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セリフ書き起こし 不機嫌な果実スペシャル〜3年目の浮気〜 後編 2017.01.14

(工藤麻也子)私を離さないでね。
麻也子と通彦が不倫を貫いて再婚してからそろそろ3年
通彦は知り合いの紹介で音楽大学の非常勤講師として働き始めて半年になるが収入は決して多くはなく生活は派遣社員とアルバイトで麻也子が支えているも同然
(工藤通彦)お金はママに借りたから。
衝突を繰り返す2人
そんなある日麻也子は通彦が教え子と抱き合う姿を目撃
離婚の文字がよぎる麻也子
一方麻也子の元夫航一は久美との再婚を前提として交際を続けているものの久美の煮え切らない態度に不満を抱えていた

 

 

 


(水越航一)別れたとは言っても一度は愛した人なんだ。
また何かと麻也子と比べられる事に嫉妬した久美はひそかにとんでもない事をたくらんでいた
(竹田久美)優しくしてあげてね。
そんな時麻也子は久美の店に出入りする業者の一人相馬と出会いいつしか強く惹かれて…
僕は妻と食事の約束をしてたんだ。
それを破ってまで来たんだよ。
(神崎葵)ごめんなさい…!ごめんなさい!神崎さん…。
好きなの。
本当に先生の事が好きなの。
麻也子!どういう事だよ!私が誰と何をしようがあなたには関係ないから!関係あるから!申し訳ないんだけど…。
僕は妻を…妻だけを愛してる。
そういう一途なところが好きなんです。
僕は今だって麻也子が…。
ずっとずっと麻也子の事が…。
今だって心配なんだよ。
航ちゃんあなた何を言ってるかわかってるの?わかってるよ。
今でも私の事が心配?久美がいるのによくそんな事言えるよね。
私は全然平気だけど。
久美ちゃん!ごめん。
だから全然平気だって言ってるじゃない。
っていうか正直私も麻也子の事が心配だし。
えっ?
(久美)だってそうでしょ?2回も不倫して揚げ句離婚して不倫相手と再婚したと思ったら相手の稼ぎが悪くてマザコンで。
ちょっと…。
(久美)それでも我慢して生活のために派遣で一生懸命働いてるのにあっさり派遣切りにあって。
だからまあそれは…。
しかもマザコン亭主は教え子と浮気してるとかなんとかで…。
あっいやそれは…。
麻也子踏んだり蹴ったりもいいところでしょ?そりゃ心配もするわよ親友としては。
そんなつらい目に遭ってるのか?えっ?あっいやそんなつらいって事は…。
なんで言ってくれなかったんだよ。
なんでって…。
(相馬宏人)決まってんだろ!あんたはもう過去の人なんだ。
用済みなんだよ。
(久美)航一さん行きましょう。
(相馬)なんだよあいつ。
別れた女追っかけてストーカーじゃねえかよ。
久美さんもあんな男でいいのかね?あっ悪ぃ言いすぎた。
一応元旦那だもんな。
(エレベーターの到着音)どういう事だよ!工藤さんと幸せになるんじゃなかったのか?
そう…通彦と幸せになりたかった
なれると思ってた
なのに…
麻也子?
本当に私ってツイてない
どうした?ごめんなさい。
やっぱり今日は…。
帰る?本当にごめんなさい。
あっちょっと待ってよ!あっそうだハワイ。
ハワイで結婚式だったね?もういいから。
なんで?せっかく久美ちゃんが計画してくれたんだし。
よく考えたら今さら結婚式でもないよね。
お互い再婚だし。
ごめんね。
麻也子…さんの事でなんか誤解させたみたいで。
誤解なんかしてないし。
ならいいんだけど。
けど誤解してるって思われたくないから聞くけど…。
何?航一さんまだ麻也子の事が忘れられないの?何言ってんの?いやいやそんなんじゃないよそんなんじゃ。
全然違うよ。
っていうか久美ちゃんだって心配だろ?麻也子の事。
そうね。
心配よ。
麻也子って惚れっぽいからね。
よりによってあんな下品で乱暴な男と。
ねえあいつ…あの相馬って男どんな奴?うちの店に野菜とかフルーツを配達してくれる人。
いやそういう事じゃなくて。
現役で東大法学部に入って卒業後は日本帝都銀行に入行。
本店に配属されて…。
本店勤務!?でも3年で銀行マン辞めて亡くなったおじい様の後を継いで農業一筋。
なんか変わった奴だね。
そうね。
父親は不動産会社を経営していていくつもビルを持ってるお金持ちなのにそっちを継がずにいちごを作ってるなんて本当に変わり者よね。
ありがとうございました。
もう少しだけ。
でも…。
マンションまで送ってく。
部屋までとは言わないからさ。
マンションの前まで。
相馬さんって本当に強引ですね。
そういうところがいいって言われるんだけどな。
麻也子?奥様浮気してるんですか?先生かわいそう。
私なら絶対に先生の事裏切ったりしないのに。
さっきのもしかして旦那?やっぱりな。
で一緒にいたのが浮気相手の教え子?どうなんだろう?大丈夫?1人で。
大丈夫です。
子供じゃないし。
子供じゃないから心配なんだよ。
無理すんなよ。
いつでも俺んとこ来ていいから。
マジで言ってっから。
相馬さん…。
ただいま。
早かったんだね。
駅まで送っただけだから。
食事は済んでるよね?うん。
お風呂入れるね。
なんで…。
なんでさっき何も言わなかったの?なんでって…。
いつもなら文句の一つも言うはずだろ。
相馬と一線を越えようとしていた私に通彦に何か言う資格などもうない
それに紹介してくれたっていいじゃないか一緒にいた人。
あれは…。
だって彼女と楽しそうだったし通彦に迷惑かなと思って…。
もしかして…。
浮気してるの?そんなわけないでしょ。
あの人は久美のお店に野菜とかフルーツを配達してくれてる人で…。
なんでその人が家まで送ってくるの?だからそれは…。
私がイブに1人で寂しいだろうからって食事に誘ってくれて…。
っていうか通彦だってあの女の子と楽しくやってたんでしょ?私にそんな偉そうな事言える?今日だって教授に誘われたとかゼミの学生と一緒だとか言ってたけど嘘なんでしょ?あの子と2人だったんでしょ?違うんだ。
本当に大変よね非常勤講師って。
イブまで学生の悩み相談に付き合わされて。
なのにお給料安いし。
(通彦の声)ヴェルディのレコード全集。
やっとネットのオークションで見つけてね。
12万。
12万!?お金はママに借りたから。
なんか…こんなの全然割に合わないよ。
なんで私がこんな思いしなきゃいけないの?大体収入も少なくて好き勝手な事ばかりやってるのは通彦でしょ!生活支えてるのは私だよ!?ごめん。
いや…事実だから。
もう別れたほうがいいんじゃないかな。
私たち。

