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字幕書き起こし クローズアップ現代+「大麻汚染 新たな危機 移住者コミュニティーで何が」 2017.02.02

私服姿で現場に急行する麻薬取締部の捜査員。
この場所で一体何が。
過去最大規模の大麻事件。
これまでに16人が起訴。
いずれも東京などからの移住者でした。
かつて大きな社会問題となった大麻汚染が今、再び拡大。
検挙者数はこの5年で1.5倍となっています。
特に目立つのは過疎地など地方での事件。
沖縄では石垣島に移り住んだ元女優の高樹沙耶被告が逮捕。
鳥取で逮捕されたのも町おこしに取り組んでいた移住者でした。
大麻を巡る新たな危機。
厚生労働省も警鐘を鳴らしています。
都会からの移住者たちのコミュニティーで、一体何が。
大麻汚染の知られざる実態です。
今、全国で摘発が相次ぐ大麻事件。
大麻の所持だけでなく自宅での栽培などで検挙された人数は去年1年間で2700人前の年を500人余り上回っています。

 

 

 


まん延する大麻。
最新の研究から大麻が脳に与える影響が注目されています。
大阪大学大学院の木村文隆准教授。
神経回路のメカニズムを研究してきました。
去年発表した論文です。
大麻の成分によって脳の神経回路に深刻な破綻が起きるおそれがあると警告しています。
危険性がより高い大麻の加工物も出回り始めています。
大麻の成分を抽出して作るこの薬物。
見た目からワックスと呼ばれています。
有害成分が従来の大麻に比べ数倍から数十倍に濃縮されているため人体への影響も深刻です。
しかし海外から密輸された大麻の押収量はピーク時に900キロ近くあったものがおととしは30キロにまで減っています。
一体、大麻はどこから来ているのか。
取材を進めると国内で栽培されたものが広く出回っている疑いが浮かび上がってきました。
大麻の密売ルートを知る人物です。
去年、大量の大麻が押収された主な事件を見ると地方での摘発が目立ちます。
地方で深刻な広がりを見せている大麻事件。
長野県で起きた過去最大規模の事件の舞台裏を取材しました。
厚生労働省麻薬取締部の捜査員。
3か月にわたって捜査を続け大麻の使用者の特定を進めてきました。
山あいに点在する住宅に一斉に捜索が入りました。
逮捕者は20人を超えました。
いずれも東京や神奈川など都市部からの移住者たちでした。
押収された大麻はおよそ16キロ。
末端の密売価格にして少なくとも6000万円に上ると見られます。
逮捕された移住者たち。
地元からは歓迎される存在だったといいます。
以前、町が発行した広報誌です。
逮捕された移住者の1人が地元の人と交流する様子が特集されていました。
雪かきやごみ集めなど地元に貢献し信頼を得ていました。
地元の自治会の役員を務める北谷宣也さんです。
高齢者が多いこの地域では若い移住者たちに将来を託したいという思いもあったといいます。
しかし移住者たちにはもう一つの顔がありました。
人里離れた山の中に張られたテント。
捜査当局によると移住者たちはこうしたテントに集まって大麻を使用していたということです。
大規模な音楽イベントも企画。
SNSを通じて首都圏や東北などからも参加者が集まりました。
イベントでは大麻が使用され譲り渡しも行われていたと捜査当局は見ています。
参加者の1人が取材に応じました。
事件後、保釈された移住者らに取材すると人目につかない過疎地で大麻を栽培し使用していたことを認めました。
「山に住もうという人自体がいない」。
「大麻は自給自足で賄っていた」。
「自分たちで使うだけならば誰にも迷惑をかけていない」。
移住者を迎え入れてきた自治会役員の北谷さんは期待を裏切られたと感じています。
スタジオには、若者の薬物乱用の防止に取り組んでらっしゃいます水谷修さんです。
水谷さん、ここ数年ですね、大麻の検挙者というのが再び上昇してきている。
その状況、どう見ますか?
なにせ、小学生や中高生の逮捕まで出てきています。
この発端はすべて2012年にあります。
2012年ごろから、外国から、いわゆる合成麻薬とわれわれ呼んでますが、当時は脱法ドラッグと彼らは呼んでいた。
それがどんどん日本に大量に入ってきた。
それを乱用する人たちが、交通事故で女子高生をはねて、死なせてしまったり、あるいは救急搬送されたりで。
いろんな事件が起きましたね。
われわれ数十万人まで乱用が広まったと当時、見ていました。
これをなんとかなんとか抑え込んで、2014年の11月に、薬事法の改正で完全に抑え込んだんです。
われわれは勝ったなと思ったんですよ。
ところが、非常に依存性の強い薬物だったために、危険ドラッグが入ってこなかったら、ほかのものが必要になる。
その70万の一部が、大麻へとどんどん流れてってる状況です。
