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字幕書き起こし カインとアベル #04【奇跡の大逆転!運命を変えたひらめきと怒涛のラスト!】 2016.11.07

(優)矢作さんっていうんだけどとにかく諦めないんだよね。
(梓)頑張ってみようよ弟君!
(隆一)近いうちに結婚したいと思っています。
(貴行)隆一を高田の次期社長として株主総会で推すつもりだ。
兄貴は昔っからずっと完璧だったな。
俺なんか何も勝てなかったですからね。
(ひかり)あいつどこか抜けてて頼りないけどでもいいやつなんですよ。
(梓)ひかりちゃん優君のこと好きでしょ?
(ひかり)えっ。

(男性)申し訳ありません!気付いたときにはもう債務が膨れ上がってました。
(隆一)100億用意するしかないっていうのか!?追加の融資を考えていただけませんでしょうか?
(田島)帰ってくれたまえ。
(梓)お兄さんがホントに困ったときってどうしてた?
(貴行)副社長はどうした?
(青木)連絡も取れなくて…!
(優)昨日兄貴何かありました?もう戻ってこないかも。
(役員)副社長はどうしたんだ。
(役員)こんなこと初めてだろ。
(役員)運転手の話じゃ急用があるって車を降りたそうだ。
いや皆さん申し訳ない。
実は今副社長には特命事項をやらせてます。
その件でけさから動き回ってるんです。
(役員)ああなるほど。
(役員)そういうことでしたか。
うっかり報告が遅くなりました。
申し訳ありません。
(役員)いや〜それは副社長も大変だ。
今日は副社長は欠席ということで役員会を始めましょう。

 

 

 

 


