（野口）クックックッ…ちびまる子ちゃんの始まり始まり。
（まる子）《ハア〜幸せ》
（すみれ）《まる子まる子》《まる子はここだよ。
お母さんも一緒に寝転がろう》
（すみれ）まる子！わっ！？何だ夢か…そりゃそうか。
ほらさっさと起きて。
早く朝ご飯食べてちょうだい片付かないんだから。
もうたまの日曜日だよいいじゃん。
いくら日曜ったってもう１０時すぎだよ。
ぼやぼやしてたらお昼になっちゃうでしょ。
大丈夫大丈夫。
お昼どころか夜まで寝たってまる子平気だよ。
いい若い者が何言ってるの。
若いからだよ。
はあ？だっておじいちゃん言ってたもん年取ったら長く寝てられなくなったって。
まる子は長〜く寝てられるよ。
ヤングでしょ。
寝てばかりのヤングもいかがなものか
それにね気が付いたんだ。
何を？幸せってさ自分のすぐそばにあるんだよね。
はあ？まる子の幸せそれは…。
この布団の中にあったんだよ。
まる子のこのぬくぬくほかほかの楽園を奪わないで。
あらそう。
分かったわ。
ず〜っと寝てなさい。
いいの？どうぞどうぞ。
やった〜！しめしめ…。
でも残念ねこれじゃクリスマスにサンタさん来てくれないかもね。
えっ！？どうして？だってサンタさんは良い子の所に来るんだよこんなぐうたらな子の所に来るかしら？それにお年玉だってね〜。
えっ！？まる子がいい子だったら今度のお正月お母さんちょっと奮発しようかなって思ってたんだけど。
ホッホント？やっぱりこれじゃそういうわけにもね。
じゃあごゆっくり。
ちょっとお母さん！あ〜分かった起きるよ起きますよ！フッ。
さすがお母さんである
お母さんってのは何であんなに子供を起こしたがるのかね。
どうせどっこも連れてってくれないし暇なんだから寝てたっていいじゃん。
（さきこ）あんたもあんたよ。
怒られるの分かってるんだからさっさと起きればいいのに。
へえ〜。
うん？今日あたしポニーテールがラッキーなんだって。
ほらここ占いの本。
占い？毎日の占いが載ってるの。
結構当たるって今うちのクラスの女子にはやってるんだよ。
あたしも買ってみたんだ。
へえ〜。
今日私は「ラッキーアイテムはポニーテール」「楽しい誘いがあるかも」って。
ヘッ。
そんなうまくいくかね。
・
（さきこ・まる子）ん？いいな〜映画。
よし子さんペアの招待券もらったんだって。
よかったわね。
くぅ〜。
よし子さんってばもう一枚あたしの分ももらってほしかったね。
何言ってんのずうずうしい。
フフッ。
当たった。
いってきま〜す。
いってらっしゃい。
ふ〜ん。
そんなに当たるとなりゃこりゃあたしも気になるね。
え〜っとあたしは…。
あっあった！え〜っと「今日のあなた朝はちょっとさえないかも」いきなり当たってるじゃん。
ん？「でもその後にはすてきな出会いがあるかも」「ラッキースポットは公園」えっすてきな出会い？公園？・
（男性）《お嬢さん》《えっ？》《落としましたよ》《あら〜》《ありがとう》《アハハハアハハハ…》《アハハハハ…》何てね。
清水の公園でそんな出会いはない
まあ清水だからね。
そんなカッコイイお兄さんと出会うのは無理かもしれないけどまる子にお小遣いをくれる人には出会うとかでも〜。
ウッシッシッいいんだけどね。
もっといない
とにかくこの家にいたって出会いなんてないもん。
出掛けるしかないよ。
ん？まだ書いてある。
えっと「あなたの今日のラッキーアイテムは」はあ？赤いマフラー？うん。
今日のあたしのラッキーアイテムなんだって。
貸して。
赤いマフラーなんてないわよ。
ええ〜っ！？紫のマフラーならあるからそれにしなさい。
紫は関係ないんだよ！赤！赤なの！紫のマフラーしかないもの。
いいでしょマフラーはマフラーなんだから。
