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字幕書き起こし カインとアベル #03【緊急事態を乗り越えろ!ピンチは最大のチャンスなり!】 2016.10.31

(優)兄貴には何一つ勝てないな。
(梓)何かあるでしょ。
(貴行)副社長であります息子の高田隆一をよろしくお願い申し上げます。
(貴行)優。
私や隆一の足を引っ張るようなことは慎め。
(梓)最後まで頑張らないの?私なら絶対に諦めない。
矢作さんっていうんだけどとにかく諦めないんだよね。
(梓)頑張ってみようよ弟君!仕事って大変だよな。
でもさ仕事って面白いもんだな。
寝たのかよ。
子供か。
(梓)しかたがないこともあるんだよ。
誰かにとって正しいことは誰かにとって理不尽なのかもしれない。
(隆一)お付き合いしている矢作梓さんです。
初めまして。
矢作梓と申します。
(貴行)おっ優こっちだ。
隆一がお付き合いしている矢作梓さんだ。
(優)あっ…。
(隆一)悪いな優驚かしちゃって。
いや。
まずはきちんとお父さんに紹介してからお前に言おうと思ってたんだ。
ああ。

 

 

 


(貴行)優も呼んでやれって言ったんだ。
梓さんと一緒に仕事してるそうじゃないか。
はい。
(貴行)さあどうぞ。
ありがとうございます。
いや〜言ってくれればよかったのに!2人すっごいお似合いだと思う。
弟の俺が言うのも何なんですけど兄貴はよくできる男なんですよ。
ホントねもう超お薦め。
年が八つも離れてるんですけどバカな弟を温かく見守ってくれてたというか。
兄貴にはずっと世話になりっ放しなんです。
(貴行)妻が早くに亡くなりまして隆一には優の面倒も任せていたところがあるんです。
勉強もできるし優しいし。
兄貴は昔っからずっと完璧だったな。
俺なんか何も勝てなかったですからね。
そんなことないだろ。
いやいやいや!あっだってさあの時もそうだったじゃん。
葉山の別荘に行ったとき父さんが大事にしてる万年筆をなくしちゃって俺と兄貴でどっちが早く見つけられるか競争だなんて言ってさ。
…でやっぱり兄貴が見つけたんだよね。
さすがだと思ったよ。
俺なんてもう諦めて帰ろうって言ったのに兄貴は根気強く捜し続けたもんね。
(貴行)隆一は昔からそうだったな。
最後まで粘りに粘るしくじけない。
誰かと違ってな。
えっ俺?マジかよ。
(笑い声)
(貴行)ところで…。
2人は将来のことはどう考えてるんだ?はい。
近いうちに結婚したいと思っています。
(貴行)ああそれは…!おめでとう。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
(貴行)そうか…ハハッそうか!そうか!
(役員)バンコクの件無事解決してよかったですね。
(役員)さすが副社長ですな。
とんでもない皆さんのお力添えのおかげです。
どうにか乗りきることができました。
副社長身を固めるらしいじゃないか。
社長に恋人を紹介したらしい。
次期社長の就任早まるかもしれませんな。
(団)神谷先生によるアウトレットモールの設計も固まってきた。
いよいよ施工を行うゼネコン選定作業に入る。
(一同)はい!
(団)ゼネコンを選ぶ条件は確かな実績高い技術力そして会社そのものの信頼性だ。
(一同)はい!それら条件に合う幾つかの会社に声を掛け競争入札をすることになる。
競争入札?コンペみたいなもの。
それぞれの会社に工事価格を見積もりして提出してもらうの。
(団)その価格と技術力を点数化し最高得点を獲得したゼネコンが落札するってわけだ。
大変なんすね付き合いあるとこに頼めばいいのに。