(遠山茂)玲子。
新しいの買っておいたから。
(遠山玲子)また?正月なんだから新しい下着着けて。
いいわよもう着物着ちゃったし。
だったら僕がはかせてあげる。
(玲子)あっちょっと…ちょっとやめてよ!やめてってば!下着のライン出るの嫌だからはいてないし。
ノーパンなの?そうよ。
そっか。
そっか…。
(玲子)「そうか」じゃないわよ!なんかごめんね。
お正月まで居座っちゃって。
いいわよ別に。
まあ女同士で過ごす正月もいいんじゃない?航一さんのところ行かなくていいの?きっとお義母さん航一さんと2人きりで過ごしたいでしょ。
でもほらあいさつぐらいはしとかないと。
そういうとこうるさいよあの人。
そのうち行くし。
(チャイム)誰だろう?お義母さん!久美ちゃんあけましておめでとう。
(水越綾子)おめでとう。
おめでとうございます。
急にどうしたの?久美ちゃんと初詣に行こうと思って。
麻也子!ああ…さん。
麻也子さん!どうも…あけましておめでとうございます。
(2人)離婚!?もう離婚届書いて置いてきたんだって。
麻也子さんあなたちょっと早すぎない?ええまあ…。
工藤さんはなんて言ってるの?よく考えてみるって。
それじゃあ工藤さんは離婚したくないって事だよね?でも麻也子はもう相馬さんと結婚するつもりだし。
(2人)結婚!?あっいやまだそこまでは…。
でも相馬さんは結婚する気満々なんでしょ?いやまあその…。
ねえ相馬さんってどなた?
(久美)言ってたじゃない。
いつでも俺のとこに来いって言ってくれたって。
まあそうなんだけど…。
ねえねえ相馬さんってどなた?母さんには関係ないだろ。
(綾子)えっ?麻也子の…不倫相手です。
不倫!?ふ…。
麻也子さんあなたまた…また不倫だなんて一体何考えてるのかしら。
不潔だわ。
(チャイム)誰かしら?相馬さん?あっ…あけましておめでとうございます。
相馬さん?あっ…相馬です…。
まさか久美が相馬さんに連絡してたなんて。
家…出たんだって?うん。
なら今日から俺んとこ来いよ。
でもまだ離婚が成立したわけじゃ…。
いいじゃねえかよそんなの。
どうせこうして会ってるんだから。
そうなんだけど…。
なんとなく最低限のけじめっていうか。
(拍手)あっ大吉!えっ俺吉!えっ?
(杉浦健太)あの…ここのジムって昼間結構おばちゃんばっかじゃないっすか。
まさかおねえさんみたいにきれいな人がいるなんてビックリっす。
ありがと。
今日お茶とか駄目っすか?ナンパ?ナンパっす。
私子供いるよ?2人。
マジ!?全然大丈夫っす。
旦那もいるし…。
それでもいい?全然オッケー!あったまった?あったまった。
ああよかった。
まだ寒いんでしょ?フフフ…。
うん。

