全文書き起こしサイト

地上波テレビの字幕を全文書き起こします

スポンサードリンク

書き起こし ハートネットTV 公開すこやか長寿「山梨県 富士川町」 2016.12.01

ことばが遅いかなと思ったら会話を増やそうとことばの豊かな家庭にしようというようにやっていれば子どもは自分からことばを身につけてくという事が言えると思います。
皆さんこんにちは。
こんにちは。
「ハートネットTV公開すこやか長寿」。
山田邦子さんと今回は山梨県の富士川町にやって参りました。
この番組はNHK甲府放送局NHK厚生文化事業団そして富士川町が共同制作しているイベントの会場からお伝えしています。
そんな富士川町はですね山梨県の南西部にあります。
西には形山東側には日本三大急流の一つ富士川が流れています。
江戸時代はですね甲斐の国と駿河の国を結ぶ水運の拠点として発展をしてまいりました。
落語のね演目の「鰍沢」。
舞台としても知られている。
特産品というと何になるんですか?ステージの上にご用意しています。
オーケー。
レッツゴー!あっちょっと硯じゃない?これ。
そうなんですよ。
え〜あのお習字の時のね。
そうです。
雨畑硯といいましてこれね富士川の支流の一つの早川の河原に落ちている真っ黒な石を一つ一つ職人さんが削って手作業で作っているというものなんですね。
すばらしい。
美術品のようですね。
私たちが小学校で使ってたのとはちょっと違う。
これなんかほとんどその原石のままみたいな…。
そう。
ちょっとね蓋になってるんです。
うわ〜凝ってますね。
硯が中から現れました。
へえ〜すばらしい。
重厚な感じがしますよね。
いや〜カッコイイですね。
はい。
そして農産物なんですけれども…。
ゆずね〜。
そうなんです。
穂積地区という所で中心に栽培をされているゆずが有名です。
ジャムとかジュースは分かるけれどもうどんとかお餅とか。
そう。
へえ〜。
あっお茶もあるんですね。
あらゆるものに加工されて。
そしてですね郷土料理といえばほうとうのイメージがあると思うんですけども。
そこら辺にもう看板がほうとうほうとうって書いてあります。
ありますけどもそのほうとうによく似たみみ。
みみ?形をね見てほしいんですよねちょっと。
これですか?はい。
ん?あっ耳みたいですねこれ。
うん。
でねこのもともとの由来が何かというと耳にもよく似ているんですがねこれ。
農具?農具の箕。
これに似てるっていう事?そういう事です。
でも端っことかを耳とかそういう事もあるんでしょ?そうそう。
人の耳によく似てるって言う人も多いという。
うんほうとうですね。
おいしい。
地元の十谷という地区でおめでたい時に食べられてきた伝統料理だという事です。
今すごいおいしかったです。
いろんなものがあります。
その山梨県富士川町から「公開すこやか長寿」始まりま〜す。
(拍手)さあここからは地元のご長寿に元気の秘けつを聞く…それでは富士川町のおしどりご長寿にご登場頂きましょう。
(2人)どうぞ!
(拍手)こんにちは〜。
どうぞ〜お座り下さ〜い。
富士川町の天神中條からお越しの川口貢さんと廣子さんご夫婦です。
よろしくお願い致しま〜す。
よろしくお願いしま〜す。
なんてきれいな奥様ですね。
美人。
おきれいですね。
ではまず生年月日とお年を教えて下さい。
うわ〜。
94歳!廣子さんお願いします。
は〜いこちらも大正生まれ。
ね〜もうすぐ90歳でらっしゃる。
町内天神中條に暮らす貢さんと廣子さん
(取材者)よろしくお願いしま〜す。
よろしくお願い致します。
現在は畑仕事を中心にのんびり暮らすお二人ですが若い頃はかつて山梨県の主要産業だった養蚕に長く携わっていました。
貢さんはゲートボールや囲碁など近所の仲間との交流にも盛んに出かけます。
息子夫婦との食事もにぎやか。
長寿の秘けつを伺います
という事でですね川口さんご夫婦の長寿の秘けつを…。
五七五です。
何かロマンチックにまとめてありますね。
ちょっと「たな」と「棚」をかけたりもしてるんですけど。
「夢見たな」っていうのとね「蚕棚」がかかってるんですね。
ご紹介したとおり長く養蚕に携わってこられてそこでこう夫婦二人三脚でやってこられたのがご長寿の秘けつという事なんですけれども…。
貢さんこの辺りは大体養蚕なんですか?現金収入か〜。
はい。
山間部っていったら大変でしょ?平地だって大変なのに。
斜めでしょう?斜めです。
その養蚕が盛んだった頃の様子。
貢さんこれは?これ全部蚕なの?ええ蚕です。
うわ〜すごいな。
廣子さんもやったの?ひいばあさんまでいたの?
(廣子)おばあさんはもうやらなくて中ばあさんがお勝手をしながら桑とり手伝ってくれました。
その傾斜の畑でもう桑とるのも大変。
ほいで道も険しいし…働きましたね〜。
でもすばらしいでしょ?現金収入なんですからねっ。
何だと何だと?何かねかかあ天下だっていうんだよね。

