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セリフ書き起こしアニメ 3月のライオン「第9話」 2016.12.10

「魔法の言葉覚えている虹の始まったところ」・「あの時世界の全てに一瞬で色が付いた」・「本当の声はいつだって正しい道を照らしている」・「なんだって疑っているからとても強く信じている」・「心臓が動いている事の吸って吐いてが続く事の」・「心がずっと熱い事の確かな理由を」・「雲の向こうの銀河のようにどっかで無くした切符のように」・「生まれる前の歴史のように君が持っているから」・「それだけわかっている」・「僕だけわかっている」
(電車の音)
(香子)気が重いでしょ?老いた犬の首をしめに行くようなものだものね。
(火花が散る音)
(香子)なぁんか心配なのよねぇ。
あなたってこういう時わざと負けてあげたりしちゃうんじゃないかとか思っちゃって…。
だってホラあなたって優しいから。
(ブレーキ音)
松永正一七段65歳福島県出身。
25歳でプロ棋士になる。
棋士歴40年。
最高成績B1に1期
会館で何度か姿を見かけた事がある。
小柄でしゃきしゃき歩く後姿をしていた
この風景を40年…。
「40年…」口に出してみたけれどまるで想像がつかなかった。
僕の人生の倍以上の年月この81マスの盤の上で生き死にを繰り返したひと…
あ。
(鈴の音)松永さん…。
回想
(香子)松永さんC2に降級したら引退ですって。
40年…気が遠くなる程の年月…。
今どんな気持ちなんだろう。
僕には想像もつかないけれど…
まいったな…。
はああああ。
神様もー正直帰っちゃいたいよな気持ちです。
あっでもお願いですからどーか勝たせて下さい。
パァンパァン…っとね。
ええーっっそんな気持ち!?確かに想像もつかなかったよ!?
そしておみくじ引いてるよ!?しかもものっそい動揺してるし
でもって何が書いてあったの〜!?めっちゃ落ち込んでるんですけど!?って言うか引かないでおみくじっこんな時にっっっ。
い…行こう!!早く席について落ち着いて待とうっっ
で…あのっっっ来ないんですけど!?松永さん!?ままさかほんとに帰っ…
来た!!よかった
ん?止まっ…た?動かな…い?
う…動いた…。
心理戦?これがベテランの何らかの作戦なのか…?
(記録係)時間になりました。
よろしくお願いします。
お願いします。
さあどう来るか。
40年…。
40年後の僕はどんな風に生きてるのかな…
5三銀穴熊か?堅く囲って長期戦でじっくりという事か…。
じゃあこっちは1五歩。
玉は動かさずいつでも攻めに出られる形に…
7四歩…急戦…穴熊ではないのか?読めないな作戦が…。
じゃあこっちは

1二香!?え?何??やっぱり穴熊なの?読めない…何だコレ!?行き当たりばったり…な訳無いよね?多分…かくらん…だよね?きっとなんか策があるんだよね?
「よじよじ…ふぅ…」。
よし入ったな。
じゃあ行きます!!7五歩
(松永)ぼあ゛っ!
ぼあ゛?ん?今へんな音が?
ふっ…ふしゅ〜〜。
なんて顔!?
角が…えっと…桂…。
ええ!?ちょまっっっ考えてなかったの!?7五歩対策〜!?
ホォォォコォォォ…。
後ろに誰か見えるしっっ
はわっ。
あぁぁ…。
(職員)おっと…。
で3二銀!?今度は美濃囲いに!?
(うめき声)
(うめき声)
じゃあ7七桂で…。
ええっっ出て来ちゃったよ!?いなよ!!そこ!!今動いたらクマさん危ないってばっっっ
つ…辛い…なんだかとっても辛いんですけど…
あ゛しまった。
あちゃ王手飛車じゃ。

 

 

 

 


