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字幕書き起こし クローズアップ現代+「急増中!“ネット・ワーカー”の実態に迫る」 2017.02.01

突然ですが問題です。
2030年働く人の8人に1人はほにゃららになる!
正解はこれ。
フリーランス。
クラウドソーシングやテレワークということば聞いたことありますよね。
そうした中企業と雇用契約を結ばずネットを通じて仕事を請け負う新しい内職や副業の形が広がっています。
ところが今、とんでもない事態が起きているというんです。
価格破壊に使い捨て?雇われない働き方期待していたのにどうなってるの?
手袋、持った?いってらっしゃい。

 

 

 


都内に住む主婦の松浦千春さんです。
小学校の教員だった松浦さん。
福岡に暮らす母親の介護のため2年前に退職しました。
今、松浦さんはネットを介して仕事を受注しています。
スマートフォンに自分の空いている時間帯を入力すると…発注者から直接仕事の依頼が入ってきます。
引き受ける場合にも雇用契約は結びません。
松浦さんが主に受けているのはシッターの仕事。
自分の教員経験を、最大限生かそうと考えたんですね。
この日1時間子どもの世話をして得た報酬は3000円余り。
月収は平均で10万円を超えるようになりました。
ピンポイントで自由に時間を選べる働き方。
今、介護や育児などで働く時間に制約がある人の間で広がっています。
企業と雇用契約を結ばずに仕事を受ける、フリーランスが、注目を集めています。
中でも、ネットを通じて仕事を請け負う人が増えているんですが、今回、私たちはこうした人たちをネット・ワーカーと呼ぶことにしました。
育児や介護などが理由で、フルタイムで働くのが難しい人や、副業で稼ぎたいという人たちが、時間や場所に縛られずに働けることから、ニーズが高まっています。
クラウドソーシングといった仕組みもありますが、これも、こうした働き手に向けたものです。
現在、大手仲介サイトに登録しているネット・ワーカーは330万人以上。
2020年には、1000万人を超えるともいわれているんです。
注目を集めてはいるんですが、今、異変も出てきているんですよね。
実は僕も、きょうネット広告見てきましたんで、そんなことはないですけど、でも、もちろん一見、よさそうですが、欧米でも問題もたくさんあって、だから、迷っている方も多いと思うんですね。
もちろんやってみたいんですけれどもね。
そのばら色とはいえない実態が見えてきました。
その実態、取材しました。
誠に申し訳ございませんでした。
去年12月、著作権侵害や信ぴょう性のない記事が発覚した大手IT企業が運営するまとめサイト問題。
実は、こうした記事の多くを書いていたのはネットで仕事を請け負うライターでした。
記事を書いていた一人関西に暮らす40代の女性です。
育児との両立が難しく勤めていた医療施設を退職。
女性は、自宅でできる内職の仕事を探しました。
仲介サイトで見つけたのは医療や福祉に関する記事執筆の仕事。
報酬は、1200字の記事につき600円。
仲介料を引くと手取りは僅か480円でした。
しかも、書き始めると事実確認などが発生し、結局5時間もかかってしまいました。
一般に仲介サイトは、実績を積んで評価を上げないかぎり報酬の高い仕事を得られない仕組みです。
数をこなせば次につながるという経験者の声を見て、どんな仕事も引き受けることにしたといいます。
ところが、いくら記事を書いても報酬は一向に上がりませんでした。
単価の低い仕事を数で稼ぐ仕組み。
そのうちほかの記事を参考にして書くようになったといいます。
さらに、自由を求めて始めたネット請負で思いがけない目に遭ったという人もいます。
長時間労働や低い給料が理由でIT企業を退職したエンジニアです。
ネットなら、個人でも実力で企業から仕事をつかみ取れると考えていました。
ところが現実は厳しいものでした。
受注したどの案件でも納期間際の変更や修正が相次いだのです。
激しい価格競争にもさらされ勤めていたころ同様に、長時間働かざるをえなくなりました。
一方、ネットを通じて仕事を発注する企業の側にはこの仕組みは大きなメリットをもたらしています。
50回以上の発注を行ってきたIT企業の経営者が取材に応じました。
さらに取材を進めるとネット請負のシステムを利用した格差の実態も明らかになってきました。
ネット請負を専業にして200件以上の仕事を受けてきた女性です。
報酬のいい仕事がもらえるようになった今利ざやを取って、別のライターに回すこともあるといいます。
4000円で受けたこの依頼を1200円で再発注したところ多くの応募がありました。
相場が不明確なうえ匿名でも利用できるシステム。
