ほんでんが顔に書いちょったじゃないですか。
（３人）え？何て？え…「頑張れ」っち。
そんな見えなかったよ。
私も。
うん…。
ほんとですか？思うとっても顔に書いてあっても言わな分からんて。
それやのに「あの時思うてた」とか後になって言うのよね。
（明美）後からやったら何とでも言えるわ。
そうねぇ。
そして翌日
その節はお世話になりました。
（シスター）いいえ。
あの〜これ貼らせて頂きたいんですけど…。
（シスター）お弁当箱セット…楽しそうですねぇ。
よろしいですよ。
ありがとうございます。
はい。
おはようございます。
おはようございます。
おはようございます。
お願いします。
大変お待たせ致しました。
おおきに。
（客）お弁当箱１つ下さい。
大変申し訳ありません。
今日の３０個分が終わってしまって…。
明日また３０個売り出しますので。
申し訳ございません。
本日は売り切れまして…。
お子様はおいくつですか？３歳です。
（客）お弁当箱まだありますか？こちらでしたらご期待に沿えるかと思います。
いらっしゃいませ。
でもこのお襟簡単に付け替えができるように縫製しているんです。
どやった？お客さん…たっくさんいたよ！ほんまに！？ほんまに？たっくさんいた！
（２人）よかった〜！
（君枝）次明美さんの番よ。
そや。
行ってきます。
行ってらっしゃい。
早う帰ってきてね。
何かな…たっくさんいたよ！あっ行ってらっしゃい！
やっと心からの笑顔のすみれです
たっくさんいた！2016/12/08(木) 12:45〜13:00
ＮＨＫ総合１・神戸
連続テレビ小説 べっぴんさん（５８）「商いの聖地へ」[解][字][デ][再]
すみれ（芳根京子）たちは期間限定の百貨店での出店初日を迎える。しかし２日たっても客が一人も来ない結果に。原因を考えたすみれたちは、キアリスを知ってもらおうと…
詳細情報
番組内容
すみれ（芳根京子）たちは、ついに期間限定の百貨店での出店初日を迎える。キアリスに期待する大急はショーケースを２個用意し、周囲の売り場担当者から嫉妬されるほど。しかし予想に反して、２日たってもお客さんが一人も来ない結果に。原因を考えたすみれたちは、いつも百貨店に来るお客さんは子育ての終わった年配の方が多く、子供服に興味がないということに気づき、キアリスを知ってもらおうとある対策を打つのだった。
出演者
【出演】芳根京子，高良健吾，菅野美穂，蓮佛美沙子，谷村美月，百田夏菜子，土村芳，市村正親，永山絢斗，田中要次，平岡祐太，宮田圭子，いしのようこ
原作・脚本
【作】渡辺千穂
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