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字幕書き起こし クローズアップ現代+▽トランプのアメリカ勢いづく白人至上主義オルトライトの実像 2017.02.21

アメリカで勢いを増すオルト・ライト新たな白人至上主義。
白人こそがアメリカを支配すべきだとする過激な主張が大きな議論を巻き起こしています。
オルト・ライトの中心人物のツイッターのフォロワーは5万人。
若い白人を中心に1年で5倍に急増しています。
これに対しマイノリティーは猛反発。
危険を感じ、武装するグループも出てきています。
特集シリーズ「トランプのアメリカ」。
アメリカ社会で深まる分断の最前線です。
ウイスキーを片手にNHKの取材に答えるリチャード・スペンサー氏38歳です。
オルト・ライト運動を提唱した渦中の人物です。
新たな白人至上主義を提唱するスペンサー氏はどのような人物なのか。
テキサス州出身でウェブサイトの編集者をしていたスペンサー氏。
9年前にオルト・ライト運動を始めましたが注目されることはありませんでした。
転機となったのは去年の大統領選挙。
トランプ氏の登場でした。
スペンサー氏は支持を表明します。
トランプ陣営にはオルト・ライトとのつながりが指摘されている人物がいました。
選挙対策本部長のスティーブン・バノン氏です。
対立候補のクリントン氏はそのことを論戦で厳しく指摘しました。
皮肉にも、この発言がオルト・ライトということばを広めるきっかけになったのです。
一躍注目が集まったスペンサー氏とオルト・ライト。
ある過激な言動が世界中に衝撃を与えました。
ヒトラーになぞらえる礼賛のことばに、支持者たちもアメリカではタブーとされるナチス式の敬礼で応じました。
主要メディアは社会的影響が大きいと判断しこぞって批判しました。
トランプ氏が勝利した大統領選挙はオルト・ライトという過激な思想を表舞台に押し上げることになったのです。
今、スペンサー氏の主張に最も敏感に反応しているのが若い白人男性です。
大学生や会社員などこれまで白人至上主義とは無縁だった人たち。
進学や就職でマイノリティーが優遇され白人はないがしろにされてきたと感じています。
若者たちは白人のほうが権利を奪われ抑圧されていると訴えかけるオルト・ライトに共鳴しています。
オルト・ライトに早くから注目し研究を重ねてきた専門家は過激な思想が国を分断し暴力につながるのではないかと警鐘を鳴らしています。
世界中のメディアがその動向に注目し始めたオルト・ライト運動。
脚光を浴びれば浴びるほど社会の亀裂が深まる事態となっています。
事件はインタビュー中に起きました。
オルト・ライトを嫌悪する人も急増しているのです。
オルト・ライトの支持者とそれに反対する人たちとの衝突が各地で続いています。
先月、スペンサー氏は活動の拠点を首都・ワシントンの郊外に移しました。

