(斉木)どうもご無沙汰してます。
(斉木)あれ?ちょっと太りました?な〜んて冗談ですよ冗談。
申し遅れました。
私御茶ノ水署生活安全課係長斉木斉です。
上から読んでも斉木斉。
下から読んでも斉木斉。
どうです?いい名前でしょ?えっ?変な名前?キラキラネーム?ややこしい?ひどいですねぇ。
でも世の中にはややこしい名前って結構いっぱいあるんですよ。
まあ例えばですよ。
おっ…おっ!うわっびっくりした。
なるほど。
今回の登場人物たちですか。
いいこと教えてあげましょう。
この中に犯人がいます。
『所轄刑事』10作目を記念して今回は特別に先に犯人をお教えしましょう。
犯人は…。
えっ?やだ?自分で当てたい?そりゃあそうだ。
でも今回はちょっと難しいですよ。
じゃあ1つだけヒントを差し上げましょう。
真実は真実じゃないこともあるんです。
それではお楽しみください。
(刺す音)
(男性)うっ…くっ…。
待て!ちょっと待て!ガサ入れだ。
(店主)ガサ入れ?何事ですか?斉木さん。
まんじゅうを押収する。
出せ。
(店主)またたかりに来たんですか。
たまにはねまともにお金払ってくださいよ。
売れ残りだろどうせ。
金なんか払えるか。
むちゃくちゃだなぁいっつも。
はい。
(梢田)《香坂の親父さんが行方不明?》
(マミ)《もう1週間ほど連絡が取れなくて》《何かあったんじゃないかって心配で…》
(マミ)《兄が頼りにしてた梢田さんにしかお願いできなくて》
(梢田)《あっいや…大丈夫です》《死んだ香坂の妹さんの頼みですから自分にできることは何でもさせていただきます》
(チャイム)・
(チャイム)・
(ノック)どこ行っちまったんだ香坂さん。
(市村)ハァ…。
おはよう。
うわっシカト。
(女性)フフフフ。
シェイシェイ。
超気持ち良かった。
また昇天させてくれ。
フフフ任して。
ハァー。
やりで突くか。
あん!そうきたか。
この…。
(韓国語)あっおはよう。
シカト?ハァ…。
梢田。
あぁ?昨日会ってた美女あれはどこの店の女だ?えっ!?見てたのかよ。
昔の後輩の妹さん。
ふ〜ん。
勤め先は南口の「ハニー」か?店の子じゃねえよ。
親父さんが家出したから捜してくれって頼まれたんだ。
(蝶子)恋。
恋の予感。
えっ?そうなのか?違うよ!初めて会ったんだ。
突然電話かかってきて。
初めて会った気がしない。
えっ!?そうなのか?だからそんなんじゃねえっつの!
(サイレン)あっ事件だ!
(男性)警視庁から入電。
殺人事件発生の通報。
現場は湯島西3−6−2飯島正明宅。
殺しか…いいなぁ。
俺も早く刑事課行きてえなぁ。
チクショー。
(男性)3−6−2飯島正明宅。
あれ?あの野郎!係長!私があなたを守ります。
入れてくれよ門脇。
(門脇)黙れ。
同じ御茶ノ水署の刑事じゃねえかよ。
(門脇)お前みたいなぐうたら刑事と一緒にすんな。
名誉毀損で訴えるぞ!ま〜たまた…。
(門脇)はいはいはいここまで。
あ…すいません!すいません。
ほら係長もう迷惑掛けんな帰ろう。
お前は引っ込んでろ。
これはな刑事課のヤマだ。
だから迎えに来たんだろ。
ほら帰ろう!門脇いいじゃねえか。
(門脇)こっから先は生活安全課は一歩も入れるなって言われてんだよ!何?誰だ!そんな意地悪なこと言うやつは。
・
(女性)私よ。
スター感ハンパねぇ。
派手なご登場だな仙道課長。
でもな現場はステージじゃねえ。
ハイヒールはやめとけ。
(仙道)説教はやめて。
今日は非番なの。
(仙道)殺しの現場は私のステージ。
あなたの出番はない。
指くわえて見てて。
ほんじゃ特等席で見してもらおう。
(仙道)ちょっと待ちなさい!係長!
(門脇)おい!係長駄目だって…。
(仙道)出ていきなさい。
ここは私の現場よ!何この数字。
「851129」殺害現場に謎の6桁の数字か。
フフン。
面白そうなヤマじゃねえか。
(南沢)ガイ者は飯島正明50歳。
家族はおらず独身。
職業は中央セキュリティの取締役です。
ちなみに3年前まで神奈川県警箱根署の刑事課長やってたようです。
ガイ者元デカか。
(仙道)担当した事件関係者の逆恨みって可能性もある。
(門脇)担当事件をリストアップして洗います。
捜査会議で割り振りを…。
(仙道)それじゃ遅い。
すぐにやって!捜査はスピード。
いつも言ってるでしょ。
(門脇)大至急リストアップします。
(仙道)ハァ…。
「スピードスピード」ってうるせえんだよいっつも!ガイ者相当羽振りが良かったみてえだな。
うわっ!貯金が2,000万もある!
(仙道)ちょっと!勝手に現場荒らさないで!あぁ?所轄署の刑事課長に比べりゃ生活は雲泥の差だ。
華麗なる転身か。
うらやましいねどうにも。
梢田君没収して。
はい!返せこの野郎。
どうぞ。
まずは物取りの線じゃないってことだ。
あっ!怨恨だとするとあの数字は何かのメッセージですかね。
あなたはこの捜査に関係ない。
口出ししないで。
すいません。
(仙道)この「851129」って数字はガイ者のダイイングメッセージかもしれない。
なるほど。
ダイイングメッセージか。
うっ!うぅ…。
おっおい…おい!ガイ者は突然何者かに刺され床に倒れた。
がしかしわれわれ警察に何とか犯人を示そうと必死に立ち上がり床に「851129」と書きそしてわざわざキャップを閉め…。
再びペンケースに戻しまた倒れた。
そりゃ変だろ。
そうだ変だ変過ぎる。
仙道お前の推理は成り立たねえ。
おそらくこの数字は犯人が書いたもんだ。
だったらこの数字は何?何のメッセージ?「851129」だろ?ヤゴイイニ…。
あっ。
「ヤコーイイニク」おお!梢田焼き肉食べたくなっちゃったよ。
(アナウンサー)昨夜文京区湯島西の会社取締役元神奈川県警刑事の飯島正明さんが何者かに殺害されるという事件が発生しました。
飯島さんは自宅のマンションの中で殺害されており犯人は現在も逃走中です。
(アナウンサー)飯島さんが刑事時代に担当していた事件との関連性について詳しく調べを進めています。
また現場の床には6桁の数字が書き残されていたということです。
警察ではこの謎の6桁の数字が何を意味するのか解明を急いでいます。
「851129」ヤコーイイニク。
ハッ…違う!は〜いクソったれ。
係長が余計なこと言うから他のことが思い付かねえじゃねえか。
何だ?この数字。
・
(焼ける音)まさか…。
うまい。
(蝶子)う〜ん!マシッソヨ。
肉汁ブシャー!フフフフ。
・
(ドアの開く音)
(蝶子)次ミノいきますか。
うん。
署で焼き肉をするなバカ!おい梢田お前も食うか?
