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セリフ書き起こし 「精霊の守り人」シーズン1総集編「前編」 2017.01.09

バルサだ!アスラを守りに来た!
女用心棒バルサの冒険を描く「精霊の守り人」の新シリーズが間もなく始まります。
そこで今日は昨年放送したシーズン1を一気にご紹介します
こんにちは綾瀬はるかです。
世界中で愛読されている上橋菜穂子さん原作の「守り人」シリーズですがドラマもカンヌで上映され大きな反響を呼びました。
ワクワクハラハラそして生きる事への勇気がもらえるシーズン1を一気にお見せしちゃいます。

 

 

 


それではバルサと一緒に冒険の旅に出ましょう!
広い広い北の大陸に新ヨゴ国と呼ばれる国がありました。
青霧山脈に抱かれた緑と水の豊かな国でこの国の王は帝と呼ばれ人々に神と崇められていたのです
新ヨゴ国では毎年夏になると夏至の祭りが開かれました。
祭りのクライマックスは初めの帝トルガル帝が水の魔物を退治してこの国をつくったという英雄伝説の舞です
(一同)ジバラ〜!
(太鼓の音)
人々の前に帝と2人の王子が姿を現した時不思議な出来事が起こったのです

帝はこの時王子に恐ろしい魔物が取りついたと思いました
そしてこう考えたのです
「王子を生かしてはおけない」と

(牛の鳴き声)どうした!?危ない!押さえろ!あっ!殿下〜!チャグム様〜!
用心棒のバルサは王宮の兵士たちに訳も分からず捕らえられ地下牢に閉じ込められてしまったのです
私はこの国の聖導師だ。
神の守り役か。
この国の王は神なんだろ?神なのに息子の事故は防げなかったか。
そなた既に命は惜しんではおらんな?どうせ生かして帰す気はもうないんだろ。
私は見てはならぬものを見てしまったんだろ?何を見たというのだ?なぜ王子を殺す?処刑の日取りは星読によって決まる。
少しでも長らえたくば星に願う事だ。
(戸が閉まる音)こんな夜更けにこんなとこで首を切られんのか?今夜の星はよほど無情と見えるね。
(物音)
(鳴き声)ここでなければ2人になれませんからね。
あなたは?二ノ妃です。
2番目のお妃…。
あなたが助けた王子の母です。
礼を言います。
チャグムは帝から命を狙われているのです。
なぜです?驚かないのですね。
あの橋の事故は仕組まれたものだった。
そんな気がしただけです。
だから私も殺されるんでしょう?そんな事はさせません。
私の願いを聞いて下さるなら。
願い?何をしろと言うのです?あなたは名の知れた用心棒だと聞きました。
チャグムを守ってほしいのです。
は?チャグムを連れてここから逃げて下さい。
・火事だ〜!・急げ!水だ!さあ行くよ。
何をしてる?急がないと追っ手が来るよ。
お前は口の利き方を知らぬのか?お言葉ですが王子様あんたはもう王子じゃないんだよ。
誰にも王子だと知られてはいけない身だ。
口の利き方に気を付けてもらいたいのはそっちの方だね!お前とは行かぬ!悔しいか?これからはもっとそういう思いをするだろうよ。
悔しかったら生きる事だね。
何をしたって生き抜いてみろ。
母の思いを無駄にするな。
泣いてる暇はないんだよ。
泣きながらでいいから歩きな!急に張り切っちまって…バテちまうよ!危ねえぞ!どけどけ!
そのころ王宮ではバルサが火を放ちチャグム王子をさらったと大きな騒ぎになっていました
そなたが聖導師に頼みその者をもてなしたそうだな?それはチャグムの命の恩人と思えばこそ。
それなのにあの者は館に火をつけて!申し訳ありませんでした!
(帝)もう一つそなたに尋ねよう。
聖導師によればそなたに勝手に文を送りつけてきたヤクーと呼ばれる先住民の呪術師とやらがいたそうだな。
その呪術師とやらにそなたはたぶらかされたという事か。
私はチャグムの身に…。
そのような汚れをこの王宮に呼び寄せたと申すのか。
その汚れが…チャグムを滅ぼしたのだ!私の罪だと仰せになるならこの私を処刑して下さい!私は処刑などしない。
私が下すのは天罰だ。