こうした発注はいくらでも繰り返せるといいます。
時間や場所に縛られない働き方だと思いきや、実際、そうではないということも出てきてましたね、デーブさん。
理想は理想なんですけれども、ただその分、節約した費用が、じゃあ、それ商品やその会社が提出しているサービスに反映されているかどうかという疑問もあるんですよね。
だからみんなが結局、働く側が損しているだけではないかという気もするんですよね。
働き方の実態の取材や調査を行っている中野さんに伺いますけれども、時給換算で96円というのには驚いたんですが、どうしてこんなことになってしまってるんですか?
そもそも背景として、会社で終身雇用という在り方が崩れている、その一方で、ネットでこういう形でマッチングがしやすくなっているので、間口が非常に広がっているということが背景としてあると思うんですね。
その中で、供給側が非常に多くなっていて、いくらでも代わりが利きますと、そこで高い評価を得るためには、安く受けざるをえないということなのかなと思いますね。
賃金とか、労働時間に関することでいうと、このネット・ワーカーの人たちに対する規制というのは、ないんですか?
基本的に、賃金、時間に関しては、自営業とか、個人事業主ということなので、業務委託というふうにはなってますけれども。
一番右側ですね。
社会保障面も全部×になっているということですね。
結果的に本来は、いろいろ縛られるものがない代わりに、リスクもありますということだったと思うんですけれども、リスクはあるまま、生活成り立たせるためには、わりと追い込まれかねないような実態になっているのかなというふうに思います。
これは数年でもたつと、改善される見込みは、もちろん可能性としてありますけれども、なんでもネットになっていますから、必然的によくなると思うんですが、ただやっぱり、雇う側も問題があって、例えば、途中で辞めたり、あるいは大事な情報が、ライバル会社が取ったりして。
競争がありますもんね。
ワーカーのふりをしたり、あるいは、IPって、知的財産が知らずにある人から提出されて、あとでもめたり、いろんなことが使う側も結構あるんですよね。
もちろん、ワーカーのほうが心配がありますけれども、互いに問題があるんですよね。
今、実態がどうなっているのか、賃金の面で見てみますと、ワーカー1000人を対象にした調査では、平均月収は、専業で7万3000円余り、副業で3万円余りという結果が出ました。
また、80万人の登録者がいる大手仲介サイトで、月収20万円を超えている人、8000人に1人という数字もあるんですよね。
専業で稼ごうっていう人が増えている中で、これは厳しい数字ですね。
その収入が低い現状、仲介サイトはどう捉えているのか、業界団体に聞きました。
低賃金の実態を認識しているようですけれども、改善の方法というのは、これ、あるんでしょうか?
一つはさっきデーブさんがおっしゃったように、発注者側もきちんと評価されるように、仕組みを整えないといけないというのはあると思いますね。
あとは、国が一律に規制をかけるということも、可能かと思うんですけれども、今、政府もせっかく市場が立ち上がっているところで、そういった規制によって、市場を潰してしまうんじゃないかという懸念もあって、そこは判断しかねてるんじゃないかなと思います。
これは難しいところですよね。
あと、当然、自分の家でやったりしますので、交流もないし、それで、次の保証も何もないわけですよね。
あと、強いていえば忘年会やりにくいっていう。
そこのつながりも出来ていったらいいですけど。
やっぱり適切な仕事の種類もあると思うんですよ。
例えば、カタログに写真をつけるから、番号をいっぱいつけるっていう、いわゆる手作業が多いものとか、それがもう発注して、非常にうまくいくと思うんですけれども、あんまり高度なことになると、いろんな問題が出てくると思うんですよね。
それだったらもう、きちんとした形で雇われたほうがいいのではないかと思うんですよね。
そして、実はネット・ワーカーの数が多い海外では、今、働き手が待遇改善を求めて、訴訟が次々に起きています。
全世界で拡大する配車サービス、ウーバー。
一般人のドライバーがウーバーのサイト経由で依頼を受けタクシーのように人を運ぶ仕組みです。
しかし、今ウーバーに登録している世界中のドライバーたちが待遇を巡って抗議活動を起こしています。
ドライバーたちはウーバーに料金やノルマを厳しく管理され、事実上の従業員に当たるというのです。
こうした訴えは、物流業界の巨人アマゾンでも。
2年前から始めた一般人による配達サービス。
ドライバー募集のうたい文句とはかけ離れた待遇に次々と怒りの声が上がったのです。