(蝶子)マッコリもありますよ〜。
いらんわ。
早く片付けろ!あのさこれ以上生安のイメージ悪くすんのやめてもらえませんかね?俺の出世に響くんだよ!お前が出世なんかするかバカ。
うるせえバカ!・今に見てろよ。
俺はとっとと刑事課に異動して係長とはおさらば…。
アニョハセヨー。
日本語で出なさいよ。
梢田お前もヤコーぜイイニク。
これ肉屋から持ってこさせたんだよ。
だからこの数字はそんな単純な語呂合わせじゃねえんだよ。
もっと他に何か解読する方法があるはずなんだ。
やっぱバカだねお前は。
あぁ?メッセージだったら何もこんな分からないものを書くか?もっと分かりやすく書くだろめんどくせえ。
はぁ〜。
じゃあこの数字はいったい何の意味があるんですかねぇ。
数字はただの数字だ。
まあ特別な意味があんだろうけどもな。
えっ?どういう意味だ係長。
ねえミノもっと焼く?ミノの話じゃねえんだよ。
(蝶子)斉木さんまたヤコーイイニク。
肉ね。
肉の話じゃねえんだよ!違うんです事件です。
えっ?早くこの動画見てください。
・
(音楽)
(門脇)「小森要三へ告ぐ」「俺のことを覚えているか」「真実を知る散った桜だ」
(門脇)「罪は消し去れない」「自らの口で真実を語れ」「天誅は5日後だ」代議士小森要三への殺害予告じゃないっすかね。
『魔笛』『夜の女王のアリア』復讐の曲よ。
ターゲットは小森要三。
警察OBで公安委員会にも所属する代議士だ。
大物だ。
それよりこの投稿者見てください。
(門脇)「851129」
(仙道)マスコミに発表したのは6桁の数字って情報だけよ。
ええ。
「851129」この数字は犯人しか知り得ない。
同一犯の可能性が高いってことですね。
(仙道)サイバー捜査班に連絡。
すぐに動画を分析させて。
ちょっと待った。
ネットの脅迫は俺たち生安のヤマだ。
何が言いたいの?5日後小森要三の講演会がある。
ホシはそこで小森の命を狙うつもりだろう。
場所は御茶ノ水公会堂。
俺たちのシマだ。
5日以内にホシを挙げないと厄介なことになりますよ。
どうだ仙道。
ここは一つ俺たち生安と合同捜査本部ってことにしねえか?バカ言わないで。
誰があなたとなんか組むもんですか。
昔はナイスコンビだったじゃん。
昔の話はやめて。
思い出したくもない。
記憶ごとあなたにも消えてほしいぐらい。
あっそう。
ほんじゃ消える。
・
(ドアの開く音)・
(秘書)ちょっと困ります。
勝手に入るなと言ったでしょ!おい係長!強引過ぎるって。
やめ…。
どうもどうも小森さん。
(小森)誰ですか?君たちは。
御茶ノ水署の斉木といいます。
同じく梢田…。
あっテレビで見るよりいい男ですね。
(小森)警察が私に何の用ですか?またまた…。
今見てた殺人予告の件ですよ。
(小森)だからやましいところは何もないと申し上げてるでしょ。
(小森)あんなものはねただのいたずらですよ梢田さん。
はい…。
(南沢)《ガイ者は飯島正明。
中央セキュリティの取締役です》でもいたずらじゃなきゃ殺されちゃいますよ小森さん。
(小森)ハハハハ。
大胆だね君は。
ハハハハ!おい!口を慎め!すいません。
犯人はあなたが何らかの秘密の真相を語らないかぎり「天誅を下す」って言ってます。
いったいどういうことですか?いや秘密なんか何もありませんよフフッ。
いや今の時代ねちょっと有名になると何もかも丸裸だ。
ネット社会といえども手放しで賛成できませんなぁ。
そうですか。
じゃ動画はいたずらだった。
警備の必要はない。
そう報告しときますね。
(小森)ハァ…。
あっそういえば昨日小森さんの講演会に爆弾を仕掛けるっていう爆破予告がありましたよ。
爆弾?いや爆…。
あれもガセってことでいいですね?こりゃ仕事が減って楽だ。
いや…。
あ〜…。
じゃあまあ念のために本庁の知り合いに連絡をしておきましょう。
おや?何も心当たりがないんだったら心配することなんかないんじゃありませんか?それともやっぱり何かやましいことでも?
(小森)ありません。
「ない」と言っているでしょ。
おいもうでたらめ言うなよ!すいません。
爆破予告はありません。
ご心配なく。
でたらめ?すいません!
(小森)どういうことだ!ホントのこと話してもらえないからですよ。
むちゃくちゃな捜査だ。
警察OBとして見過ごすわけにはいかないね。
じゃあ選んでください。
命を守るか秘密を守るか二つに一つです。
フッ斉木斉か。
面白い刑事だ。
よ〜く覚えておくよ。
こんな有名な方に名前覚えてもらっちゃった俺。
お邪魔しました。
すいませんでした。
失礼します!あっでも命は守れても政治生命までは守れないかもしれませんよ。
小森さん。
あぁ…。
失礼します!大物代議士だぞ。
何であんなはったりかましたんだよ。
政治家だからだよ。
化かし合いに慣れてる。
あれぐらいでちょうどいいんだ。
だからって…。
あれじゃまるで容疑者への尋問じゃねえか。
容疑者だからな。
はっ?っておい。
被害者だろ?小森は。
殺された飯島が役員をしてたっちゅう中央セキュリティはおそらく小森の息の掛かった会社だ。
あっ!政治に必要な裏金を工面させてたりしたんだろう。
盗むなよ!まったくもう。
で?小森はその会社に飯島を神奈川県警から天下りさせたってこと?小森が一介のデカの面倒を見ても何の得もねえ。
何らかの見返りを返すために借りを返したってことだろ。
見返り?ってことはやっぱり小森は何かを隠してるってことか。
お父さんの行方まだ分からなくて…。
そうですか。
ええ。
でも必ず見つけてほしいんです。
ええ。
ハァ…。
あいつも天国で心配してるでしょうから。
フッ…。
誰よりも心配性でおせっかいでしたからね香坂は。
(努)《乗って》・《香坂!》《もうすぐ救急車が来るだろ》
(努)《待ってられませんよ》《えっ?》
(努)《何かあったらどうすんですか!》《おい!》あいつのためにも何としてもお父さんは捜し出します。
えっ?あっいや…。
大丈夫ですよそんな心配しないで。
あっもしよかったらこれ…。
あっいや…。
あっ…どうぞ。
(シャッター音)梢田め。
デレデレしちゃってまあ〜。
(銀林)誠に申し訳ございません!・
(小森)私は被害者だ。
(小森)あんな捜査もうごめんだね。
あの斉木という刑事が私に近づくようなことがあったら君の管理責任を問うことになるよ。
ああ…。
(銀林)小森要三先生にもう接触するなと言ってるんです!何度言ったら分かるんですか!だから…。
それはできませんって何度言ったら分かるんですか。
すいません。
おい!ちゃんと聞けよ!署長がわざわざお越しになってんだ。
こっちだってわざわざマッサージに来てもらってんだ。
言い訳になるかバカタレ。
君は署長である私の命令が聞けないっていうんですか!?俺は誰の命令も聞きません。
そういう男です。
(女性)はい横向け。
はい。
もういい!よ〜く分かりました。
生活安全課はわが署のお荷物どころじゃない。
ごみだ!ごみ?