(役員)分かりました。
(貴行)さあどうぞ。
ゆうべ隆一さん私の家に来たの。
結構お酒も飲んでて。
でも結局何も話さずに出てった。
今までそんなことなかった。
確かに様子変だったかもな。
実は昨日兄貴が夜中に俺の部屋に来たんすよ。
で父さんからもらった大事な万年筆をくれたんです。
(梓)何かトラブル抱えてたと思う。
口では全然平気って言うけどほらあの人困ってるときほどそう言うから。
一人で抱え込んで何も言わずにいなくなった。
いやでも帰ってこないってことはないと思いますよ。
兄貴にかぎって。
ハァ…。
大丈夫ですよ。
兄貴はきっとすぐ帰ってきますから。
ねっ?
(ノック)《これやるよ》《えっ…》《ホントはお前がもらうべきだったのに》ちょっといいっすか。
もしかしたら兄貴葉山の別荘にいるかもしれないです。
葉山?ほら俺話したでしょ。
父さんの万年筆。
兄貴と俺がこれを見つけたのが葉山の別荘だったんです。
何かそこにいる気がするんですよね。
だから俺確かめに行こうと思って。
それ私も一緒に行っていい?はい。
(宗一郎)大丈夫なのか?隆一は。
(貴行)会長。
(宗一郎)役員会を急に欠席したそうじゃないか。
(貴行)ああ…問題ありません。
今私の指示で色々忙しく動き回ってるんです。
ふ〜ん。
そうか。
ならいい。
(貴行)隆一なら大丈夫です。
今までも一人で何でも解決してきました。
それも完璧に。
完璧に?完璧を目指しているやつほどもろくて弱い。
ハッ。
お言葉ですが父さん。
隆一はリーダーとして必要な資質を持ち合わせてます。
問題を論理的に考え分析し一つ一つきちっと詰めて計画的に行動できるんです。
私がそう育てました。
隆一が道を踏み外すなんてあり得ません。
論理的で計画的か。
人生には時に直感の方が重要な場合がある。
兄貴?
(梓)隆一さん?
(貴行)今は昔とは違います。
感覚や感性だけで仕事をしてきた父さんの時代とは違うんですよ。
(貴行)これだけ会社が大きな組織になった以上システマチックに仕事を組み立て進めていくことが何より重要なんです。
なあ貴行。
わしはお前にこの会社を渡した。
実印も渡した。
(宗一郎)だが本当に大事なものを渡しそびれてるような気がする。
わしに心残りがあるとすればそのことだ。
(梓)優君これ…。
兄貴のだ。
やっぱりここにいたんだ。
よかった。
まあとにかく待ちましょう。
兄貴が戻るまで。
うん。
懐かしいな。
ここ。
ここ祖母の別荘なんですよ。
昔よく兄貴と遊びに来たな。
週末とか夏休みとか。
おっ。
あっ懐かしいなこれ。
まだあったんだ。
いやこれ俺がまだ10歳ぐらいのころかな。
帰ろう。
えっ?帰った方がいいと思う。
私たち。
いやでも…。
(梓)優君だって言ったでしょ。
隆一さんは必ず戻ってくるって。
まあそうっすけど。
そのためにも私たちは今会っちゃいけないんだよ。
きっと…。
梓さん。
ホントにいいんすか?会って話した方がよくないっすか?大丈夫。
これでいいの。
でもちょっとぐらい顔あわせても。
これ以上隆一さんを傷つけたくないの。
(貴行)姉さん。
私はその婚約者に会うつもりはありません。
何度も申し上げていますがこの結婚には反対です。
(桃子)冷たいわね。
せっかく日本に来てるんだから会ってくれたっていいじゃない。
(桃子)結婚するんだからちゃんとうちの家族にも紹介したいの。
貴行は彼に興味ないと思うけど。
黒沢幸助さんでしたかね?私は今度も姉さんがだまされてるように思うんです。
はあ?
(貴行)その方がシンガポールでも有数の投資家ならば少なくとも私の耳に届いてるはずです。
しかしその男の名前は聞いたこともありません。
念のためうちの人間にも調べさせました。
ですがやはり黒沢という名前はつゆほども出てこない。
おかしいじゃないですか。