(衛士)うっ!
(戸が開く音)う〜っ!あっ!おいトーヤ。
いるか?トーヤ。
あっバルサさん。
(せきこみ)サヤ起こしてすまないね。
ちょっと寄せてもらうよ。
バルサさんまた会えてうれしい!ここは何だ?なぜこの者たちは閉じ込められている?閉じ込められてる訳じゃないよ。
ここに住んでるんだ。
バルサさんこの坊やは?坊やではない!ちょっと名前は言えないんだけどね。
かなり位の高い家の子なんだよ。
事情があって命を狙われてる。
それで私がこの子の用心棒を頼まれたって訳さ。
なるほど。
俺はたのまれ屋のトーヤだ。
私はサヤ。
ここにいる限りは安心しろ。
俺たちはバルサさんのためなら何だってやる。
お前たちはこの者の家来か?家来?そうじゃねえよ。
俺たちはバルサさんに恩があるんだ。
サヤがさらわれそうになった時助けてくれたんだよ。
用心棒なのに俺たちからは礼も受け取らなかった。
だから俺たちは少しでも恩返しがしたいんだ。
ガルシンバを倒したくらいの事で恩を感じる事はないよ。
ガルシンバ?奴隷狩人の事だ。
サヤはほらきれいだろ?だからそいつらに目をつけられてたんだよ。
その者のどこがきれいなんだ?汚いではないか。
何だと?まあまあ子どもなんだから身なりと人の見分けができないんだよ。
ガキが!すまないがトロガイというヤクーの呪術師を知らないか?パラダパラダパラダ…。
パラダー!大丈夫か!?バカタレ!私は今ヨナ・ロ・ガイと話をしていたんだ!ヨ…ヨナロ?ナユグの水の民だ!やっと出てきてくれたというのになんて事してくれたんだ!足を滑らせたのかと…。
バカタレ!あの呪術師のトロガイに会いたくてここまで来たんだ。
お前が王宮の星読名前は何といったっけ?シュガだ。
シュガよ。
…で誰が一体その魔物に取りつかれたというんだい?それが第2王子だ。
だろうな。
二ノ妃が命懸けで私に文をよこすくらいだ。
二ノ妃があなたに?お前はその話を聞いて来たんじゃないのか?いや私はただヤクーの言い伝えを知りたいと。
それにはあなたが一番だと思って。
どこへ行く?既に2つの卵がナユグからこの世に産み落とされた。
卵?何の事だ?水の民から聞いた話だよ。
その卵というのは?分かりやすく言えば精霊の卵だ。
(シュガ)精霊の卵?
(トロガイ)その卵が狙われているのさ。
これは?体を2つに引き裂かれたヤクーの子どもだ。
この世に産み落とされた2つの卵のうち一つを宿していた。
その卵が食われちまったという訳さ。
待ってくれよく分からないんだが…。
それじゃもう一つの卵は…。
いいかい?トーヤ。
サヤ。
誰かが来て私らの事を聞かれたら知ってる事は何でもしゃべっちまうんだ。
それで私らが困る事なんて一つもないんだからね。
街を出るまで送ってくよ。
大丈夫だ。
もしここにいる事が知られていたらもうとっくに襲われていいはずだろ?とすればもし知られていたとしても街を出るまでは襲ってこないという事だ。
あんたの手を借りる事はもうないよ。
ありがとう。
トーヤ。
サヤ。
世話になったね。
またいつでも来てよ。
どうかご無事で。
ほらあんたもみんなにさよならを言いな。
お前も元気でな。
またいつでもおいで。
サヤが…。
え?きれいじゃないけど美しいのは分かる。
ありがとう。
さあ行こう。
バルサ。
私が怖くないのか?怖いよ。
あんたと同じぐらいね。
だけど私は用心棒だ。
タダじゃ働かないけどお金をもらった以上はあんたを死んでも守るのが私の仕事だ。
それならサヤをどうして助けたんだ?どうして川で私を助けた?それは…大事な人と約束したからね。
何を?何でもないさ。
やあっ!やあっ!やあっ!やっ!襲ってくるならこの辺りだろうね。
え?いいかい?私の背中から離れるんじゃないよ。
走るよ!やっ!チャグム!うわ〜っ!うわっ!行くぞ!やあっ!あ〜!登れ!早く行け!急げ!チャグム!やあっ!やあっ!うっ!貴様〜!ああっ!うっ!・バルサ〜!逃げろ!うお〜っ!ああっ!バルサ!うっうう…。
やあ〜っ!うお〜っ!チャグム逃げろ!やあ〜っ!やあっ!
(骨が折れる音)
(2人)ああっ!バルサ!はっ…。
ああっ!うわ〜っ!チャグム!早く向こう岸まで渡るよ。
バルサ!バルサ…。
うっ!うっ!よう目覚めたか?タンダ…。
ジグロは?記憶が混乱してるな。
お前は大ケガをして森の中に倒れてたんだ。
あっ王子!うっ…。
落ち着け。
どれだけ傷があったと思ってるんだ。
ほらあの子が教えてくれなければお前は今頃死んでたよ。
チャグム…。
どうしてここが分かった?眠りながらバルサが言ったのだ。
言われたとおりに行ったらここにたどりついたのだ。
ところで王子というのはどういう事なんだ?大丈夫。
タンダは…私の味方だ。
呪術師だ。
といってもまだまだ修業中の身だがね。
ここはもともとヤクーの呪術師が住んでる家だった。
俺はその弟子だ。
ヤクーというのは先住民か?そうだよ。