改めて、その薬物を根絶することの難しさというのも、伝わってくるわけですけれども、この問題を取材している古川記者にも聞きたいと思いますが、地方での大麻の栽培ですね、これはどれぐらい広がってきているんですか?
全体像は分かっていませんが、厚生労働省の麻薬取締部は、人目のつかない地方の過疎地などで栽培は広がっていると見て、そうした栽培拠点を重点的に摘発しています。
大麻の栽培の摘発は、年間4、5件ほどで推移していますが、去年は24件に上りました。
大麻は覚醒剤などのほかの薬物と違って、一般の人でも栽培して増やしてしまうことが問題です。
覚醒剤は密輸がほとんどで、大麻は自分で作れてしまえますので、水際で防ぐことができないんですね。
麻薬取締部は、件数は増えているものの、摘発できたのは氷山の一角だと見ています。
そして、最近のこの大麻の広がりの背景で軽視できないのが、こういった声が存在していることなんですけれども、番組に来ている視聴者からのご意見なんですが、なぜ世界的に大麻が解禁の動きが出ているのに、日本では大麻について否定的なのでしょうか。
似たような意見、複数、今回来ているんですね。
まず古川さん、実際に海外では、どういった流れがあって、またそれがどういう理由で、解禁の動きが出ているのか、そのあたりを説明してもらえますか?
厚生労働省が把握している範囲では、ヨーロッパのほかアメリカのほとんどの州でも、しこう品としての大麻は違法とされています。
全面的に大麻を合法化している国は、麻薬組織の資金源を断つとして、政府の管理下で栽培や売買を認めた、南米のウルグアイだけだということですね。
WHO・世界保健機関も、大麻は精神毒性、依存性がある有害なものだと指摘しています。
麻薬に関する国際条約では、大麻はヘロインなどと並んで、最も厳しく規制されています。
日本では、大麻は記憶への影響や学習能力の低下などを引き起こすとしています。
そうしたところで、大麻取締法で規制されています。
アメリカでも去年、大麻の規制の緩和について検討されましたが、認めるべきではないとされて、医療目的での使用も含めて、連邦法では大麻の使用を認めていません。
水谷さんは、最近のこういった声の高まり、それが大麻に対する若者の警戒感を薄めているんじゃないか、そのあたりはどう危惧されていますか?
そう思います。
ただ勘違いしないでいただきたいのは、例えばオランダが使用について、使用者を逮捕しません。
ティーカフェといわれている所に行けば、買って吸うことは、外国人でもパスポートを見せて成人ならできる。
なぜそれをオランダがせざるをえなかったのか。
ヨーロッパの主流ドラッグという薬物というのは、ヘロインなんです。
ヘロインの回し打ちによる感染症の広がりや、ヘロインはマフィア、ヨーロッパマフィアの資金源ですから、彼らを排除して、なんとか国民を守るためには、軽いライトドラッグである大麻を認めざるをえなかった。
またそれは、アメリカ、カナダが、いわゆる使用を容認しようという動きの中にも、むしろ…よりも、コカインとかヘロインというヘビードラッグを抑え、いわゆる暴力組織の資金源を断つというどうしようもない状況がある。
日本はそんな状況にないわけですから。
背景の事情は違うというところは、改めて分からなきゃいけないということ。
それから水谷さんはいろんな若者とこれまで接してこられていますけれども、改めて大麻の危険性。
大麻は害はない、害はないと言う人はいますけれども、僕は724ケース、きのう数えたら扱ってきています。
この25年で。
ある大学生は、もう精神錯乱の状況になると、完全に暴れ始めて、もう精神病院の中に入れば、もう、閉鎖室でティッシュペーパーを一日、空中に浮かそうとしています。
また元には戻るんですけれども、大麻がいわゆる一種の精神疾患の引き金になることは事実ですし、ぼくのそっきんでも大麻を乱用してた若者たちいますが、非常に無気力になったり、やっぱりその害に苦しんでいる人間はたくさんいます。
しかもですよ、大麻は依存性がないとか言う人たちがいる。
そんなばかな。
国会議員まで立候補した高樹沙耶が、いかにやれば捕まった犯罪行為だと分かっても、やらざるをえなかった、やっていた、これ自体が、依存性と危険性をもろに証明してる。
そう思いませんか?
大麻がいろんな薬物の入り口になってしまう側面もあると?
大麻でこのぐらいならば、今度は覚醒剤ならばと。
だからゲートウェイドラッグ、入り口のドラッグと、われわれは呼んでいます。
だからこそ、入り口に入らないようにしなきゃいけない。
そのとおりですね。
改めてそういうことなんですけれども、さて、日本はですね、大麻には例外的に栽培が認められているものもあるんです。
これは、有害成分が少ない産業用のものでして、これは古くからしめ縄や七味とうがらしにも使われています。
こういった産業用の大麻というのは、都道府県の許可を得て、全国で30軒ほどの農家が栽培しています。
