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地上波テレビの字幕を全文書き起こします

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字幕書き起こし レディ・ダ・ヴィンチの診断 #04【対決!女医と女将と大女将】 2016.11.01

(佐々木)おかげで大評判ですよ解析診断部。
・水泳選手のドーピング発覚に女子高生の毒物混入事件。
患者の病気を解明するだけでなく不正や犯罪まで白日の下にさらすなんて大活躍じゃないかははははっ!
(佐々木)解析診断部の医者が全て女性とあって女性誌などからの取材依頼も増える一方です。
解析診断部さまさまだね。
ははははっ!
(岩倉葉子)でも皆さん最初は解析診断部に反対してましたよね?まあ勝てば官軍でしょう。
・これも全て岩倉先生のおかげですね。
あぁそれはありがとうございます。
・ははははっ!そうだ岩倉先生。
いつもの決めぜりふお願いしますよ。
えぇ〜!いやそこを何とか。
ねっ女将も生で聞きたいでしょ?

 

 

 

(芽依)はい岩倉先生是非お願いいたします。
いや無理無理。
お天道様はごまかせても…。
私のこの目はごまかせない。
(佐々木)よっきた!・おぉ〜!お粗末さまでございますお粗末さまでございます。
もう言わせないでよ。
はははっ!北畠院長体制になっても経営黒字化のめどは立ってないからね。
次の理事会では北畠院長は間違いなく解任されるだろう。
(佐々木)となれば岩倉院長誕生の前祝いとして乾杯しましょう。
女将。
(芽依)はいただいま。
(佐々木)本当の岩倉院長就任パーティーには是非大女将にも来てもらいたいですね。
久しくお姿を拝見してませんがお元気なんですか?まあ…悠々自適な隠居生活をしています。

(佐々木)本日はありがとう…。

(芽依)岩倉先生。
私の代になっても変わらぬご愛顧本当にありがとうございます。
お礼なんていいのよ。
大女将の静香さんにはとてもお世話になったからご病気の話を聞いてショックだったけどね。
静香さんのお体の具合はどうなの?おかげさまで元気にやっています。
あぁ〜良かったふふっ。
今までの恩義もあるしお見舞いさせていただきたいわ。
どこの施設にいらっしゃるのか教えてもらえない?すみませんいくら岩倉先生でもそれだけはご勘弁ください。
お客様には絶対に秘密にするというのが本人の強い希望でもありますから。
そうだったわね。
残念だけどしかたないわ。
大女将に勝るとも劣らない女将になれるよう精進してまいります。
これからもどうぞごひいきに。
もちろん。
私の院長就任パーティーではお店を貸し切らせてもらいますよ。
その日を楽しみにしております。
ふふふっじゃあね。

(橘志帆)どうかしました?どこか具合でも悪いんですか?そんなもの食べないほうがいいですよ。
(静香)うっうっ…うぅ〜!だから食べないほうがいいって。
うっうっ…ふぅ〜。
胸が苦しいんですか?うぅ〜…。
救急車呼びますね。

