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字幕書き起こし クローズアップ現代+▽芸能人が事務所をやめるとき 契約解除トラブルの背景を追う 2017.03.01

クローズアップ現代+

タレントの清水富美加さん。
宗教上の理由で突如、所属事務所との契約解除を訴えトラブルになっています。
将来を期待されていた人気のタレントが一体なぜ。
その理由を巡ってさまざまな情報が飛び交っています。
今回、清水さんの父親が取材に応じ「夜も眠れないようで自宅で休んでいます。
娘ばかりが悪いように一方的に報じられていることに強い衝撃を受けています」。
とコメントしました。
突然の契約解除で決まっていた映画やCMなどの仕事に影響が及び多額の損害が生じる可能性が出ています。
事態の背景にあるのは所属事務所との契約を巡る認識の食い違いです。
雇用契約上の労働者として扱われるべきだと主張する清水さんサイド。
一方芸能界の一般的な契約では芸能人と事務所は対等独立の関係だとされてきました。
清水さんの事務所はこの契約に基づいてすでに決まっていた仕事は完遂してほしいと反論しています。
芸能人は果たして労働者なのか。
働き方改革を進める国も芸能界の動きに注目。
労働の実態で判断するとの見解を示しています。
芸能人が事務所を辞めるときに何が起きるのか?契約という視点からトラブルの背景に迫ります。
芸能人と事務所の関係については、SMAPやのんさんのケースなどが大きな関心を集めてきました。
もちろん個別には事情も背景も異なりますが、今、話題となっているのが、清水富美加さんのケースです。
こちらに清水富美加さんを巡る騒動を簡単にまとめました。
注目したのは、清水さんと事務所の間の契約です。
清水さんの代理人は、事務所との契約は、私たちが通常、会社と結ぶような雇用契約で、労働者に当たると主張しています。
これに基づけば、2月末で契約解除ができるとしています。
一方、事務所側は、両者の契約は、芸能界で一般的な専属芸術家契約であり、労働者には当たらず、契約の途中で一方的に解除できないと主張しています。
これに基づけば、契約は来年の5月20日までは有効だということなんです。
芸能人は、業界団体が把握しているだけで、およそ3万人。
ネットアイドルなどの存在も現れ、すそ野が広がる一方です。
そうした中、芸能人と事務所の間に、何が起きているんでしょうか。
これは多くの芸能事務所が使っている統一契約書と呼ばれるひな形です。
業界団体、音楽事業者協会が作成したものです。
統一契約書には芸能人と事務所は互いに対等独立の当事者という認識が記されています。
音事協によると両者は支配従属する雇用関係ではなくスケジュールや著作権などを一元化して管理する事務所と芸能人との業務提携契約であるといいます。
しかし今、業界が戸惑う事態が…。

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  国が芸能人は労働者ではないという業界の長年の認識を揺るがしかねない見解を示したのです。
これは去年11月に厚生労働省から音事協などの芸能団体に送られた文書です。
働き方改革を進める国。
そうした流れの中で芸能人も労働者として扱い雇用契約と見なすこともありえるという認識が示されています。
法律の専門家の間でも芸能人を労働者と見なす動きがあります。
労働問題が専門で芸能人と事務所との裁判を担当したこともある菅俊治弁護士です。
菅さんは独立した事業者どうしの契約として見るには両者の権利に偏りがあるのではないかと指摘します。
芸能人の立場に立つと特に契約を解除する際のハードルが高いと菅さんはいいます。
統一契約書では芸能人が契約を解除する際事前に書面で承諾を求めることが規定されています。
また事務所には一定期間契約を延長できる権利が認められています。
業界団体である音事協はどう見ているのか。
契約解除の際の規定について音事協は映画の撮影やコンサートなどをはじめ芸能の仕事は関係者が多数にわたり仕事を完遂しないと迷惑がかかるためこうした規定が設けられていると説明しています。
芸能人を労働者と見なすような流れについてはどう捉えているのか。
これに対して音事協が示した統一契約書のガイドです。
平成元年に契約書を全面改定した際にこの問題を議論した結果両者の契約は対等独立の当事者として見るのが妥当としています。
そして芸能人が雇用契約であるかどうかは見方が分かれており芸能界の実態が十分理解されていないのではないかと疑問を呈しています。
スタジオには、芸能界の契約を巡る問題に詳しい、紀藤正樹弁護士、お願いします。
そして爆笑問題などが所属する事務所の代表を務める太田光代さん。
音事協には所属していませんが、事務所を経営する立場から、お話を伺おうと思っています。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず太田さん、厚労省が、実態に応じて、芸能人も労働者と見なすという見解を示していますが、これについては、どう考えますか?
労働者は労働者なんでしょうけれども、ただ、やっぱりタレントとか、芸能人っていう役割の仕事の内容を考えると、一般的な型にはめることは、ちょっとなかなか難しいというのが現実だと思うんですよね。
それと、彼らは能力があって入ってくる業界ですから、その能力に対して、すごく伸ばすために、もちろん先ほどもおっしゃってたように、レッスンをしたりとか、あとは、たくさんのお金をかけるというと、言い方が変なんですが、やっぱり売れる前に、いろんな努力を事務所側はするわけですよね。

