読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

全文書き起こしサイト

地上波テレビの字幕を全文書き起こします

スポンサードリンク

字幕書き起こし クローズアップ現代+「“稼げる大人”になる!? 過熱する受験競争」 2017.02.15

この時期おなじみの光景ですね。
でも実は今子どもたちの世界に異変が起きているといいます。
今や中学受験は当たり前。
地域の公立小学校に通う普通の子たちの競争が激化し低年齢化しているのです。
中には、わが子を評判のいい公立小に通わせるためわざわざ引っ越しまでする公立小移民も出現。
移住を考える親たちに向け地域のこんな情報まで出回っています。
学区ごとの平均世帯年収です。
さらに、これからは学力や学歴だけでは不安だと人間力で差をつけようという動きも出てきました。

 

 

 


どこまで備えれば安心できる?親と子のゴールの見えない生き残り競争。
最前線の報告です。
子役の芦田愛菜さんの私立中学合格がニュースになったり受験の実話がドラマ化されたりと今、中学受験が話題となっています。
中学受験といいますとかつては一部の人のものというイメージでしたが、今では私立中などへの進学率が50%を超える自治体もありましてクラスメートのほとんどが中学を受験したという小学校も少なくないといわれています。
低年齢化が進みますます加熱する受験競争。
その最前線を取材しました。
ことしも各地でピークを迎えた中学受験。
今や都市部では、お金持ちに限った話ではないんだとか。
中卒の両親が、娘を人生の負け組にするまいと中学受験に挑んだ実話もベストセラーになりました。
中には、より早く準備するため公立小学校選びにこだわって転居しようという人も出てきました。
田中美鈴さんは長男の誕生を機に千葉県から東京への転居を決意。
決め手は、私立中学への進学率の高さでした。
どの地域の小学校がいいのか。
自治体の公式情報では足りずネットの掲示板を参考にしたといいます。
中学受験率の高さや保護者の雰囲気など内情を知る人にしかできない書き込みが大量にあふれているからです。
実際に目星をつけたエリアは何度も足を運びます。
ポイントは…。
塾ならどこでもいいわけではなく中学受験に強いとされる大手有名塾がそろっているかどうかが重要なんだそうです。
都内では、塾に入る競争も過熱。
大手塾に入るための塾や塾についていくための塾もあります。
さらに田中さん、とあるデータを参考にしていました。
こちらの企業は小学校の学区ごとの平均世帯年収を独自に算出。
公立小をランク付けしたそうです。
2か月前に公表された首都圏の公立小学校ごとのランキングです。
国勢調査や住宅・土地統計調査の数字などを組み合わせて算出した推計値ですが、公表直後からネットなどで話題になっています。
例えば品川区の場合トップクラスの学区の平均世帯年収は1000万円以上とされ同じ区内でも、エリアによっては2倍近い年収の差があるとされました。
数字が実際の学力をじかに反映しているわけではないと慎重な意見もありますがデータへの要望は今も強まっているといいます。
なぜ、そこまでするのか。
取材で接触できた、ほかの公立小移民にも事情を伺いました。
実際、公立小移民の動きはどこまで広がっているのでしょう。
教育熱が高いエリアの一つ東京・文京区にある不動産業者です。
こちらの賃貸マンションでもつい先日、4人家族が入居することが決まったばかり。
家族には少し手狭で家賃も高めですが、契約はすぐにまとまったそうです。
千葉県からわが子の小学校探しをしていたあの田中美鈴さんです。
検討の末、東京・中央区のある地域にマンションを購入しました。
中学受験は9年後。
まだ先は長いですが今回の選択には満足しているといいます。
(小郷)評判がいいとされる公立小学校目当てに引っ越しまでするという本当に競争が過熱しているなと感じるんですけれども知れば知るほど親としても不安になったり焦ったりする気持ち分かるんですが。
鈴木さんも1歳のお子さんがいらっしゃいますからどうご覧になりました?うちは共働きだったりするので今後の生活のスタイルとか安全とか、いろんなことを聞いてそれで公立、しかもいろいろネットで調べていくと学校で努力っていうかそういうことをアピールしてるところも正直あるので。
だから、そういう情報を聞いていくと公立を選ぶという時代になっているのは免れないし僕自身も、それはいいとは思うんです。
けど…
(小郷)尾木さんはいかがですか。
(尾木)僕も中学の教員も長年やってましたから公立の学校の教員の立場から言えば昔はどこも同じだったんですよ特に小学校は同じでしたよね。