(歩美)静香さん!こんな所にいたんですか。
もう何してるのよお義母さん。
忙しいんだから迷惑かけないでよ。
(静香)来ないで!ちょっと…。
うっ!
(芽依)あっもうちょっと何。
(静香)うっ!
(芽依)ちょっともうお義母さん。
あっすみません保護していただいてありがとうございます。
大丈夫ですか?私医者なんですけど何かできることありますか?
(芽依)あっ若年性認知症なんです。
どうぞお構いなく。
認知症?お願いします。
・あぁ良かった。
(歩美)静香さん行きますよ。
やめ…やめて!やめて!・お部屋戻りましょう。
放してよ!やめて!大丈夫ですよ大丈夫ですよ。
(歩美)大丈夫ですほら。
ねっ戻りましょう。
(静香)放してよ放してよ!
(歩美)静香さんお願いです暴れないでください。
やめて!
(芽依)お義母さん行きますよ。
・大丈夫ですよねっ大丈夫だから。
はぁ〜…。
助けて!助けて!助けてください!・大丈夫ですよ。
(静香)助けてください!
(歩美)大丈夫ですよ静香さん。
・大丈夫ですからねっ。
(静香)私殺される…。
(真央)何か気になる?真央。
私のことも気にしてよね。
真央?
(雪野)訪問診療って何でうちが?
(田丸綾香)訪問診療部からの要請みたいですよ。
(夏海)老人ホームなどから依頼が増加していて訪問診療部だけでは人手が足りないようです。
そこで解析診断部も訪問診療に医師を派遣することにしました。
これ他の科も協力してるんですか?解析診断部だけですがそれが何か?それって平等じゃない気がするんですけど。
ええ平等じゃありませんよ。
(藍)外科を渡り歩いてた新田先生にはわからないでしょ。
病院内にこう存在するヒエラルキーがさ。
(夏海)北畠院長が解析診断部を最後のとりでとうたっていますが現実は他の科よりワンランク下の部門に過ぎません。
その上1人の患者さんに対して何人もの医者が何十時間もかけて診察を行なう大赤字部門なんですから他からの要請は進んで受けるべきなんです。
(綾香・結衣・藍)はい。
えぇ〜では早速本日の午後に老人ホーム葉風苑に訪問診療に行く人を2人決めたいのですが。
葉風苑?
(回想芽依)ちょっと!D。
(静香)うっ!*はい!私行きます。
どなたか行きたい人はいないの?あれ?だからはい!はい!あははっあなたはだめよ。
何でですか?トラブルを起こされたら大変だからに決まってるでしょ。
私の看板に大きな傷が付くじゃない。
そんなことないと思いますよ。
ねぇ村上先生。
田丸先生と植松先生。
あなたたちが訪問診療に行ってください。
はい。
(結衣)あの…それって5時までには終わりますよね?早く終わったら直帰してもいいわよ。
(結衣)是非やらせてください!うふふっ2人共期待してますよ。
(綾香・結衣)はい。
それじゃあ村上先生訪問診療部に報告に参りましょう。
(夏海)はい。
田丸先生。
橘先生。
ちょっと資料見して。
あぁはい。
う〜ん今回の受診予定にはないけどここに静香さんって名前の入居者がいるはずなの。
その人の病歴とか家族構成とか何でもいいから調べてきてよ。
何でそんなことを?あっお知り合いですか?ちょっとね。
その人若年性認知症らしいんだけどちょっと様子がおかしかったのよ。
胸も苦しそうだったし歩行障害もあって。
ただの若年性認知症じゃなさそうなの。
その人の名字って?下の名前しかわかんない。
えっ知り合いじゃないんですか?いいから調べてね。
もっと手がかりがないと捜せないですよ。
おっやる気になったね探偵君。
探偵じゃないです!
(北畠)訪問診療から外されたらしいね。
早っ!私が訪問診療すれば大人気のかかりつけ医になれると思ったんですけどね。
ほうそれは最高だ。
はい?介護施設には高齢者が大勢いる。
来るかわからない患者さんを待つより患者さんがいる所で診療したほうが病院だってずっと潤うだろ?介護と医療がもっと密接に連携すればみんなウィンウィンだ。
