（さくら）坂東さくらと申します。
私の好きな事得意な事はデザインです。
東京の美術の大学を卒業後アメリカのデザインスクールでデザインを学びました。
（３人）いらっしゃいませ。
是非キアリスで働かせて下さい。
このベビー服はいかがでしょうか？
（明美）何でこのベビー服なの？私がもらったらうれしいからです。
（紀夫）そしたら新入社員３人の配属先を発表します。
阿部靖夫君。
（阿部）はい！
（紀夫）開発宣伝部へ。
はい！
（紀夫）村田健太郎君。
（健太郎）はい。
（紀夫）君も開発宣伝部へ。
（紀夫）坂東さくらさん。
はい！
（紀夫）デザイン部へ。
はい！・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」・「大量の防腐剤心の中に忍ばせる」・「晴れた時ばっかじゃない」・「湿った日が続いても腐らぬように」・「たとえば１００万回のうちたった一度ある奇跡」・「下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう」・「さぁ空に架かる虹を今日も信じ」・「歩き続けよう」・「優しすぎる嘘で涙を拭いたら」・「虹はもうそこにある」・「きっと虹はもうここにある」
（さくら）これはどうですか？
（すみれ）何か…キアリスらしくないのよね。
何か違うのよねぇ…。
何か…。
この水色やないいうか…。
あっそれやったらどんな水色ですか？もっと薄い感じか濃い感じか。
う〜ん…。
涙色かな？涙色？
（良子）そうねぇ！何か違うのよねぇ…。
何か…？子どもがワクワクしそうにないのよね…。
（明美）まあ仕事しながらよう考えるんやな。
実際のデザインや製作する社員たちは大変やろね。
何であんな感じで何十年もやってこれたんやろ…？フフッ。
ほんまやなぁ…。
がっかりしてる？経営に少しでも関わる事ができると思うてたから…。
そのために勉強してきたんやもんね。
健ちゃんがっかりしてたなぁ。
ああ。
アメリカで経営学勉強しとったくらいやからな期待はしてる。
だけどまずはキアリスの仕事を理解してほしいんや。
（紀夫）さくらも訳の分からん顔しとったな。
（はな）
こうしてさくらは君ちゃん率いるデザイン部へ
よろしくお願いします！
（一同）よろしくお願いします。
健太郎君はタケちゃん率いる開発宣伝部へと配属先が決まりました
（直子）うわ〜おいしそう！
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（明日香）何でこんなん会社に送ってくるのやろ？要らんのに…。
（久美子）食生活心配しとるんやない。
（足立）みんな。
今日から配属になった阿部君と村田君じゃ。
阿部靖夫です。
よろしくお願いします！何でも聞いて下さい。
ありがとうございます！心強いです。
村田健太郎です。
何もかもが勉強やと…。
回想「親の七光り」やない。
後輩にここはうちの親の会社やなんて顔されたら私…やっていかれへんわ。
よろしくお願いします。
（拍手）
（足立）ほしたら仕事じゃ。
座っちくれ。
（阿部）はい！あの〜こないだの事なんですけど…。
（良子）こないだ？「涙色」とか「ワクワクしない」とか何か違う言われても何をどうしたらいいのか…。
（君枝）う〜ん…。
説明が難しいね。
うんそうね…。
（勝二）龍お前これから何するんや？
（龍一）考えとるところや真剣に。
世界で何か見つけるって豪語して出てったのになぁ。
（勝二）結局何も見つけられへんかったか。
（龍一）いや見つけたで。
何や？美代ちゃんや。
（美代）私？もう龍ちゃ〜ん！龍ちゃん龍ちゃん龍ちゃん龍ちゃん！あっいらっしゃい。
（客）コーヒーな。
それと腹減っとんのやけど何かできる？ああすいません。
うちはコーヒー屋なんで食べ物はないんです。
ああそう。
しゃあないなぁ。
しかしあの万博の時に食べたハンバーガー。
あれはえっらうまかったで。
うん。
いやえらい高かったけどなハンバーガー。
そやけど世界にはうまいものがようさんあるなぁと思うてなぁ。
うん…。
おっちゃんちょっと待っとってな。
おう。
行くで美代ちゃん。
えっ龍ちゃん？おい…おい！
（美代）龍ちゃん！龍ちゃん中華鍋借りてきたよ〜。
ああありがとう。
ハンバーグ？あっ美代ちゃんお皿取って。
はいは〜い。
えっ？何に使うの？美代ちゃんスプーン取ってな。
ああスプーンスプーン…。
あ〜スプーンあった！えっあっそれ…。
はい！