(桃子)桃子を信じて!桃子が選んだ人なんだから大丈夫。
前の結婚のときも聞きました。
(桃子)今度こそ本物よ。
結婚するわ。
もう決めたの。
ですが高田を巻き込まないでほしいんです。
分かってるわ。
そんなこと。
桃子だって一度は高田家を出た人間よ。
じゅうぶん承知してるわ。
一度じゃなくて四度目ですが?
(桃子)ドントカウント!とにかくあしたコウスケクロサワに会ってちょうだい。
隆一や優や隆一の婚約者の…何だっけ?梓さんですか?
(桃子)梓。
みんなに紹介したいのよ。
(貴行)私はあしたスケジュールが詰まってます。
会うにしても30分しか時間は取れませんが?
(桃子)イッツオーケー!よろしくね貴行!ふみさん!あしたの店ほら予約しなくっちゃ。
(団)ただいま!
(早希)あら珍しい組み合わせね。
(早希)団さんホントにお久しぶりね。
いや違うんだよ。
ママ。
浮気してたわけじゃないんだって。
部長。
僕これで失礼します。
いやちょっと待て。
あ〜まだ終わってない話は色々ある。
あのね忙しいのこう見えて俺は。
ハハハ…。
ビール。
(早希)は〜い。
何だかご機嫌ね。
抱えてた仕事がようやく軌道乗ってきたんだ。
ねえ高田君。
はい。
へえ〜すごいじゃない。
例のアウトレットモール?やっぱママすごい。
何でも知ってるじゃん。
この方は高田のことは全てを知る女だよ。
生き字引なのよ。
(早希)ちょっと!やめてよ。
その言い方。
今回のアウトレットモールの立ち上げでは高田君には本当によくやってもらった。
助かった。
ありがとう。
感謝している。
あっ高田・矢作コンビ最強だったよ。
いや俺はねっ梓さんに助けてもらってただけなんで。
(団)いやもうね何か通じ合ってるんだな。
もう息が合ってる。
言葉を交わさなくても。
全部ねつながってるって感じ。
夫婦みたい。
いやいや。
ホントにちょっと僕これで失礼するんで。
(団)姉さん女房いいよ。
失礼します。
(団)結婚しろよ。
結婚どうだ?ママ結婚してください。
僕と。
(早希)ハッ。
(団)駄目か。
気持ち伝えてみたら?んっ?ただ今戻りました。
兄貴は?まだだ。
そうですか。
(貴行)そういえば昔お前も家出したことがあったな。
何ですか急にそんな話。
(貴行)あのときは大騒ぎだった。
すいませんでした。
(貴行)あのとき警察に届けようとしたら隆一がちょっと待ってくださいって私に言ってきた。
心当たりをもう少し捜してみるからと。
(貴行)なぜ待ってくれって言ったか分かるか?いえ。
(貴行)警察沙汰になるとうちにとっても会社にとっても大変な不利益になると高校生のあいつはそう考えたんだ。
さすがっすね兄貴は。
そして隆一はお前を見つけ出し連れ戻してきた。
隆一は大丈夫だ。
必ず戻ってくる。
はい。
(隆一)《どうして家出なんてしたんだ?》
(優)《だってさこの家窮屈じゃん》《えっ?》《塾とかピアノとかバイオリンとか》《俺ちっとも好きじゃないし》《出掛けるときは誰かついてくるし送り迎えもされちゃうしさ》《だから家出してみたかったんだよね》《ねえ兄貴はこの家嫌じゃないの?》
(隆一)《優。
俺たちは確かに色々やらなきゃいけないことは多い》《でもこれだけ裕福な暮らしをさせてもらってるんだぞ》《恵まれてるんだぞ》《窮屈だとかそれくらい我慢しなきゃ駄目なんだ》
(優)《そっかな?》《高田の家に生まれた宿命なんだよ》《宿命?》《自分の意思でどうなるもんじゃない。
どうにもできないってことだ》《奇跡でも起きないかぎり》
(三沢)おっ殿!
(安藤)高田。
課長。
これアウトレットの追加資料です。
(佐々木)はいよ。
こっちは昨日までに集まったテナントのリスト表だ。
えっ。
おっすげえこんな集まったんすか。
(三沢)当たり前だろ。
5課の営業力を甘く見るなよ。