橘先生には訪問診療から外されても諦めずに頑張ってきてもらいたいね。
応援するよ。
う〜んえ〜っと…。
どうなさいました?・302号室…。
何か響かないんだよな。
(結衣)問題ありませんよ。
お大事にしてくださいね。
・先生ありがとうございました。
(結衣)どういたしまして。
次の患者さんお呼びして。
(藤本)はい!あれ?田丸先生は?
(渡辺)それがさっきから見当たらないんですよね。
(結衣)はぁ〜あぁ〜うそでしょ?あぁ〜1人じゃ絶対終わんない。
静香…静香…。
(静香)放してよ!やめて!誰か助けて!やめて〜!ううっ…。
・落ち着いて…。
「静香」。
(歩美)静香さんおとなしくしてください!
(静香)放してって言ってるでしょ!やめてよ!
(歩美)静香さん。
(静香)やめて〜!ううっやめて!静香さんおとなしくしてください!
(静香)やめてって言ってるでしょ。
お手伝いします。
やめてよ〜!落ち着いてください。
あっち行って!
(歩美)静香さん!やめて〜!静香さん若年性認知症なんですよね?ええ。
病気とはいえあの様子ならご家族に引き取ってもらったほうがいいんじゃないでしょうか?
(歩美)静香さんの家は真田っていって神楽坂で代々続く老舗料亭なんです。
ここだけの話なんですけど今の女将さんと大女将だった静香さんとの仲がうまくいってなかったようで引き取ってもらうのは難しいみたいです。
そうなんですか。
うん。
だから周りにはお嫁さんが認知症を理由におしゅうとめさんをやっかい払いしたように言う人もいて。
職員さんから伺った話と自分で直接見たかぎり静香さんはやはり若年性認知症を患っているとしか思えませんでした。
そう。
それじゃあ歩行障害の説明がつかないんだけどな。
あっ岩倉先生。
老人ホームの訪問診療終了しました。
報告ありがとう。
もう上がっていいわよ。
ご苦労さま。
岩倉先生。
私からも報告いいですか?何なのよ?あなたは行ってないじゃない。
いやこの老人ホームに若年性認知症の女性がいるんですけど様子が少しおかしくってただの若年性認知症じゃ説明がつかないんですよ。
料亭の大女将だったそうですがご家族にも引き取ってもらえない状況みたいです。
料亭の大女将…その人の名前は?真田静香さんです。
彼女だったら若年性認知症よ。
お知り合いなんですか?ええ。
だったら岩倉先生から口を利いてもらえませんか?それはできません。
何でですか?彼女はねお客様に今のような姿を見せたくないという理由で第一線から退いたの。
たとえ医者でも部外者がむやみに立ち入るべきじゃないわ。
静香さんの病状を整理してみようか。
認知症に歩行障害に胸が苦しいに…。
職員相手に暴れてたのも病気のせいかもしれない。
攻撃性の増加ね。
それぞれが別々の病気の症状という可能性もあるけど全てが1つの病気からくる症状の可能性もある。
認知症の症状が出る病気は何があると思う?クロイツフェルト・ヤコブ病とか。
(雪野)ピック病甲状腺機能低下症もある。
じゃあ認知症と歩行障害が一緒に出る病気は?脳梗塞正常圧水頭症
(雪野)それから慢性硬膜下血腫パーキンソン病
でも胸の症状は?どの病気も1つで全ての症状を説明できませんね。
別の視点で考えないとだめか。
(雪野)もしかしてお嫁さんがいじめられてた仕返しにおしゅうとめさんに毒でも飲ませたんじゃないの?えぇ〜!?新田先生はクールっていうよりブラックね。
そんなまさか!家族が家族を毒殺しようとするなんてことありえませんよ!いや全然あるよ。
えっ?他人ならさ関わらなければいいけど一生つきあってかなきゃいけない家族だからこそ殺したいほど憎くなるんだよ。
(雪野)貝の毒なら記憶障害にもなる。
そうか。
田丸先生ちょっとつきあってくれない?どこ行くんですか?毒味よ毒味。