 

 

 


これどういう意味なの?あのですねこの養蚕の農家というのは非常に女性が働き手として大きな戦力だった訳ですね。
女性も経済力があった。
つまり発言権も強かったという事で。
だって今聞いてたらすごい頑張ったんだから廣子さんが。
だから結局じゃあお父さん何やってたの?計算してくれるんですね。
男の方が全部をやっぱりプロデュースというかね見て。
それを数年続きました。
一貫目っていうのは大体4kg足らずくらい。
量としては繭でこのくらい一抱えぐらいだそうなんですけれども。
とてもじゃない。
一個一個小さくて軽い繭ですからね。
こんなだもん。
へえ〜。
もう何年一緒にいるの?結婚した時って20代ですか?そうです。
かわいかったでしょう?アハハハハッ。
そうなんですね。
そこで川口さんご夫婦の長寿の秘けつもう一つご紹介しましょう。
学んじゃいましょう。
さあ2つ目これです。
ああ〜。
うまい!
(拍手)赤い糸っていうのはご縁の事だからね。
繭は白い糸。
あの青年団で知り合ったとおっしゃいましたよね?21年に私は青年団長を仰せつかりましてそして隣のこの…青年団とまだ青年団ってものが始まったばかりでね活動状況もお互いに話し合ってね交流しようじゃねえかと。
そこで初めて会ったの?そこで初めて会ったんです。
もうピンと来たでしょ。
あらっきれいな子がいるっつって。
ええ。
だからねその後そんなに何回も交際したっていうほどでもないけれど…えっ廣子さんのお父さん反対?反対です。
困っちゃったでしょう?私も…当時のその結婚までのですねしきたりというかシステムのようなものが…。
あんの?はい。
何何?これ。
ちょっと…。
結婚適齢期を迎えた若い男性と女性がいます。
地域の中でそういう情報をね把握している人たちがいたんです。
情報通が。
情報通がいたんです。
へえ〜。
この人たちの事をですね「もと世話さん」と地元では呼んでいたんですね。
もと世話さんはですね行商人とか床屋さんとか大勢の地元の人たちと接する職業の人たちがやるケースが多かった。
その家その家の事情が分かってる人ね。
そうなんです。
分かってるって事なんですね。
でこのもと世話さんが「この2人結婚相手としていいんじゃないか」と思いますと多くの場合は男性の方に縁談を持ち掛けます。
その時にこんな決まり文句で縁談を持ちかけたそうです。
何これ?お定紋って。
お定紋っていうのは家紋の事ですね。
あっ家と家の。
そうです。
家と家の結婚という意識が今よりも増して強かった。
そして話を持ちかけられた男性の側はですねまずは…。
本当なの?これ。
親分に報告します。
何だ?親分って。
それは血縁関係例えば本家の人が親分という立場だったり近くに住んでるその地域のつながりだったり場合によってはお仕事のつながりだったりしたそうなんですね。
お坊さんとかもいたのかな?もしかしたらそうかもしれません。
その親分は話を持ちかけられたらこれを仲人さんにこの話を上げていきます。
仲人さんは地元の名士などが務めるケースが多かったそうです。
このようにですね大勢の人たちの関わりの中で当時の結婚というのは成り立っていたと。
貢さんだけどさ最初2人はさここは好きになった訳じゃない。
貢さんの場合は廣子さんのお父さんから反対をされた訳ですからその時どうやってオーケーをもらったんですか?それがその人なんだ。
そういうのがもと世話さんという事になってもらって。
でもさ廣子さんのお父さんにしてみりゃさ悲しかったかもね。
「あ〜決まっちゃったか」ってね。
よかったですね。
(貢)そうです。
すばらしい。
その円満で長く夫婦の暮らしを続けていく秘けつみたいなもの。
どうやったらそんなに長く仲よく…。
一緒にいれば時々はカチンと来る事もあるんじゃないですか?笑顔で返す?うわ〜。
かえって笑っちゃうって。
ええ。
かないませんね。
そうですね。
ハハハハハッ。
そして今ではお孫さんも。
あ〜。
その下にひ孫もいらっしゃる。
ひ孫。
お孫さんの保育園の送り迎えをもう足かけ6年ぐらいになる…。
あ〜かわいいわそしたら。
作ってあげました。
そんなうす焼を食べて大きくなられたお孫さんとそれからひ孫の皆さんが実はね来て下さってるんです。
そうですか。
こちらにいらして下さ〜い。
来てるよ〜。
あ〜どうぞ気を付けて。
あっちっちゃいちっちゃい。