(安藤)高田の初めてのアウトレットだからさ俺たちも気合入れてんだよ。
ありがとうございます。
(佐々木)そろそろアウトレットの企画業務も終盤だろ。
はい。
施工前までの準備が終わればあとは事業推進部が引き継ぐことになるみたいです。
そしたらまた5課に戻ってくるのか。
まあそうっすかね〜。
(佐々木)おいおい何だよその物足りなさそうな顔は!そんな顔してないじゃないっすか。
(安藤・三沢)してたな。
よろしくお願いします。
失礼します。
あっじゃあこれ預かっておくんで。
(佐々木)おう。
(ひかり)ちょっ…ちょっと優!
(ひかり)あっ大丈夫。
ごめんなさい。
どうした?ちょっといい?えっえっ。
何だよ。
あのさ何か疲れてる?大丈夫?いや全然。
あっならいいんだけど。
あの昨日もHIROSEで何かいつもと感じが違ったから。
あの…それはあの団部長が一緒だったからじゃないかな。
あ〜まあ確かに。
フフッ。
あの人ちょっと苦手。
悪い人じゃないんだけどな。
(梓)分かりました。
検討します。
私も梓さんみたいに仕事ばりばり頑張ろうかな。
えっ?梓さん?何で突然梓さん?んっ?あっ…あのさ優。
うん。
もしかして梓さんのこと好きなんじゃないの?はっ?何言ってんの?冗談だろ。
いつも気にしてるじゃん!それに団部長もお似合いだって。
あっ言ってなかったかな?梓さん兄貴の恋人なんだ。
(ひかり)えっ!副社長の?うん。
この前家族にも紹介して近いうちに結婚するとか言ってたかな。
そうだったんだ…。
好きとか嫌いとかじゃないだろ。
兄貴の恋人なんだから。
そっそうだよね。
あっごめんね。
(ひかり)ん〜!フフッ。
バイバイ!んっ?
(青木)優さん。
どうされました?兄貴のことなんですけど最近どうでした?
(青木)えっ?いやあの何ってわけじゃないんですけどただ仕事の様子とかどうだったかなって。
何か変わったこととかありませんでした?いつもどおり精力的に働いてらっしゃいましたよ。
そうですか。
(青木)変わったことといえばよつば銀行の田島頭取と会うときお一人で行かれたことがありました。
一人で?
(青木)そんなこと今まで一度もなかったんですけどね。
(田島)久しぶりだね。
ご無沙汰してます。
(田島)で今日は?あのせんだって兄が訪ねてきたと思うんですが…。
(田島)あ〜バンコクの都市開発の件で追加融資を頼まれたんだよ。
《お願いできませんでしょうか?》
(田島)明らかに様子がおかしかった。
隆一君らしくなかったよ。
(田島)残念ながらお断りしたけどね。
あっ10億円を融資した後にさらに追加で100億円と言われてさすがにそれはと。
100億円?兄貴はその資金繰りに挫折して姿を消したんです。
梓さん。
正直もうこれ俺の手に負えるもんじゃないです。
社長に相談しようと思います。
もう1日だけ待ってあげられないかな?えっ?隆一さんが自分で解決できるようにお父さまに話すのもう1日だけ待てない?でも100億ですよ?いくら兄貴でもどうにかできる金額じゃないですよ。
私あの人の気持ちがよく分かるの。
隆一さんだって周りの人に相談できたらどんなに楽だったか。
でも彼は絶対にそうしない。
誰にも頼らず自分で判断して自分で解決しろってお父さまに教わってきたから。
そう育てられてきたから。
姿を消したのはたぶん仕事がうまくいかなかったからじゃなくてお父さまに失敗したことが知られたくなかったからなのよ。
ねえお願い。
もう1日だけ待って。
ずっと一人でやってきた人だから今回も一人で解決できるかもしれない。
それができなかったらあの人二度と立ち直れないかもしれない。
私間違ってるかな?いえ。
ただ…。
(梓)ただ?うらやましいなと思って。
兄貴が。
ごめんなさい。
お待たせ。
ご紹介します。
こちらが婚約者のミスターコウスケクロサワ。