(銀林)まるで使い物にならない!はぁ〜。
えっちょっ署長!待ってください。
自分はごみじゃありません。
自分はごみじゃありません!係長。
はい。
これ頼まれたガイ者の飯島正明が箱根署時代に担当してた事件のリストです。
サンキューね。
「箱根・警察官刺殺事件」なるほど。
これが「散った桜」か。
となると「851129」は…。
・いいかげんにしろ!係長のせいで俺までごみ扱いだ。
俺が刑事課に行けないのは係長のせいだからな!もうちょっと下お願いします。
(女性)はいはい。
ちゃんと聞けよ。
あんたといると俺まで無能扱いされるっつってんだよ!そこよ〜そこそこ。
うん。
うん。
もういい。
もういい!係長の世話はたくさんだ。
俺は今回のヤマで手柄を挙げて晴れて刑事課に異動する。
係長ともおさらばだ。
あばよ!梢田。
うるせえ黙れ!アホボケカス!何だよ…。
せっかく刑事課行きの餞別に「851129」が何か教えてやろうと思ったのに。
ああっもうめんどくせえ。
あーっ!斉木さんを首に?彼は優秀な刑事です。
彼の能力は認めています。
ですが組織の人間としては失格です。
つまりもろ刃の剣ということです。
このままだと血が流れる。
代議士の小森要三は警察OBです。
警察庁にも顔が広い。
残念だがこれ以上斉木という危険な刀は懐には入れておけない。
で私にどうしろと?あの男を首にできる材料を探してほしい。
(店主)ほらよ。
お〜来た来た来た来た来た。
よく染みてるじゃねえか。
懲役3日ってとこだな。
(店主)つべこべ言ってねえでさっさと食えよ。
それとほらこれ。
さすが仕事が早えな。
あっ。
(店主)情報料踏み倒すんじゃねえぞ。
分かってるよ。
釣りはいらねえぞ。
ほい。
足んねえよ。
ハァ…高え大根だなおい。
ほら。
んっ。
ほい。
相変わらず汚え字だなおい。
うっせえな。
でどうだったんだ?小森と飯島のつながりは。
(店主)おおむねあんたのにらんだとおりだ。
箱根署の刑事課長だった飯島に小森が圧力をかけたって噂だ。
5年前だな?
(店主)5年前のあんたがにらんだヤマでだ。
「851129散った桜」か。
(店主)飯島は小森に言われて何かをもみ消した。
その見返りに小森は飯島に中央セキュリティの取締役っていう上等な待遇を与えた。
事件の捏造か。
でいったい何もみ消したんだ?それはまだ調査中だ。
おい!そこが一番肝心なところだろ。
ちゃんと探れよ。
焼きが回ったか?天下無敵の極道者も。
(店主)昔の話だ。
それより食えよ。
冷めちまうぜ。
これは梢田にやってくれ。
もうすぐ来るわ。
何だ帰るのか?引き留められてうれしいのは女にだけだ。
あいつに「851129」が何なのか教えてやってくれ。
自分で言えばいいじゃねえか。
めんどくせえな。
めんどくせえのはあいつだよ。
今さ反抗期なんだよ。
まああいつが刑事課に行きゃお前さんのいいお得意だ。
せいぜい大事にしろよ。
(キスをする音)けっ!ったくもう…。
・おやっさん。
何だよ用事って。
俺今忙しいんだよ。
忙しいのはお前さんだけじゃねえよ。
そうですか。
それはどうもすいませんでした。
で何?「851129」は警察官だ。
警察官?蝶子さん!「851129」の意味が分かった。
最初のヒントは殺害予告にあったんだ。
「散った桜」でその「桜」ってのはこれだこれ。
わぁ変な顔。
えっ?写真じゃねえよ。
こっちだよこっち。
ああ…。
桜の代紋?そう。
そのとおり!ターゲットの小森は警察庁出身の警察OB。
つまり「桜」ってのは警察の暗号だ。
(蝶子)で「851129」ってのは?それはこれだ。
変な顔。
だから写真じゃねえっつうの!ここだよ。
警察職員番号。
そう!警察官には6桁の職員番号が割り振られている。
「851129」はきっと警察職員番号だ。
データベース調べて。
OK。
「散った桜」ってフレーズは辞めた警察官もしくは亡くなった警察官。
つまり元神奈川県警の刑事課長飯島ってことだ。
どうよこの推理。
「851129」はこの人ですね。
香坂?
(蝶子)5年前に殺害された元杉並東署の生活安全課の刑事香坂努ですね。
通称箱根警官刺殺事件。
香坂努巡査長が神奈川県箱根町ではさみのような刃物で背中を刺されて死亡した事件です。
(蝶子)神奈川県警は現場に残されていた名刺と遺留指紋からヤミ金融業者の男市村茂の犯行と断定。
動機は香坂とヤミ金市村との金銭トラブル。
でも市村は5年間逃走しておりいまだに事件は未解決。
なるほど。
今回のガイ者の飯島は神奈川県警時代香坂努事件を指揮していた。
(飯島)《目撃情報は?》
(警察官)《まだ見つかってません》
(蝶子)「851129」とつながったってことですね。
お手柄じゃないですか梢田さん。
早く本部に報告しないと。
係長〜。
やりましたよ言われたとおり。
サンキュー完璧だったぜ。
じゃあご褒美に頭よしよししてください。
えっ?《香坂の親父さんが行方不明?》《何かあったんじゃないかって心配で…》開けてください。
お願いします。
すいません。
失礼します。
まさか…。
香坂の親父さんが復讐を…。
納得いかねえなぁ。
(店主)もう4皿目ですよ。
勘弁してくださいよ斉木の旦那。
違う。
そいつの話だよ。
(店主)はっ?ヤミ金の男が花切りばさみなんて持ち歩くと思うか?
(刺す音)
(努)《うっ!》それに警察官がチンピラまがいの男に不用意に背中を向けるとも思えねえ。
のみ込めねえんだよこの事件が。
のみ込めねえ…。
(仙道)たかりに暴行。
立件するにはじゅうぶん過ぎる。
もっと男前に撮れてる写真もあるだろ。
(仙道)ふざけないで!首にされるかもしれないのよ。
ありがとな。
わざわざ知らせに来てくれて。
別にそんなんじゃないわよ。
昔っからお前には世話ばっか掛けてるなぁ。
昔からちっとも変わってない。
部下に迷惑ばかり掛けて。
梢田君が気の毒だわ。
だな。
俺も俺の部下だけはごめんだ。
フッ。
ちょっと!もう…。
久しぶりに見たなお前の笑顔。
バカ。
とにかく気を付けて。
もうあなたの尻拭いはたくさんよ。
おい。
5年前の箱根の警官刺殺事件の調べは進んでるか?箱根警官刺殺事件?何のこと?梢田から聞いてねえのか「851129」のこと。
香坂さん。
待ってください!すぐに生安の梢田を捜し出して。
情報を上げずに勝手に捜査してる。
急いで!香坂さん!香坂さん…。
待ってください。
待ってください!香坂は自分の後輩でした!香坂さんどうして復讐なんか…。
(香坂)君たち警察の捜査がでたらめだからだ!