ウーバーやアマゾンだけでなく、今各国の企業に対してネット・ワーカーたちが訴訟を起こしています。
イギリスではウーバーのドライバーたちが最低賃金や有給休暇といった従業員の権利を求めました。
去年、裁判所はこの訴えを全面的に支持。
ウーバーに対し使用者としての責任を求める判決を下しました。
日本でもネットで仕事を受ける人の権利を守る手探りの取り組みが始まっています。
よろしくお願いします。
自宅で働くフリーランスエンジニアの吉川利幸さん。
毎月、安定して30万円ほどの収入を得ています。
吉川さんが登録している仲介サイトでは高いスキルを持ったエンジニアを対象に時給2500円を保証しています。
しかし専門性の高い仕事に限定されるため発注は多くありません。
この仲介サイトでは2000人の登録者に対し企業からの求人数は300件と伸び悩んでいます。
一方、立場の弱いフリーランスの人たちが自発的に連携する動きも始まっています。
育児をしながらライターの仕事を請け負っている土屋菜々さん。
仕事を通じて知り合った人たちとチャットを使って定期的に情報交換しています。
横のつながりを持つことで報酬の相場などの情報交換に加え共同で仕事を請け負う機会も増えたといいます。
やはり働き手の側が、自分たちの権利を訴えたり、守っていったりしなくてはいけないということなんですかね、中野さん。
労働組合がないような世界なので、ある程度、ああやって自分たちで契約についての知識を学ぶだとか、あとは交渉力を身につけていくということは、働き手のほうでも必要なのかもしれないです。
あとは枠組みとして、例えば、ちゃんとスキルアップをする機会が設けられていて、そこを経ると、なんらかの形で認定されて、そこに価格がついてくるとかですね、そういう枠組みを整えていくということもあるんじゃないかなと思います。
あれですよね、一方、自由でいたいとか、どこも所属したくないっていうこともあるわけですね。
その欲望っていうのがあるわけですから、そしたら、同じ仕事できる人が、何百どころか、何千、何万人がいる、あるいは、翻訳の仕事だったら海外もいる、そうすれば、価格競争になってしまうんですよ。
それがどうしても嫌だったら、安すぎるんだったら、どこかに就職せざるをえないんですよ、前みたいにですね。
だからそのバランス、どこに線引きするかなんです。
これからだと思うんですよね。
せっかくこういう仕組みがあるからね、使いたいという方もいらっしゃるんですけど。
仕組みはいいんですよ。
そして、ボランティア的にウィキペディアとか、いろんなものが寄付金を集めたりして、ネットで集めるというのは、本当は最高の概念ではあるんではあるんですけれども、ただこういうトラブルが多いんですよね。
国のほうがどう考えているのか、厚生労働省に聞いたところ、課題があることは認識しており、まずは現状把握に努めたいという回答でした。
視聴者の方からは、変に規制して廃れないようにしてほしいというご意見も頂いているんですけれども、今後、やっぱり多様な働き方の一つとして、選択する人が増えると見込まれるじゃないですか。
働きやすい、持続性のある仕組みにしていくには、これはどうしたらいいですか?
まずは、発注側も労働人口減る中で、ちゃんとその専門性のある人材を確保するには、安く買いたたくのではなくて、きちんと発注することも必要でしょうし、あとは国が会社に雇われてない人もいるということを前提に、社会保障、セーフティーネットを作っていくことが大事なんじゃないでしょうか。
やっぱり、一般企業、大手企業でも、自宅っていうか、在宅勤務もあるし、週に3日間家でやるとか、あるいは遠隔部でやる仕組みになっているから、自然の流れで、こういうものが増えていくわけですから、いずれはある程度の規制か、あるいは保障が出てくると思うんですが、まだまだこのことば自体は、約10年前に出来たばっかりですから、産業っていうか、ものとしては新しいですよね、まだね。
これ、働く側にも、仲介する側にも発注する側にもできることってまだまだたくさんありそうですね。
そうですね。
お待たせ致しました。
2017/02/01(水) 22:00〜22:25
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代+「急増中!“ネット・ワーカー”の実態に迫る」[字]

時間や場所に縛られずに働く“ネット・ワーカー”が急増中。2020年には1千万人を超えるとも言われる。一方で低賃金・長時間動労働の実態も明らかに。実態を徹底検証!

詳細情報
番組内容
【ゲスト】放送プロデューサー…デーブ・スペクター,ジャーナリスト…中野円佳,【キャスター】松村正代
出演者
【ゲスト】放送プロデューサー…デーブ・スペクター,ジャーナリスト…中野円佳,【キャスター】松村正代