(店内の音楽)よう来てたのかよ。
あっ健太じゃん!久しぶり。
知り合い?元カノ。
新しい彼女さん?無理無理。
こんなきれいなおねえさん彼女になってくれるわけねえし。
…だよね。
葵最近来てなかったじゃん。
ちょっとよそで遊んでたから。
また悪いゲームかよ。
(葵)そう。
今さ全然落ちない奴いるんだって。
マジで?どんだけ堅物なんだよ。
うちの大学の非常勤講師なんだけどさ健太と違ってめっちゃピュアでさ。
(健太)じゃあ葵燃えちゃってんだろ?当たり前じゃん。
葵が落とせない男は今まで一人もいなかったからね。
絶対落としてみせるから。
どうせすぐポイするんだろ?当たり前じゃん。
ゲームなんだから。
(健太)ひでえ女。
無理じゃない?あなた程度の女の子が落とせるのはせいぜい健太くんあたりでしょ。
はっ?まあ10年…いや20年早いと思うよ大人のお遊びに手ぇ出せるのは。
えっなんなの?このおばさん。
大人のお遊びってね私みたいに本当に愛する人がいてこそ出来る事だから。

(玲子)この子?そう。
この子だけど。
やっぱり…。
この子がどうかした?次々に男を落としては捨てるのが趣味っていうバカな音大生。
何?それ。
要するに通彦さんはだまされてるって事。
(玲子)放っといていいの?通彦さん本当にピュアだから。
麻也子…。
1人?当たり前だろ。
入って。
あの子の事だけど…。
彼女にははっきり伝えたから。
もう大学の外では会わない。
プライベートな話ももうしないって。
だったらいいけど…。
あの子は通彦の手に負えるような子じゃないからね。
えっ?要するに…通彦は遊ばれてるだけだから。
何言ってるの?僕と彼女は何もないから。
そういう余計な勘繰りやめてくれないか?余計な勘繰り?僕はただ進路の事で悩んでいる彼女がかわいそうで非常勤講師として力になってやりたいと思ってるだけなんだ。
バッカじゃないの?何がかわいそうよ。
通彦はだまされてるのよ。
あの子はそんなしおらしい子じゃないわよ。
そんな言い方よせよ。
嫉妬するのはわかるけど…。
嫉妬なんかじゃないわよ!あの子は次々に男を落としては捨てて…。
いい加減にしろよ!彼女の事をそんなふうに罵倒する麻也子は見たくない。
はあ?
(ため息)麻也子がそんな人だったなんて…。
それはこっちのセリフよ!若い女の子に惚れられたと思い込んで舞い上がって。
通彦がそんな単細胞だったなんて…。
心配して損した!徹底的にだまされればいいのよ!
(携帯電話の着信音)もしもし?今何してた?俺はね大根かじりながら麻也子の事を考えてた。
麻也子?なんかあったみたいだな。
ちょっと…。
来いよ俺んとこ。
相馬さん…。
別れちゃえよそんな旦那とは。
ずっとここにいていいからさ。
相馬さん…。
もめたら俺がちゃんと話つけるし。
でも…。
いろよ…ずっとここに。
なんも心配しなくていいからさ。
本当に?本気で言ってるの?ああ。
本気だ。
もし相馬に抱かれたら…もう後戻りは出来ない