相変わらず…。
高田君何も分かってないね勉強しようハハハッ。
うちとしては条件が合うところにできるだけ安くお願いしたいし相手はできるだけ高く引き受けたい。
その利害関係が一致するところに発注するメリットがあるわけ。
なるほど。
(団)じゃあ早速準備に取り掛かってくれムーブ!
(一同)はい!
(梓)私じゃあ…。
おかえり。
ただいま。
いや昨日はびっくりしたよホント。
でも梓さんいいと思う。
仕事もできるししっかりしてるし明るいし。
そうだな。
家族になるのか…うわっ信じらんないな。
おお隆一も帰ってきたか。
2人に話がある。
はい。
隆一次の株主総会までにバンコクの都市開発を軌道にのせることはできるか?はいそのつもりで動いています。
それが成功したら隆一を高田の次期社長として株主総会で推すつもりだ。
ありがとうございます。
すっげえやったじゃん兄貴。
ああ。
もちろん私も経営には携わるが会社が安定しているうちに世代交代するのも高田の発展につながる。
はい。
でもきっと兄貴なら父さんみたいないい社長になれるよ。
社長就任ってことになったら梓さんとの結婚急がなきゃね。
うん。
(団)本来でしたらこちらからご挨拶に伺うべきところを申し訳ございませんでした。
(兵頭)いやいやいやいやこちらこそ申し訳ない。
東京に来たついでにね寄らせてもらっただけだから。
恐れ入ります。
兵頭さまのお噂は白河湖の近隣の皆さまからよく伺っております。
地元の政財界のキーマンだと。
いや〜そんな大したもんじゃないよ。
ただね地域が発展してくというのは大変喜ばしいこと。
私もねできるだけのことはね協力させてもらいますよ。
ありがとうございます!弊社といたしましてもぜひとも地元の発展に貢献したいと考えております。
アウトレットができた際には地元の皆さんを優先的に雇用させていただき周辺地域に利益の還元ができたらと考えています。
それは大変ありがたい!そこで一つ提案があるんだよ。
(団)はい。
(兵頭)地元優先ということでね幾つかの建築会社をだ入札にこう…。
加えてもらえないだろうか?は…?
(兵頭)いやいやいやいや!もちろんね落札できるかどうかは公平な判断をしていただきますよ。
ただね地元の企業にチャンスをあげたいんだ。
(団)ああ…いやそれはどうでしょう。
ちょっと厳しいかと。
(兵頭)えっえっどうして?今回のプロジェクトは規模も規模ですし…。
なあ?矢作君。
あ…高い技術力とコストの管理が極めて重要になってきます。
応募ももう締め切ってますよね。
高田君!そこを何とか!梓さん!団君!
(団)はい。
私の顔を立てるつもりで!ただやはり…どうでしょう。
今回に限っては難しいかと。
申し訳ございません。
そうですか〜分かりました!お時間とらせて悪かったねまた寄らせてもらいますわ。
ああ…。
(兵頭)ハハハッ。
(梓)あれでよかったんですか?ああいう要望はいちいち聞いてられない。
地元の建設会社なんて規模も小さいだろうし技術力も低いだろうしそんなとこに任せてられる?まあ確かにそうですよね。
じゃあ何で兵頭さんと面会したんですか?えっ?表敬訪問に来たのに追い返すわけにもいかないだろ。
あと地元の有力者と顔をつなげておけば何か問題が起きたときに相談に乗ってもらえたりするだろ。
ほお…そうなんですか。
(青木)午後4時には西和トラストの専務が就任の挨拶に来られます。
その後国交省の方に向かっていただきます。
分かった。
あっそれとバンコクから連絡が入っていました。
バンコクから?副社長にメールを送ってあるので至急連絡が欲しいとの事でした。
至急…分かった。