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政治の中心地で足場を作りトランプ政権に直接働きかけていきたいと考えています。
アメリカの中に、今も人種差別の問題があるというのは当然分かっているわけなんですけれども、ただそれにしても、白人の側がここまで堂々と白人の権利を公言している姿というのは、やはり驚きがあるんですよね。
パックンは、ハーバード大学で白人至上主義について研究していたこともあるそうですけれども、この新しい白人至上主義、オルト・ライトの広がり、身近で感じますか?どうですか?
ある程度は感じますけど、覚えていただきたいのは、白人側にごく一部の方だけがこれに関わっていまして、今、映像にあった例えば集会とかデモとか開いたときに、白人至上主義に対するアンチ白人至上主義のデモも同時に行われてて、こちらよりこっちのほうが、数倍人数は多いんですよ。
とはいえ、このムードが広がってて、例えば友人とか親戚とか知り合いとかも、有色人種の方だと、ぴりぴりしてる空気を毎日感じるといいますよね。
例えばインド系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人ではないですけど、ちょっと顔色が黒いことから、尾行されたり、変なこと言われたり、国に帰れとか言われたり。
それがアメリカで生まれ育った方でも、国に帰れとか、そういう差別的な発言を受けることが多いといわれています。
それは、つまり前はそういうことはなかったのに、だんだん最近、そうなってきてるっていう?
特にこれはトランプ現象の一環だと指摘されます。
大統領候補、そして大統領が一部の方々に対する過激的な発言をする中、国民の皆さんは今までのマナーを守ってきた国民でも、もう今は表現の自由は…、人の傷つくような発言でもやっていいよという、開放された怒り、憎しみが今、飛び交ってるように感じます。
そういう空気の変化も感じられるということなんですけど、ただ、アメリカにおける白人至上主義というのはこれはでも、いろんなグループが存在しているわけなんですね。
例えばこちらをご覧いただきましょうか。
KKK・クー・クラックス・クラン。
白い三角帽が特徴で、これ、歴史は古く、南北戦争のあとから存在していて、例えば黒人をリンチするなど、非常に暴力的な面もあると、それからネオナチですね。
これはナチスを信奉し、移民や外国人に対して排他的な存在。
それでさらに、スペンサー氏が提唱する、このオルト・ライト。
これ、オルタナ右翼とも呼ばれまして、意味はもう一つの右翼という意味。
白人こそが虐げられていると考え、その権利を主張している。
さらに、この顔ともいえるスペンサー氏ですよね。
スーツとネクタイをまとった白人至上主義者といわれていまして、ソーシャルメディアを駆使して、スタイリッシュさでも若者を引き付けているという状況なんです。
アメリカ社会に詳しい渡辺靖さん、ご覧いただきましたように、白人至上主義はこれまでもあったわけなんですけど、この今のオルト・ライトというのは、どう違うのか。
広まってきている背景をどう見ますか?
おっしゃるとおりに、昔からこういう動きは存在していたと思うんですけど、昔はアメリカの中に、異物が入ってきて、そしてアメリカ社会を汚していると。
だから排斥しようという形の白人至上主義があったと思うんですけど、近年では、白人の人口自体がどんどん減っていってると。
こちらちょっとご覧いただきましょうか。
かつて1965年を見ますと、84%が白人だったのが。
今度はずっといって。
直近だと、62%に減ってきていて、これ予測では、2055年には半分を切るんじゃないかと、白人が、マイノリティーになるんではないかと、この人口の変化。
そしてもう一つはやっぱりアメリカ社会の中で、いわゆるミドルクラス、中産階級というのはどんどん没落、縮小していってまして、まさに白人の中にも、ずいぶん経済的に困窮してきている人たちがいると、そういう人たちにとっては、自分たちがこの社会の中で居場所がなくなったと、忘れられかけてるというような、気持ちがあって、その中の一部が今、VTRにあったような、過激な行動に出てるということですね。
それでもう一つ、難しい問題なんですけども、どんどんマイノリティー人口が増えるにつれて、1960年代の公民権運動に対する反動として、いわゆる多文化主義というのが広がったんですよね。
その中では、マイノリティーの側がいかに白人によって、差別されてきたかということで、常に白人が悪いという構図があったんですけれども、若い世代にとっては、差別をしてたというのは、それはお父さんやおじいちゃんの時代であって、自分たちはそんなこと何もしてないのに、しかし、なんか白人が悪いようにいわれてると。
学校や就職するときもマイノリティーのほうが優遇されてると。
アファーマティブ・アクションというような、優遇枠みたいなものですよね。
それで例えば、最近デモでトランプ大統領の像をたたいたりとか、風刺を描いたりするのはOKだけども、もしもそれがオバマ大統領の像をたたいたり、あるいは風刺画を描いたりすると、それがもういわゆる黒人差別だというふうに言われてしまうというような風潮に対して、やはりこれはおかしいんじゃないかと、むしろ自分たちは犠牲者なんじゃないかと、立ち上がってる人たちが出てきてるというのが、昔とちょっと違うかなと思いますね。
パックン、白人のほうこそ肩身が狭いんだっていう、そういうのは?
感じてる白人は多いのは間違いないです。
実はそこにも、おもしろいデータがあります。
こちらをご覧いただけると、分かると思いますけど、白人のほうが差別を受けてる、つまり対黒人の人種差別ではなく、白人が今みたいに仕事とか入学の制度によって、黒人が優遇されてて、自分が差別を受けてると考えてる白人は、全体の57%。
さらに白人労働者層だと66%、3分の2ぐらい占めてるわけです。
実際に統計学的に見ると、寿命が長い、所得が高い、いろんな機会に恵まれてるのは白人なんですけど、一人一人が肩身狭く感じてるのは間違いないですね。
相対的にそういうふうに感じているという。