(チャイム)先生…。
言ったはずだよね?大学以外では会わないって。
どうして?どうしてそんなに冷たくするの?先生の事好きなの!先生も私の事好きでしょ?僕は妻を愛している。

(施錠音)
(舌打ち)
(ドアを蹴る音)
(チャイム)なんだよいきなり!
(夏希)なんだいたんだ?いるだろ!俺ん家だし。
ごめんね。
忘れ物。
(相馬)なんだよこんな時間に!
(夏希)こっちも急いでるのよ。
なんで?印鑑がないの!持ってっただろうが!あれじゃなかったのよ。
つうかさなんで鍵持ってんだよ?なんでって…半分はまだここ私のものだし。
そりゃそうだけど。
あっそうだ。
シャンプーとトリートメントのストックも置いたままだったんだ。
(夏希)どいて。
(相馬)ちょっと!あっ駄目!
(相馬)ちょっと!
(夏希)わっ…!あっ…ごめんなさい。
あっいえ…私のほうこそ。
あの私すぐ出ていくから。
あのねこれこれこれ…。
これ取りに来ただけだから。
これ結構高いから。
ハハハ…。
よかったよかったあって。
ああ〜ビックリした。
ちょっとやだもう!彼女が来てるなら来てるって早く言ってよね!言う暇なかったろ。
っていうかこの間の人と違うよね?
(相馬)ああ。
(夏希)よかったじゃない。
お似合いっていうか…。
この間の人はちょっと若すぎたよね。
(相馬)おい!私とこいつもうなんでもないから気にしないでね。
あっ…ええ。
本当よ。
一応まだ籍は入ってるけど離婚そのものには同意してるし。
そう。
もうなんもないから。
最初はね他に女作っといて離婚しろとか言い出したからふざけんなよと思ったんだけど。
まあやり直すなら早いほうがいいかなと思って…。
あっ!ああ…あった。
ごめんね急に。
お邪魔しました〜。
どうぞごゆっくり。
ごめんな。
ビックリした?結婚…してたんですね。
けど離婚してるも同然だし。
浮気で離婚?ただの遊びなのにさあいついちいち目くじら立てやがって。
まあけどそのおかげで麻也子とこうして会えたんだし。
私の前はかなり若い人だったんですね…。
若いったって23ぐらいだよ。
麻也子?
私って本当に損してる…
帰ります。
えっ?ちょっと待ってよ。
何怒ってるの?結婚してる事を知らなかったし。
麻也子何も聞かなかったし。
そりゃ聞かなかったけど。
俺なんも嘘なんてついてないっしょ。
だけど…。
麻也子だって俺に過去を全部話しした?2回も不倫してたなんて聞いてないよ俺。
俺が久美さんから聞いてたのは人妻って事となんか落ち込んでるって事だけでさ。
だから優しくしてやってって。
優しくしてあげてね。
久美がそんな事を…?ああ。
なんでそんな事を…。
三十何年生きてりゃさそりゃみんないろいろあるっしょ。
相手の過去にいちいちこだわっててさそれで幸せになれる?ねっ?機嫌直してよ。
ごめんなさい。
あっちょっと…。
麻也子!
(ため息)麻也子!航ちゃん?麻也子!航ちゃん?あの男は駄目だよ。
絶対に駄目。
あいつは最低の男なんだよ。
女ったらしで無責任で調子のいい事ばっかり言う奴なんだよ!ただの女好きなんだって!今も麻也子の他に2人の女性と付き合ってるんだよ。
さっき来ただろ?別居中の奥さん。
奥さんから聞いたんだけどあいつはバツ2で今の離婚調停が成立したらバツ3になるみたいなんだよ。
バツ3?あいつにとっちゃ結婚も離婚もただの紙切れ一枚の事でしかないんだよ。