(男性)タカダ・バンコク準備室です。
副社長の高田だいったいどういうことだ?・
(男性)申し訳ありません!気付いたときにはもう債務が膨れ上がってました。
50億円の融資では足りない状態です。
現地の顧問弁護士の見解は?・
(男性)資金を用意する他ないとのことです。
100億用意するしかないっていうのか!?・
(男性)他に方法がありません。
このまま地元のゼネコンに破綻されると開発事業が振り出しに戻ってしまいます!そんなこと分かってる!ゼネコン決めんのも簡単じゃないっすね。
仕事ってホント色々あるよな。
(早希)あれ?今ごろ気付いちゃった?気付いちゃいました。
(早希)フフッ。
はいサンマの有馬煮。
これサービス。
あっありがとうございます!
(早希)はいどうぞ。
(梓)頂きます。
まあでも今まで考えたことなかったっすけどうちが手掛けてきたビルやリゾートなんかもきっと大変だったんだろうなって。
(早希)まあトラブルなんかはあったかもね。
おじいちゃんとか父さんもきっといろんなこと乗り越えてきたんだろうなって。
そう考えるとやっぱうちの兄貴ってすげえよな。
あの年で全部自分の思いどおりに進めて結果出し続けてる。
そう考えると俺情けないっすね!アハハ優君には優君の良さがあるじゃない。
そうっすか?うん。
あっ兄貴と結婚したら何て呼べばいいですか?姉さん?姉貴?
(梓)お姉さんでしょ。
マジかお姉さん…。
お姉さん姉さん姉貴…。
あず姉…。
梓さん隆一さんと?
(梓)あっ。
まだ内緒なんですけど。
(早希)おめでとう!ありがとうございます。
早希さんサンマおいしいっす!
(早希)そう?よかった。
あっいけない私そろそろ行かなきゃ。
兄貴?うん会う約束してて。
幾らですか?
(早希)2,000円になります。
おごりっすか?割り勘だよ。
ケチっすねそういうとこ。
ケチじゃない。
ごちそうさまです。
(早希)ありがとうございました。
じゃお先。
お疲れさまでした。
お疲れ。

(戸の開閉音)
(早希)ありがとうございました。
(早希)そういう顔するんだ。
えっ?寂しそうな顔してる。
はい!?
バイブレーターの音)もしもし隆一さん?今ちょうど…。
ごめんちょっと仕事で色々あって今日中に対応しないといけないんだ。
どうしても俺がやらないといけなくて。
悪いけど今日は会えそうにない。
うん分かった。
(梓)でも大丈夫?大丈夫大丈夫全然平気。
心配しないで。
うん。
じゃ。
(不通音)ハァ…。
(ひかり)やっぱりいた。
(早希)ひかりちゃん?いらっしゃい!何だひかりか。
(ひかり)「何だ」って何。
焼酎ロックお代わりで。
優君飲み過ぎじゃない?ううん。
今日はちょっとペース早いみたいよ。
もう大丈夫?あ?大丈夫に決まってんだろ!お前も飲むか?焼酎ロックもう一個!はいはい。
(ひかり)近い。
何だよ。
(佐野)白河湖のアウトレット建設の件で担当者の方とお話したいのですが。
(受付)少々お待ちください。
(佐野)はい。
何?分かったお通しして。
高田君矢作君ちょっと同席してくれるか。
(梓)どうしました?
(団)白河湖の環境保護団体のリーダーが面会を求めてきた。
(梓)クレームですか?
(団)だろうな。
対処を間違えたら一大事になる。
え…。
(団)慎重に進めないと対応一つでこのプロジェクトごと吹っ飛ぶこともある。
(団)今日はどういったご用件でしょうか?
(佐野)アウトレットの建設予定地にたくさんの野鳥が生息しているのはご存じですか?はいもちろん存じております。
その野鳥と自然環境を守るためにアウトレットの建設を見直してもらいたいのです全面的に。
全面…!?ちょっと待ってください。
私どもは自然環境にじゅうぶん配慮をした工事を計画しております。
法律にものっとり役所にも何度も足を運んで許可を得ています。
ですからあのどうかご安心ください。
よそから来た人たちはあの場所のことを何も分かっていらっしゃらない。
貴重な自然環境が守られるとは思えません。
できる限りの対処はいたします。
私どもを信頼していただけないでしょうか?しかし…。
(団)あのよろしいでしょうか。
すでに着工の手続きに入っているんですよ。
いまさら全面撤回なんかできるわけありませんから。
そうですか。
分かりました残念ですが仕方ありません。
お忙しいところ失礼しました。
あっいえ…。
父さん。
(貴行)おおおかえり。
実は…。
バンコクの…。
ああ。
ちょうどよかった隆一私も話があったんだ。
アッハッハッハ梓さんのことだよ。
はい。
いい子じゃないか。
結婚式の準備は進んでるのか?海外ウエディングなんか駄目だぞ。
ちゃんとお世話になった人を呼んで皆さんにお披露目しないと。
分かりました。
しっかりとした家庭を築いていることはビジネスでの信頼につながる。
覚えておけ。
はい。
うん。
おはよう。
おはようございます。