(店内のBGM)う〜んおいしい〜!あっおいしいこのお酒。
(芽依)失礼します。
・どうぞ。
女将の真田芽依と申します。
お料理はお口に合いましたでしょうか?はいとってもおいしいです。
この前はどうも。
はっ!先日はたいへんお見苦しいところをお見せしました。
すごい偶然があるものですね。
偶然じゃないんですよ。
この田丸先生があなたに言いたいことがあるっていうから今日はここに来たんです。
橘先生!?お連れ様もお医者様なんですか?あぁ…。
私たち東光大学病院解析診断部で医者をしているんです。
そうでしたか。
そちらの理事や教授の方々にはいつもたいへんお世話になっているんですよ。
ほら田丸先生。
早く楽になっちゃいなさいよ。
だから何で私に振るんですか?早く!私の口からは言えませんよ。
早く!ということは私に対して何かおっしゃりたいことがあるのは事実なんですね。
いいえ。
私は全然何にもありません。
しょうがないな。
じゃあ私が彼女の思いを代弁しますね。
実は真田静香さんの病気がただの若年性認知症ではないんじゃないかと。
なら何の病気だっていうんですか?病名はまだわかりません。
ただ憎いおしゅうとめさんを殺そうとして鬼嫁が毒でも飲ませたんじゃないかってうわさがあります。
その真偽を確かめにきました。
ははっ…。
ははっ…。
面白いことを言いますね。
こんな面白い方をお医者様にしておくのはもったいないです。
うちの芸者になっていただきたいわ。
ははっ。
芸者さんならうちの田丸先生をどうぞご自由に。
まあ私と違って愛想がないですけどね。
ちょっと橘先生ったら!ははっ。
でどうなんですか?おしゅうとめさんに毒飲ませたんですか?近頃のお医者様にしてはお遊びがお上手だこと。
あまり長居されても困りますからきちんとお答えしますね。
私は義母に毒なんて飲ませていません。
当たり前ですが。
では彼女をうちで診察させていただいてもよろしいですね?お断りします。
他のお医者様から若年性認知症と診断していただいてるのになぜあなたに家庭の問題を蒸し返されなければいけないんですか?家庭の問題を蒸し返すつもりはありません。
静香さんの病気を診させてほしいだけです。
だからそれが同じことなんですよなぜわからないんですか。
そろそろお引き取りください。
これ以上はもうやめておきませんか?やめないわよ。
でも…。
もし静香さんの病気が命に関わるものだったとしても田丸先生同じことが言える?早く静香さんの病名を突き止めましょう。
はい。
な〜に?それ。
びしょびしょじゃないの!?固く絞った雑巾で水拭きするのは当たり前のことでしょう!すみませんでした。
(静香)全くもう早くやり直しなさい。
はい。
ガタッ!
(静香)あっ!*もう!Aこんな=jにCVくから!*
(芽依)すみません。
接客はできないお掃除も満足にできない。
あなたいつになったら一人前の女将になれるの?女将の仕事をナメないでちょうだい。
あなたにはね覚悟っていうものが足りないの。
すみませんでした。
もっと努力しますのでよろしくお願いします。
そんなこと言って口ばっかりなんだから。
(芽依)母の日にお義母さんと2人で旅行にでもと思って。
時間がもったいないわ。
こんな暇があったらお願いだから1日も早く女将の仕事を覚えてちょうだい。
つきあってください。
(宮部)えぇ〜!何でそんなに驚くんですか?告白ですよね?違いますよ。
老人ホームの女性を1人病院に連れていきたいんです。
それを手伝ってくださいって意味で言ったんです。
思わせぶりな態度で男に期待させないでくださいよ。
静香さ〜んお出かけですよ〜。
(歩美)あの精密検査ってどういうことでしょうか?この前静香さんとお会いしたときに気になることがありまして。
(歩美)まさかどこか悪いんですか?それを確かめるために病院で検査をさせてください。
ご協力よろしくお願いします。
はい。
ご家族に知らせておいたほうがいいんじゃないですか?後で問題になったらまずいですよ。
(歩美)確かにそうですね。
こんにちは。
(夏海)真田さんお年はいくつですか?50…。
59。
(夏海)今日は何年の何月何日ですか?う〜ん…。
私たちが今いる所はどこですか?家ですか?病院ですか?施設ですか?家。
(夏海)若年性認知症ね。
間違いないの?
(夏海)ええ。
今日は気持ちがいいですね。
ビタミンB12欠乏症とかは?そんなの最初に調べたわよ。
血液検査の結果は全く問題なかった。
わかった。
じゃあMRIと高次機能テストもお願いします。
行こう。
早く!ちょっと…えぇ〜!大丈夫です。
もうすぐ病気がわかりますよ。
(芽依)ちょっとあなたたち!真田さん。
(歩美)ご家族に連絡しないわけにはいきませんので。
(芽依)認知症の人間を家族の同意もなく連れ回して…あなた方のしたことは誘拐ですよ!?誘拐!?あなたご家族の許可も取らずに私に診察させてたの?真田さんもう少しだけ静香さんの診察をさせてください。
あと少しで静香さんの本当の病気がわかるかもしれないんです。
お断りします。
医者だからって頼んでもいない診療行為をする権利はないはずです。
もう二度と大女将に関わらないでください。
彼女は私に助けを求めたんです。
助けて!助けて!
(芽依)認知症の人間が言ったことです。
私は彼女の言葉を信じます。
失礼します。
(佐々木)橘先生。
これは一体何の騒ぎですか?大女将。
(芽依)岩倉先生。
あぁあぁ…はははっ。
これは岩倉先生料亭真田にようこそお越しくださいました。
(静香)さあどうぞこちらへ。
お部屋にご案内させていただきます。
何をぼ〜っとしてるの。
お履物をそろえるとか荷物を持ってさしあげるとかなさい!ほんとに気が利かないんだから。
あなたにはね女将としての自覚っていうものがあるんですか?本当に申し訳ございません。
はははっ。
早くなさい何をしてるの。
静香さん。
ここは料亭じゃありません。
そんなことしなくてもいいんです。
行きましょう。