(香坂)努には金銭トラブルなんてなかった。
本当は別の理由で殺されたんだ。
だが警察は努に汚名を着せ裏切った。
すいませんでした。
香坂は自分の後輩だったのに自分は何もできませんでした。
もし事実がそうじゃないのであれば自分が真実を明らかにします。
ですから!復讐はやめてください。
お願いします!努のことを思ってくれるのなら…。
邪魔しないでください。
香坂さん!ハァ…。
何で追い掛けなかったの?すいませんでした。
仙道カモン。
まるで復讐部屋だ。
香坂努の日記みたいな捜査ノートだ。
5年前のことも書いてある。
(仙道)えっ?
(仙道)「梢田先輩とメシ」「どっちが先に刑事になるか賭けた」香坂努はあなたの後輩だったの?それで私情に走って…。
違います。
自分はもう少し調べてから…。
(仙道)言い訳はいい!捜査に私情を持ち込むなら今すぐ警察官辞めなさい。
説教は後だ。
続き読め。
(仙道)「大きな事件の情報チャンス」「必ず立件する」日付は殺されるちょうど1カ月前だ。
何か耳寄りな情報つかんだみてえだな。
あっ。
「真実を探す」「真実の行方は?」「真実はどこだ?」「真実に辿り着くまで」香坂努は何らかの事件の真実を必死で追い続けてた。
香坂努からは何か聞かなかった?そのころは署も違いましたし何も…。
続き読め続き。
(仙道)「真実の正体が分かった!」「内偵Kを追いつめる」「K」…。
小森!日記はここで終わってる。
香坂努殺しには小森が関与してるってことか。
5年前このヤマで小森は当時刑事課長だった飯島に圧力をかけたっていう情報があるんだ。
香坂努殺しには何か裏があるはずだ。
香坂正二は息子のこのノートを見て5年間ずっと息子が追い続けてた事件とその真相を追い続けていた。
そしてようやく真実にたどりつき復讐を始めた。
これ見ろ。
(仙道)殺害予告は香坂の仕業…。
だとしたら飯島殺しも?そう慌てるなよ。
(仙道)いつまでも指揮官ぶるのはやめて。
状況証拠は揃ってる。
強い復讐心もある。
香坂の犯行と見るにはじゅうぶんよ。
それはどうかなぁ。
真相が別にあるとしたら容疑者も別にいるかもしれねえだろ?市村が犯人じゃないって言いたいの?その可能性もあるってことだ。
(仙道)それはない。
市村が犯人じゃないとしたら5年間逃げ続ける必要はなかったはずよ。
他に逃げる理由があったかもしれねえだろ?
(五月)あの…何してるんですか?警察の者です。
失礼ですがあなたは?
(五月)香坂正二の娘ですが。
えっ?
(仙道)香坂さんの娘さん?ちょっと待ってください。
あなたが香坂の妹さん?
(五月)はい。
嘘だろ?《兄が頼りにしてた梢田さんにしかお願いできなくて》面白くなってきちゃったよ。
熱っ!
(仙道)いったいどういうこと?香坂努の妹が別人だったって。
ちょっと前に香坂の妹だって女性から電話が入り会ったんです。
父親が家出をしたんで捜してほしいって頼まれました。
報告もせずに黙ってるから香坂正二も重要参考人も取り逃すのよ。
いったい誰なの?その女は。
こいつだろ?その謎の女は。
おい。
いつの間に!あっ痛え…。
この女なの?ええ。
この女いったい何者なんだ。
・
(足音)父がご迷惑を掛けてすみません。
いえ。
頭を上げてください。
(五月)すみません…。
母との離婚に反対していれば私が一緒にいればこんなことには…。
ホントにすみません。
いえ。
(五月)どうか父を連れ戻してください。
父を刑務所で死なせたくないんです。
どういう意味ですか?末期のがんなんです。
もう長くないと。
父はきっと兄のために捨て身の覚悟でいるはずです。
父を止めてください。
お願いします!止めます。
自分が止めます。
絶対に。
香坂のやつさ親父の話をしょっちゅうしてた。
尊敬してたんだ親父のこと。
医者の親父みてえに人の役に立ちたくて警察官になったんだって。
ハァ…。
俺あんとき追えなかった。
《警察は努に汚名を着せ裏切った》ハァ…。
刑事失格だな俺は。
どうせお前には止められねえよ。
あぁ?どういう意味だよ。
憎しみは他人には消せねえ。
自分で消すしかねえんだよ。
自分で?どうやって?考えろ。
それが分かればお前は刑事失格じゃねえよ。
チッ何だよ。
ハァ…。
とにかく俺は香坂の親父を止める。
俺ちょっと捜し行ってくるわ。
捜すってどこ捜すんだよ?分かんねえよ。
でも捜すしかねえだろ。
おいちょっと待て!その前に金置いてけ金!やみくもに捜すってか。
ホントバカだねあいつは。
(店主)俺はああいうバカは嫌いじゃねえ。
俺はごめんだね。
(店主)あんたも好きだろ。
はんぺん。
それとこいつ調べてくれ。
ハァー。
どこだ香坂さん。
(努)《父さん俺昇進したよ》
(香坂)《昇進?》《ほうすごいじゃないか》《おめでとう努》
(努)《ありがとう》
(香坂・努の笑い声)
(努)《ほら父さん飲んで》《おおおお》
(努)《今日は俺がおごるからさ》《いや〜そうか》
(香坂)《偉くなったからな》
(努)《アハハ…》努…。
(職員)《香坂努巡査長の遺品これで全部です》
(香坂)《これっぽっちか…》《35年も生きて…》《これっぽっちか…》
(香坂)《お前の人生何だったんだ》
(香坂)《もう一度捜査し直してください》
(飯島)《慎重に捜査をした結果です》
(香坂)《再捜査してください!》
(飯島)《失礼します》
(香坂)《努は何か捜査してました》《そいつに殺されたに決まってます!》待ってろ。
努待ってろよ。
(香坂)うう…。
(男性)あれ?
(男性)ちょっとあんた!逃亡犯の市村茂が!?
(南沢)けさ6時50分に秋葉原で目撃情報がありました。
(仙道)どうして市村が秋葉原に。
目と鼻の先に小森要三の講演会場があるのはこれは偶然とは思えねえな。
(仙道)でも市村には小森や飯島を殺す動機はない。
あっもし小森が飯島に圧力をかけて市村をホシにでっちあげたとしたら?市村は飯島や小森を恨んでいた可能性はありますね。
市村もこのヤマの容疑者になるってことです。
(仙道)臆測だけで話を進めないで。
「851129」はどうなるの?あの数字は香坂正二しか知らないの。
そいつはどうかな?香坂努の警察手帳はどこにあるんだ?そうか香坂の遺体からは身元が分かるものは見つからなかった。
警察手帳はホシが持ち去った。
そういうことだ。
つまり「851129」はホシも知ってたってことになる。
大至急市村茂を緊急手配!
(一同)はい!おうおでん屋。
(店主)ほら市村のこと調べたぜ。
たった2枚かよ。
手ぇ抜いたなこの野郎。
(店主)そいつには過去がねえんだ。
どういうことだ?