(テレビの音声)・
(団)何だこれ!?どういうことだ。
どうしたんすか?すみませんごめんなさい。
すみません。
(女性)現場に居合わせた高田総合地所の社員と先ほどからもみ合いになっています。
この地で高田が…。
佐野さん。
(土屋)部長相手は話を聞いてくれたって言ってたじゃないですか。
そうだよこの人納得してくれたよ。
分かってくれたんじゃなかったのか?建設反対!大変なことになったぞ…。
ああ…高田矢作至急ここ現地行って状況を確認してこい。
早く!おい!
(梓・優)はい。
すいません。
何か佐野さんあっさり引き下がったと思ったんだよね私。
ねえ。
あれ?優君!?
(梓)何してんの?ここサクラマス釣れるって。
は?優君行くよ!はい。
ありがとうございました。
ここやっぱ環境いいっすよ。

(梓)これはどういうことでしょうか?反対運動をするなんて一言も…。
(佐野)私たちはきちんと手続きを踏んで開発の見直しを要請しました。
しかし…。
(佐野)でもお宅の部長さんはまったく聞く耳を持たずけんもほろろな対応をした。
貴重な野鳥がすむ自然環境を守るためにはもうこうするしかないんです。
いやいや聞くも何も彼分かったって言ってたじゃないかよ。
それはそうなんですけど…。
佐野さんとしてはうちが歩み寄ろうともせず一方的に拒否したと感じたみたいです。
じゃあ何か?私の対処が間違ってたっていうのか?
(桃子)う〜んもっと華やかな…。
キラキラした感じが欲しいのよ。
分かるかしら?分かる!?
(男性)はい。
あっ!ウフッ。
新しいプラン今すぐ出して。
すぐ出して!
(一同)かしこまりました。
ただいま。
(桃子)おかえり。
桃ちゃん今日は何?ガーデンパーティーの打ち合わせ。
ねえうちの庭さ思ったより狭いのよね。
邪魔な木切っちゃおうかしらあの真ん中の大きいのとか。
ねえ新しい旦那さんって何してる人?投資家よファンドやってる。
今上海。
お互いニューヨークとかシンガポールとかロンドンとか飛び回ってるから忙しくて会えないのよ。
それ大丈夫なの?だまされてんじゃない?みんな心配してるよ。
今度は本物よ大丈夫。
前の人も医者だって言ってたけど偽物だったじゃん。
偽物じゃないわよちゃんと医学部は出てたでしょ?だからそういうところが甘いんだって。
今度優にもちゃんと紹介するから。
バイブレーターの音)ハロー。
(不通音)議決権…。
高田の経営をのっとるつもりか。
(土屋)このままだと予定どおりに工事を進めるのは難しい状況になってきたな。
(小森)団部長。
(小森)入札はどうしますか?やめますか?それはできん。
(関根)しかし…。
このアウトレット事業は会社をあげてのプロジェクトだ。
頓挫するわけにはいかないんだ。
矢作君高田君申し訳ないがもう一度だけ佐野さんと接触をしてきてくれないか?分かりました。
はい。
(梓)遅刻とかあり得ないから!梓さんがバスで寝てるからでしょ。
優君だって寝てたでしょ普通後輩が起こすんだよ!早く走りなさい!いやいやいや抜こうと思えば全然抜けますからね。
佐野さん何とか話し合う余地はありませんか?私たちの提案は一つです。
今回の計画を全面的に見直してください。
それでは今回の計画が完全に止まってしまいます。
わが社は莫大な損失を生むことになってしまいます。
何とか歩み寄れる方法を考えていただけないでしょうか?お願いします。
私たちだって地元が発展していくのはうれしいんです。
ただ自然環境を守ることは何より大切です。
ごもっともです。
ただ何とか落としどころを見つけていただけないでしょうか。
自然と野鳥はできる限り守ります約束します。
よろしくお願いします。
お願いします。
頭を上げてください。
そこまでおっしゃるのなら…本意ではありませんが。
強いて言うならですよ。
この地域の自然環境を一番分かっている地元の白河建築に工事をお願いできないでしょうか?えっ。
白河建築…ですか。
白河建築は私たちと何度も話し合ってきた経緯があります。
野鳥に配慮をした工事をした実績もある。
環境と開発の両立ということをよく分かっている建設会社です。
しかし…。
分かりました。
いったん持ち帰って検討させていただきます。
(梓)何とか譲歩は引き出せたんですが…。
駄目ですよね?白河建築は技術力も低いですし小規模。
仕方ないのむしかない。
えっいやちょっと待ってください。
この前そういう地元の小さな会社は技術力も低いし使えないって言ってたじゃないですか。
しかしだ白河建築に依頼する以外に工事を進めるすべはない。
いいか?もし計画の進行がストップしたらその責任は誰が問われると思う?この私だ。
私の責任問題が問われるんだぞ。
このプロジェクトは絶対にストップさせない。
させないんだ!計画はストップしたくないけど白河建築じゃな。
(梓)団部長の決意も固そうだし。
みんなの思いの詰まった初めての高田のアウトレットモールなのにな。
うん。
でもぎりぎりまで…。
「諦めない」ですよね?そう。
じゃお先。
お疲れさまでした。
お疲れ。