シンガポールを拠点に投資とファンドの仕事をしてるの。
(黒沢)初めまして。
(桃子)どうぞ。
弟の貴行です。
その次男の優。
長男の隆一は仕事で欠席だけどこちら婚約者の梓さん。
(梓)よろしくお願いします。
(貴行)黒沢さん。
私は今回の結婚正直認めているわけではございません。
ちょっといきなり何言ってるの?貴行。
申し訳ないが私はあなたのことを信用できない。
(貴行)ご承知のように高田は日本でも有数のデベロッパーです。
そして今や日本だけでなく海外でも事業を展開する国際的なデベロッパーに成長しました。
高田家にはその会社を社員をさらなる成長へと導いていく使命があります。
お二人の意思で結婚するのは構いませんがそれはうちには関係がないことです。
オーマイガー。
そんな言い方ないんじゃない?貴行。
姉さん。
正直申し上げるとお二人に高田の成長の邪魔をしてもらいたくないんです。
(桃子)ちょっと。
まるで疫病神みたいに。
ねえ成長成長って言ってるけどバンコクの都市開発の件はホントに大丈夫なの?
(貴行)問題ありません。
今隆一が全面的に受け持って計画を推進してます。
そう。
それならいいんだけど。
黒沢さん。
姉との結婚はご自由にどうぞ。
ただ申し訳ないが今後何か困ったことがあってもうちはあなたに協力するつもりはありませんので。
うちに資金の提供を求められても一切あなたに貸すつもりはありません。
(秘書)社長。
そろそろお時間です。
では失礼。
(桃子)ごめんなさいね。
弟が失礼なことばっかり言っちゃって。
(黒沢)フッ。
気にしてないよ。
それに想像してたとおりの人だったしね。
(桃子)ホントにもう貴行ったら。
黒沢さん。
お願いがあるんです。
何だ?100億円用立ててくれませんか?100億円用立ててくれませんか?ハハハ…。
お前さ今の親父の話聞いてたか?1mmも信用されてない男だぞ。
まるで詐欺師みたいに言ってたじゃねえか。
自分でさえそう思うよ。
俺は怪しい男だなって。
いきなりやって来て桃子さんと結婚したいだなんてな。
あなたが投資家だろうが詐欺師だろうがどうでもいいんです。
100億円を用立ててくれるなら俺は今その人が必要なだけです。
大したタマだなお前。
初対面の男に100億円だなんて。
分かった。
いいだろう。
えっ…。
(桃子)ちょっと待って幸助。
本気なの?冗談でこんな話はしないよ。
何を驚いた顔してんだ。
お前が頼んだんだろ?いやでも…。
もし俺がノーと言ったらどうするつもりだった?脅してでも用意してもらうつもりでした。
脅す?だって黒沢さんは100億円を用意できて初めて自分が本物の投資家っていうことが証明できるじゃないですか。
でも逆に100億円が用意できなかったら永遠に詐欺師という疑いは晴れません。
だから父さんに桃子さんとの結婚を破談にされたくなかったら100億円を用立ててくれと脅すつもりでした。
(桃子)ちょっと優。
ハハハ…。
俺はお前を気に入った。
だから投資する。
俺は高田に投資するのではない。
君に100億円投資する。
ビジネスで一番大事なのは…。
いや生きていく上でと言ってもいい。
相手のことをどう思うかどう感じるかだ。
理屈じゃないんだよ。
結局は直感なんだ。
直感?
(桃子)アハッ。
驚いた。
優にも幸助にも。
ありがとうございます。
(梓)びっくりしたな優君には。
ごめんなさい。
兄貴が一人で解決するの待つって約束だったのに。
いやだって兄貴のこと社長に言うなって言うしだったら伯母さんの婚約者に頼むしかないなって。
面白いね優君。
えっ?人が想像もしないことやっちゃう。
俺昔家出したことがあるんすよ。
そのとき兄貴が色々捜し回って俺のこと見つけ出してくれたんですよ。
だから今度は俺が兄貴のこと助けたいんですよね。