(店主)市村はガキのころ親が死んだ。
妹は親戚の家に引き取られ市村は施設に預けられた。
(市村の妹)《お兄ちゃん》
(市村)《いい子にしてるんだぞ》
(市村の妹)《うん》《じゃあお願いします》
(女性)《行くよ》
(店主)施設を出た後はヤミ金の仕事一筋だ。
たったそれだけの人生だ。
ずいぶんシンプルな人生だな。
(店主)選択肢がないだけだ。
俺もそうだった。
でもそんな市村でもお前たちが持ってないものを持ってたわけだ。
逃亡前に捨てた女。
西岡真由美っつうのか?
(店主)あのアパートに住んでる。
だがもう切れてんだろ。
犯罪者を待つような殊勝な女なんていやしねえや。
確かに会っても無駄だ。
そらぁ女に本気でほれられたことがねえやつらの発想だ。
あっ?
(店主)あの女だ。
おい子供がいるぞ。
よう坊主年は幾つだ?16か?5歳。
あっ5歳。
じゃあお名前は?あっ言うなよおじさん当てるからな。
コウジ?タカシ?シンヤ?あっ分かった。
けさ市村の目撃情報がありました。
(真由美)もうあの人のことなんて…。
私には新しい生活があるんです。
邪魔しないでください。
あの後市村から連絡ありましたか?
(真由美)ありません。
あるはずないじゃないですか。
5年前夜中にいきなり訪ねてきて別れてくれって言われたきり。
あんな最低な男もう忘れました。
失礼します。
あっ…。
(真由美)お待たせ行こうか。
もう新しい生活を始めてる。
市村とはもう切れてるよ。
突然捨てた指名手配の男を待ってる女なんていねえよ。
謹慎ですか?
(銀林)君は重大な職務違反をしたそうだねぇ。
報告もしないで独断で捜査をした揚げ句重要参考人を取り逃がした。
よって生活安全課は全員謹慎処分とします。
全員ですか?謹慎だって。
やったうれしい!やった!
(銀林)何喜んでんですか?謹慎ですよ?だって謹慎ってことは堂々と会社を休めるってことですよね?はぁ?
(蝶子)じゃあ思い切って韓国行ってこよっかな。
あっいいねぇ。
アニョハセヨ。
(蝶子)カムサハムニダ。
イェーイ!この際どこ行こうと構わん。
よしどうせならどこかへ行ってきなさい。
とにかく捜査には首を突っ込むな。
分かりましたね?はい。
全力で謹慎します。
クソ…。
すまねえ香坂。
・頼むよ仙道梢田はお前が預かってくれ。
(仙道)何言ってんの?梢田君のせいで謹慎なのよ?そらぁ違う。
署長が煙ったいのは俺だ。
俺を首にするまでの時間稼ぎだよ。
俺が捜査から外れりゃ文句はねえはずだ。
でも…。
いいかもし梢田が手柄を立てられなかったら俺を首にするって言え。
(仙道)本気なの?今捜査から外されたらあいつは一生後悔するだろうからな。
(仙道)あなたは後悔しないの?するに決まってるじゃねえか。
梢田のおバカっちょだぞ。
手柄なんて挙げられるはずがねえ。
俺はもう首確定だ。
でもな梢田を捜査から外したら俺はもっと後悔する。
(仙道)梢田君は捜査に私情を持ち込んでる。
刑事失格よ。
かもな。
でもいいじゃねえか。
そんなデカが1人ぐらいいたって。
バカみたいにホシに腹を立ててバカみたいにがむしゃらにホシを追う。
若えときのお前もそうだったろ?とにかくこのとおりだ。
梢田を捜査に加えてやってくれ。
係長…。
(銀林)で梢田は?手柄を挙げられると思いますか?
(仙道)梢田君には刑事課の経験がありません。
そう簡単にはいかないかと。
いいでしょう。
その取引のみましょう。
・
(足音)あの…。
(仙道)ちょうどよかった。
梢田君あなたは謹慎処分から除外する。
刑事課に合流して捜査に当たって。
人が足りないの。
署長命令よ。
必ず手柄を挙げて。
必ず!はい!ハァ…。
香坂さんが見つけた真実は何だ?教えてくれ。
(香坂)もうすぐお前の所に行くからな。
指輪?じゃねえよチッ。
クソ!チッ。
はあ〜。
これ…。
この女…。
どうして小森と…。
真実は真実じゃなかったのか。
飯島の部屋と香坂の部屋に同じピンブローチか。
ああ。
何かの会員証みたいなもんかもな。
それと飯島の部屋に小森とあの女が写った写真があった。
こりゃ防犯カメラか?おそらく。
飯島の部屋にあったってことは香坂努殺しの証拠品かもな。
何かを隠蔽した証拠ってことか。
っつうかこの女いったい何者なんだ?小森にまで接触してる。
まあいずれにせよこの女が事件の鍵を握ってることは間違いねえ。
ああ。
これで香坂が追ってた真実に迫れるかもしれん。
それなんだけっどもなその真実は真実じゃないかもしれないんだ。
えっ?真実が真実じゃない?どういう意味だよ?ちょっと付き合え。
どこへ?すぐ近くだ。
えっ?何が「すぐそこ」だよ箱根じゃねえか。
旅行かよ!捜査だよ。
あっいや捜査っていう名前の旅行か。
殺害予告まであと2日しかねえんだぞ。
2日もありゃじゅうぶんじゃねえか。
ハァ…。
箱根はいいなぁ。
黒たまごもうまいよ〜。
何だよそれ分かんねえよ。
・
(男性)はいチーズ。
(シャッター音)サンキュー。
ワオ!カワイイぞ俺。
もういいから行こうぜ。
そっちかよ!おいいいかげんにしろよ。
捜査はどうした?忘れてた。
香坂の事件を洗い直すんだろ。
また体洗うのか?ここが5年前に香坂努が殺された現場だ。
梢田杉並のデカが何でこんなとこで殺されたのか不思議じゃねえか?香坂は真実を追ってここに来たんだろ。
でもその真実は真実じゃないんだぜ。
だからそりゃいったいどういう意味なんだよ?こういうことだ。
この家がどうした?ここ箱根は香坂努の殺害現場ってだけじゃねえんだよ。
えっ?この家は逃亡犯の市村の生まれた家だ。
(女性)市村さんのご夫婦事故に巻き込まれて亡くなりましてねぇ。
ホントお気の毒に。
じゃあそれから市村茂は?親戚のうちに引き取られたんです。
でも茂ちゃんはもう大きかったから折り合いが悪かったみたいでね施設に預けられたって噂です。
あんな事故がなかったらねぇ。
この近くにお二人のお墓がありますよね?