ヨゴ人が海を渡ってくるまでここにはヤクーだけが住んでいた。
俺にもその血は流れてる。
ヤクーたちは昔から目に見える普通の世とは別に目に見えないもう一つの世があると信じている。
それがナユグだ。
死者の魂が行く所?いいやナユグというのはそういうあの世の事ではないんだ。
ナユグというのはどこにいてもこの世界と重なり合っていて表と裏のように支え合っているんだ。
分かりやすく言うと魔物や精霊の住む世だ。
さっあとはこのカンクイというキノコを最後に入れて山菜鍋の出来上がりだ!そのナユグと私の事がどう関わっているんだ?ナユグのある生き物が卵を産むとヤクーたちは考えてきた。
卵?その生き物はなぜか卵を…。
人間の子どもに産み付けるんだ。
その生き物をニュンガ・ロ・イムと呼ぶ。
水の精霊だ。
それじゃあチャグムにはその精霊の卵が産み付けられたっていうのか?でもねヤクーたちはニュンガ・ロ・イムをとても大切に思っていたんだ。
ニュンガ・ロ・イムに卵を産み付けられた子は精霊の守り人といわれて大事に守られたんだ。
精霊の守り人?チャグムが…。
精霊の卵が無事にかえらないとこの国は大干ばつに見舞われる。
そう呪術師のトロガイから教えられた星読博士のシュガはその事を聖導師に相談しました
トルガル帝に仕えた初代聖導師ナナイの残した手記がある。
ナナイ大聖導師の手記…。
ナナイ大聖導師はそれを自ら封印し誰にも解く事を禁じた。
建国神話は光であるとすればそこに書かれているものは恐らくこの国の影であろう。
シュガよそれを読み解いてみよ。
はい!
(戸が閉まる音)
(戸を強くたたく音)・
(シュガ)誰か!誰か〜!・「ナージ飛べ飛べ」・「海まで飛べば」・「雨降り」・「稲穂は」・「すくすく育つ」
(骨を鳴らす音)これはナージの骨だ。
今みたいにカラカラと鳴らして通るんだよ。
どうして鳥の骨なんかに触れなければならない?ヤクーの魔よけだよ。
魔よけ?ほらいちいちおじけづくんじゃないよ。
今のあんたにぴったりだろ?あっ今のあんたじゃ逆によけられちまうかもしれないね。
何!?余計な事を言うな。
お前は彼を守るのが役目だろ。
守るのとお守りすんのは違うんだよ。
精霊の卵だか化け物だか知らないけどそんなものは怖がらずに笑い飛ばしてやればいいんだ。
さあ早く通りな。
お前が先に行け!痛っ!何をすんだ!?傷が開くじゃないか!笑い飛ばせ!何!?ハハハッバルサの負けだな。
大したもんだ。
さすがは一国の…。
タンダ。
今王子と言おうとしたね?どこで誰が聞いてるか分かんないんだよ。
結局口にしたのはお前だけどね。
(骨を鳴らす音)行くぞ!
先住民のヤクーには古くから精霊の守り人の言い伝えがあると聞いてバルサはタンダの案内でヤクーの村を訪れました
それでじいさんから聞いた話を思い出したんですが…。
おう。
ノウヤさんのお父さんのお兄さんが子どもの頃ニュンガ・ロ・イムの卵を産み付けられたとか。
その時のお話を聞いてませんか?その話か…。
私聞いてる!え?去年ひいおばあちゃんが死ぬ前に話してくれたの。
本当か?うん。
そうか…。
わしのおふくろは村の語り部の娘だったからその話を死ぬ前にニナに語り継ごうとしたのか。
ニナその話を聞かせてくれないか?あのねニュンガ・ロ・イムは雲を作る水の精霊なんだって。
でもね100年に一度人間の子どもに卵を産んで死んでしまうの。
だからヤクーの人たちはちゃんと卵がかえって新しい精霊がまた雲を吐いてくれるようにその卵を抱いた子どもが卵を産むまで守る事にしたの。
だけどね鳥の卵を蛇が狙うみたいに精霊の卵を狙って卵食いのラルンガがやって来るんだって。
ラルンガ?おじいちゃんのお父さんのお兄さんもそのラルンガに引き裂かれて死んじゃったんだって。
真っ二つに。
それで卵を食べられちゃったの。
2017/01/09(月) 08:15〜09:00
NHK総合1・神戸
「精霊の守り人」シーズン1総集編「前編」[解][字]

21日から始まる大河ファンタジー「精霊の守り人」シーズン2を前に、バルサとチャグムのドラマに焦点を当て、シーズン1を分かりやすくまとめた総集編を放送。その前編。

詳細情報
番組内容
女用心棒のバルサ(綾瀬はるか)は川に落ちた王子チャグム(小林颯)を救い出す際、えたいの知れないモノを目撃する。王宮に捕らえられたバルサは二ノ妃(木村文乃)によって解放され、用心棒を頼まれる。王子に水の魔物が取りつき、それを嫌った帝(藤原竜也)が息子を殺そうとしていると言うのだ。幼いチャグムを連れての逃避行。王宮から複数の刺客が放たれた。絶体絶命のバルサ。が、チャグムの不思議な力で危機を救われる…!
出演者
【出演】綾瀬はるか,小林颯,東出昌大,木村文乃,林遣都,吹越満,神尾佑,松田悟志,吉川晃司,高島礼子,平幹二朗,藤原竜也
原作・脚本
【原作】上橋菜穂子,【脚本】大森寿美男
音楽
【音楽】佐藤直紀