そういう雑なもんじゃないんだよラッキーアイテムっていうのは。
面倒ねないものはないの。
え〜っ。
（友蔵）赤いマフラーじゃな。
（すみれ）おじいちゃん。
まさかおじいちゃん持ってる？そんなわけないか。
ヘイヘーイ！年寄りを甘く見るでないぞまる子。
えっ持ってるの？赤いマフラー。
カモーン！おいで。
やった〜！ほれ！こっこれ手拭い…。
この前慰安旅行で色と柄が気に入って買ったんじゃ。
首に巻けばじゅうぶんマフラーの代わりになるぞ。
ほれ。
あ…。
ハハッ。
おおっ！似合う似合う。
やっぱり日本人はおかめとひょっとこじゃな。
いやあたしおかめとひょっとこが欲しかったわけじゃ。
ラッキーアイテムがどんどんずれている
これ実は人気商品らしくてのう。
えっこれが？浜崎さんたちも買っておったよ。
老人会のみんなに飛ぶように売れておったわ。
はまじのおじいちゃんたちから人気があっても…。
それにしても本当にまる子はおかめとひょっとこが似合うのう。
うらやましいくらいじゃ。
アハハハ…。
うらやましがられてもうれしくない
いいよいいよ。
気を取り直して公園行こう。
だってあたしには出会いが待っているんだから！もしかしたらあの曲がり角から…。
《あっ》《あっごめんなさい》《ううん僕の方こそごめん》《おかめとひょっとこ似合ってるよ》《ありがとう》《僕と公園へ行きませんか？》《喜んで》《アハハハアハハハハ》ハア〜なんちゃってなんちゃって。
あれ？
（みぎわ）あらさくらさん。
みぎわさん。
うっ。
（前田）あっ。
（冬田）あら。
（前田）偶然だね。
《何…この顔ぶれ》ハッハハハ…。
冬田さん前田さん。
どうしたの？みんな。
占いの本に「今日は白い靴がラッキー」って書いてあったから。
履いて出掛けてみようかなってウフフ…。
冬田さんそれもしかしてあの占いの雑誌？あたしも買ったよ。
（冬田）前田さんも？うん！あたしは今日「ベンチ」がラッキーなんだって。
ベンチ？だからベンチのある所に行こうと思ってさ。
いいポエムが書けそうな気がするんだ。
そうなの。
（みぎわ）まあ２人も？あたしもその本見てきたのよ。
（冬田）みぎわさんも？ええ。
あたしは「散歩」がラッキーなんですって。
じゃあもしかしてさくらさんも？えっ！？う…うん。
まあ…。
やっぱり。
（冬田）分かった。
ラッキーアイテムおかめとひょっとこね。
ああそれで。
違う違うんだよこれは。
あら違うの？あ…あたしのラッキーは…。
公園。
えっ？じゃあラッキーアイテムでもないのに…。
おかめとひょっとこを？さくらさんのファッションセンスってなかなか個性的ね。
ウフッ。
ハハハ…。
（みぎわ）ねえさくらさん。
公園がラッキーなら一緒にお散歩行きましょう。
えっ？私も白い靴で一緒に行くわ。
ええっ！？あたしも公園のベンチに行こうと思ってたんだ。
え〜っ！？仲間が増えてうれしいわね。
楽しくなってきたわ。
（前田）ホント。
（みぎわ・冬田）ウフフフ…。
（前田）フフフ…。
《どうしよう…このメンバーで公園に行く羽目になるなんて》《とほほ…》
占いが吉と出るか凶と出るか後半へ続く
ううっ…。
冬って…。
うう〜寒いよね。
そうじゃなくて。
乙女の季節だと思わな〜い？えっ乙女の季節？ほら。
北風の音が切ないメロディーに聞こえるじゃない。
そうかなあ？分かる。
風の音木漏れ日と影…ポエムを書きたくなってくるよ。
それで冷たい手を王子さまに温めてもらえたら…。
（みぎわ）ヘヘヘヘヘヘ…。
（みぎわ・冬田）ロマンチック〜！
（前田）分かる分かる〜！この３人にかかっちゃ一年中乙女の季節だね。
（みぎわ）やっぱり公園ってロマンチックよねえ。
（冬田）ホントねえ。
フフフ…。
・・
（ギターの演奏）あっ？あら。