(女性)ええすぐそこに。
茂ちゃんたち月命日にはよくお参りに。
若いのに偉いですよあの2人は。
(市村)父ちゃん母ちゃん。
(市村)どうすりゃいいんだよ。
この花まだ新しいな。
月命日は13日だ。
おっビールだ。
バカ罰が当たるぞ。
梢田お前すぐ東京へ戻って市村の昔の女に張り付け。
女に張り付いてりゃ必ず市村は現れる。
今は香坂の親父を止める方が先だろ。
香坂正二は市村にも復讐しようとしてるんだぞ。
親父さんを止めたきゃまずは市村を捕まえろ。
ハァ…。
チッ分かったよ。
返しとけよ。
青山で待ち合わせてショッピングか?思い切り浮いてっぞおでん屋。
(店主)うっせえな。
あんたもだろ。
それよりこれの正体が分かったぜ。
何なんだ?こりゃ。
あんたの探し物はあのビルの7階にあらぁな。
ほう。
「青山エース」の「エース」ってわけか。
なるほど。
ここんちの会員証か何かか。
何の店なんだ?ここは。
行きゃ分かるさ。
チッこんな張り込みに意味があんのかよ。
ったく!あ〜どうもどうもどうも。
何してる!?警護ですよ。
命狙われてるんですよ。
私が体を張ってお守りします。
親切でしょ俺って。
ヘヘッ。
あっ痛ててて…。
何すんだこの野郎!SPです。
お引き取りください。
「中央セキュリティ」殺された飯島を天下りさせた会社ですね。
あのヤマで。
いったい何隠蔽させたんですか小森さん。
警備会社を経営する知人が警察出身の顧問を探してるというので紹介した。
それだけだ。
・「くちなしの白い…」何だ!「死人に口なし」ってね。
あんな殺害予告とばっちりだ。
私は関係ない。
ああじゃあ殺されてもとばっちりってことですね。
まあそんときはお焼香ぐらいはさせてもらいますよ。
あっそうだ香典返しはようかんにしてください。
俺ようかん大好きなんです。
お引き取り願え!あっこれ。
こんな物が落ちてる。
おい早くしろ!
(SP)おい!あの野郎…。
引っ掛かったな小森ちゃん。
あっ斉木さん頼まれた物鑑識に調べてもらいました。
缶ビールと梢田さんのメモの指紋一致しました。
斉木さんにらんだとおりでしたね。
あの女間違いなかったですよ。
やっぱりそうか。
サンキューね蝶子さん。
駄目だもう時間がねえ。
・
(ドアの開く音)あっ。
あなた…。
すいませんもう帰りますんで。
捕まえて!市村!こら!
(市村)クソ!観念しろ市村!捕まるか…。
どけおら!貴様こら!市村茂!逮捕する!
(刺す音)うっ!市村…。
市村!うう…。
市村!うう…。
梢田!梢田大丈夫かおい。
分かるか?係長…。
うん。
すまん。
またしくじっちまった。
あ…あんたを首にしちまう…。
そんなこと気にするんじゃねえよ。
俺のせいで…。
梢田…。
すまん…。
うう…。
梢田!梢田しっかりしろ!
(看護師)離れてください!梢田!・
(チャイム)お邪魔するよ。
(真由美)あの刑事さんは?人殺し。
君は人殺しの女房だ。
そしてあの子は…。
(真由美)違う違います!いや違わない。
違います!じゃあ話してくれ。
あの子のためを思うんだったら全部。
あのとき君は本当は梢田に市村を捕まえてほしかったんじゃない。
彼にも帰ってきてほしかったんだよな?この5年間君は市村のことをずっと待ち続けてた。
そうだよな?知ってることを話してくれ。
俺が全て終わらせる。
(門脇)仙道課長もう2時間しかありません。
講演会を中止しましょう。
危険過ぎます。
そんなことできない。
できるはずないでしょ!しかし…。
お前らよく聞け。
今からここの指揮は俺が執る。
(仙道)何言ってるの?あなた謹慎中でしょ。
署長には俺に乗っ取られたって言っとけ。
このヤマが終わったら首でも何でも好きにしろ。
でもそれまでは俺の好きなようにさせてもらう。
でも…。
梢田の代わりに俺がホシを挙げる。
誰にも邪魔させねえぞ!ネットでの殺害予告は生安のヤマか?しかたねえな斉木。
みんな!ムカつくが今からこの男が俺たちの上司だ!
(キスをする音)全捜査員に告ぐ。
小森要三の講演会を1時間遅らせる。
入り口付近で告知しろ。
ただし警備は一切取りやめる。
殺害予告があるのよ!香坂や市村を好きにさせるつもり?まさかあなた復讐させるつもりなの?さあみんな動け!
(一同)はい!
(門脇)点検徹底しろ!
(一同)はい!
(男性)小森要三代議士の講演会は予定よりも1時間遅れます。
あらかじめご了承くださいませ。
(警察官)警備解除の命令だ。
警備は解除!
(警察官たち)はい!
(男性)小森要三代議士の講演会は予定よりも1時間遅れます。
あらかじめご了承くださいませ。
何だ出迎えもないのか。
(香坂)小森さん。
お前…。
(小森)誰か!おい!
(小森)誰か…助けてくれ!・
(蝶子のせきばらい)
(蝶子)お待たせいたしました。
ただ今より日本一ゲスな政治家モッコリ…。
あっ失礼しました。
小森。
小森要三氏の全てを明らかにします。
誰だ!
(ブザー)
(拍手)
(小森)おい何してる。
早くこの男を捕まえろ!殺される!香坂さんストップ!まあまあそう慌てないで。
あなたの目的は小森の口から事件の真相を全て明らかにすることだったはずです。
ほら見てください。
カメラもちゃんと用意しました。
小森が何も隠蔽できないようにね。
さあ小森さん殺されないうちに全てしゃべっちゃった方がいいですよ。
それじゃ始めましょう。
よ〜いスタート!
(蝶子)ほんならいくよ。
タイトルドン!
(小森)フッ話すことなど何もないね。
だっ!しょうがねえ。
じゃあめんどくさいけど代わって俺が説明しましょう。
必要ない。
事件のおさらいと謎解きだ。
俺の見せ場だ邪魔すんじゃねえぞ。
ご存じのように飯島殺しと小森への殺害予告の発端は5年前の香坂努刺殺事件でした。
容疑者はこの男です。
ヤミ金融業者市村茂。
当時捜査に当たっていた箱根署刑事課長飯島は香坂努がヤミ金との金銭トラブルで殺害されたと断定。
その結果香坂努は殉職扱いにもならず警察官失格の汚名を着せられてしまいました。
でも香坂さんはそのことにどうしても納得ができなかった。
だから自ら事件の真相を探ることにしました。
息子さんが残したこの捜査ノートを手掛かりに。
香坂さんあなたは息子さんが追っていた真実を5年間探し続けた。
そしてついにノートに書かれてあったイニシャル「K」が小森だということを突き止めた。
同時に小森が飯島に圧力をかけて事件の真相を隠蔽したということも。
そうですよね?はい。
小森さん。
これが何か分かりますよね?
(小森)知らんねぇ。
またまた。
これは会員証でしょ?青山にある「エース」っていうお店の。
その「エース」というお店はこんな店です。
「青山エースにようこそ」高級デートクラブ。
あなたここの会員だったでしょ?デートクラブという名の売春クラブのね。
さあ何のことだか。
しらばっくれるな!お前あのとき俺が嘘をついて「あっ落ちてましたよ」って渡そうとしたら自分の物みたいに受け取ったじゃねえか。
お前がこのデートクラブの上客だったってことはもう分かってるんだよ。
5年前香坂努が追っていたのはお前が国会議員でありながらこのデートクラブで買春をしていたという事実だ。
違うか?