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  それまでは、5万円というところがすごく独り歩きしてるとは思うんですが、やはりそのぐらいでいて、そのうちに、だんだん売れてきて、もちろん金額がどんどん上がっていくっていうシステムは、どこの事務所でもそうですから、なので、そこはちょっと当てはまらないっていうか、当てはめてもらっても、ちょっと困ってしまう部分もあるし、私の周りは少なくとも、皆さん、きちんとやられてますから、そこに何かトラブルがっていうようなことは、そんなに起きてない。
芸能人の契約解除を巡っては、裁判になっているケースも少なくありませんよね。
例えばこちら、タレントのセイン・カミュさんのケースなんですが、事務所に契約解除を申し出たところ、事務所から損害賠償を求められました。
でも判決では両者の関係は雇用契約だとして、契約の解除が認められたというケースなんですけれど、こうした流れは、紀藤さんは、どうご覧になりますか?
結局、対等独立な関係というのは、どう見るかなんですね。
契約書には、理想を掲げる形で対等独立な関係ということで、芸能人を自営業者のように捉えているんですけれども、多くの芸能契約の中には、労働者制がある芸能人もいらっしゃるんですね。
セイン・カミュさんの事案の場合は、年俸制なんですよ。
それから過去には、固定給のケースに関して、雇用契約と認めたケースがありまして、だけど、芸能契約って、中には歩合制もあるんですね。
割合で定めてるときに、労働契約かどうかということに関しては、まだ判例も出ていませんし、芸能契約そのものが、そもそも一律的に雇用契約になるわけではなく、雇用契約に全くならないわけでもなく、凡例上、分かれているのが今の現実ですね。
独立対等な当事者、これについてはどうでしょう?日本の、この芸能界っていうのは、何か、ここがもしかしたら問題なのかもというのは、あるんでしょうか?
やはり、例えば固定給を定めるとか、あとは寮ですね。
全寮制にして、いわばそもそも芸能人を完全に管理してしまうと。
そういうことになれば、そこには独立対等な関係ではなくて、いわば支配従属、使用従属の関係が見て取れますから、過去の判例でも、いわゆる独立性が希薄であれば、つまり給料が固定給である、それから専従契約になっている、それからいろんな仕事についての選択権が全くないというようなことであれば、雇用契約性が出てくる可能性はあると思いますね。
一方で、今回のケース、事務所側に理解を示す声も上がっているんです。
坂上忍さんは、お世話になった事務所に対する配慮が足りない。
ヒロミさんは、もっとうまい辞め方があったのではと発言しています。
事務所の立場から見て、この辞め方っていうのも、何かあるんでしょうか。
当然、辞める、辞めないとか、お休みするもそうなんですけど、代わりが利かない仕事なので、何かがあってボイコットをされてしまったら、もうそれは、それでもう、アウトなんですよね。
だから、そうしないために、きちんとお互いが話し合って、本当に例えば体が悪くてとか、精神がっていうときに、無理やりっていうことは、本当、命より大切なものはないので、そこはきちんと話し合うとか、あと、例えばうちなんかですと、顧問弁護士でもあるんですけど、タレント活動をしていただいている方が橋下さんなので、彼、一時、出馬をしましたけども、そのときも、うーん、本人がどういうふうな対処のしかたをするかということと、どういった誠意の表し方をするかっていうことで、当然、そのときに顧問弁護士も続けていただきましたし、あとは、今、引退されて、また改めてお仕事もうちでやっていただいてますし、つまりは、きちんとした辞め方っていうか、休み方とか、辞め方っていうのができれば。
信頼関係ということですよね?
こちらの、先ほどのお2人の方も、そうやって自分で事務所をお持ちになってるお2人ですよね。
契約解除を巡るトラブルの背景には、契約の文言だけではない、さまざまな事情があることも分かってきたんです。
およそ20年間、芸能人のマネジメントに携わってきた芸能事務所関係者です。
匿名を条件にインタビューに応じました。
事務所側が契約解除を簡単に認められない事情の一つに芸能人へのばく大な投資があるといいます。
芸能人に突然辞められるとこうした投資がむだになり場合によっては経営にダメージを受けることもあるといいます。
契約解除の背景には仕事の内容や条件を巡る芸能人と事務所とのギャップもあります。
かつて所属していた事務所を辞めた経験を持つ宍戸留美さんです。
16歳のときオーディションを勝ち抜きデビューした宍戸さん。
アイドル歌手として活動し2年間で7枚のシングルCDを出しました。
当時、事務所からの報酬は月に7万円ほど。
交通費や取材を受けるときの衣装代は自分で支払っていたといいます。
写真集の撮影で突然ヌードになることを迫られたこともあるといいます。
次第に希望する仕事ができないという不満を募らせていきました。
宍戸さんの言い分に対し所属していた事務所の受け止めは異なるものでした。
取材に対し、当初、月7万円の報酬だったのは事実だが寮は無料で提供しマネージャーが一緒のときは食事代も出していた。