どれほど重い一枚なのか全然わかってないんだよ!お願いだ麻也子あんな男とは別れてくれ!確かに僕は過去の男だよ。
用済みかもしれない。
でもやっぱり放っとけないよ。
麻也子が不幸になるところなんか見てられないからさ!ありがとう。
大丈夫。
もう相馬さんとは会わないから。
本当に?本当にバカだよね…私。
おじちゃんがんも2つ。
(店主)はいよ。
(店主)はい。
ありがと。
ねえここのがんも食べてみて。
これ絶品だから。
へえ〜。
私がんもとはんぺん。
(店主)はいよ。
うん…!本当だおいしい!でしょ?私がんもって好きじゃなかったんだけど通彦にここのがんも薦められてはまっちゃって。
なんか意外だな。
何が?僕ら外食する時ってさいつもそこそこのレストランだったろ?屋台でおでんを食べる麻也子なんて初めて見た。
こういうところよく来るの?月に1〜2回くらいね。
安いから。
うう〜染みるなあ。
久美まだ帰ってないんだ。
確かお客さんたちとゴルフに行ってるんだよね?うん。
泊まりとは言ってなかったけどな。
コーヒー飲む?私が淹れる。
なんか変だよね。
ここ久美の部屋なのに…。
本当だね。
遅いね久美。
ちょっと電話してみようか。
うん。
ああもしもし久美ちゃん。
今どこ?まだ郡山なの。
大雪で足止めされてて…。
「そうなんだ」うんわかった。
じゃあ気をつけて帰ってきてね。
うんおやすみ。
何時頃帰ってくるって?どうかした?ああ…いや今日帰れないかもしれないって。
大雪でまだ郡山なんだって。
そう…。
あっあの…雪の情報をチェックしておこうか。
そうだね。
ああ…あっごめん。
うん…。
ニュースやってるかな。
(アナウンサー)「この突然の大雪の影響で各交通機関に大きな乱れが発生しています」「雪は現在やんでおりますがこのあと気温が急激に下がるため…」
(チャイム)工藤さん。
どうしてあなたが?久美さんは?まだちょっと帰ってなくて…。
すみません。
通彦。
コーヒーでも淹れますね。
ちょっと…どういうつもりですか?えっ?麻也子は僕の妻です。
誤解ですよ僕たちは…。
(殴る音)通彦やめて!ちょっと…。
うっ…ううっ。
ひどいじゃないか!何するんだよ!麻也子…。
ちょっと何やってるのよ!久美ちゃん。
あいつがいきなり殴ってきたんだ!あっ…ああ。
そのうち止まるから。
っていうか麻也子私ん家で何やってるの?ごめん…。
私がいないからって何よこれ。
帰ってくると思ってたから…。
私航一さんに帰らないって言ったわよ。
それ知らなかった?知ってたけどもう遅かったし…。
遅くたって帰ればいいでしょ?ああ…久美ちゃん落ち着いて。
僕が悪かったんだよ。
僕が帰ればよかったんだ。
そうですよ!真夜中に女性を1人で帰すくらいなら男のあなたが帰るべきだったんです!っていうか私と航一さん何もないし…。
そうだよ。
だって別々に寝たしほらほらほら。
そんなの当たり前でしょ?だったら何も怒る事ないでしょ?そういう問題じゃないから。
じゃあどういう問題?麻也子すぐ人のものに手出すじゃない?はあ?いやいやちょっと落ち着いて。
帰ろう。
それって嫉妬でしょ?どんだけうぬぼれ強いんだか。
久美ちゃん!そうか。
だから相馬さんを私に近づけたんだ。
近づけた?あんな最低な男と私をくっつけて私がまた損すればいいと思ってたんだ!?何それ…。