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もう一つなんですけれども、今、オルト・ライトの支持者たちが注目しているのが、トランプ政権の中枢にいるこちらの2人なんですね。
1人は、きのうこの番組でも特集しました、トランプ大統領のブレインとされるバノン上級顧問。
オルト・ライトの思想を広めたニュースサイトの元経営者ですね。
そしてもう1人、ミラー大統領補佐官。
トランプ氏の就任演説も書いたスピーチライターで、スペンサー氏と同じ大学の保守系団体に属していたと報じられているんですが、パックンはこの2人が中枢にいること、それをどう見ていますか?
トランプ大統領は、怒ってる白人の支持者に対して、ずっとアピールをしてまいりました。
大統領になってからは、もう少し融和的なスタンスを取るんじゃないかと思われてましたけど、いや、そのつもりもなく、これからスピーチライターとして、自分の発言は同じような路線を走る、さらにバノン氏はメディア対策にたけてるから、これから使おう、メディアの見せ方も、一部の国民、怒ってる白人を自分の支持者として固めて、あとはないがしろにするんじゃないかと見られます。
渡辺さんはどう見ますか?
今度、アメリカで保守派の集まりが100ぐらい集まるシーパックという年に1度の保守派の祭典みたいなのがあるんですけども、そこで基調講演に呼ばれた人が、また似たような人が今度選ばれて、直前でちょっとスキャンダルがあって、それはなくなったんですけれども。
つまりオルト・ライトの人が呼ばれようとしていたと、保守派の大きな大会。
それはとても大きなことで、これまで保守派っていうのは、そういう排外主義的な人は排除して、アイデンティティーを固めてきたところがあるんですけど、ここに来てまさにそういうオルト・ライト的な人が中心舞台に出てきてるというのは、非常に危惧される動きかと思いますね。
そんなアメリカの言ってみれば、伝統的な保守派も、オルト・ライトに少し乗っ取られかけている流れもあると。
さて、勢いづく白人至上主義に対して、マイノリティー側も警戒心を強めています。
トランプ大統領の就任式に合わせ全米300以上の都市で行われたデモ。
数百万を超す参加者の中で目立ったのはマイノリティーたちの姿です。
白人至上主義者に恐怖を感じるというセドリック・オバノンさんです。
映像関係の仕事のかたわらデモに参加し、その様子をネットに投稿しています。
カリフォルニア州に住むオバノンさん。
去年、白人至上主義者によって命の危険にさらされる事態が起きました。
オバノンさんが住む町の近くで、ネオナチと反対する勢力とが激しく衝突。
オバノンさんがその様子を撮影しようと近づいたときのことでした。
武器を手にした白人にいきなり脇腹を刺されたのです。
南部ミシシッピ州出身のオバノンさん。
幼いころにも白人による差別や暴力はあったといいます。
両親からも、自由や平等は簡単には手に入らないと教えられて育ちました。
そんなアメリカが変わるのではないかと大きな期待をかけたのが黒人初となるオバマ大統領の誕生でした。
しかし事態はオバノンさんの思いとはかけ離れていきます。
黒人の大統領を認めたくない白人たちの間で不満が募っていったのです。
差別主義団体の数はオバマ政権下でも増え続け2011年には過去最多を記録しました。
そして今、オバノンさんが住むカリフォルニア州は人種間のトラブルが、全米で最も多い地域になっています。
オバノンさんの気がかりはロサンゼルスで1人暮らしをする娘のことです。
勢いを増す白人至上主義に対抗しようと、武装した過激なグループに加わる人も後を絶ちません。
数百人のメンバーを束ねるバブー・オマワレさんです。
トランプ政権になってから毎日のように入会の問い合わせがあるといいます。
人種問題を対話で解決するのは不可能だと考えるオマワレさん。
武装化をさらに進めようとしています。
深まる白人とマイノリティーの溝。
アメリカ社会の先行きに暗い影を落としています。
VTRの状況は、あくまで限定的だとは思いますけど、渡辺さん、アメリカの中での分断というのは実はトランプ大統領登場以前から、もう進んでいたと、VTRにもあったように、差別主義団体の数は、実はオバマ政権下が過去最多になっているわけですよね。
そこから経て、トランプ大統領が誕生してきている。
この流れ、そして今後、どう見ますか?
私はやっぱりこれは社会の格差の拡大と結び付いてると思うんですよね。
社会の中でミドルクラスが縮小して、余裕がなくなる、他者に対する寛容が失われてくると。
そういう中で反イスラムとか、反黒人、反白人というようなそういう対立、憎悪の思想、考え方というのは広まりやすい風潮があるので、これはそう簡単に消えるものではないと思います。
簡単に消えるものではない中で、先ほども言いました、人口の構造がいずれは白人がマイノリティーになっていく状況の中で、アメリカという国はどういう姿になっていくのか。
最後にお二方に、それぞれコメントを頂こうと思いますけれども、まずでは、渡辺先生から。
本当の平等ということですね。
人種の平等が語られるときというのは、常に黒人か白人かという人種別の話になってたと思うんですけど、ただやはり白人の中にも困窮してきている人たちがいるということをいえば、これからの平等というのは、あんまり人種だけではなくて、経済格差とかより広い観点から考えていくことが重要かと思いました。
本当の平等とはという。
そしてパックンはどう思いますか?

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僕は、揺り戻しを待つしかないんじゃないかと思いますね。
何度もこういう過激的なアクションを起こしたあとは、穏やかなアメリカに戻ってるから、一進一退ではなく、3歩進んで2歩戻る、そういう少しずつ進歩してるとは信じたいです。
今回は波が来てるから、ぶり返し、揺り戻しは必ず来ると信じてます。
パックンとしては、必ずやまたそっちに戻る、今日は…今夜ご紹介するのは…2017/02/21(火) 22:00〜22:25
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代+▽トランプのアメリカ勢いづく白人至上主義オルトライトの実像[字]

いま「アメリカを白人の手に取り戻せ」という運動が勢いを増している。白人主義団体と、その台頭を最も警戒する黒人社会双方に密着。アメリカで何が起きているのか探る。

詳細情報
番組内容
【ゲスト】慶應義塾大学教授…渡辺靖,お笑い芸人…パトリック・ハーラン,【キャスター】鎌倉千秋
出演者
【ゲスト】慶應義塾大学教授…渡辺靖,お笑い芸人…パトリック・ハーラン,【キャスター】鎌倉千秋