(又兵衛)どういう事だ?
(信繁)秀頼公御自らお決めになられた事。
(又兵衛)あの軍議は何だったんだ?
(勝永)あんたはそれでいいのか?籠城と決まった以上考えを変えるしかなかろう。
(又兵衛)…ったくよう!
(勝永)やはり秀頼公は俺たち牢人を信じてはおられないようだな。
(重成)申し訳ござらぬ。
(又兵衛)お前が謝る事じゃない。
(盛親)勝てるのか?籠城で。
私はそのためにここへやって来た。
(正純)籠城と決まったようでござる。
(家康)これで勝ったのう。
この城の一番の弱みは…。
南。
西に行けば海があり東と北は川がある。
南にだけは敵を遮るものがない。
私が徳川なら間違いなく南に本陣を置く。
よって…。
ここに出城を築く。
(内記)出城を…。
父上も生きておられれば同じお考えのはず。
籠城で勝つにはこれしかない。
よう来てくれた。
(作兵衛)いま一度源次郎様の下で戦えるとは思っておりませんでした。
これまで以上に働いてもらう事になるぞ。
(作兵衛)望むところでございます。
(佐助)作兵衛様。
源次郎様江戸をたつ前にすえに仮祝言を挙げさせてまいりました。
まことか!して相手は?長窪の石合新左衛門が嫡男十蔵でございます。
すえが自分で見つけてまいりました。
苦労をかけたな。
(すすり泣き)徳川秀忠に付き従い真田の兵もこちらに向かっております。
覚悟はしておった。
(作兵衛)源三郎様は江戸に残りました。
信吉様と信政様が。
仙千代様と百助様でございます。
そうか…。
お二人ともよき若武者ぶりでございました。
全ては宿命じゃ。
頼みがあって参りました。
ここに急ぎ出城を築きたいのです。
(治長)出城?お許し頂けますか?籠城にあたり最も弱い城の南面をこれで補います。
(治長)フッ…。
何か?出城に関しては私もよいと存ずるが実は先ほど同じ申し出をしてきた者がある。
あとはそちらで話し合って頂けぬか?じいさん酒と何か肴を。
勝手に持っていくがいい。
(又兵衛)ここへは来た事あるか?昔何度か。
与左衛門殿でしたね。
忙しいんだ。
話しかけんでもらいたい。
あなたも長いですよね。
太閤様にお会いしたのは桶狭間の頃だ。
何年前だ?ここへ来りゃいつだって酒が飲める。
じいさんの機嫌のいい時には握り飯だって出るぞ。
まあ座れ。
…で話ってのは?実は…。
明石の上物が手に入った。
かたじけない。
あんた戻ってくると思ってたよ。
城の南に出城を築きたいと申し出たそうだな。
俺はあそこで徳川を迎え討つ。
何ゆえあそこがよいと思われた?あそこに砦だぞ。
誰でも攻めたくなる。
それがねらいだ。
なるほど。
大暴れしてやるよ。
やはり又兵衛殿は死ぬ気だな。
実は私も同じ事を考えていた。
ほう。
出城を築く役目私に譲ってくれぬか?私なら勝てる出城を造る。
俺はもう許しをもらった。
だからこうして頭を下げている。
帰る。
私の策を聞いてほしい。
出城の前に空堀を掘る。
手柄を上げようとはやる敵勢は止まる事なく一気に押し寄せてくる。
ここに逆茂木と乱杭を配しておく。
先頭の兵は勢いを削がれそこへ後ろから来た兵が追いつき身動きが取れなくなる。
この脇道は?誘い道だ。
何ゆえ?この道を通れば早く出城の塀までたどりつく。
敵はまずここに押し寄せるだろう。
そこが我らの攻め時。
まずここの鉄砲狭間からひしめく敵兵を一斉に撃つ。
この溝は?堀に降りた敵兵は身を低くして上ってくる。
だがこの溝を越える時には一旦体を起こす。
そこを狙ってまた一斉に撃つ。
弾込めしてる間に来ちまったら?ない。
この塀には上下2列に鉄砲衆を置く。
まず下段の狭間を一斉に開き上ってきた兵を狙い撃つ。
その間に上段の兵が次を構える。
さすればことごとく敵は撃ち倒され堀の底に累々と屍を重ねるのみ。
それを目の当たりにした後ろの兵は必ずひるむ。
そこで我らは脇の虎口より飛び出し一気に蹴散らす。
これで総崩れじゃ。
これが父安房守より受け継いだ真田の軍略。
面白いじゃねえか。
任せてはもらえぬか?ハハハハハ!ハハハハハ!ハハハハハ!ではまとめ申す。
私はここに出城を置き6,000の兵でこれを守る。
木村殿率いる8,000は平野口。
長宗我部殿率いる5,000は八丁目口。
明石殿の4,000は木津川口を抑え海からの敵に備える。
そして後藤殿は遊軍としてその間を埋める。
毛利殿は4,500の兵をもって天神橋に陣取り北の守りを固めて頂く。
異存はござらんな?