かわいいですね〜。
希未ちゃんは何歳ですか?2ってやってるちゃんと。
2を出してくれました。
今日は映里さんが手紙を朗読して下さいます。
わ〜。
ありがとうね〜。
うれしいですね。
そしてひ孫の希未ちゃん手に持ってるのは何かな〜?メダルね。
おじいちゃんとおばあちゃんにね。
悠さんは手元に大きなものを持ってますけど。
何ですかそれ?あちらにカメラがありますね。
わ〜すごい。
上手!すご〜い。
わ〜すご〜い。
(廣子)わ〜すごい。
これは…。
何これ?力作。
悠さんが描かれたんですか?はい。
みんなのメッセージも入れたんですか?そうですね。
「いつまでも元気でいてね」って書いてある。
うわ〜これうれしいですね。
どんなおじいちゃんおばあちゃんですか?
(悠)私は両親が共働きで小さい頃からおじいちゃんとおばあちゃんが両親の代わりというか。
見てくれたんだ〜。
泣いちゃったよ。
どうした何があった?博斗聞いときなさいおばちゃんの話を。
あるよそういう事。
出てみたかった1回はね。
買ってくれたの?うわ〜。
優しい。
ちゃんと孝行して下さいよねっ。
うれしかったでしょう?ねっ味方ですよ味方。
渡して頂きましょう。
渡してあげて下さ〜い。
ありがとう。
おじいちゃん。
掛けてあげて下さい。
オーケー。
はいありがとうね。
はいみんなで作りました。
ありがとうありがとうね。
ほらほらありがとう。
希未ちゃんありがとう。
はいお手紙も。
ありがとうね。
もらって下さい。
ありがとうありがとう。
イエ〜イ。
かわいがってもらってる?いつも遊びに行くと笑顔で迎えてくれてとてもいいおじいちゃんとおばあちゃんです。
お孫さんそしてひ孫の皆さんありがとうございました。
映里さん悠さん。
気を付けて気を付けて。
今回はですねお二人の結婚までの様子がドラマチックだったという事でお芝居にしたんですよ。
この場で舞台をやろうという事です。
昭和26年の山梨県。
まだこの富士川町はなくいくつもの村だった頃。
廣子さんが住む村の夜道にその若い2人の姿はあったのです。
(雨の音)エイショッ。
ありがとう。
それじゃあ。
また来月の青年団の交流会の日に迎えに行くから。
うん。
いつも送り迎えしてくれて…。
それじゃあ。
雨が…大雨だから気を付けて帰れし。
うん。
おらげはもうすぐそこだから。
それじゃあ。
今日の交流会の飯あんまりうまくなかったね〜。
あっおらんとうが作ったさ〜。
やややうまかったね〜。
貢さん。
何?何かおれに話したいこんがあるずら?い…いや別に…。
見ろし。
今晩は星がめた見えるじゃんけえ。
ヘックション。
何か言いたいこんがあるずら?いやなにもこんな大雨の日に。
すいません。
今からこん人でえじなこん話すみたいなんでちょっとやんでもらってもいいですか?まさかやむとは…。
言いたいこんがあるずら?こぴっと言って下さいよ。
うっじ…実は廣子さん。
はい。
俺の嫁さんになってくれ。
あ〜やっと言ってくれた。
えっ?出会って1年。
もうちょっと前に言ってくれるかと思ったさ。
あっ悪かったね。
は〜。
いいですよ。
貢さん。
ふつつか者ですがどうかよろしくお願い致します。
やった〜!よ〜し!ウォ〜。
時速300kmずら〜。
わ〜!お〜!と言いたいところだったんだが…。
えっ?実はおれのお父さんが貢さんとの結婚を反対してる。
どういで?まさかおらげが養蚕やってるからっちゅうこんけ?いやっほうではなくて…。
大丈夫。
おらがのおふくろさんはほんねん厳しくない。
嫁いじめなんてしんよ。
いやっほれも違うんです。
まさかおらげが田舎だから?ほれはある。
おまんとこだっておらがとそんなに変わらない田舎なのに。
念のため聞くけど貢さんの村ってお金は使えるずら?使えますよ。
物々交換とでも思ってるだけ?ほうけ?ほうだよ。
だげんどうだろう?ほれでもまだお父さんは結婚に反対するずらか?正直分からん。
とにかく何でも理由をつけて反対したいのかもしれん。
次は熊が出るからとか。
熊なんて〜。
出んずら?大変出るな。
ずら。
結局お父さんは自分が見つけてきた人におれを嫁がせたいっちゅうこんずら。
分かった。
そこまで言うならほかへ引っ越そう。
ほう言ってくれんのはうれしいけんどお蚕さんはどうするで?うっ…。
貢さんの家には長年続いてきた立派なお蚕さんの仕事があるじゃんけ。