(小郷)今はそんなに同じ公立小でも違うんでしょうか。
(尾木)今、すごく変わってきたんですよ。
学校側も、ちょっとでも学力テストの点数を上げて高い評判を得て、それから学校の行事なんかも運動会なんかもすてきなのをやってみたりあるいは、文化祭なんかもとてもすてきに力を入れてみたりとかいろんなので個性というのかな売りを出すわけです。
(鈴木)500メートルとか1キロしか離れてないのにその隣に行きたいがために引っ越すって人も結構いるんですよ。
(小郷)僅かな違いで、そんなに。
(鈴木)今、尾木ママ言ってたみたいなことを本当にネットで調べられるんで、今。
評判とか、校長先生がこんなこと言ってるとか。
(尾木)だけれども、問題なのは僕なんか教師の立場から言うんですけども均質な子どもばかりが集まってくるんですよ。
いわゆる、いい学校といわれるところは親の考え方も同じだし。
年収も似てくるし。
それはね、教育にとっては非常にやりにくいことなんです。
一般的には、同じぐらいの子が集まれば、授業もやりやすいんじゃないか。
けんかも起きないんじゃないか。
そのとおりなんですよ。
そのとおりなんだけど、だいたい小学校の6年間っていうのは多様な子どもたちとぶつかりあってこんな、僕は思ってるのにこんな、経験してる子もいるんだとかね。
これがまた子どもの気持ちを刺激したり社会貢献しようだとかいろんな気持ちにつながっていって土台としてはすごい重要なんです。
(鈴木)均質な子が集まると実は子どもの経験値が下がりますよね。
(尾木)そうなんです。
同じような経験しかしてないから。
話がおもしろくないんですね。
(鈴木)情報量が実は少なかったりするでしょうね。
(尾木)いちばん大事なのはこれは首都圏の問題でありそれから、近畿圏、大阪、京都を中心とした近畿圏の問題。
本当に一部なんですよ。
だから、東京なんかでも一部の自治体は40%を超えてます、私立中学受験が。
だけども、全国的にいえば例えば東北のほうなんかは0.2〜0.3%なんですよ。
だから、ここらへんね議論をきちっと分けてやらないといけないなって思いますね。
(小郷)将来への不安から大学や就職というのをゴールとして目指しているということなんですけれども偏差値や学歴だけで人生が決まるっていうわけでは決してないですよね。
(鈴木)僕も大学を中退してますし、僕らの周りには中学でこの世界に入ったりとか高校出て会社の社長になったりITを立ち上げたりとかすごくいるんです。
それで成功してる人もいるから。
ただやっぱりいろんな企業に入るには受けるのすら4大出ないとだめっていうのが現実じゃないですか。
だから、選択肢が広がるがいいかどうかは、また別の問題ですけど選択肢が広がるのは事実なのでもし子どもがそれを求めたりとか親が選択肢を広げてあげたいなという思う気持ちは分かります。
(小郷)こうして親の不安が高まっている中学力だけではなく、トータルな人間力まで身につけられるという学習塾まで登場しています。
朝7時過ぎ、新宿に集まった40人の小学生たち。
これから学習塾が主催する人気授業が行われるというんですが大きな荷物に厚手の帽子?実は親と離れ子どもたちだけで1泊2日の雪国体験に出かけるんだそうです。
子どもの半数は小学1年生。
ほとんどが初対面どうしです。
この塾のモットーは魅力的な人。
飯が食える大人を育てること。
さまざまな野外体験を通じてたくましく生きる力を身につけられるといいます。
参加費用は1人2万5000円かかりますが親たちに大好評。
野外体験の参加者はこの3年で倍増しています。
親と離れ、バスで5時間。
知らない子どうし最初は不安そうにしていましたが次第に打ち解けていきます。
こうして社交性などが高まるといいます。
夕食の時間。
嫌いな食べ物がある子にはスタッフが諦めずに口にしてみるよう促します。
困難に立ち向かう力などをつけることがねらいです。
苦手な、さくら大根食べました!おー、おめでとう!オレー!
小さな成功体験を重ねて心に刻むことで自分に自信を持てるようになっていくといいます。
こうした教育プログラムを提供する事業者は、今都市部を中心に増えています。
一方、こちらは少人数やマンツーマンで体育を教える教室。
小学校の授業を先取りした指導を行っています。
わが子に体力をつけさせたいという親たちから人気ですがそれだけでなく実は意外なニーズもあるそうです。
壁にぶつかって子どもの心が折れないよう早くから手を打つ。
家庭だけで対応するのは難しいという親は増えているようです。
この教室には就学前の幼児の親からも予想を超える申し込みがありました。
売り上げも毎年1.5倍のペースで伸びているそうです。
こうした体験は実際に人間力や生きる力に結び付くのでしょうか。