(一同)承知!ではこれをもって味方の布陣と致す。
(秀頼)見事な布陣じゃ。
(重成)左衛門佐の陣立てにございます。
(有楽斎)いささか気になる事が。
要所を守るのが全て牢人たちになっておりまする。
これはいかがなものかと。
一人でも裏切り者が出れば城はたちまち落ちてしまいますぞ。
(大蔵局)あってはならぬ事です。
牢人たちをそろそろ信じてやってもよいのではありませぬか。
(重成)私もさように存じます。
(大蔵局)金目当てで集まった者は金で転ぶのです。
あの者たち金だけが目当てではございませぬ。
口で言うておるだけじゃ。
(有楽斎)この出城が敵に回ったらと思うと背筋が凍りますな。
そこは左衛門佐の持ち場だぞ。
その左衛門佐こそ怪しゅうございます。
あれの兄は徳川の家臣。
聞けば此度も攻め手に加わっておるとの事。
左衛門佐もひょっとしたら既に徳川方に通じておるやもしれませぬ!
(有楽斎)豊臣譜代の家臣にもこの木村長門守のように力ある者があまたおります。
要所には信用の置ける者を配すべきかと。
作り直しじゃ作り直しじゃ!あっあ〜!
(治長)まことに申し訳ない。
…ったくよう!どうにも分からぬ!我らは頼りにされておるのかおらぬのか!皆不安なのだ。
牢人たちがまことに豊臣のために戦うてくれるのか。
まだそんな事を。
(治長)これが新しい布陣だ。
わしと長門守で考えた。
(全登)我らの名が見えぬが。
しばらくは我ら譜代の者が要となって城を守る。
あんたの出城もなくなってるぜ。
そのようだな。
(勝永)もういい。
俺は降りた。
ここに俺たちの居場所はないぞ!城を出ていくというのか?
(勝永)そういう事よ。
徳川につく!ばかを申すな。
(勝永)行こうぜ。
(又兵衛)バテレンさんは?私は残る。
切支丹を禁じた徳川にはつけぬ!さらばだ。
早まるな!この件私に預からせてくれ!お上様に掛け合ってまいる。
(茶々)話は聞いていますよ。
戦は味方同士が互いに信じ合わねばとても勝てるものではありませぬ。
私は分かっています。
左衛門佐は決して裏切る事はないと。
しかしそのような声があるのも確か。
しばらくはおとなしくしておく事ですね。
さっ始めましょう。
久しぶりですね。
大事な話をしております。
では私から。
我らを呼んだからには我らに全てを任せて頂きたい。
それはできぬ。
徳川に勝てませぬ。
お前はともかくあの者たちが裏切らぬとどうして言えるのじゃ。
信じるのです。
それよりほかはない。
源次郎の番ですよ。
殿下が亡くなってからずっと豊臣の家を守ってきました。
ようやく秀頼殿も成人し今は全てあの子に任せています。
もちろんたまに意見は言いますが。
秀頼殿が決めた事に私が口を挟めますか?ではこれはどうです?源次郎。
そなたの出城だけは造ってもよい事にする。
というのはどうじゃ?ほかの者たちは?牢人たち全てを信じてもらわねば意味がありません。
ならば出城の件は許しません。
致し方ありません。
御免。
城を出ていくのですか?とんでもない。
ほかの策を考えるまででござる。
(ため息)腹はくくった。
戦をするのはそちらだ。
思うようにされよ。
よろしいのですか?
(治長)私の事は気にされるな。
頭の固いやつらに任せていては戦は勝てぬ。
この事秀頼公とその周りの耳には決して入れぬよう。
(重成)かしこまりました。
すぐに出城造りに取りかかられよ。
いつごろ出来そうか?さようですな早くて20日。
敵は待ってはくれぬぞ。
急がせまする!
