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書き起こし ハートネットTV「チエノバ×バリバラのコラボ企画▽これって差別ですか?」 2016.12.15

突然ですが、皆さんことし4月から始まった障害者についての新しい法律知ってますか?答えは障害者差別解消法。
公共機関や教育現場、飲食店などさまざまな場で障害者が感じる差別を解消しようとできた法律。
しかしまだまだ知られていないようです。
一方、ある番組の収録でNHKに集まった障害者の皆さんにも法律ができた実感を聞いてみました。
(取材者)法律ができてなんか社会、変わったかもみたいな実感ありますか?法律ができた効果はあまり感じられていないようです。
そこできょうの「チエノバ」では寄せられたカキコミをもとにどうすれば法律を生かして差別をなくしていけるのか考えます。
生字幕放送でお伝えします

 

 

 

 


(山田)こんばんは。
「ハートネットTV」WEB連動企画「チエノバ」。
今回も生放送でお送りします。
(久保)皆さんからツイッターの声募集しています。
#チエノバを付けてどんどんご意見お寄せください。
お待ちしています。
コメンテーターは、もちろん荻上チキさんです。
(荻上)お願いします。
そして、きょうはEテレで日曜7時から放送しています「バリバラ」からMCの山本シュウさんと大西瞳さんです。
(山本)よろしくお願いします。
見てくれた?今のVTR。
ウィーアー親戚!って勝手に思っているテレビの前の人たちに伝えたい来週の21日水曜日「バリバラ」から生まれた特番「ココがズレてる健常者障害者100人がモノ申す」って言い方きついけど、本当は優しく言ってるから放送します。
夜10時半から総合テレビで。
ぜひ、見てくださいね。
お願いします。
もうひと方お呼びしています。
障害者に関する裁判に多く関わっています。
弁護士の柳原由以さんです。
(柳原)よろしくお願いします。
きょうは障害者差別解消法について考えていきますがまずは、どのような法律なのか改めて整理していきます。
この法律では役所や学校などの公的機関会社やお店などの事業者が障害のある人に対して正当な理由なく障害を理由として差別することを禁止しています。
障害者から何らかの対応を求められたときや障害者に何らかの対応が必要だと周りが気付いたとき負担が重すぎない範囲で対応する。
つまり、合理的配慮をしなければなりません。
公的機関には法的義務。
民間事業者に対しては努力義務がありまして改善されない場合には行政からの指導・勧告があるというものなんです。
スタートしてから8か月たったわけなんですがシュウさん、瞳さんどんな印象がありますか?
とにかく乱暴よね。
できたよ!っていうけどそれを周知する活動が全然、ないじゃないみんな、ウィーアー親戚知らない人、多いんじゃない?
瞳さんは?
(大西)負担が重すぎない範囲の配慮っていうのがすごく、あいまいで感覚って人によって違うので難しいなと思います。
少しでも解消しようということできょうは「チエノバ」と「バリバラ」に届いた当事者からの300件のカキコミメール、これをもとにしまして具体的にこんなとき、どうしたらいいのか考えていきたいと思います。
例えば職場や学校とか家を借りるときとかレストランなどさまざまな場面があります。
早速、寄せられたエピソードをご紹介していきますね。
1つ目は移動施設利用における場での困りごと。
果たして、これは差別なのか差別ではないのか。
障害者と健常者それぞれに聞きました。
一方、障害者側の意見は?健常者の半分が差別ではないと答え障害者は全員が差別だと答えました。
障害者は不平等だと言って健常者の中にはしかたがないと考える人が多かったんですがちょっと札を持っていただけますか。
差別か差別じゃないか上げてください。
真っ赤っかでございます。
このスタジオは特別やと思いますね。
ほとんどの人、こっち上げてるで。
偏ったサンプルやで。
これについてどう思います?
僕らは知ってるから…。
僕だって、こんな派手な格好して差別とかやってるけど知らなかったらたぶん、日本の歴史上もう、たぶんそういう意識として障害者、しょうがないねっていう歴史があったから差別じゃないんじゃない?って思うのは結構、多いんじゃない?
分かりますか?こういうふうな意見があるって。
簡単に僕が上げれたのは僕は男の顔をしたただのおせっかいのおばちゃんって言われてるから親戚、あんな目に遭ったらちょ…ちょ…!運転手さん!なんや!うちの身内!なんで乗られへんの?って当たり前の気持ち。
確かに私もニューヨークでバスに乗っていると本当に、たくさん障害者の方が普通に当たり前に、車いすでバスに乗ってきてみんな、当たり前に待っているわけなんですね。