え?確かに。
でも…そこに角を打ったら5五に角を合わされて3六桂で…まあ怪しくはなってもそれでも僕の方が優勢なんですけど…?
ししまった〜角を打たれたら〜。
チラッ…て!?え?何?誘ってるの?しゃみ?しゃみせん!?つーか演技力低っっっ!?つ…つらい。
ホント何かマジでツライんですが?こんなの初めて。
わざと負けようにもそれすらすでに難しい。
も…もうおおお終わりにしようそうしよう
心配だわぁだってホラ…あなたって優しいから。
ホントすみません。
そこまで言っていただいといてアレなんですけど僕優しさとか実は持ってないらしいです
すみません!!堪え性の無いユトリ世代で
もホントすみませんっっ
まっ…けましたっっ!
た…態度悪っっ!何だ?ソレ何だよ?棋士人生40年の重みは!?てゆーかヒトとしてどーなのソレ!?いいんですか?そんなんでっっ。
わあああん尊敬させてよ〜
もいいっっ早くっっ早く帰ろう。
「エレベーター待ち」とかで「一緒」とかヤダから階段でダダッと!!
はうあっっ!!キャー!松永さんっっっ!あの…大丈夫ですか?大丈夫なものかっ死ぬトコだったんだぞっっ。
やっぱり医者に行きましょう!!一緒に行きますからっっっ。
いっ医者!?医者は好かん!!転んだくらいで何が医者だっっ。
これだから最近の若いモンはっっ情けないっっ。
でも今死ぬところだったって!!うるさいっっゴチャゴチャ言うな!もう行けっっ行ってくれっっワシは今お前の顔は見てたく…。
おごれ…。
おごれっそばだっっ!いやうなぎだっっ!ええっ!?今「もう行け」って言いましたよね!?だからどっちですか!?特上だっっ!金持ってんだろコンチクショウ!!んまいっっこの香りっっ。
さすが天下の宮乃川さんじゃああ。
芯までアツアツのトロトロじゃあぁぁぁ。
なんじゃ?ぼうずうなぎ屋は初めてか?美味いだろう?やはり一流になる為には一流のものを食わにゃあ始まらんぞ?どうよ?ん?まぼくのおごりですけどね。
あーヤダヤダカタイなぁ。
情緒もへったくれもない。
ビールがまずくならぁ。
プンプン。
はぁ…まあの幸田が育ての親じゃな。
アレもホント優等生でただ強いだけの面白味の無いヤツじゃった。
あーそーいや娘もまた憎たらしいヤツだったな。
気が強くて鬼のようにキレイな顔をしとったが…。
じゃがアレはおっかないぞー。
大人になったらあれだ…毒婦ってヤツになるな。
お前もあんなんが同じ屋根の下にいてそ〜と〜いたぶられたんじゃないか?でもま女はみんなコワイもんだがな。
ウチのかーちゃんなんてそりゃあもう…。
おっと。
そんなにも!?
いけねっっ酒がまずくならぁ。
そうだっっすみません日本酒っ日本酒のお品書きを!!おお会津の魂があるじゃないか。
知っとるか!?会津の魂!?ワシのふるさと会津の酒じゃ!!んーいい香りじゃ。
東京のモンは福島の人間の事を「頑固だ」「真面目過ぎだ」などと言いおるが礼節を重んじ常に周囲を気遣う。
真の福島の魂を全くわかっとらん!!さかのぼれば1643年。
3代将軍徳川家光よりたった3万石の小さな藩主だったにもかかわらずその辣腕と謹厳実直さを認められ23万石という大変な引き立てをたまわり初代会津藩主となった保科正之。
このお方がいかに名君であったか!!正之は藩政のみならず4代将軍家綱の補佐役をも任され幕政においても中枢としてビシビシと政策を打ち出して行ったのじゃぞ。
江戸の人々の飲用水確保の為玉川上水の河川工事を行い火事の際隣家への類焼を防ぐため主要な大通りの幅を6間から10間に拡げ火除け地とし上野に広小路を設置。
焼け落ちた江戸城の天守閣の再建案が出た折は「天下泰平の今の世の中には必要ない。
無駄な出費は不要!!」と却下!!くぅ〜なんたる英断!!なんたる漢気!!まさに会津の誇り!!それに知っとるか!?「年金制度」。
これも大元は正之と言われとるのだ。
正之は飢饉にそなえ民衆のために米を倉に貯める社倉法を定めまた90歳以上の老人には身分を問わず無料で米を配布するという今の日本の年金制度の元を作ったとも言われておるのじゃっ。
この福祉に重きを置いた正之の清く正しく慈悲あふるる精神がいかに今日の福島県民の心根の実直さを支えておるか!!解るか!?若造!!?そして話は250年とんでいよいよ戊辰戦争へと…。
ま…まだ続くんですか?その前にちょいと会津の魂おかわりー☆んふーっっんまいっっ。
で?何話しとったっけ?あーそうそう☆ウチの孫コウスケってーんだけど…。
ちょっと待って!?戊辰戦争は!?福島県人の魂の話はどうなったの!!?
(店員)ありがとうございました−。
よーし次☆行っちゃうぞ。
酔っぱらいだ…絵に描いたような酔っぱらいだ…