(芽依)はぁはぁ…そんなこととは何ですか。
あなたのせいで料亭真田が笑い物になったでしょう。
(歩美)静香さん行きますよ。
はいゆっくり。
(歩美)すいません。
言ったわよね。
部外者が立ち入るなって。
私は医者です。
苦しんでいる人を放っておくことはできません。
あなたは患者さんの病気だけを見て患者さんの人生がまるで見えていない。
望まない診療をしたせいで患者さんの人生を狂わせてしまうこともあるのよ。
ご家族の人生だってそう。
そうなったらあなたに責任が取れるの?はぁ〜先方へは私が今から謝罪してきます。
あなたはもう関わらないように。
患者さんを救うことが医者の責任だよね?私もそう思います。
やけに素直ね。
どうかしたの?ははっ私だって医者ですから。
はぁ〜。
静香さんから強い脈を感じたの。
ウォーターハンマーパルスかもしれない。
ウォーターハンマーパルス…。
血管が急に大きくなって急に縮む症状。
静香さんが胸が痛いって言っていたのは大動脈の病気のせいかもしれない。
もしそうだとしたら…。

(真田)家庭のいざこざに岩倉先生を巻き込んでしまったようで…。
あっいえ支配人。
全てはこちらの責任でございます。
たいへん申し訳ありませんでした。
(真田)いえいえお気付きだったとは思いますがおふくろと妻はうまくいってなかったものですから。
あの…ちょっと聞きづらいことなんですけれども2人はいつごろから?2年ぐらい前の母の日に妻がおふくろを2人きりの旅行に誘ったんですけど時間がもったいないと断られたらしくて。
あっそれは傷つくな…。
(真田)もともと仲がいいとは言えなかったんですけどそれからは特に。
静香さんに認知症の症状が出始めたのはいつごろだったんですか?1年前ですかね。
たった1年であそこまで進行したんですか?
(真田)死んだおやじが遊び人だったせいで母は必死に働いたんです。
きっとその無理がたたったんでしょうね。
そのころのお母様の様子で何か覚えてることはないかしら?体の不調を訴えていたとか。
(真田)さあ…特には。
あっでも2年ぐらい前に最近胸が苦しいって言ってたかな。
胸が苦しい…。
女将。
(芽依)先ほどは私も感情的になり過ぎてしまってたいへん申し訳ありませんでした。
いえこちらこそ病院スタッフがたいへんな無礼を働いて申し訳ありませんでした。
また是非お越しください。
どうもありがとうございました。
失礼します。
許してもらえて良かった。
これで全て解決ですね。
ほんとにそうかしら。
(北畠)あぁ岩倉先生。
こんな時間にどうかされたんですか?ちょっと気になることがあったので。
あはははっそうですか。
橘先生と一緒で岩倉先生も気になることはすぐに確かめないといられないたちでしたね。
ちょっと一緒にしないでください。
縁起でもない。
はははっそっくりですよ。
人間っていうのは自分と似たようなタイプを本能的に嫌うように出来てますからね。
まあどちらも応援しています。
頑張ってください。
はぁ〜似てるもんですか。
認知症歩行障害攻撃性の増加胸が苦しいウォーターハンマーパルス。
う〜ん…。
(真央)飲み過ぎなんじゃない?お酒の力を借りようかなって。
これ最近知ったおいしいお酒。
ふふっ。
それで何かわかった?それがまだわからないんだよ真央〜。
もう〜やめてよ。
だめ。
絶対放さないからね。
もう〜放して!う〜ん何で?何で嫌がんの?愛してんだからいいじゃん。
ふふふっ。
嫌がってるんじゃなくて力が強いから痛いの。
えっ?あっごめん。
放すはい放した。
もう〜酔っ払ってるから力加減がおかしいんだよ。
ごめんよふふふっ。
はぁ〜。