でも、一回ドライバーの方が乗車を拒否したんですよ。
そしたら大ブーイングだったんですお客さんが。
だから、これって私たちの意識が本当に大事なんだなってすごい思いました。
僕はニューヨークの人たちも僕ら日本人も同じようになるはずだって思う。
そういう歴史的な問題が大きいと思うで。
よっぽど満員でもともと健常者も障害者だろうがそもそも乗れないという状況だったら差別にはならないケースもあると思いますけど説明が一切なされてないし発車まで3分しかなかったからと書いてますけど3分もあるじゃないですか。
余裕がある気がするんですけどそれも分からないでもやもやしちゃいますね。
どこか、心とか時間の余裕が私たちにはないのかもしれないですね。
それもあるし僕もニューヨーク住んでたしあれを助けないってほうがかっこ悪いって意識があるよな。
見てみぬふりしているのがかっこ悪いっていう。
ばっと行ったらみんなが、こぞって行くから3分しかないって言ったらおい!手伝え!ってなるよね。
ドライバーの人が無理ですって言ってもじゃあ、お客さんに誰かって言ってくれれば乗客の方も、そういうムードで対応してくれる気がしますけどね。
大西さん、どうですか?
自分が、これされたら本当に悲しいなと私は思っちゃうんですけど理由を説明されてないんだから差別ととられてもしかたないのかなって思いますけどね。
さすがパラリンピックで活躍しただけある!
走り幅跳び6位。
100mもですよね。
ハイビスカスがトレードマーク!
例えばノンステップバスって増えていますけどもそういうバスが普及したらこういう問題なくなるんですかね。
もちろん、それは当然よね。
ノンステップバスが当たり前という空気ができることとニューヨークのドライバーめっちゃ慣れてるよね。
普通に、ふわーって降りてきてぱぱっとやりはる。
そういう習慣がなかっただけで誰かが、やりだしたらあ、かっこええなって思うし今、海外出てる人いっぱいおるから日本、こうなってるんやって人もいっぱいおると。
ベビーカーを押していたときに子どもが小さいときなかなか、公共の乗り物バスだったり特に満員電車は自分から乗れなかったんですよ。
肩身が狭いっていうか皆さんに迷惑をかけてしまうなという思いがあって、でも障害者の方は普通に当たり前に通勤電車も乗るしそれが権利なわけだからずいぶん、我慢されているのかなと思います。
ベビーカーだって乗る権利ありますから。
世界人権宣言は1947年か1948年に出てるやん。
障害者差別解消法って本当はいらんはずやん。
柳原さん、ひと言。
皆さんの話でほとんど出ていたので私のほうからっていう話でもないですけどしかたないみたいな、ご意見がさっき街頭でもありましたけどポイントとしては感覚の問題ではなくて障害が理由で不利益を受けているかどうかっていうお話なんです。
さっき瞳さんのほうからもありましたけど普通は、親戚の人とかわれわれはバスに並んでいて「難しいです」って言われて拒否されることないですよね。
やっぱりこれは客観的に見ても障害を理由に不利益を受けている差別されてるんだって言えると思います。
特に正当な理由がある場合に初めて拒否できる。
基本的に、公的機関は一般に開かれてますのでこちらに乗る権利があって差別なんです。
正当な理由があるという説明義務が公的機関がおってるのでそういう意味で理由が分からないから差別に当たらないという話ではなく正当な理由が説明されていない。
車いすに乗っていた人が乗れていないというのが差別だということでいいんだと思います。
2つ目まいりましょう。
情報保証ということでちょっと、ことばが難しいのでこういった例で考えていきたいと思います。
聴覚に障害のある女性から女性から寄せられた悩みです。
手元の札を上げてください。
差別か差別ではないのか。
真っ赤っかでございます。
この件についても障害者、健常者それぞれに意見を聞きました。
一方、健常者側の意見は?ご自身が耳が聞こえなかった立場で諦めれますか?健常者は半分以上が差別ではないと答え障害者は1人を除いて差別だと答えました。
逆の回答になったんですけど健常者側の意見の中には個人情報上情報を提供する会社側にリスクがあるというような声だったりそれから、とはいっても障害者のほうではなんらかの配慮が欲しいというような声に分かれたわけですが皆さん、いかがですか?
個人情報ってこれだけ取り沙汰されてるともちろん、私としてはこれは差別だなと思うけれどでも、やっぱりルールがないとかシステムが整っていないというご意見も、すごくよく分かりますよね。
めっちゃ切ないわ。
受けてる側の担当のオペレーターの子は罪ないもん。
ほんで、そう言われたからそう言うしかないし。
