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セリフ書き起こし 科捜研の女 #8 2016.12.15

 

 

(榊マリコ)
京都市内で宅配便で爆弾が送りつけられる事件が立て続けに2件起きた
爆弾には数字が書かれた謎のカードが添えられ宅配便業者を装った謎の配達員が捜査線上に浮かぶ中3件目の爆発でついに死者が出てしまう
何か?
(柿沢一樹)いえ…。
事件の背景に10年前爆発物処理班で起きた事故が関わっている可能性が浮上し一見無関係に思えた被害者同士にもつながりが見つかる一方相馬くんは…

 

 

 

 


(相馬涼)これは俺にとって最後の事件だからな…。
必死にカードの数字の暗号を解き…
(相馬)これで犯人に先回り出来ますよ!
(日野和正)爆弾があと3個もあるっていうのか?
ついに4番目の爆弾の場所を突き止めたのだが…
柿沢さん!
(柿沢)伏せろーっ!!
(爆発音)えっ…?
(宇佐見裕也)爆発物は処理班のほうへ運ばれました。
爆弾は4件の中で最も小規模でした。
(蒲原勇樹)そのおかげで怪我人も出ずに済んだわけですか。
(土門薫)だとしてもむちゃが過ぎるぞ。
土門さんこれを見て。
え…?亜美ちゃん録画した映像を。
(涌田亜美)はい。
(亜美)爆発の直前の映像です。
過去の配達員の映像と比較して。
(亜美)はい。
芳賀理菜さんと芝木寅彦さんの現場に現れた配達員とは一致しなかったわ。
やっぱり…。
(蒲原)ここに爆弾を運んだのは正真正銘本物の宅配便の配達員でした。
名前は漆原育郎37歳。
勤続15年のベテランです。
(相馬)マリコさん!これ…!タイマーの破片じゃないですか?
(宇佐見)という事は本物の宅配便の配達員に時限式の爆弾を爆発時刻を狙って配達させた事になりますね。
つまり狙われたのは…。
漆原という配達員本人…。