(ノック)・失礼します。
どう思う?あの男のこと。
えっと…。
あっどう思うも何も俺は父さんと違って人を見る目もないですし。
(貴行)お前隆一のこと何か知ってるんだな。
えっ?姉さんがバンコクの都市開発の話をしたときお前一瞬顔色を変えたじゃないか。
私の思い過ごしだったらと思っていたが。
大変なことになる前に言いなさい。
(宗一郎)《完璧を目指しているやつほどもろくて弱い》・
(ノック)・
(ドアの開く音)
(道端)失礼します。
お呼びでしょうか。
バンコクから撤退しようと思ってる。
(道端)ホントによろしいんでしょうか?しかたがない。
今バンコクから撤退すれば120億円の損失で済む。
これ以上傷を広げずに済む。
(道端)このこと副社長は?これは社長命令だ。

(チャイム)・
(黒沢)私桃子さんの婚約者の黒沢というんですけども。

(黒沢)あなたにお話があって来たんですよ。
帰っていただけますか?・
(黒沢)100億円出資させてもらうよ。
金に困ってんだろ?兄貴と黒沢さんうまく話進んでるかな?何ですか?ううん。
何かね高田の家に生まれるって想像以上に大変なことなんだなと思って。
どうしたんすか急に。
(梓)私みたいに普通のサラリーマンの家に生まれて普通に就職した人間にとってはちょっと想像もできない感じ。
(梓)でもこんなに大きな会社と社員の生活を守っていくには必要なことなんだなとも思う。
誰にも頼らずに自分一人で判断して解決していくのが隆一さんの生き方なんだよね。
梓さんはそれでいいんすか?えっ?今回のことも何の相談もなかったんすよね?そうだけど…。
この先もホントにそれでいいんすか?だって隆一さんと結婚するっていうのはそういうことだから。
それを受け入れていくのは当然のことだと思う。
そうかな?誰にも頼らない生き方なんておかしいっすよ。
恋人や夫婦ならなおさら。
そんなのさみしくないっすか?梓さんはホントにそれで幸せになれますか?だってしょうがないじゃない。
そういう人好きになっちゃったんだから。
ありがとね優君。
でも私大丈夫だから。
失敬。
失礼します。
フッ。
奇跡だ。

(青木)副社長おかえりなさいませ。
全て解決した。
承知しました。
社長からは特命事項で動いていると役員に話がありました。
そうか。
バンコクの追加融資の件は?社長から撤退の指示が出ましたが出資の振り込みの方が先でした。
分かった。

(ノック)
(役員)副社長!
(貴行)隆一!お待たせしました。
全てうまくいきました。
皆さんにご報告があります。
実はバンコクの都市開発の件地元のゼネコンであるBDC社が破綻の危機に陥りかなり深刻な状況にありました。
本日までに100億円の資金が必要でしたが先ほどそれを私が調達し無事に軌道修正することができました。
そうだったんですか。
もう何も心配ありません。
これで高田の海外事業も盤石です。
(役員)いや〜さすが副社長だ!黒沢さん。
本当にありがとうございました。
バンコクの準備室に本田という者がおりますのであらためてご連絡差し上げます。
分かった。
あっ…どうして私にこんな巨額の出資をしてくれたんですか?言ったろ。
最後はその人間を信頼できるかどうかだって。
(黒沢)ビジネスで大切なのはファーストインプレッションだ。
データや論理的思考なんかじゃない。
重要なのは直感ってことだ。
直感…。
今回はそう感じたから出資を決めた。
なるほど。
ありがとうございました!では失礼します。

(ノック)社長。
このたびはご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
資金繰りに奔走していて連絡もできませんでした。
まあいい。
解決したなら今回のことは大目に見る。
ありがとうございます。
100億か。
ホントにお前が出資を取り付けたのか?もちろんです。
そうか。
分かった。
ご苦労だった。
はい。
悪かった。
心配かけて。
(梓)ううん。
これで大きな問題も解決したし梓やっと渡せるよ。
俺と結婚してください。
必ず幸せにします。
はい!いやレストランでちゃんとプロポーズしようと思ってたんだけど…。
ごめんどうしても今言いたくて。
ううん。
これからは婚約者として会社でも公表していくつもりだから。
うん。
それにしても今回の仕事は大変だったよ。
ホントに大丈夫だったの?奇跡を呼び起こしたんだ。
奇跡?ああ。
俺は奇跡を呼び起こした。
あのタイミングで100億円用意できるなんて俺は持ってるとしか言いようがない。
やっぱり俺は選ばれた人間なんだ。
たぶん父さんにだっていや創業者の祖父にだってできないことだったかもしれない。
でも俺は一人でやってのけた。
一人で?そう。
高田の上に立つ者は人に頼らず自分で困難を解決しろと父から厳しく教わってきた。
そうじゃなければ多くの人を導いていけない。
俺の人生は俺だけのものじゃないんだ。
でもそんなに大変なことなら言ってほしかったな。
頼りにならないかもしれないけどせめて隆一さんの支えになりたかった。
ハッ。
いやこれは自分で解決するしかなかったんだ。
それに君に相談したら何か変わったか?《誰にも頼らない生き方なんておかしいっすよ》《梓さんはホントにそれで幸せになれますか?》フッ。
梓。
俺は誰かに助けてもらう人間じゃなくて誰かを助ける人間なんだよ。
(梓)隆一さんは何も分かってない。
何も分かってないのよ。
奇跡ですって?そんなこと起こるわけないじゃない。
誰かが助けてくれたからに決まってるでしょ。
どういうことだ?あなたは今人に支えられてここにいるの。
黒沢さんに出資を決断させた人がいるのよ。
誰だ?あなたが最も頼りにしてない人。
優君よ。