こういった中で、鳥取県で、許可を得て大麻を栽培していた移住者が、大麻を吸引するために所持していたとして、逮捕されました。
前代未聞の事件に衝撃が広がっています。
鳥取県の平井伸治知事です。
事件を受け全国で初めて産業用大麻の栽培を全面禁止にする措置に踏み切りました。
きっかけとなったのは去年10月の事件。
許可を得て産業用大麻の栽培に携わっていた人物が逮捕されました。
上野俊彦元被告。
大麻を吸うために所持していたとして執行猶予付きの有罪判決が確定しました。
今、家族と暮らし反省の気持ちを伝えたいと初めて取材に応じました。
4年前、上野元被告が大麻の栽培を始めたときの映像です。
神戸出身の上野元被告。
鳥取県に移住後かつてこの地で産業用大麻が栽培されていたことを知り町おこしにつなげたいと考えたといいます。
県と町からおよそ1000万円の補助金を受けていました。
この事業はユニークな町おこしとして注目され全国から視察が相次ぎました。
しかし事態は思わぬ方向に向かいました。
これは上野元被告が主催した大麻の栽培講習の写真です。
通常、大麻の畑や栽培の様子は部外者に公開していません。
しかし町おこしの手段として特別に行ったのです。
すると大麻に関心を持つ人が訪れるようになり一度に500人が集まることもありました。
地元の住民の中には不安を感じた人もいました。
当時、講習に参加していた飲食店経営の男性です。
大麻の種から食用油を作る目的で講習を受けました。
大麻を吸ったこともあると公然と語る人物もいて戸惑ったといいます。
上野元被告は大麻を吸引した体験などを聞くうちに大麻は吸っても問題ないという考えが強くなっていったと話します。
講演会で知り合った人物から大麻を譲り受け自分でも使うようになりました。
事件はそれだけにとどまりませんでした。
講習の参加者が地元に戻ったあと大麻を所持していたとして逮捕されたのです。
このうち岡山と高知の2人は移住者で町おこしを理由に参加していました。
古川さん、本来、日本の伝統を守るために栽培を特別に許可されている、言ってみればその特別な立場が、結果的に利用される形になってしまったと。
実は、麻の栽培をしている方からも、今回、ご意見を頂戴していまして、こういった事件の陰で、日本の大麻栽培の伝統は、存続の危機を迎えています、こういう声もあるんですね。
事件を受けて、鳥取県が産業用大麻の栽培を全面禁止にしました。
厚生労働省も各都道府県に対して、町おこしのための大麻栽培について、許可を出すのを慎重に判断するよう、異例の通知を出しました。
真面目に栽培を行っている農家や移住者にとっても、今回の事件の衝撃は大きかったと思います。
水谷さん、改めて今回の事件、いろんなところに影響を及ぼしているわけなんですけれども。
あくまで氷山の一角なんですね。
例えば、今回のは大量栽培なんで表に出てきましたが、大麻はマンションの一室だって、物置でも作れるんです。
ですからそういう人間が、自家栽培で自家使用している場合には、ほとんど表に出てこない。
これはなんとか絶たないと、大変なことになっていく。
薬物汚染というのは、ある意味で感染症なんです。
特に若者の間ではひどい。
1人が使い始めれば、みんなに勧めていって、あっという間に広がっていくんです。
芽のうちにつままないと。
そこで、今、再び大麻の使用というのが増えてきてしまっている中で、では、その水谷さん、どうこれに向き合っていけばいいのか。
やっぱり教育しかないと思います。
これは若者、子どもを学校で教育するだけではなくて、すべての日本国民に知って欲しいのは、薬物、大麻を含めて、大麻は人を3回殺すんです。
まず頭を殺します。
大麻のことしか考えれない。
だから今回捕まった人たちも、もう大麻のことしか考えてないから、犯罪になろうがなんであろうが大麻を作り、また使うわけです。
2つめにころすのは心です。
周りにいる大事な大事な仲間に今回だって、大麻を勧めているわけですよね。
それが犯罪を犯させてるという事実すら、心が壊れているから、いわゆる良心がなくなってしまう。
そして3つ目には、大切な大切な命を奪われることだ。
これはやはり、子どもにもそうですし、日本国民全部に知ってほしいです。
大麻が危ないんだっていう、知識をちゃんと正しく身につける必要がある。
2017/02/02(木) 22:00〜22:25
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代+「大麻汚染 新たな危機 移住者コミュニティーで何が」[字]

いま、大麻の摘発が急増している。若者たちが地方の限界集落に移り住み、大麻を栽培。こうした大麻は都会でも売られ、使用されている。再び広がる大麻汚染の実態に迫る。

詳細情報
番組内容
【ゲスト】教育評論家…水谷修,NHK社会部…古川賢作,【キャスター】鎌倉千秋
出演者
【ゲスト】教育評論家…水谷修,NHK社会部…古川賢作,【キャスター】鎌倉千秋