(香坂)小森さんいいかげん認めたらどうですか?努はあなたの買春を立件しようと追っていた。
それを知ってヤミ金の市村を雇い努を殺して自分の不始末を隠蔽した!刑事の飯島も買収して。
それは誤解だ。
あなた何か勘違いしてるんだ。
(香坂)努はその真実をつかんで殺された。
(小森)だからそれは誤解なんだ!そうなんです。
それは誤解だったんです。
何ですって?息子さんが追っていた真実は真実じゃなかったんですよ。
息子さんが追っていた真実は真実じゃなかったんですよ。
どういう意味ですか?息子さんが追っていたのは真実じゃなくて彼女だったんですよ。
そして何と今日はこの女性にもこの会場に来てもらっています。
オープン。
ようこそ。
さあそれじゃまずは自己紹介からいきましょうか。
お名前は?会田マミです。
そうですマミさんです。
「真実」と書いてマミ。
じゃあ「真実」というのはマミ…。
名前だった?そういうことです。
真実は真実じゃなくて「マミ」と読むのが正解だったんです。
息子さんは5年前ある情報筋から小森がデートクラブで買春をしているという情報を聞き出しました。
その相手の女が「マミ」という名前だっていうことも。
そこで息子さんは「マミ」を捜すことにしたんです。
会田マミさんを。
マミさん君はあの小森から買春をさせられてたんだよね?プシュッ!
(香坂)ちょっと…。
ちょっと待ってください。
君は…。
(市村)もういいやめろ!
(香坂)市村!
(市村)そこまでだ。
お前殺して全部終わりだよ。
(小森)ああ…。
(市村)話は終わりだ!勝手に終わらせるんじゃねえぞ。
俺の見せ場だって言ってるだろ。
いいか俺が刺していいって言うまで刺すんじゃねえぞ。
いいですかこの会田マミさんは小森の買春相手だっていうだけじゃないんですよ。
実はマミさん…。
やめてお兄ちゃん!何で言っちゃうかな。
俺が言おうと思ってたのに。
そうなんです。
市村茂と会田マミは実のきょうだいだったんです。
きょうだい?お兄ちゃんもういいの。
もういいのやめて。
(市村)うるせえ!いいんだよこいつ殺して全部終わらせんだよ!
(香坂)勝手なこと言うなこの人殺しが!香坂さんやめてください!梢田。
香坂はあの日この市村の妹マミを尾行して箱根に行った。
そうだ5年前のあの日香坂努は小森の買春現場を押さえようとマミを尾行した。
そのときマミが向かった先が箱根だったわけだ。
あなたが箱根に行ったのは小森に会うためじゃなかった。
その日が月命日の両親の墓参りの日だったからだ。
そうですね?はい。
そうとは知らない香坂努は箱根に降り立った君にしびれを切らして声を掛けた。
そうだね?
(マミ)香坂さんに呼び止められ警察だと言われました。
すぐにデートクラブの件だと分かりました。
そして怖くなったんです。
それで…。
(努)《君が小森要三に売春していることは分かってる》
(マミ)《そんなことしてません》
(努)《隠しても無駄だ。
証拠もある。
来なさい》
(マミ)《ちょ…やめてください》
(努)《来なさい!》
(マミ)《放して!放して!》
(努)《来なさい!》
(マミ)《放して!》・
(市村)《おい!》《お前何やってんだよ!》《誰だお前は!》《何だお前は!?》
(マミ)お兄ちゃんは私が襲われてると勘違いしたんです。
私夢中で…。
(刺す音)
(努)《あっ…》《あっ…》《ああ…》
(マミ)気が付いたら香坂さんが倒れてました。
じゃあ…。
そうだ。
香坂努を殺したのは市村じゃない。
私です。
(市村)マミ!もうやめろ。
でもお兄ちゃんは私をかばおうと。
(市村)《俺が殺した》
(マミ)《えっ?》
(市村)《お前は何も知らない》《分かったな》《でも…》
(市村)《マミ!》《父ちゃんと母ちゃんに約束したんだよ》《何があったってお前のこと守るって!》《女優になったんだろ?やっとなれたんだろ!》
(マミ)《でも…》《1回ぐらい兄貴らしいことさせてくれよなっ》《だから誰にも言うんじゃねえぞ》
(市村)《大丈夫だよ大丈夫だからなっ》《行け早く逃げろ。
早く逃げろ!》そしてお前は罪をかぶって逃げた。
(香坂)どうしてですか?
(香坂)どうしてあのときホントのことを言わなかったんですか?香坂さん会田マミに会ったことがあるんですか?はい。
ほんの少し前です。
箱根に努の弔いに行ったとき偶然会いました。
聞いたら市村の妹だと。
驚きました。
(香坂)《じゃあ市村の居場所はご存じないんですか?》
(マミ)《すいません》《復讐はあいつらだけか…》《復讐?》《息子の無念を晴らすんです》《もう時間がないんだ》《うう…ああ…》ひきょう者!お前らきょうだい揃ってひきょう者だ!香坂さんそらぁ違います。
彼女は全てを打ち明けようとしたんですよ。
あなたに会ったすぐ後に思い直したんです。
そうだよね?
(マミ)はい。
香坂さんの口から5年間の地獄のような苦しみを聞いて過ちを思い知りました。
もう隠してちゃいけないと。
でも会いに行ったんですが香坂さんもう家を出ていて…。
(チャイム)
(マミ)それで事件のときに持ち去った息子さんの携帯電話のメールを見て親しくしていた梢田さんに香坂さんを捜してほしいと頼みました。
(マミ)そして自分で全てを明らかにしようと小森の所へ行ったんです。
でも…。
(小森)《全部話すだと?》
(マミ)《はい。
あなたのことあの事件のこと全て警察に話します》《罪を償いたいんです》
(小森)《無駄だよ》《また隠蔽する。
それに君だってさ何も好きこのんで刑務所に行くことはないだろう》《君はねぇとってもラッキーだったんだよ》《体を売った相手が私だったからこそどんなことだってなかったことになるんだ》
(マミ)《嫌!》《ただデートするだけだと思ってた》《私は体を売った覚えはない!》《無理やり犯しておいて写真を撮って脅して私を縛り付けたんじゃない!》《そうだったかなぁ》
(マミ)そしたらすぐに飯島って男から電話がありました。
(マミ)小森が反省している。
全てを明らかにする覚悟があるからその段取りを打ち合わせしたいと飯島の家に呼ばれました。
そしたら突然襲われて…。
《おいお前がしゃべるとな俺の人生が終わるんだよ》
(マミ)《ああ…》
(飯島)《そうはさせねえよおい》《そうはさせないんだよ。
うん?》《そうはさせねえよ!》
(刺す音)
(飯島)《うっ!》私また…。
床に「851129」って書いたのは「息子さんの復讐は終わりました」「だからもう復讐はやめてください」っていうあなたへのメッセージだったんです。
そうだな?でもあなたはやめなかった。
すぐに小森殺害予告の動画をアップした。
それを見た君は小森を殺すまで復讐は終わらないんだ。
だったら私がこの手で小森を殺そう。
それが自分なりの贖罪だ。
そう思ったんだろ?
(マミ)はい。
全ては私が原因です。
私が小森と関わらなかったら香坂さんは死ななくて済んだんです。
お兄ちゃんだって結婚間近だった恋人と別れずに済んだ。
何にもしてないのにずっと逃げずに済んだんです。
(香坂)そうだ!全て君のせいだ。
努は君が殺した。
生きてる資格はない!香坂さん!やめてください。
香坂の汚名は晴れました。
なのにまた自分で泥を塗るんですか!これは努の敵討ちだ!違う!それは違います!香坂はこんなこと喜ばない。
香坂は復讐なんてしません!おい!お前らも何とか言わんか!