（前田）上手だね。
誰が弾いてるのかしら？
（みぎわ）私には分かるわ。
こんな演奏をする人はすてきな人に決まってるわ。
・
（ギターの演奏）《やあ》フフッ行ってみましょう。
（冬田）ええ。
ポエムが浮かんできそうだよ。
ああちょっと〜！・
（ギターの演奏）
（富士男）・「シャランラランラオー！柿絵」・「シャランラランララ〜柿絵〜」・「マイスイートベイビー俺は毎日お前との愛を占う」・「アイラブユー柿絵柿絵シャララ〜」
（柿絵）・「シャララ〜」まさか野口さんのお兄さんだったなんて。
・
（ギターの演奏）・「シャランラランラ…」あれ？うっ…ああもう行きますから。
ねっ。
すてき。
（冬田）感動したわ〜。
ロマンチックね。
えっええ〜！？フフンいいセンスしてるぜお前たち。
ん〜。
あっあの。
（富士男）あっ？どうやったらそんなすてきな詞が書けるんですか？あたしもいいポエムが書きたいんです。
教えてください。
（富士男）あ…。
（前田）お願いします！
（富士男）ええっ…。
《すごいよ前田さん野口さんのお兄さんが押されてるよ》オッホン！愛だな。
（前田）愛？ああ俺の愛は全て柿絵への愛。
自然に言葉が湧いてくるのさ。
キャア〜富士男〜。
（富士男）そうさ柿絵〜。
お前のためならいくらでも俺は愛を歌うぜ。
富士男〜。
（富士男）柿絵〜。
（冬田・みぎわ）すてきね〜。
ええ〜っ！？私も花輪君に言われてみたい。
（冬田）私も大野君に言われたい。
すてき…。
ああ書きたい！ポエムを今すぐ書きたくてうずうずしてきた。
書こう…私も書こう！俺の才能が一人の少女を目覚めさせたな。
富士男さすが。
ハハ…ハハハハハ…。
・
（ギターの演奏）・「柿絵それは空」
（柿絵）・「空〜」・「柿絵それは海」
（柿絵）・「海〜」・「柿絵それはこの世の全て」・「柿絵柿絵マイラブ」私は富士男マイラブよ〜。
富士男〜。
もう感動。
えっ？涙が出そう。
ええ〜っ！？
（大野）うわっ野口の兄さんかよ。
（杉山）へえギターはうまいんだな。
大野君と杉山君も来てたの？
（大野）向こうで遊んでたんだけどさ。
歌が聞こえるから来てみたんだ。
すごいわ〜。
（杉山・大野）はあ？当たった〜。
（大野）はあ？ありがとう白い靴大野君に会わせてくれて。
ファンのみんなー！あの別にファンってわけじゃ…。
サンキューサンキューエブリバディ。
柿絵の次にみんなを愛してるぜ。
またどこかで会おうシーユー。
じゃあね。
行こう富士男。
（富士男）ああ。
（柿絵）もうファンが多くてやけちゃう柿絵。
どんなにファンが多くても俺のハートは柿絵のものさ。
やれやれ…。
（大野）行くぞ！
（杉山）おう！ハア〜。
できた！ポエムが書けたよ。
読んで読んで。
（冬田）聞きたいわ。
でも…自分で読むの恥ずかしいからさくらさん読んで！えっなっ何であたし？決まってるじゃない友達でしょ？親友がポエムを書いたんだもん。
えっ！？いつから親友に？ひどいわ友達じゃないって言うの？わっ分かった読む。
読むよ〜。
ゴホン「落ち葉を踏むのっぽの影」「振り向く私木漏れ日に独りぼっち」「この手を温めて私だけの王子さま」「一緒に歌って北風のメロディー」「冬は冬は乙女の季節」すてきじゃない。
胸が切なくなったわ。
（前田）ありがとう。
こりゃ本物の乙女だね。
・
（富士男）わあ〜っ！うん？大変だ大変だ〜！野口さんのお兄さん？
（富士男）ハアッハアッハアッ…。
ない…ない〜。
どうしたんですか？鍵…。
えっ？鍵落としたんだよ。
（４人）え〜！？お前ら見なかったか？見てません。
どこだどこに落としたんだ。
（大野）何だ何だ？
（杉山）どうした？野口さんのお兄さん鍵落としたんだって。
あちゃ〜。
（杉山）それは大変だな。