そういうの被害妄想って言うんじゃない?私相馬さんから聞いたから。
麻也子は落ち込んでるから優しくしてあげてってそう言ったんでしょ!?そうなのか?言ったけど別に不倫しろなんて言ってないし…。
なんでそんな事言うんだよ。
優しくしろっておかしいじゃん。
そんなに私を不幸にしたいの?不幸?笑わせないでよ。
麻也子がいつ不幸だったの?二言目には私はツイてない損してる。
麻也子全然わかってないよ!久美こそ全然わかってないよ!離婚したのに航一さんに心配されてお義母さんにも大事に思われてて…。
みんな「麻也子麻也子麻也子」って…!麻也子にわかる?航一さんの口から麻也子の名前が出るたびに私がどんだけ不安になるか。
久美ちゃん。
お義母さんいつも褒めるの麻也子の事…。
久美。
私愛されてないのかなって不安で不安で…。
麻也子がうらやましくて…。
久美ちゃんごめんね。
そんなつもりはなかったんだ。
本当にごめん。
愛してる。
本当に愛してるんだ。
ごめんね。
本当に…本当に愛してくれてるの?当たり前じゃないか。
ありがとう。
僕にも謝ってもらいますよ。
僕の妻に手を出そうとしたんですから。
悪いけど君には謝らないよ。
麻也子さんに手を出そうなんてこれっぽっちも思ってない…。
とぼけるな!謝れ!謝るのは君のほうだよ!僕を殴ったんだから…。
(殴る音)あっ…ああ。
帰るぞ。
久美航一さんごめんね。
本当にごめん!あっ…。
あっまた血が!ああ〜!久美ちゃん。
ああああああ…。
ああ〜!ねえ離して。
痛いよ。
離さない!痛いってば!この手を絶対に離さない。
そう決めて麻也子と結婚したんだ。
離婚はしないから。
ねえあのレコード全集は?ここに飾ってたよね?あれは売ったよ。
えっ?これ遅くなっちゃったけどお年玉。
お年玉?うん。
こんなに?麻也子の欲しいもの買いに行こう。
いや待って。
ねえもしかしてこのお金って…。
大丈夫だよ。
ママに借りたんじゃなくてあのレコード全集を売ったお金だから。
やっぱり…。
新しいコートが欲しいって言ってたよね。
何笑ってんのよ。
笑ってる場合じゃないでしょ!?あのレコード全集すごく欲しかったんでしょ?だから12万で買ったんだよね?それが5万になっちゃったんだよ?うん…。
マイナス7万なんだよ?ごめん。
バカだよ。
本当にバカ!こういうところが駄目なんだよ。
情けなくて涙も出ないよ!信じられない。
なんであんな能天気に笑えるのよ。
ふざけないでよ。
なんなのよ…!何が楽しくてあんなに笑ってるのよ。
もうすぐ出来るから待っててね。
通彦ごめん!20分遅刻だから200円の罰金ね。
いつだって笑ってばっかりでけど…けど私はあの笑顔に弱くて…
やっぱり私って本当に損してる
(ため息)赤ちゃん!?多分…。
本当に?本当に赤ちゃん!?明日病院に行ってちゃんと診てもらうけどいいかな?産んでも。
当たり前じゃないか!結婚しよう。
そうだ母さんに言わなきゃ。
もしもし母さん。
赤ちゃんだよ赤ちゃん!いやいや僕は航一だよ。
赤ちゃんなんだって!そう!久美ちゃんが。
母さんがプレゼントしてくれたパジャマのおかげだよ。
母さんもいよいよこれでおばあちゃんだね。
はい。
これどうしたの?決まってるでしょ買い戻したのよ。
8万もしたんだからね。
何?喜んでくれないの?嬉しいよ。
嬉しいに決まってるじゃないか。
本当に嬉しいよ。
ありがとう麻也子。