(歩美)お4jいします。
・あぁ良かった。
(歩美)静香さん。
(静香)やめ!Dやめて!*やめて!放してよ!どうしたの?娘に反抗されて傷ついた?そっか。
静香さんは暴れていたんじゃない。
痛いから触られたくなかったんだ。
真央のおかげだよありがとね〜。
もうお願いはにゃして。
やだ放さない。
ふふっもう1回言って。
はにゃして。
はにゃしてかわいい。

(歩美)ちょっと待ってください。
やめてください!これ以上騒ぎを大きくされると私たちも困るんです!認知症だけじゃなくて循環器系の病気もあったら今治さないと静香さんの命が危ないんですよ。
静香さん安心してくださいね。
よいしょ…はい降りましょう。
ゆっくりでいいですから。
髄液検査しましょう。
これで全部わかるわ。
・お年寄りが誘拐されたって通報がありましてね。
・ちょっと署でお話聞かせてもらっていいかな?橘先生。
悪いけど後にしてもらえますか。
患者さんの診察をしないといけないんです。
・協力していただけないならあなたを逮捕することもできるんですから。
はぁ?もういいかげんにしなさいよ。
女将さんが通報したんですか?関わるなって言っても従わないんだから警察にお願いするしかないじゃない。
・ひとまず署までご同行ください。
はぁ?いやいやちょちょちょっと何で私…放してください!刑事事件にでもなったらこの病院全部が大変だと思うんだけど。
急いで佐々木事務長捜してきて。
(藤本)あっわかりました行くぞ。
(渡辺)お…おう。
放し…ねえ田丸先生!老人ホーム葉風苑の訪問診療ができるように訪問診療部に掛け合ってほしいんだけど。
でもこないだ行ったばかりですよね?私が診察したい患者さんがいるの。
わかりました。
すぐに訪問診療部に掛け合ってみます。
ちょっと!院内走らない!一体何の騒ぎ?
(渡辺)橘先生が警察に連行されそうなんです。
老人ホームから女性を誘拐した疑いで。
またそんなことしてるの?
(藤本)ちょっと佐々木事務長に報告してきます!あっ岩倉先生どちらに?私が行くしかないじゃない。
先生!診察だけでいいんです。
お願いします。
女将!岩倉先生。
女将…。
静香さんを診察させてください。
お断りします。
もう二度と私たちに関わらないでください。
岩倉先生橘先生。

(芽依)困るんですどいてください。
静香さんちょっとごめんなさいね。
ごめんなさい。
静香さんわかりますか?私のこの…この指見てください。
そうず〜っと見ててくださいね。
これ…。
(芽依)何ですか?一体。
静香さんの病気若年性認知症なんかじゃないわ。
(芽依)でたらめ言わないでください。
ほんとよ!・ちょっと…。
橘先生は誘拐犯でもべつにかまわない。
はぁ?でも今治療しないと静香さんの命は保証できないわよ。
それでもいいの?警察もです!人の命に関わることなんですよ邪魔をしていいんですか?さっさと橘先生を解放してください!あぁ!あっ…。
(芽依)お義母さん?静香さん?
(芽依)お義母さん?静香さん!?今静香さん背中押さえてました!左の脈がふれないわ。
新田先生心臓血管外科に連絡して。
(雪野)はい。
緊急手術になるわ。
準備を急いで。
(結衣)はい田丸先生。
はい。