しょうがねえ手伝ってやるか。
（杉山）そうだな。
鍵じゃねえ。
私たちも捜しましょう。
（前田）うん。
大野君私も一生懸命捜すわ。
（大野・杉山）おう！私頑張る〜。
アハハッ冬田さんは今日の占い大当たりだね。
あの鍵は…あの鍵は一つしかないんだ。
どうしようどうしよう俺。
あの鍵がなかったら…。
（泣き声）あっあのみんなで捜してますからそんなに泣かないでください。
（泣き声）ああもう〜。
どうぞ。
（はなをかむ音）ええっ…。
おかめとひょっとこがまさかこんなことで役に立つとは思ってもいなかったまる子であった
でもこれだけ捜しても見つからないなんて。
捜し物は何ですか？うん？野口さん？鍵〜！？
（一同）あ〜！俺の鍵！あったあったんだ。
ん〜ん〜。
ハハハハッ。
すごく喜んでるね。
歌を作って歌う人って情熱的だねえ。
どこにあった？あの人が…。
（富士男）えっ？渡し忘れたからって今うちに。
そっか〜柿絵が持ってたのかあ。
おうちの鍵見つかってよかったですね。
はあ？うちの鍵じゃねえぜ。
えっ？うちの鍵よりもっともっと大切な鍵。
柿絵との鍵付き交換日記の鍵さ。
（一同）鍵付き交換日記！？ほれ。
じゃあな。
ファンのみんなの親切忘れないぜ。
ん〜。
疲れたなあ。
（杉山）ああ。
ハハハハ…。
私の占い赤いマフラーも公園もすてきな出会いも大外れだったよ。
・
（たまえ）まるちゃ〜ん。
うん？
（たまえ）まるちゃ〜ん。
えっ…。
まるちゃ〜ん。
たまちゃん…たまちゃ〜ん！うれしいよ。
あたしゃ今たまちゃんに会えてうれしいよ。
まっまるちゃん？
（穂波）こんなにたまえと会えて喜ぶまるちゃん。
い…いいぞ〜。
たまちゃんが来てくれて今心が洗われた気分だよ。
よく分かんないけど私もまるちゃんに会えてうれしいよ。
（まる子・たまえ）フフフフフ…。
日曜日にこんなにみんなと会えるなんて何だか珍しいね。
（穂波）そうだなあ。
みんな〜もう少し寄って。
じゃあ撮るよ。
みんな笑って。
はいチ…。
あっ花輪君！花輪君！花輪君！みぎわさん…。
（一同）ハハハハッ。
（穂波）じゃあ撮るよ。
せ〜の！
占いは当たるも八卦当たらぬも八卦
日曜日思いがけずみんなと公園で過ごせたのはそれはそれで楽しい出会いだったと言えよう
（穂波）《せ〜の！》
（はまじの祖父）《フォフォフォ…》
（シャッター音）《プックックックックッ…》お姉ちゃん絶対何か隠してる。
ここんとこ夕飯ぎりぎりまで帰ってこないし友達とクラブ活動みたいなのやってるって言ってたけどよし子さんは知らなかったし何か変な所に出はいりしてるんじゃ…。
次回の『ちびまる子ちゃん』は…。
（サザエ）サザエでございます。
・「お魚くわえたドラ猫」2016/12/11(日) 18:00〜18:30
関西テレビ１
ちびまる子ちゃん[字][多][デ]【公園で会いましょうの巻】
『公園で会いましょう』の巻
詳細情報
番組内容
公園に行ったら聞こえてきたステキなメロディ。なんだかいいことありそう。と思ったら強烈な出会いがまる子を待ってたよ。乙女クラブも巻き込んで、愛の嵐が吹き荒れる！誰か助けてぇ。
今回のちびまる子ちゃんは『公園で会いましょう』っていうお話だよ。お楽しみにね。
出演者
まる子： ＴＡＲＡＫＯ
お父さん： 屋良有作
お母さん： 一龍斎貞友
おじいちゃん： 島田敏
おばあちゃん： 佐々木優子
お姉ちゃん： 豊嶋真千子
ほか
スタッフ
【原作】
さくらももこ
【ＯＰ曲】
「おどるポンポコリン」
【ＥＮＤ曲】
「１００万年の幸せ！！」
【脚本】
池野みのり
【絵コンテ・演出】
岡英和
【作画監督】
荻野紀子
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