（龍一）ハンバーガーや。
（客）ホッホッホッホ！これええの？
（龍一）食べてみてや。
ほな呼ばれるわ。
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うんうん…まあこんな感じやったような気がするけど…うん…そやけどこれうまいで。
いけるんちゃうか？そやろ？龍ちゃんすご〜い！龍ちゃん！すごいね龍ちゃんねっ！危ない危ない…。
（美代）すごいねすごいね！
（龍一）ありがとうありがとう。
ごちそうさまでした。
あ〜我ながらおいしかった。
早いなぁ。
うん。
あっお母さん。
うん？ワンピースのデザインの事なんやけど…。
家ではお仕事の話はやめましょう。
お茶いれますね。
ああ。
お父さん。
具体的な事が一つも分からなくて困ってるのよ。
あんなんでいいの？社員にちゃんと伝えられてないんやない？いいんや。
あれがお母さんたちのやり方やからな。
さくら。
よ〜く見ておくんや。
見えてくる事があるかもしれん。
（勝二）お〜昭一さんいらっしゃい。
（昭一）ああどうもどうも。
いや〜雨やねぇ。
ええ。
（足立）あっどうも。
（昭一）健太郎。
部長！もう大変なんですよ。
急にか？はい。
（紀夫）いや〜雨漏りとはなぁ。
あそこも古いからなぁ。
修理に２週間はかかるち言われました。
２週間？
（明美）もっと早うできへんの？もともと３週間ち言われたんですけどなんとか無理しちもろうたんです。
休むしかないねぇ。
うんそうね…。
修理やったらしかたがないねぇ。
どこかに仮店舗を開いたらどうですか？仮店舗？売るものはある訳やし売る場所さえあればお店はできるんやないかと思います。
例えば？例えば…ここです。
えっ？ここ？初めはここの片隅を借りとったんやもんなぁ。
それを考えれば何でもできるわ。
うん。
いいわよねぇ？え？ここもともとは私たちの休憩所やった所を借りてるんやもの。
嫌なんて言える訳ないわよねぇ。
そうですね…。
（健太郎）２週間…僕に任せてもらう事はできませんか？今ある商品を売るのはもちろんですけどそのほかに商品の企画材料の仕入れ商品の製作販売まで…。
う〜んそやけど…。
すみれさん。
健太郎君は勉強してきた事を実地で試したいという強い希望を持っているんです。
チャンスを与えて下さいませんか？
（雷鳴）分かった。
えっ？そやけどやるなら若手全員でや。
健太郎君だけやなく阿部君さくらあと開発宣伝部の明日香君久美子君直子君６人全員。
個人の成功はない。
全員の成功のみ。
それやったらいいと思います。
はい！
（雷鳴）やっぱり…。
不安よね…。
早すぎるんやないかな？紀夫さん…。
タケちゃん。
はい。
実は紀夫さんには以前からご相談させちもろうちょったんですが若手ん社員たちはキアリスの商品にはならんものの面白えアイデアをたくさん持っちょります。
それをいつかどっかで発表させる機会があればち…。
それから…やっぱりさくらちゃんと健太郎君に対しちやっかみがあるこつは確かです。
危ない…。
君ちゃん…。
そういった状況も含めてみんなでやるといういい機会やと思うたんや。
心配や不安は重々承知やがそこをグッとこらえてみんなで見守りませんか？
こうして若手たちが奔走する期間限定の仮店舗が開店する事になるのでした
2017/02/27(月) 12:45〜13:00
ＮＨＫ総合１・神戸
連続テレビ小説 べっぴんさん（１２２）「母の背中」[解][字][デ][再]
キアリスですみれ（芳根京子）たちとさくら（井頭愛海）と健太郎（古川雄輝）。さくらは念願のデザイン部に配属されるが、提案したデザインが却下され、思い悩む。
詳細情報
番組内容
キアリスですみれ（芳根京子）たちの元で働くようになったさくら（井頭愛海）は、念願のデザイン部に配属される。意気込んださくらは、女の子用のワンピースのデザインを提案するが、すみれたちにははっきりと改善点を示されないまま却下され、「キアリスらしさ」について思い悩む。一方君枝（土村芳）の息子・健太郎（古川雄輝）は開発宣伝部に配属されるが、経営陣の身内が入ってきたことを快く思わない社員たちには歓迎されず…
出演者
【出演】芳根京子，谷村美月，菅野美穂，百田夏菜子，土村芳，永山絢斗，田中要次，平岡祐太，松下優也，伊武雅刀，中島広稀，井頭愛海，古川雄輝，森永悠希
原作・脚本
【作】渡辺千穂
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