(高杉)手術は成功です。
はぁ…良かった。
(高杉)岩倉先生の見立てどおり大動脈解離でした。
術後は肺炎に気を付けてください。
わかったわ後の内科治療は任せてちょうだい。
西東京総合病院から来た橘先生ですよね?ええ。
はじめまして高杉といいます。
どうも。
今日はご苦労さまでした。
ようやくお会いできましたね。
では。
(雪野)理由が知りたいの。
有名な脳神経外科医だったのになぜうちの解析診断部に来たのか。
お疲れさま。
岩倉先生。
ん?さっきどさくさに紛れて私のこと誘拐犯呼ばわりしませんでしたか?そんなこと言ったかしら?いや全然覚えてない。
助けてくれてありがとうございました。
静香さんの病気は神経梅毒だったのよ。
きっと旦那さんから感染したんでしょう。
(藍)10年以上も気付かずに病気が進行して認知症の症状と大動脈の障害を引き起こしてしまった。
暴れていたのも脊髄が侵されていることによる電撃痛があるせいで手足を触られるのが痛かったんですね。
(雪野)認知症歩行障害胸の痛み電撃痛。
全ての症状を満たす病気は神経梅毒だった。
(夏海)若年性認知症と誤解されたままだったら大動脈解離を老人ホームで発症して完全に手遅れになるとこだったわね。
(結衣)岩倉先生のとっさの機転で静香さんの病気が診断できてほんとに良かったですね。
(雪野)岩倉先生の機転っていうか橘先生が指示してなかった?神経梅毒はアーガイル・ロバートソン瞳孔という特殊な症状が目に出るの。
光によって瞳孔の大きさは変わらないけど近くのものにピントを合わせるときは瞳孔が小さくなる。
つまり瞳孔の対光反射だけに障害があることを確認できれば髄液検査をしなくても病気がわかったのよ。
そうだったんですね。
(藍)じゃあどっちかと言えば橘先生の手柄じゃないですか?誰の手柄でもいいわよ。
患者さんの病気が治れば。
あれ岩倉先生は?病気以外に治したいものがあるって言ってましたけど。
橘先生?岩倉先生に任せるわ。
(芽依)岩倉先生助けていただいてありがとうございました。
(真田)ありがとうございました。
芽依さん大女将のこと許してあげられないかしら?はっきり申し上げてしゅうとめを許すことはできません。
(真田)もういいだろう俺たちは家族なんだし。
家族だから許せないんです。
私はお義母さんと仲良くなりたかった。
だからこそ旅行の誘いを時間がもったいないって断られたことが許せなかったんです。
時間がもったいないってあなたと旅行なんてしたくないっていう意味じゃないと思うわ。
胸の痛みを抱えてた静香さんは自分に残された時間は長くないと感じていた。
だから1日も早くあなたに一人前の女将になってほしい。
時間がもったいないってそういう意味だったと思うの。
(静香)時間がもったいないわ。
こんな暇があったらお願いだから1日も早く女将の仕事を覚えてちょうだい。
(芽依)そんなことって。
私の知ってる静香さんはそういう人よ。
ほんとに粋な人だった。
ただ残念なことに静香さんの本音を知ることはもうできない。
(真田)それはどういう意味ですか?落ち着いて聞いてちょうだいね。
(真田)はい。
大動脈の手術も成功しましたし他の症状も治療で改善します。
でも静香さんが失った記憶だけは二度と元には戻りません。
ここまで進んでしまった神経梅毒による認知症の症状は治療をしてもずっとこのままなんです。
そんな…。
(芽依)それでもかまいません。
(芽依)大女将が忘れてしまったことは私がずっと覚えていますから。
(芽依)大女将の教えは私が絶対に忘れません。
今の女将は大女将にそっくりね。
本当にありがとうございました。
ありがとうございました。
お義母さん?病気が治ったら一緒に帰りましょうね。
北畠院長。
おう。
何サボってぼ〜っとしてるんですか?デートの予定をどたキャン食ったんだよ。
良かったら一緒にどう?白石グループとの医療介護における業務提携により活力ある…。
適切な地域医療の形成と発展を目的とした医療介護が期待されます。
今無事に締結されました。
・「ミラクル」岩倉先生もやりますね〜。
医療と介護の両方を必要とする…。
(北畠)これ業務提携交渉俺がしたんだが調印式の出席は岩倉先生に頼んだんだ。
自分でやれば良かったじゃないですか。
いや〜岩倉先生はマスコミ受けがいい。
彼女が出席したほうがニュースで話題になる可能性が高いと思ってね。
なるほど。
話題になれば他の老人ホームとの医療介護連携の話も次々とまとまるかもしれませんしね。
そういうことだ。
まあ今回は全て橘先生と岩倉先生の名コンビのおかげだよ。
これからもその調子で頼む。
私はコンビを組んだつもりはないですけどね。
あのなそんな応援しがいのないこと言うなよ。
べつに院長に応援してもらわなくても仕事はちゃんとやりますよ。
気になることはすぐに確かめないといられないたちなんで。
やっぱりそっくりだ。
ん?ん?いや何でもない。
ん?では。
そっくりって何が?何と何が?ふっ。
ふっ!て。
ふぅ〜。