そこで、ちょっと昭和っぽいきつい言い合いとかしてたら嫌やな。
むだな戦いというか傷つけあいというか。
チキちゃん、これ、逆に言うたら企業側はチャンスじゃない?
障害者雇用の話も今進んでいるので企業の中にも障害者の方を、どんどん入れてそうした目線を入れていくことによってちゃんとお客様に対応しているとアピールしていくのを作るのも大事ですし先ほど個人情報という話もありましたけど電話で個人情報っていうふうにやり取りをするっていったときに本人確認って自分の個人情報を確認するということで向こうから引き出すことではなかったりするわけでそういう中で電話だけじゃ、例えば記録を残すために録音しているじゃないですか。
そうした録音で何かあったら困るとか、これが手話通訳者ですっていうような詐欺だったら困るという企業側の論理がたぶん、あると思うんでそれに対してはビデオチャットとかメールとか、ほかのものがあれば対応できるのでそれ以外のチャンネルを設けてくれればこれは、問題ないということになりますね。
それも、企業側が大きな負担ではない。
どうしてもお金がかかるんじゃないかということばっかり考えたりすると思うんですよね。
でも、それをおばちゃんは企業が全部、見る必要はないと思うねん。
個人的には。
国ごと挙げて守って、お願い!っていう。
企業だけが負担するのはかわいそうやわ。
法律ができて民間は努力義務となっているけど一方でインターネットインフラが安くなってきているので無料ビデオチャットなんてたくさんあるじゃないですか。
そういうのを取り入れればいろいろな対応ができそうですね。
私は障害者の立場としてはわざわざお客様で通訳まで用意しているんだからちょっと、緩くやってもらってもいいかなって思っちゃいますけどね。
瞳ちゃん、楽屋だとばーん!って言ってるけどな。
やっぱり、歴史っていうのはおかしいけど今までの習慣とか、空気感とか日本にある、そういうものが残ってるのが一番大きいと思うね。
この番組、見て、え?って驚いてほしいもん。
僕らも、偉そうに言ってるけど知らんかった。
同じ立場やった。
先に、ちょっと知っただけで。
知ればみんな、優しくなると思う。
柳原さん、どう考えますか?
個人情報があるから企業側の事情も分かるというようなご意見もあったんですけど私から言わせていただければ確かに手話通訳詐欺があるかもしれないって言いますけど電話を受けている相手が本当に本人かどうかっていうリスクは一般の人がやってるときも一緒なんですよね。
そういう意味でやっぱり、手話通訳者を使っている人にとって手話通訳っていうのは自分の耳なわけですから補聴器と同じ話であって手話通訳との間で情報が漏れるっていうことは手話通訳者との間で守秘義務を結んでいただいて企業との間で個人情報という話ではないと思うんですね。
今のケースですと耳が聞こえない人がそれを理由に電話のサービスが使えないということになるので障害を利用して不利益を受けている差別に当たって企業の側で合理的な配慮をしなければならない。
企業の側で合理的配慮義務は努力義務ですけどっていう話があって確かに、こういう合理的配慮をしなさいと強制できる法律にはなっていないんですけども合理的配慮をしないということは差別をしないということには変わりはないのでこれについて訴訟が起きたときは差別を受けたってことで賠償責任が生じることはありえると思うんですね。
あまり法律でっていう話でもないですけどそういう意味で、企業の側にも積極的にカスタマーに障害があるっていうことを前提にサービスをどんどん作っていって積極的に取り組んでいってくれればと思っています。
企業セミナーしてほしいね!
企業って結構リスクを考えるので訴訟の話もそうですけどさっきの本人確認の話も記録をとっておきたいでも、動画に対応したことがないという前例主義があったと思うのでそうしたことはできるんだよっていうことはもっと知ってほしいですね。
その合理的配慮ということばが出ましたがそのことについてこんな意見も届いています。
分かる!分かるやん、そりゃ。
私のことも分かってって言ってるしそりゃそうやなって分かるけどでも、障害者の問題って工夫っていう2文字やと思う。
お互いの気持ち、そうやんかと。
それを偉そうにこうせえ、ああせえって言い合うのやめてじゃあ、どういう工夫ができるかなっていうことが1つともう一つは、いろいろ手がかかるのよっていうのはこれ、ちょっと洗脳入ってるかも分からんね。
というのもやっぱりそういう人たちも、みんな家族として今、地球に住んでるわけで手がかかるっていうのも含めてウィーアー親戚であなたが手がかかるって言われる側になるよってそんなことを言ってたら。
それをお互いが認め合ってって大事。
チキさん、こういう工夫いろいろできますよね。