(ドアの開閉音)あの…!はい?何か用ですか?
(ひかり)あっはい優の…。
優君?いえごめんなさい!あっねえねえ。
飲みに行かない?今から。
えっ?ハァ…。
矢作さんってすごいですよね。
女性でただ1人プロジェクトチームに入っててみんな憧れてるんです。
(梓)えっ?へぇそうなんだ。
すごいじゃない梓さん。
(梓)いいえ。
でどうですか?うちの同期。
同期?
(ひかり)優のことです。
あいつどこか抜けてて頼りないけどでもいいやつなんですよ。
放っておけないっていうか。
ひかりちゃん優君のこと好きでしょ?えっあっいや違いますただの同期です。
え〜?
(ひかり)ホントですって。
ホントにただの同期なんですって。
どうかしらね?
(ひかり)早希さんまでやめてください!そうだ梓さんこそ優のことどう思ってるんですか?私?
(ひかり)うん。
私にとって優君は同僚でありそれ以上でもそれ以下でもないかな。
それに私恋人いるよ。
(ひかり)えっそうなんですか?ですよね!そっか。
私もさひかりちゃんみたいに誰かをピュアに好きだったことあったな〜。
へえ〜。
(早希)「へえ〜」って。
だから違いますって!
(梓)まあほら今日は飲もう!ただいま。
兄貴帰ってたんだ。
ああ…。
あ…どうかした?いや別に何でもない。
(安藤)高田はいこっち〜。
(三沢)高田。
(安藤)こっち向いて。
(三沢)聞いたぞ高田。
反対運動の件。
正直参ってます。
大丈夫?しっかりしてよ。
(安藤)そうだよ。
俺たちこれからテナントの営業に行くとこなんだから。
すいませんご迷惑をお掛けして。
(佐々木)おいおいまさか俺たちにテナント集めさせておいて建設中止なんて言うんじゃねえだろうな。
いやそんなことは…。
(佐々木)高田!みんなが完成を待ってるんだ。
絶対に成功させろ。
はい分かりました。
これ報告書です。
(安藤)頼んだぞ!よし行くぞ!
(ひかり・三沢)おう!いってらっしゃい。
よし。
入札結果だが港区の鈴原建設が最高点だった。
(土屋)鈴原建設か。
(小森)予想どおりだな。
白河建築は?最低点だ。
(団)決して本意ではないが現状から判断するに白河建築を選ばざるを得ない。
それ本気ですか?やっぱりおかしいですよ。
(団)何度も言わせるな仕方ないだろ。
予定どおり工事を進めるためには仕方ないんだよ。
なっ。
部長!もう一日だけ時間もらえませんか?
(団)どうして?何すんだよ。
もう一度佐野さんに会ってみます。
(青木)副社長午後からよつば銀行の頭取とお会いすることになっているようですが。
ああ俺が直接アポを取った。
(青木)あ…承知しました。
では私も参ります。
いや1人で行くからいい。
(青木)えっ?あの副社長バンコクの件はその後…。
大丈夫だ心配するな。
あの社長はバンコクの件を…。