(奥山)僕じゃないんです!落ち着いてください。
(藍)本人の意志とは裏腹な行動を取る病気か。
(真央)見せかけにだまされてるんじゃない?容体急変です。
(結衣)橘先生!急がないと!
(高杉)あんたに関わった人間はみんな不幸になる。
見せかけにだまされていたの。
今からそれを見破る。
2016/11/01(火) 21:00〜21:54
関西テレビ
レディ・ダ・ヴィンチの診断 #04[字][デ]【対決!女医と女将と大女将】

「対決!女医と女将と大女将」
吉田羊 相武紗季 吉岡里帆 高橋克典 伊藤蘭

詳細情報
番組内容
老舗料亭・真田を訪れた葉子(伊藤蘭)は、病気を理由に隠居した大女将・静香(黒田福美)の見舞いに行きたいと申し出るが、女将の芽依(小西真奈美)に断られてしまう。一方、通勤途中に若年性認知症を患った初老の女性に遭遇した志帆(吉田羊)は、保護される際に暴れたり、歩行障害が見られたりする彼女の様子に違和感を覚えていた。やがて、その女性こそが、葉子が面会を希望していた大女将の静香だと判明。
番組内容2
芽依に静香の診察を断られた志帆は、密かに静香を連れ出し勝手に診察。腕に強い脈を感じ、循環器系の病気を疑うが、次の瞬間、乗り込んできた芽依に頬を叩かれ、葉子にも「あなたは患者さんの病気だけを見て、患者さんの人生がまるで見えていない」と叱責される。しかしその裏で、葉子も静香の症状が気になっていた。翌朝、静香が暴れた本当の理由に気付いた志帆は再び静香を連れ出すが、それを知った芽依は警察に通報。
番組内容3
志帆は駆けつけた警察官に連行されて——!?
出演者
吉田羊 
相武紗季 
吉岡里帆 
白鳥久美子(たんぽぽ) 
滝沢沙織 
庄野崎謙 
小林且弥 
池岡亮介 
五十嵐健人 
笛木優子 
戸次重幸
 ・ 
高橋克典 
伊藤蘭
スタッフ
【脚本】
田中眞一(『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋』、「チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸」「GTO」他)

【演出】
星野和成(「チーム・バチスタ」シリーズ、映画「チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像」他)

【プロデューサー】
安藤和久(カンテレ) 
豊福陽子(カンテレ) 
遠田孝一(メディアミックス・ジャパン) 
布施等(メディアミックス・ジャパン
スタッフ2
【制作】
カンテレ 
メディアミックス・ジャパン