専門家の調査で驚きの事実が明らかになってきました。
教育学者の明石要一さんです。
幼いころの体験格差は確かに、その後の人生を大きく左右するというのです。
自然体験や地域活動などの多様な体験を積んだ子どもほど成人したあとの年収が高くなっていました。
同様に子どものころに豊かな体験をするほど結婚率も高くなっていたのです。
(小郷)体験の多さで人間力にも差がついてしまうという驚きの調査結果でしたけれども体験格差は、将来の年収や結婚だけではなくてこんなものにも影響を及ぼしているんです。
こちらをご覧ください。
習い事や自然体験などにかける学校以外の教育費が高い家庭の子どもほど人間力の基礎となる自己肯定感も高くなるそうなんです。
幼いころの体験で、人生ですとか人格にも差が出るというこの結果鈴木さん、どうご覧になりました。
(鈴木)お金を払っていい経験をしている人だけじゃなくて例えば、僕は自営業だったりするんですけどいろんな大人が入れ替わり立ち替わり来ていろんな大人としゃべったことが自分のすごい経験になってるんですよね。
だから僕も子どもに、とにかく今のうち、周りに変な大人がいっぱいいますからそれに合わせたりとかそうやって、子どものころにいろんな人と会っていろんな経験をするのは、絶対差が出るだろうなとは思います。
(小郷)尾木さん、いかがですか。
(尾木)こういう生活体験あるいは遊び体験、それから自然体験っていうのは極めて重要。
それは、未知数の中での経験だからです。
そこで対応力がいっぱい付いてくるんですね。
(小郷)今は、なかなか親ができない部分を、こうした学習塾だったり民間の企業がやってくれているという状況なんですけど。
(尾木)ことばを悪く言えば塾任せっていうんですか。
外注みたいにして、ぱっとねお金がある人はできちゃうわけですけど。
お金の経済格差が学力格差になり学歴格差になってそれが幸せ格差になるなんてこれはとんでもない。
(小郷)経済力のある家庭とそうでない家庭で広がってしまう格差なんですけれども、じゃあどうすればいいのかということでVTRに出演されていた明石さんがヒントを提供してくださいました。
体験といっても、さまざまこのようにありまして釣りやキャンプなどの自然体験は親の経済力の影響を受けがちなんですけれども祭りですとか外遊びなどの社会体験、家のお手伝いなどの生活体験というのは経済力の影響を受けにくいのでどの家庭でもしやすい体験ではありますよね。
鈴木さん、いかがですか。
(鈴木)親がいろんな状況でできない人もいるのかもしれないですけどそこに対して…例えば、テーマパークとか行っちゃえば、それはそれで楽なんですけど、何もない公園で親がどれだけ向き合っておもしろく遊ぶかって結構考えないといけないし時間もかかるし体力もいることなんですけども。
それを、空いた時間で別に長くやればいいってことでもないと思うんでそれを向き合ってあげることが大事なのかなって僕は今、意識はしてるんですけど。
(小郷)でも、なかなかそれがしづらい。
できない時代になってきましたよね。
共働きが増えていたり。
(尾木)共働きだけではなくてダブルワークのお母さんなんかは帰ってきてからまたお仕事で帰ってくるのは夜の11時、12時と。
そうすると、子どもたちは家庭でごはん作りがお手伝いではなくて重要な労働になっちゃってるんですよ。
体験とは全く違ってそういう子どもたちも、全国に今たくさんいるんであって俺のこんなところから自己肯定感なんか出てこないよと自己否定感ばかり大きくなるなんていう子もたぶんいると思います。
だから今こそ逆に言えば、これだけばらばらになってきましたからいったい公教育とは何かっていう原点をもう1回見つめ直して全面的にバックアップしていく。
貧富の差で差が出てこないようにするのは最低限、僕は重要だと思います。
(小郷)いろんなものに惑わされがちですけれども子どもの教育にとって何が大事なのかって見落とさないようにしたいですね。
ここまで、尾木さん、鈴木さんにお話を伺いました。
ありがとうございました。
2017/02/15(水) 22:00〜22:25
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代+「“稼げる大人”になる!? 過熱する受験競争」[字]

受験競争が過熱する中、わが子を評判のいい公立小に入れるため、わざわざ引っ越す“公立小移民”が出現。“飯が食える人”を育てるという塾も。様変わりする受験の最前線!

詳細情報
番組内容
【ゲスト】法政大学教授…尾木直樹,放送作家…鈴木おさむ,【キャスター】小郷知子
出演者
【ゲスト】法政大学教授…尾木直樹,放送作家…鈴木おさむ,【キャスター】小郷知子