(作兵衛)殿〜!殿!お呼びでございますか?鎧をあつらえてくれ。
色は赤。
武田の武勇の証しじゃ。
かしこまりました!真田勢全ての鎧兜を大至急。
全て…?真田の兵は赤備えと世に知らしめる。
金は秀頼公から頂いたものがある。
惜しまず使え。
かしこまりました!
(家康)随分と早かったのう。
何ゆえかように急いで参った?
(秀忠)父上が戦支度を整えていると伺い関ヶ原の二の舞とならぬよう急いで…。
考えが浅い!父上…。
(家康)そなたは将軍ぞ!焦らずゆっくりと進軍してこそ徳川の大きさを世に知らしめる事ができるのだ。
この戦急いで片をつける理由がどこにある?いつまでも関ヶ原を引きずるな!申し訳ございませぬ。
正信!おぬしがついておりながら何だ!この体たらくは!
(正信)至りませなんだ。
(家康)熱い!家康の命を受け全国から続々と大名たちの軍勢が集まった。
その数およそ30万。
(綱家)真田の陣までは程なく。
(松)参りましょう。
されどそうたやすい事ではないのです。
既に戦支度が始まっております。
女人が陣を訪れるという事はよほどの訳がなければ許されませぬ。
じゃあどうするのよ?私ならなんとかなります。
殿から預かったお言づてお聞かせ願えないでしょうか?「誰にも漏らすな」ときつく言われているのです。
弱りましたな…。
・丹田!もっと丹田に力を入れて。
扇をもっと切って!足を上げる!もっと丹田に力を入れて。
そうじゃない。
こう!もう一度!
(松)座がしら!誰だい?私です!藤です!知らないね。
えっ!?昔座がしらに拾って頂いて一緒に踊っていた藤ですよ!まるで覚えがない。
それはないですよ〜。
待って。
それひょっとしたら先代の事かも。
先代?そういえば思い出したわ。
昔先代が拾ってきた踊りの下手な女子がいて実はどこかの大名の娘か何かで…。
私の事です!アハハ!幼心に何となく覚えてるわ。
ここで何をされていたんですか?これから徳川様の陣を回って舞を披露するの。
徳川の陣に行かれるんですか?それがうちらの仕事だから。
お願いです!私も一座に入れて下さい!あんたを?信吉殿。
信政殿。
これよりお父上から預かった言葉を伝えます。
心して聞くように。
(2人)はい。
あなた方の叔父上が敵方にいます。
源三郎は言いました。
決して真田同士で刃を向け合ってはならぬと。
どのような事があろうと身内同士で争う事は避けねばなりません。
戦が始まったら真田勢はできるだけ後ろの方に控えじっとしている事。
(信政)お待ち下さい!それがあなた方の父上の命です。
子細はこれに。
嫌でございます。
(三十郎)信政殿。
(信政)これは戦です。
たとえ敵の中に身内がいたとしても力の限り戦うべきではありませぬか!
(茂誠)建て前はそうだがお父上の気持ちも察しておやり下され。
源三郎と源次郎はそれは仲のよい兄弟だったのですよ。
そのような事関わりありませぬ!私は不承知です!信吉殿はどう思われる?
(信吉)父上がそうおっしゃっているのだから私はそれに従いたい。
(三十郎)信政殿ここは折れなされ。
ああ〜!