この件は俺に一任されてる。
君はここに残ってろ。
道端海外事業部長にも知らせなくていい。
(梓)優君分かってると思うけど白河建築が最低点だってことは言っちゃ駄目だからね。
その上で冷静に交渉するの。
はい。
お待たせしました。
佐野さん何とか当初の予定どおり工事をさせてください。
お願いします。
待ってください前回われわれとしても何とか歩み寄ろうと譲歩したつもりです。
白河建築の件はどうなったんですか?最低点だったんです。
今回の建設は限られた期間内に工事を完了させなくてはなりません。
高い技術力や経験も必要になります。
それ相応の会社に頼むべきものなんです。
ですが白河建築はそのレベルにありません。
全面的に工事を任せるなんてとうてい無理です。
高田はこのプロジェクトに懸けてます。
絶対に成功させなければならないんです。
そ…そんなこと言われたって。
私たちには私たちの思いがあります。
もっと環境のことを配慮して少しずつゆっくりと開発すべきなんです!だいたい来年の5月30日までに基礎工事を終えるなんて無茶なんですよ!
(梓)ですからわが社としましてもさらに環境と野鳥に配慮した…。
話は平行線のようですね。
とにかくこのまま工事を進めることだけは反対です。
最終的な判断が出たら連絡を下さい。
(梓)優君白河建築が最低点だって言っちゃ駄目って言ったのに。
変じゃなかったっすか?え?「来年の5月30日まで」ってゼネコンにしか知らせてない情報を口にしてた。
確かに。
野鳥の話をしても聞く耳持たないし。
まるで反対運動をするために反対してたみたい。
言われてみれば。
反対運動白河建築地元優先。
(佐野)《自然環境を守るためにアウトレットの建設を見直してもらいたいのです全面的に》《強いて言うなら地元の白河建築に工事をお願いできないでしょうか?》《私たちだって地元が発展していくのはうれしいんです》《来年の5月30日までに基礎工事を終えるなんて無茶なんですよ!》梓さん。
ん?ビンゴ。
あっ!バンコクの事業でもう少し資金が必要になりましてそれでお願いに参りました。
先日10億円の融資を頂いたばかりで非常に恐縮ですが。
将来性もあり必ず成功する事業です。
どうか追加の融資を考えていただけませんでしょうか?
(田島)この前も色々反対があってね。
ただ今後の高田さんとの付き合いや君の将来も考えて融資を決めた。
しかしさらにとなると…。
そこを何とかお願いできませんでしょうか?確かに表面上はバラ色の計画。
ただ私どもの視点で見るとバンコクのゼネコンの資金繰りは厳しいように思える。
そこに君の急な訪問だ!残念だ。
正直に言ってくれれば対応を考えた。
しかし君は私に嘘をついた。
帰ってくれたまえ。
頭取…。
今日のことはなかったことにしよう。
君の話は聞かなかったし私は何も見ていない。