え!?今もう一軒って言いました!?僕もう帰りますよ!?もうお金無いしっっ。
馬鹿もんっっ勝ったヤツが「先に帰る」とは何事だっっ。
次はワシのおごりだっっ。
いーとこ連れてってやるっ。
ふふ〜ん。
はぁ…。
うおっ…。
あぶなっ。
ホラしっかり足元見て下さいっっ。
おおスマンスマン。
どーもこの頃酒が足に来てな。
細い腕…
40年駒だけをつかんで生きてきた腕…
回想
(香子)松永さんついに引退するらしいわよ。
勝てる気がせんかった。
え?ほんの髪の毛一筋も勝てる気がせんかった。
会館につくまでは「どうやってカッコ良く負けるか」ばっかり考えていた。
お前はワシを知らんかったろうがワシはお前の事よく知っとった。
なにせ史上たった五人目の中学生プロだ。
40年盤にしがみついてもなんの記録も残せんかったワシにはただただ悔しく眩しい存在だった。
ワシにはお前がワシの将棋人生に幕を引きに来た死神のようにしか思えんかった。
ただただ恐ろしくまたそう思うおのれが情けなかった。
しかしあの対局室で正座するお前を見た瞬間思った。
何と若く美しい死神なのであろうかと。
お願いします。
幕を引く相手としてはこれ以上の者は無いと思った。
せめて正々堂々戦って散ろうと…。
なのにそれなのにワシの中身が暴れ出したんじゃ。
最後に用意された花道の上を泥まみれでみっともなくあがき回りながらもどうしようも無く込み上げて来たのは「負けたくない」「負けたくない」「それでもワシは負けたくない」という狂おしいばかりの気持ちじゃった。
松永さん…。
将棋好きですか…。
知らん。
知るもんか…。
勝った時は叫び出す程嬉しくて負ければ内臓を泥靴で踏みにじられるように苦しくて世界中に「生きる価値無し」と言われたような気持ちにさいなまれた…。
なのにっ…それなのに辞められなかった。
この気持ちをそんなっ言葉なんぞで言い表せるものかっっっ。
もしもし?零?今どこ?へこんでいると思ったから慰めてあげようかと思って…。
聞いたわ…今日勝ったんでしょ?仕方ないわよ勝負ですもの。
あなたのせいじゃないわ。
だから。
辞めないよ松永さん。
続けるって。
将棋。
何それ…どーゆーコト?零零?さぁ行きますよ。
おうっ。
立ってしっかり。
うむっ。
なぁお前からも女房と娘説得してくれんか?引退をしないと決めた事…。
皆さん心配してるんですね…。
棋士は体力がいりますものね。
辞めたくないんじゃ。
辞めたらワシは…家で威張れなくなってしまうっっ。
今まで「将棋の為だ」と言って家では一切何もして来んかった。
これで辞めたら家族からどんな仕返しがあるか解ったもんじゃない。
おいコラッそんな理由でかよ!!?
考えただけでも身が凍るわっっ。
さあっっこれからは家事は分担よっっ。
仕込みがいがあるわあああ。
おとーさぁーんコーちゃんお風呂に入れて〜。
おそろし〜皿洗ったり孫洗ったりさせられる〜。
洗おうよそこは洗っとこうよ引退しなくてもっ!い〜や〜じゃ〜!「いやじゃ」じゃなくて!!家族は助け合うものなんです!!何ならボク教えましょうか!?家事。
いやじゃいやじゃいやじゃ!何と言われようとも絶対にいやじゃーーー!・「その声は流れ星のように」・「次々に耳に飛び込んでは光って」・「魚のように集まりだして」・「冷たかった胸に陽だまりが出来た」・「普通の触れ方を知らないから」・「戸惑っていたら触れてくれた手に」・「どれだけ夜をくぐり抜けても」・「ずっと冷めないままの熱が脈を打つ」・「君がいるそれだけで」・「命の全部が輝く」・「凍りついた心に」・「その鼓動が響き火を灯す」・「いくつもなくなったあとに」・「強く残ったひとつ残った」・「離れないいつでも側に」・「僕の中に一番近くに」
(香子)「3月のライオン」次回を見ないとか何それありえない。
2016/12/10(土) 23:15〜23:40
NHK総合1・神戸
アニメ 3月のライオン「第9話」[字]

17歳のプロ棋士・桐山零。幼い頃に事故で家族を失い、周囲にもなじめず孤独に生きていた。ある日あかり・ひなた・モモという3姉妹と出会い、零は少しずつ変わり始める…

詳細情報
番組内容
棋士歴40年、65歳の現役棋士・松永正一との対局の日。自分の人生の倍以上の年月を戦ってきた松永の覚悟を知った零はその重みを感じ、気を引き締める。しかし始まった対局では、行き当たりばったりとしか思えない将棋を指す松永に、いたたまれなくなってしまう零。対局を終えた零は行きがかり上、松永と食事に行くことになるのだが…
出演者
【声】河西健吾,井上麻里奈
原作・脚本
【原作】羽海野チカ,【脚本】東冨耶子,木澤行人
監督・演出
【監督】新房昭之