(一同)高田!高田!高田!お疲れ!
(ひかり)おかえり!お疲れさまです。
(三沢)あっ高田今日飲み行こうよ。
(黒沢)《信頼できる相手かどうかそのジャッジは自分でするしかない》《最後は…》《自分の直感で見抜くしかない》ちょっと飲めないんで…あした!あした行きましょ。
(黒沢)《その相手を信頼できるかどうか》《結局物事を動かしてるのは人間なんだよ》《君のようなエリート育ちには分からないかもしれない》
(黒沢)《ビジネスで大切なのはファーストインプレッションだ》
(黒沢)《データや論理的思考なんかじゃない》
(梓)《黒沢さんに出資を決断させた人がいるのよ》
(黒沢)《重要なのは直感ってことだ》
(梓)《優君よ》優!兄貴。
どうして…。
助けたつもりか?えっ?何で黒沢に出資を頼んだ?陰で俺を助けていい気分ってわけか。
俺はただ…。
2016/11/07(月) 21:00〜21:54
関西テレビ1
カインとアベル #04[字][デ]【奇跡の大逆転!運命を変えたひらめきと怒涛のラスト!】

完璧な兄貴(桐谷)が失踪した!?会社は大ピンチをむかえることに!?そんな中、優(山田)の前に桃子(南)の婚約者で怪しげな投資家の黒沢(竹中)が現れる…

詳細情報
番組内容
高田優(山田涼介)は、兄・隆一(桐谷健太)が出社していないことをプロジェクトルームで団衛(木下ほうか)から知らされる。隆一の携帯にすぐ電話をかける優だが、留守電に。優が矢作梓(倉科カナ)に昨夜の様子を聞いた。すると梓は、隆一は戻ってこないかもと言う。梓によると、隆一はかなり酒を飲んで部屋に来たのだが、何も話さずに帰ってしまったのだそう。様子のおかしい隆一には、優も心当たりがあった。
番組内容2
隆一は幼い頃に父の貴行(高嶋政伸)からもらった大事な万年筆を優に譲っていたのだ。
その頃、社長室では貴行が隆一の行方が知れぬことを隠して役員会を乗り切っていた。役員会が終わると、会長の宗一郎(寺尾聰)が来た。隆一の欠席を心配する宗一郎だが、貴行は問題ないと答える。だが、宗一郎は隆一のように完璧に見える人間の方が脆いのではないかと貴行に問う。それでも、貴行は隆一を信頼しきった様子だった。
家に帰った
番組内容3
優は、隆一の部屋で行方の手がかりを探すのだが、何も見つからず。しかし、隆一から譲られた万年筆を見つめていた優は、あることに思い当たる。
翌日、優は梓に隆一の居所に心当たりがあることを伝えた。すると、梓は一緒に連れて行ってほしいと言う。2人はその夜、高田家の別荘へ。
一方、高田家では桃子(南果歩)がフィアンセに会ってほしいと貴行に頼んでいた。桃子の結婚に反対する貴行はかたくなに断るが…。
出演者
山田涼介 

桐谷健太 

倉科カナ 

木下ほうか 
日野陽仁 
山崎紘菜 
西村元貴 
戸塚純貴
 ・ 
高嶋政伸
 ・ 
竹中直人 

大塚寧々 

南果歩 

寺尾聰 


スタッフ
【脚本】
阿相クミコ 

【音楽】
菅野祐悟 

【主題歌】
Hey! Say! JUMP「Give Me Love」(ジェイ・ストーム) 

【プロデュース】
羽鳥健一 
西坂瑞城 
池田拓也 

【演出】
武内英樹