(信之)思えばわしの人生はずっと耐える毎日だった。
14年前の戦でわしだけは徳川につき父上と弟は豊臣についた。
断腸の思いだった。
戦は徳川の勝利。
わしは9万5,000石の大名となった。
うれしい事は一つもなかった。
妻に内緒で九度山の父たちに仕送りを続けた。
再び戦が始まろうとしている。
今度は息子たちと弟が戦おうとしている。
いつになったらわしの心は安らぐのか…。
(通)えろうつらかったんどすねえ。
わしは決して人前でこのような事は言わぬ。
不思議じゃ。
そなたといると何でも話しとうなる。
どうぞ気兼ねせんと話しとくれやす。
迷惑ではないか?お聞きする事しかでけしまへんけどそれであなた様のお心が休まるのなら。
すまん…。
腕のしびれはきっとお心がくたびれておられるのかと。
心が?通が治してさしあげます。
それは?心が穏やかになる香でございます。
そなたがこちらへ来てくれて助かった。
京は戦場になるかもしれぬと江戸へお呼び下されたのはあなた様です。
何か不都合はないか?住めば都でございます。
今城から戻った。
(稲)お帰りなさいませ。
(内記)正面の堀はほぼ出来ております。
(作兵衛)殿〜!試しに一つ仕上げてみたのですが。
おい!いかがでございますか?ほう赤備えでございますか。
(作兵衛)一からこしらえては間に合わんので出来合いの鎧に赤漆を塗ってみました。
(与八)漆でかぶれたみたいです。
生乾きだったからな。
私が考えていたのはもっと強い赤だ。
これは何度塗りしたのか?二度塗りでございます。
三度塗れ!はい!沢蟹みたいだったな。
ハハハハ!これこれ。
何を造っておるのかな?出城でございます。
どこの家来じゃ?真田ですが。
私が許しました。
毛利や長宗我部明石も勝手に陣を張っておるようだが。
(治長)全て私が許しました。
(大蔵局)なぜそのような勝手な事を。
徳川を迎え討つためです。
(有楽斎)あんな所に出城を造らせて…。
真田が裏切ったらどうするのじゃ!真田が裏切る事はありませぬ!そなたは黙っていなさい!やはり牢人どもはならず者の集まり。
下知に従わぬのは秀頼公に背く事。
決して許してはなりませぬぞ。
左衛門佐を信じてやりたいのだが。
あれの父親は裏切りに裏切りを重ねて生き残った男でございます。
(有楽斎)お前たちそこまでじゃ。
やめい!これは何ぞ?出城でございます。
すぐに中止せよ。
誰も許してはおらん。
大野殿許したのか?何の事やら。
すぐ御城内に引き揚げよ。
秀頼公のご命令じゃ。
お前たちさあさあお前たち!作業はやめじゃ。
ここでやめればおとがめなしと秀頼公は仰せられた。
すまぬ。
今夜城を出る。
お前も来ないか?豊臣を見捨てる訳にはいかぬ。
殿様!
(秀頼)ここに出城とはよう考えたものだ。
私は前々から思っていた。
この城は南が弱いと。
さようでございましたか。
さすがは戦上手の真田。
何やら仕掛けがたくさんあるようだ。
左衛門佐。
はい。
豊臣を見捨てぬというのはまことだな?私は亡きお父上太閤殿下にお誓い申し上げました。
この出城仕上げよ。
私が許す。
私はそなたらを信じておる。
戦になれば我ら存分に働き命に代えても殿様をお守り申し上げまする。
頼りにしておる。
なりませぬ!
(秀頼)この城の主は…。
私です。
この戦牢人たちの力を借りねば我らの負けでござる!御免。
京を出た家康軍は奈良を経由し住吉に布陣。
一方秀忠軍は河内口から大坂に入り平野に布陣した。
えっほえっほ!
(風の音)敵の布陣が分かりました。
真田信吉様の陣はこちらに。
(内記)東側か。
じかに我らとぶつかる事はなさそうですな。
(佐助)ここに伊達勢。
そして…。
(佐助)ここに上杉勢が。
上杉が?御屋形様が来ておられるのか。
まさかこのような形で相まみえる事になろうとは。
(政宗)それにしてもまさかあの大坂城を攻める事になるとは思わなんだ。
のう上杉殿。
(景勝)まことに。
そうだ。
集まった牢人衆の中には真田左衛門佐もおるとか。
源次郎が…。
わざわざ幽閉先を抜け出して秀頼の呼びかけに応じたとか。
愚か者ですな。
あ〜。
ご一同ようご参陣下さった。
遠路はるばるご苦労な事でござる。
(政宗)大御所様のお召しとあらばこの伊達政宗どこへでも参上つかまつる!大坂城に立てこもり世の安寧を脅かす不埒者たちをこれより成敗致す!難攻不落といわれる大坂城ではあるがそこに籠もるは大半が有象無象の牢人ども。
我らの勝利は疑いなしじゃ!
(一同)はっ!ハッハッハッハッハ!ハハハハハハ!
(又兵衛)何でついてくるんだよ?