(市村)すいませんでした!すみません…。
立て!立て!
(市村)すいませんでした!すみませんでした。
それだけか?息子を殺しておいてたったそれだけか?謝るだけか!それだけですよ。
それしかできません。
謝ることしかできませんこの2人には。
(香坂)あなたは刑事なのに犯罪者をかばうのか!いやかばいません。
かばうはずがない。
この2人はこれから一生罪を背負って生きていかなければいけない。
一生すみませんと言い続けなければならない。
でも謝ることしかできないんです。
香坂は許しました。
補導した暴走族に返り討ちに遭ってボコボコにされて。
覚えてませんか?ああ…。
(男性)《おら!》
(男性)《野郎!》
(男性)《ああ!分かったかよおら!》
(男性)《何だてめえ!》
(男性)《この野郎!》《おいこら!》
(男性)《何だよ!》《二度と走れんようにしてやるからな!この野郎!》
(努)《殴っちゃ駄目です!》《放せ香坂こら!》
(努)《殴っちゃ駄目です!》《こいつらを殴れる権利は先輩にはありません》《そうかじゃあお前が殴れ》《好きなだけぶん殴ったれ!》《殴れません!》《あぁ?》
(努)《もう帰れ!》《これで終わりだ》あいつは何もしないで許しました。
憎しみは連鎖する。
憎しみは何も生まない。
終わらせることができるのは殴られた自分だけだって。
香坂さん憎しみを消せるのは自分だけです。
この2人の目をよく見てください。
香坂さんが5年間毎日憎んでいたのと同じだけこの2人も5年間毎日すいませんすいませんって思い続けて生きてきたはずなんです!会田マミはあの事件の後笑えなくなって女優の仕事をやめたそうです。
そりゃそうだ。
人を殺しておいてその罪から逃げて笑えるはずがない。
夢は破れた。
当然の報いです。
兄貴もだ。
自分勝手な考えで将来を誓い合った恋人まで捨てて妹を救おうとした。
でもね香坂さん。
こいつは罪からは逃げませんでした。
何でそう言えるんですか?こいつの恋人はこいつが逃げる前に赤ちゃんを身ごもってました。
男の子でした。
こいつはその子の名前だけは付けさせてほしいって恋人に言ったそうです。
生まれてくる子に「努」って付けてくれって。
努…。
こいつは一生罪を背負う覚悟で自分の子供にあなたの息子さんの名前を付けたんです。
(市村)すいませんでした。
すいませんでした。
香坂はあなたに憧れてました。
次から次へと患者の命を救う親父さんみたいな正義のヒーローになりたくてやつは刑事になったんです。
香坂さんこの2人を許してやってください。
それで終わらせてください。
(香坂の泣き声)すいませんでした。
(マミ)すいませんでした。
(香坂の泣き声)小森!ほっとけ。
でも…。
この野郎!俺の見せ場邪魔しやがって。
ハァ…撤収!誰でも権力で操れると思ったら大間違いだ。
ざまあ見ろ。
・
(五月)父手術を受けるって。
あっ。
(五月)寿命が尽きるまで頑張るって言ってくれました。
ああ。
兄の分まで生きるんだって。
そうですか。
いやよかった。
よかったです。
梢田さんのおかげです。
えっ?ありがとうございます。
あっいやいやいや…。
こちらこそうれしい報告をありがとうございます。
恋ですねぇ。
気持ち悪〜い。
フフッ。
梢田俺からも報告があるぞ。
今取り込み中だ後にしろ。
ワオ!まあいっか。
時間はたっぷりある。
お前は当分俺の部下だからな。
はっ?手柄引く報告ミスで刑事課行きはチャラだそうだ。
いやちょっと待って俺…。
お前の面倒は俺が見ろって仙道に言われたよ。
えっ?あともう少しだったのに…。
どうぞごゆっくり。
っつうか面倒見んのは俺の方だろうが!ホントによ。
精進してくださいね。
粗茶でございます。
(五月)ありがとうございます。
置いときます。
2016/12/09(金) 21:00〜22:52
関西テレビ1
金曜プレミアム・所轄刑事10[字][多]
船越英一郎主演100作記念!元警察官の不審死…残された6ケタの暗号?復讐に燃える父の失踪と大物政治家の殺害予告二転三転する難事件に破天荒なデカが挑む!
詳細情報
番組内容
斉木斉(船越英一郎)。彼は御茶ノ水署生活安全課の刑事ながら自由奔放、豪快ながら独得の嗅覚でどんなヒントも決して見逃さずに事件を解決していく。斉木は今回、かわいい後輩、梢田(的場浩司)のために活躍する。
始まりは、元神奈川県警刑事で現在はセキュリティー会社の役員の殺人事件だった。いつものように、かつては斉木と名コンビだった刑事課の仙道(安蘭けい)や門脇(宇梶剛士)の注意に一切耳を貸さず、斉木は
番組内容2
現場へと入っていく。被害者の横には、謎の6桁の数字「851129」。仙道は、いつも捜査を邪魔する斉木を見張っておくよう、梢田に託すのだった。さらに動画サイトへ代議士、小森要三(佐戸井けん太)を5日後に処刑するとの殺害予告映像が投稿される。5日後には御茶ノ水で小森の講演会がある。それを知った斉木は、小森代議士のもとを訪れ、5日後の講演会場に爆破予告があったというデタラメを言ってまで小森に揺さぶりを
番組内容3
かける。
一方、5年前に闇金の男に殺害された元杉並東署安全課の刑事・香坂努の父親、正二(竜雷太)が失踪し、1週間ほど連絡がとれない、と正二の娘と名乗る女性(森脇英理子)から直接梢田に捜索願が入っていたのだった。香坂は梢田の元後輩であり、闇金からの借金を理由に刺されたとの推測のもと事件は片付けられ、それ以上の捜査もされなかった。正二は息子の無念を晴らしたい…そんな思いを長年抱き続けていたのだった。
出演者
斉木斉(御茶ノ水署生活安全課保安二係長): 船越英一郎
梢田威(御茶ノ水署生活安全課保安二係員): 的場浩司
仙道有紀子(御茶ノ水署刑事課刑事課長): 安蘭けい
門脇国之介(御茶ノ水署刑事課刑事課員): 宇梶剛士
中園蝶子(御茶ノ水署生活安全課 保安二係員): 友近
市村茂: 蟹江一平
会田マミ: 森脇英理子
西岡真由美: 中原果南
香坂五月(香坂の娘): 小松美咲
出演者2
香坂努: 山中聡
飯島正明(元神奈川県刑事被害者): 阪田マサノブ
小森要三(代議士): 佐戸井けん太
銀林徳三(御茶ノ水署署長): 大和田伸也
香坂正二(香坂努の父親): 竜雷太
スタッフ
【原作】
逢坂剛
【脚本】
ワタナベリョウスケ
【編成企画】
加藤達也
【プロデューサー】
齋藤頼照
神戸將光
中頭千廣
【監督】
長谷川康
【音楽】
吉川清之
【制作】
フジテレビ
TSP