ほれをやめられるだけ?ほりゃあやめられんね。
養蚕は俺の仕事だ。
おれもお父さんをどうしても説得できないんさ。
うれしいけんどやっぱり駄目なのかもしれんね。
あっ繭。
きれいじゃんね。
うん。
お蚕さんはちゃんと一生懸命世話をすればこうやって人間にはとても作れんような美しいものを作り出してくれる。
説得する。
えっ?お父さんを俺が説得する!無理ずら。
どうやって?「俺が廣子さんの桑になる」って。
桑?おまんはお蚕さんだ。
俺にとって我が家にとって守るべき大事な神様なんだ。
俺がおまんの桑になって毎日毎日たっぷりとした栄養やきれいな居場所や楽しい出来事を与えてそんでおまんはやがてその体をどんどん透明にきれいにしていくだ。
ほしたら紡ぐんだ。
真っ白で美しい我が家を。
俺にとっておまんはそういう存在だ。
だけん「田舎でも何でも廣子さんにはうちに来てもらってすてきな我が家を一緒に作るんです」って俺説得する。
分かった。
じゃあ相談に乗ってもらえる人がいるかもしれない。
本当か?ちょうどこの辺りに…。
山田さん!親戚の山田さん!え〜山田?私の登場か。
誰だ誰だ?こんな夜中に人の名前を大きな声で呼んで。
山田さんおれ実はこの人と結婚するこんになりました。
えっ?それはおめでとうって何の話?突然すいません。
あっでも廣子さんのお父さんに結婚を反対されてるので俺が今から夜のうちに説得しに行こうと思ってるんです。
何何?え〜お前は廣子と結婚したい。
だけど廣子のお父さんに反対されている。
それをお前が説得に行こうという大切な話を聞くために降ってる雨を廣子が止めたと。
そんな事まで分かってんですか?そしてこのあと2人は歌って踊ると。
予言しないで下さい。
アハハッ。
うむうむうむ。
若い2人の結婚は応援した方がいいだろう。
よし!私に任せなさい。
うん。
貢お前は若いからまだ話に行ったってまとまるものもまとまらない。
ここら辺は全部この私が大人衆をまとめるから任せなさい!山田さん!うん。
2人のもと世話になってあげましょう。
いいんですか?うんうん。
よ〜し。
それじゃあねこの山田に任せなさい。
親戚の山田に任せなせえ〜!山田屋!
(拍手)よし。
じゃあちょっといろんな準備するからね。
またね。
バイビ〜。
2人できれいな繭みたいな家を作ろう。
うん。
いつまでも一緒にね。
2人で仲よく並んでニコニコ笑えてたらいいな。
ニコニコ笑えてるよ絶対。
2人でいつまでも一緒に。
(2人)健やかに長寿で。
これが本当の「すこやか長寿」でございます。
(拍手)はいありがとうございました。
どうでした?合ってましたか?合ってました。
合ってました?デートの時に雨が降ってた日があるんですか?
(笑い声)ありがとうございました。
その「すこやか笑劇場」のキャストをご紹介しましょう。
まず川口貢さんの役を演じました進藤学さんです。
ありがとうございました。
(拍手)そして廣子さんの役を演じました磯部さちよさんです。
ありがとうございました。
(拍手)そしてそして親戚の山田さん役山田邦子さんです。
ありがとうございました。
今日のこの「笑劇場」のもようは「ハートネットTV公開すこやか長寿」のホームページでも見る事ができます。
インターネットでも是非チェックして下さい。
今日は山梨県富士川町から「公開すこやか長寿」をお送りしました。
皆さんまたお会いしましょう。
さよなら。
ごきげんよう。
2016/12/01(木) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV 公開すこやか長寿「山梨県 富士川町」[字]

山梨県富士川町に暮らすご長寿が登場。養蚕の苦労や昔の結婚制度を乗り越えてきたご夫婦からお話をうかがう。番組後半は、出演ご夫婦の新婚当時のエピソードをお芝居で。

詳細情報
番組内容
山梨県富士川町に暮らすご長寿夫婦から長寿の秘けつをうかがう。今回は、かつて山梨県が全国有数の養蚕県であった頃に生まれ育ち、結婚し、養蚕を営んでいた夫婦。その苦労やその当時の結婚制度を乗り越えてきた話をうかがう。また孫から手紙と似顔絵のプレゼントが贈られる。番組後半では「すこやか笑劇場」と題し、出演ご夫婦の出会い、結婚までの話から「すこやかに生きるヒント」を笑いあり、涙ありのお芝居で繰り広げる。
出演者
【出演】山田邦子,磯部さちよ,進藤学,【司会】堀越将伸