(レコード)私気づいたんだ。
何かしてほしいじゃなくて何をしてあげたいと思うかだなって…。
私の中にまだ通彦に何かしてあげたいって気持ち残ってた。
麻也子。
ありがとう。

(久美)うん…うん多分それで足りると思う。
あとチーズもお願い。
うんそう。
あっちょっと待ってね。
ねえ航一さんが買い出しに行ってくれてるんだけど何か欲しいものある?大丈夫。
シゲちゃんお寿司買ってくるから。
了解。
あとは大丈夫そう。
うんそれじゃ。
(相馬)まいど〜!よっ。
久美さんおめでとうございます。
これお祝いにと思って…。
ありがとう。
お幸せに。
じゃあ…。
あっ!麻也子。
気が変わったらいつでも連絡しろよ。
はっ?
(相馬の鼻歌)遊ぶにはちょうどいい男だけどね。
冗談やめてよ。
通彦さん遅くなるんだっけ?準備は手伝えないけどパーティーまでには来られるって。
もしかして論文書いてて忙しいとか?ううん。
今年も出してた論文駄目だったんだよね。
じゃあまた留学出来ないの?そういう事。
もう諦めたら?期待しないのが一番よ。
そうかもね。
(携帯電話の着信音)やばっお義母さんからだ。
ごめんちょっと静かにしててくれる?いいけど…。
もしもし。
ええ大丈夫です。
ええ温かくしてますしお酒も飲んでませんし…。
はい靴もぺったんこの履いてますし…。
はいありがとうございます。
それじゃお待ちしてます。
(ため息)何?どういう事?妊娠間違いだったって事まだ話してないの?そうなの。
何?それ。
やばくない?航一さんも知らないの?航一さんには話したんだけどお義母さんあんまり喜ぶからなかなか言い出せなくて…。
ベビー服かわいいでしょ?それとね久美さんこれ貧血にいいらしいのよレバー。
そしてこっちはカルシウムめざし。
久美さん見て見て見て。
これマタニティードレス。
あなたに似合うと思うのよ。
まあ!ぴったし。
ありがとうございます。
そりゃ言えないわ。
ちゃんと航一さんから話してほしいって頼んでるんだけど…。
無理でしょあのマザコンじゃ…。
だよね。
頼れる旦那持ってるのは玲子だけか。
いやうちのシゲちゃんも最近やばいんだよね。

(玲子)私のパンツはいてるんだよ?マジで?
(久美)何?それ。
ねえどう思う?
(久美)それはちょっと…。
本当私たちってツイてないよね。
すみません今日は貸し切り…。
ああ…そうですか。
残念だな。
また来ますね。
…なんですけど。
(3人)よかったらどうぞ。
2017/01/14(土) 00:24〜01:24
ABCテレビ1
不機嫌な果実スペシャル〜3年目の浮気〜 後編[字]

ついに完結!結婚3年目の浮気に端を発するドロドロの六角関係に、今夜、終止符が打たれる!夫vs元夫vs新たな不倫相手…麻也子を待ち受ける衝撃の結末とは!?

詳細情報
◇番組内容
夫・通彦(市原隼人)の浮気を疑う麻也子(栗山千明)は、イケメン農業男子・相馬(山本裕典)に誘われるままホテルの一室へ…。しかし久美(高梨臨)の策略により、麻也子の元夫・航一(稲垣吾郎)がその現場を目撃!その後、ひょんなことから麻也子と航一は“あわや復縁か”という雰囲気になり、嫉妬した久美はとんでもない行動に出る。そして、相馬が隠していた驚きの秘密も明かされる!ドロドロの六角関係…衝撃の結末とは!?
◇出演者
工藤麻也子…栗山千明
工藤通彦…市原隼人
竹田久美…高梨臨
遠山玲子…橋本マナミ

相馬宏人…山本裕典
神崎葵…南沢奈央
夏希…MEGUMI

遠山茂…六角精児
水越綾子…萬田久子
水越航一…稲垣吾郎
◇原作
林真理子『不機嫌な果実』(文春文庫)
◇脚本
江頭美智留
◇演出
小松隆志
◇音楽
沢田完

【主題歌】斉藤和義『マディウォーター』(スピードスターレコーズ)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】横地郁英(テレビ朝日)
【プロデューサー】川島誠史(テレビ朝日)、木曽貴美子(MMJ)