(ノック)梓。
何か困ってる?いや別に。
問題ない。
どうして?この前電話で「全然平気」って言ってたから。
そういうときの隆一さんいつも何か困ってるときだから。
何言ってんだよやめてくれよ。
分かった。
じゃあごめんねお邪魔して。

(ドアの開閉音)
(梓)お兄さんがホントに困ったときってどうしてた?ん?いや小さいころとか隆一さんにどう接してたのかなって。
うーん…。
いや正直兄貴が困ってる姿とか記憶にないっすね。
困ったとしても誰にも頼らないんじゃないかな。
っていうか困ったことなんてないかもな。
兄貴は何でも1人で完璧にやっちゃうから。
とにかく強いんすよ兄貴は。
そうかな。
私はそう思わないな。
えっ?ううんフフッ。
すいません兵頭さんご足労いただきまして。
いやいや…何か急用かな?白河湖の環境を守ろうの会はよくご存じですよね?もちろん。
今本物が現地に向かってます。
でしょう…。
アウトレット建設反対!
(一同)アウトレット建設反対!白河湖…。

(足音)
(木内)あなたはどちらさまですかね?白河湖の環境を守ろうの会の者ですが。
ほお…似てますね。
私は白河湖の環境を守る会。
「守る会」の者です。
本物の代表木内と申します。
こんなに大騒ぎしてると鳥たちが落ち着かないでしょうな。
(男性)佐野さんこれどういうことですか?
(男性)佐野代表どういうことですか?
(男性)どういうことですか?
(佐野)ああっ。
(一同)佐野さん!佐野代表!
(佐野)ヤバいヤバいヤバい…!
(佐野)撤収撤収!
(土屋)反対派が立ち去ったぞ!
(歓声)大成功!イエーイ!本物の白河湖の環境を守る会に工事のこと説明したんです。
そしたらこちらの提案に賛同してくれて。
(関根)それにしてもよく気付いたな。
(関根)兵頭と建築会社と反対運動が全部つながってるって。
佐野さんの言うことに何か引っ掛かってちょっと調べたんです。
全部兵頭さんが仕組んでたんです。
そもそも兵頭さんは何とか白河建築にアウトレットの工事を受注させたかった。
でも入札が無理だと分かって佐野さんたちに偽の反対運動をさせたんです。
こちらが絶対に工事を中断できない所を突いてきて白河建築へ発注するよう誘導したわけです。
ったく不逞のやからだよ!入札は技術力で一番点数の高かった鈴原建設で決まりですね。
よっしゃ。
ここから一気に工事まで突き進むぞオー!
(一同)オー!よかったですね部長責任問題にならなくて。
(笑い声)
(団)ご心配をお掛けしていた反対運動の件問題なく解決しました!明日入札結果を公表します。
そうかご苦労さま。
(団)そうだ高田優君大活躍でした。
えっ?今ではチームの大切な戦力です。
さすがは高田家の遺伝子を継いでいるだけあります。
偽物を追い払っただけではなく今では本物と仲良くなり計画は円滑に進んでおります。
それはよかった。
失礼いたします!・
(ドアの開閉音)ハァハァハァハァ…。
(チャイム)隆一さん…どうしたの?突然。
入って。
コーヒーいれるね。
ごめん。