(重成)戦は初めてなので方々のそばで学ぶ事に決め申した。
お願い致します。
主馬殿の持ち場は西の守りの要よろしくお頼み申す。
(又兵衛)にらまれてるぞ。
もともとああいう顔らしい。
悪い男ではありませぬ。
団右衛門でござる。
(又兵衛)ああこいつは大名になるのが夢なんだ。
この戦で名を上げて一国一城の主となり申す。
もう決まっているような口ぶりだな。
あっ!塙団右衛門と申します。
(大助)ありがとうございます…。
では。
明石殿。
(又兵衛)ここで何やってる?今夜はミサがあるのでその支度を。
みさ?デウスのご加護を。
(重成)明石様の兵は皆切支丹だそうです。
切支丹の兵はすこぶる強い。
なぜだか分かるか。
死を恐れぬからだ。
(作兵衛)出来ました〜!見事だ。
左衛門佐どうなんだ?こんな寄せ集めで30万に勝てるのか?もちろん。
我らは関ヶ原で苦渋をなめた。
まことの戦を体で知っている。
一方敵はどうだ?ほとんどが戦場を知らぬ者たちだ。
この差は大きい。
敵は待ってくれぬぞ。
急げ〜!土のう早く運べ!何をやっておる!
(家康)これは何をやっておる?盾や竹束を用いて仕寄せのしかたを確かめておるところです。
違う!はっ。
仕寄せとはよいか?城攻めの時に味方の軍勢が己の身を守りつつ城壁へと進んでいくものじゃ。
父上おやめ下さい!これでは何の役にも立たんわ!違うこれも!これも違う!手伝え!はい!そりゃ盾よこせ!
(家康)これも違う。
(正信)そりゃ!前に2枚!そりゃ!後ろにまた2枚!
(家康)身を隠しながら土を掘りその土でこうして高い高い壁を作る。
そうしてこうやってじわじわと進んでいくのじゃ…。
これが仕寄せじゃ!
(兵士たち)はっ!ほれ!頼むぞ!
(兵士たち)はっ!気を付けろ正信。
ハハハ。
骨が折れるわい。
(正信)あ〜全く全く。
(荒い息遣い)あ〜…。
あ〜疲れた…。
お歳をお考え下され。
あおげ。
はいはい…。
あ〜。
ただいま文が届きました。
城内から。
敵の布陣でございますよ。
(家康)細かくて読めん。
これは?
(正信)急ごしらえの出城のようでございますなあ。
あ〜いらぬ所に造りおって。
誰が守る?真田左衛門佐。
真田…また真田か!
(内記)間に合いましたな。
内記ようやくこれで城持ちになった。
作兵衛旗を!はい!いざ〜!
(一同)お〜!城の名は何とします?決まっているだろう。
真田丸よ!
(いななき)
大坂城の南に信繁が築いた真田丸。
天王寺区には真田の名の付いた地名が今もそこかしこに残されています
真田丸があった場所と伝わる心眼寺
山門には真田家の家紋六文銭が用いられています
心眼寺の斜め前には今年2月新たな顕彰碑も建立されました
三光神社もまた真田丸があったと伝わる場所。
毎年11月に開催される祭りでは真田の抜穴と伝わる洞穴が一般に開放されます
この地を舞台に信繁は一世一代の大勝負に挑む事となるのです
2016/11/06(日) 20:00〜20:45
NHK総合1・神戸
真田丸(44)「築城」[解][字][デ]
幸村(堺雅人)は、大坂城の南に出城を造ろうとする。一方、又兵衛(哀川翔)と勝永(岡本健一)は、牢人を信用しない豊臣家の態度にいら立ち、大坂城を出ると言い出す
詳細情報
番組内容
幸村(堺雅人)は、大坂城の最大の弱点となる南側に出城を造ることを思いつく。しかし、同じことを考えている男がもう一人いた。さて、織田有楽斎(井上順)と大蔵卿局(峯村リエ)は、牢人衆を決して信じようとしない。豊臣家の態度に業を煮やした又兵衛(哀川翔)と勝永(岡本健一)は、大坂城を出ると言い出す。しかし、そのとき秀頼(中川大志)は…。一方、信之(大泉洋)の命を受けて松(木村佳乃)が大坂に向かっていた。
出演者
【出演】堺雅人,大泉洋,木村佳乃,吉田羊,藤本隆宏,藤井隆,岡本健一,中川大志,中原丈雄,星野源,哀川翔,竹内結子,遠藤憲一,近藤正臣,内野聖陽,【語り】有働由美子
原作・脚本
【作】三谷幸喜
音楽
【音楽】服部隆之