特性に合わせて例えば、よく忘れてしまうとかそうしたことであればメモをとるようにしましょうかとかどういう問題が生じるのかっていうことを部下、上司、同僚などで話し合ってそれを防ぐというのは発達障害にかぎった話ではなくて通常、行うものそれぞれの特性や個性に応じていろいろ行っていくものなわけですね。
この方が発達障害ゆえにさまざま特性が強調されるのであればそれを理解したうえで次はこういうふうにしないためにどうすればいいかということを一緒になって考えていくということが必要になってきそうですね。
ここでこんな声も届いているんですよ。
「障がい者を優遇しないと差別になる」ということを押しつけるべきではないという声も届いているんですよ。
分かります?
言いたいことはよく分かりますね。
ただ、優遇するということじゃなくて今あるハンディとかのそもそもあることを考えてこういった配慮が必要じゃないですか?とか今ある差別をなんとかしましょうっていうことであって健常者以上の何か権利を新たに与えますという話ではないわけですね。
それが優遇っていうイメージになってる今の社会の空気がつらいんじゃない?ただ、自分は権利を…普通に、バス乗りたいですって言ってるのに優遇してる…!ってこういう空気が生まれるとちょっと、やりにくいなって。
今までみんな我慢してきちゃったんでちょっと言いだしてくるとオーバーに聞こえちゃうのかなという気がしますけどね。
我慢してきました?
そういうときもありますけど私はばって言ってますけどね。
当たり前のこと言うのに何なん?この人っていうのも違うやん。
当たり前やって分かって叫び続けてると思うのよね。
その辺り、いかがですか?
本当に、おっしゃるとおりで今までのサービスですとか制度ですとか、組織っていうのがずっと健常者向けというか障害のない方を前提に作られてきていたので今、変更が求められているとそれを優遇ですとか、負担と感じるってことなんだと思いますけどそれは、やっぱり今まで排除してた社会の側に責任があるからそれを元に戻しましょうと。
いる人はそこで暮らせるようにしましょうっていうことなので優遇とか配慮っていうことではなくてこちらが排除してたのをきちっと元に戻しましょうという感覚かなと。
そういう意味で言えば障害がある人とか、ない人もいろんなところで我慢してきた女性とかさっきあったベビーカー自分も我慢しちゃうとかそういう人たちがいろんな我慢を抱えているからこその優遇だと思うのでいろんな人がいることを多様に受け入れていくということが必要なんだろうなと思います。
そういう意味では法律をうまく活用していくということが当事者の方たちも必要かなと思いますね。
本当、たくさん届いていますよ。
生放送、ツイッターできています。
今まで障壁となっているからサポートしてくださいという話が不合理な配慮まで求めてないんですよ。
非合理な配慮だけじゃなくて合理的な配慮だけを求めているということになるのでそうした辺りの誤解を解いていきたい感じがしますね。
バスに乗れないのはしかたがないかなって。
僕、これを言ってる人の気持ちにみんな、寄り添おうって。
こういうふうに思ってる人は悪くないのよ。
だから、気付けるきっかけとかが少なすぎるからテレビでももっとやればいいし気付けるきっかけさえあったら絶対、あ、そうでしたか!ってみんな、なるはずやから。
そう思わせている自分たちもという感覚を。
教育からのコメントが教育を取り上げる機会がなかったんですけど今ね、特別支援学校とか学級とかなっちゃってるのが子どものころから一緒の保育園とか幼稚園で育っていってほしい。
分ける教育から混ぜる教育へってしていきたいですね。
しゃべりたいけど時間がないやん!2016/12/15(木) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV「チエノバ×バリバラのコラボ企画▽これって差別ですか?」[字]

WEB連動企画チエノバ。今回は「バリバラ」のMCたちも出演し、今年施行された「障害者差別解消法」について考えます。これって差別?配慮って何?カキコミも募集中。

詳細情報
番組内容
ハートネットTVは様々な「生きづらさ」を抱える人たちのための番組です。テーマは、貧困・虐待・自殺・うつ・依存症・発達障害・認知症・がん・難病・介護・リハビリ・障害・LGBTなど様々。ホームページも情報満載!みなさんがつながりあえるよう情報交換の場も設けています。◆ハートネットHP http://www.nhk.or.jp/heart−net ◆ツイッター・フェイスブックでの情報発信もしています。
出演者
【出演】ラジオDJ…山本シュウ,パラリンピアン…大西瞳,弁護士…柳原由以,【コメンテーター】荻上チキ,【キャスター】久保純子,山田賢治