(ノック)ん…はーい。
何こんな時間に。
これやるよ。
ん?えっこれって…。
昔海辺で見つけた父さんの万年筆だ。
いやいやいやこれ兄貴がもらったんだろ?見つけたご褒美にって。
っていうか今2時半だけど。
優お前の記憶は間違ってる。
あのときそれを見つけたのはお前だ。
え…?俺が諦めて帰ろうと声をかけたんだ。
(隆一)《優もう無理だ見つからないよ帰ろう》
(優)《やだ!パパの大切な物だもん捜すの》《ハァ…》《あったよ!》《えっ!?》《やったやった!》《すごいじゃないか優よくやったな》《うんパパもきっと喜ぶよね》《うん》《これはなくさないように俺が預かる》《分かったありがとう!》俺はそれを父さんに渡した。
父さんはすごく喜んでご褒美だと言ってその万年筆を俺にくれたんだ。
ホントはお前がもらうべきだったのに。
じゃあな。
えっ。

(一同)おはようございます。
おはようございます。
副社長はどうした?
(役員)あれ?おかしいですね。
(役員)ちょっと連絡してみます。
(貴行)うん。
(青木)いえまだ出社してません。
連絡も取れなくて…!
(団)ちょっと聞いてみます。
失礼します。
ちょっと高田君。
ちょっと。
はい。
(団)あのさ副社長知らない?まだ出社してないんだって。
えっ?
(団)いや上がさ…。
ちょっと電話してみます。
(団)ああ。
出ないっすね。
あそう。
じゃあいいや。
単なる遅刻かな。
(団)よいしょ。
梓さん昨日兄貴何かありました?ゆうべ何か様子おかしかったんですよね。
もう戻ってこないかも。
2016/10/31(月) 21:00〜21:54
関西テレビ
カインとアベル #03[字][デ]【緊急事態を乗り越えろ!ピンチは最大のチャンスなり!】

公私ともに順調な隆一(桐谷)に人生最大の難局が立ちはだかる!優(山田)と梓(倉科)の仕事にも困難な交渉相手が現れ…物語は怒涛のクライマックスに突き進む

詳細情報
番組内容
高田優山田涼介)は、兄の隆一(桐谷健太)と父の貴行(高嶋政伸)から食事に誘われた。そこには、矢作梓(倉科カナ)もいて、隆一の恋人で近々結婚すると知らされた。少なからず梓に好意を抱いていた優はショックを受けるが、表情には出さず明るく振る舞う。幼い頃のエピソードを持ち出し、隆一を褒めあげた。
優のプロジェクトチームは団衛(木下ほうか)からアウトレットモール建設のゼネコン選定に入ることを知らされる。
番組内容2
バンコクの都市開発参入の危機を乗り越えた隆一は、役員たちから次期社長就任も早まるのではないかとうわさされていた。その夜、隆一と優がそろうと貴行が話を切り出す。貴行はバンコクの件がこのまま軌道に乗ることを条件に、来たる株主総会で隆一を社長に推薦すると告げた。嬉しさを隠せない隆一に、優も賛同する。
プロジェクトチームにアウトレット建設地の地元有力者・兵頭光一(イッセー尾形)が来た。応対した優、梓、団に
番組内容3
兵頭は地元の建設会社を入札に加えてほしいと言う。しかし、すでに有力会社の選定を終えているため、優たちはやんわり断った。
その頃、隆一が進めるバンコクの事業に異変が…。うまく収めたはずの地元企業の債務が新たに発覚。その額は、莫大なものだった。
一方、優たちのチームには、環境団体の代表が建設計画を全面的に見直すよう求めて来る。
優と隆一、それぞれの仕事に新たな壁が立ちはだかった…。
出演者
山田涼介 

桐谷健太 

倉科カナ 

木下ほうか 
日野陽仁 
山崎紘菜 
西村元貴 
戸塚純貴
 ・ 
高嶋政伸
 ・ 
大塚寧々 

南果歩 


スタッフ
【脚本】
阿相クミコ 

【音楽】
菅野祐悟 

【主題歌】
Hey! Say! JUMP「Give Me Love」(ジェイ・ストーム) 

【プロデュース】
羽鳥健一 
西坂瑞城 
池田拓也 

【演出】
谷村政樹