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  雑誌の撮影も現場で本人とスタッフが話し合い内容も合意したものだったと話しています。
こうしたすれ違いが積み重なった末宍戸さんはデビューから2年後事務所を辞めました。
マネジメントや売り込みもすべて自力でやることになった宍戸さん。
しかし、その後の数年間ほとんど仕事はありませんでした。
芸能人と事務所。
円満に契約解除に至る方法はないのか。
業界団体に所属していない芸能人3人を抱えるこの芸能事務所ではある試みを行っています。
契約書の中で事務所を移籍する場合のルールを明文化しました。
すでに決まっている仕事はやり遂げること契約終了後6か月間は他社で仕事を再開しないことなどを条件に仮に契約期間が残っていたとしても移籍を認める内容です。
契約を解除する際のルールを明文化するという取り組みを紹介されましたけれども、紀藤さん、トラブルを回避するためには、何が必要なんでしょうか。
やっぱり芸能事務所も、それから芸能人本人も、それからクライアントっていう、芸能事務所に所属して、例えば、CMとかテレビとか出るわけですけど、それ、クライアントですよね、それからテレビ業界もそうなんですけども、全体の中で、やっぱり芸能人が事務所を独立する際の、やっぱりルール作りをきちっとしないと、結局、独立が騒動になってしまうんですよね。
ですから、そのルールをどう決めるかというところが、まさに契約なんですけれども、事業者団体のほうで契約をきっちり作れないということであれば、それはこの業界を監督しているのは、経済産業省でしょうから、本来であれば経済産業省が、自立的な契約書の例えば、標準契約みたいなものを提示するってことも一つの考え方だろうと思いますし。
今の時点では、ルールはちょっとあいまいであると。
ルールが非常にあいまいで、理想が、だから、理想どおりになってないというところが、業界の中の問題点で残っているっていうことですよね。
太田さん、爆笑問題さんも、実際に一度、事務所を辞めた経緯がありますけれど。
うちはサンプルが多くて、あれなんですけど。
そうですね、以前、若いときですけどね、事務所を辞めて。
でも、これはすごく、彼らは急に出てきて、一押しになって、事務所も力を入れてっていうときに、好きな仕事がやりたいと。
なんか、みんなでわっと大人が寄ってきて、腫れ物に触るように扱っていると、だんだん自分が勘違いしていく。
自分の能力でこうなってるっていうのが、まだ新人なのに。
そこで、勝手に辞めてしまうということが起きて、自分たちでやったほうが、好きなことができるという、そういう発想ですね。
でも、それはやはり、たくさん仕事が決まっているのを捨ててっていうか、捨てるというか、それをほっぽらかして辞めていったわけですから、非常に事務所には大変なご迷惑もおかけしましたし、そのあとの処理も大変だったはずなんですね。
だから結局、散らかしちゃって辞めるっていうのは、これ、どんな仕事もそうだと思うんですけど、やはりあとに残ったイメージがあんまりよろしくないですし、エンターテインメントの仕事であるのに、きょう、たまたまタイムリーに、堀北さんが、とても美しい引退のされ方、きちんと順序立てて、時間をかけて話し合ってお辞めになった。
とても爽やかな感じがしたんですけど、やはりやり方によって、全くイメージが違うでしょうし、ファンの方に与える印象もまた違うでしょうから、そこに問題があるかなと思うんですよね。
視聴者から、過去に事務所を辞めようとして、テレビから姿を消した人がいるなどの声も届いているんですが、これについて、元民放プロデューサーの影山貴彦さんは、芸能人と事務所のトラブルについて、メディアの姿勢も問われると指摘しています。
テレビ局はブッキングなどで、芸能事務所との関係に気を遣う面もあるので、ただ、制作主体はテレビ局であって、時にはきぜんとした判断をする必要があるという話もあるんですけれど、紀藤さん、どうでしょう?
結局、事務所の辞め方が、問題ある辞め方してるとなると、テレビ業界も使いにくいわけですよ。
だって、同じように辞められたら、結局投資したものとか、番組で作ろうとしているものが、無理になりますよね。
だから結局、やめ方を、いわばウィン・ウィンの関係でね、辞めれるような、ルール作りみたいなのが、極めて土台で必要で、これ、ルール作っても、突然辞める人は当然出てくるわけです。
やっぱりルールを作って、それをある程度、一般に告知していかないと、芸能人、特に辞める人って、若い人が多いですから、若い人に教育っていうのはものすごい重要だと思いますけどね。
時間がだいぶ迫ってきましたが、最後にひと言ずつ、この働き方について、お願いしてもいいでしょうか。
紀藤さん。
私は芸能事務所だけではなくて、芸能業界全体、だからこの問題に関わるテレビ界も含めてですね、芸能業界全体が、辞めることがあるということを、全体的に近代化すべきだと思いますね。
近代化?そして。
タレントを預かる立場としては、やはりもう少しコミュニケーションを取っていって、お互い、意思の疎通をきちんと図れるようにしていったら、いいかなと思っています。
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