(藤倉甚一)まさかお手柄だとでも思ってるんじゃないだろうな。
たとえ本当に爆弾の場所が予見出来たとしても科捜研なら一課に報告するのが責務であり勝手に爆発物処理班まで巻き込んで臨場するのは明らかな逸脱行為だ。
誠に申し訳ございません。
(佐伯志信)誰も怪我しなかったんだ。
(佐伯)そう堅い事言うな。
本部長。
最近はなんでも動画サイトにアップされるらしくてね。
下のほうに市民からのありがたいお言葉が並んどるよ君。
(亜美)「すげえ映画みたい」「刑事さんかっけえ」「京都府警やるな」。
(佐伯)ネット上等結果オーライってやつだ。
従って許可なくして臨場した件は不問に処す!はっありがとうございます!
(相馬)マリコさん俺なんていうか…。
相馬くんが解読した法則が正しかったとすれば次こそ先回りして犯行を止める事が出来るはずよ。
えっ…?「科学で人を救いたい」そう言ってたでしょ?だけど俺は…。
あっ…!何かしこまってるの?事件はまだ終わってないのよ。
急いで戻りましょう。
これで狙われたのは4人目。
(日野)元大臣の娘採石会社の経営者京都府警OBで公益法人の理事。
でもって宅配便の配達員…?
(相馬)でもつながりは見えてきてるんですよね?ええ。
今回の事件の背景に10年前爆発物処理班の徳武警部補が事故死した件が関わっているとしたら…。
事故の現場の採石場を管理していたのは館山荘司さんの会社。
さらに亡くなった芝木寅彦さんは当時京都府警の警備部長で爆発物処理班の出身だった。
なおかつその芝木さんが後援会の会長を務めるのが芳賀和香子議員最初の被害者の母親です。
最初の3件の被害者にはつながりがあったんだ…。
なのにどうして4件目は宅配便の配達員…?
(宇佐見)今回のC−4爆薬の量ですが4件で一番少ない37.5グラムでした。
その結果ある法則が見つかりました。
カードの数字が1増えるごとに爆薬の量が2倍になる仕組みです。
つまり数字が大きいほど爆薬が増えて殺傷能力が高くなるという事…。
待ってください。
今回の現場で見つかったカードはこれ。
(日野)5って事は芝木さんが亡くなった時の…さらに倍!?相馬くん場所は?魔方陣の三角形バージョンどおりならここが5北区の住宅街あたり。
で最後の数字が6です。
(亜美)下京区の繁華街です。
もしそんな場所で1200グラムの爆薬が使われたら…。
あと2回の爆弾は何があっても阻止しないと!おい蒲原。
ここ聞いてこい。
はい。
(亜美)5の場所周辺の防犯カメラ映像届きました。
手分けして調べましょう。
モモンガ便いました!
(亜美)歩容認証を…。
(亜美)犯人の配達員と一致しました!現れたわね。
あの防犯カメラに40分前に映っていたそうです。
犯人がここを選んだのには意味がある。
でも一体誰を狙うつもりなんでしょう?おい。
(蒲原)「京都北市民会館」…今日の13時からだ。
京都北市民会館はこの道を行ったところです。
まさか犯人は講演会場に爆弾を仕掛けたのかも…。
いや犯人は反対方向の向こうに爆弾を運んでいた。
会場に向かう芳賀議員を途中で狙うつもりなのかもしれない。
議員なら車を使うはずです。
市民会館に行くには国道からこの道を通るしかありません。
待ち伏せには最適な一本道って事か。
行こう。
国道から来た車はここで曲がります。
曲がり角なら速度を落とす。
狙うとしたらここか。
おい。
おい爆発物処理班に出動要請!はい。
こちら蒲原爆発物発見。
大至急処理班を!場所は北区紫倉町。
周辺住人の退避も!遠隔操作か…!土門さん公用車です!蒲原!犯人はあの屋上だ!行け!止まれ!おい!止まれ止まれ!
(舌打ち)止まれ警察だ!危険だ!下がれ下がれ!
(芳賀和香子)なんなの!?この先で爆発物が…!
(爆発音)クソッ…。

(蒲原)最初がお嬢さんの理菜さんそして今度は…。
5人には共通する何かがある。
恐らく10年前に起きた京都府警爆発物処理班での死亡事故に関わる何かが…。
なんの事だか私にはさっぱり…。
(蒲原)車が通る瞬間に爆発していればガソリンに引火して車ごと吹き飛んでいた…!犯人は確実にあなたの命を狙っていたんですよ!申し訳ありませんがお引き取りを。
(芳賀理菜)お母さんもう隠すのはやめて!理菜…!お母さんが話さないんだったら私が話す。
(蒲原)君も何か知ってるんだね。
10年前当時住んでいた山科の家に…。
(チャイム)
(漆原育郎)どうも。
はいお願いします。
はいハンコ。
えらいねお嬢ちゃん。
あっかわいい帽子だね。
魔女さんかい?はいありがとうございました。

(理菜の声)爆弾だという事は10歳の私でもわかりました。
(徳武彰彦)信管は外されていて爆発の恐れはありません。
(芝木寅彦)目的は脅迫でしょう。
中にこんなものが…。
(和香子)なんなの?これ…!
(蒲原)爆弾を使った脅迫事件ですか…。
(ため息)当時私の資金管理団体に市民グループの代表と名乗る方から献金の申し出がありました。
ひょっとしてひも付きの献金だった?もっとたちの悪い相手です。
(和香子)自分は過激派の活動家それも血の旅団の最後のメンバーだと言ってきたんです。
血の旅団って爆弾テロを何度も起こしてる…?相手の正体に気づいてどうされたんですか?
(和香子)すぐに返金の手続きを…。
ですがその人物は頑なに拒否をしてその対応に苦慮している矢先あの脅迫状が…。
献金を帳消しにする見返りに5000万円の金を採石場に持ってこいと…。
ひょっとしてそこに爆弾が?脅迫自体が罠で犯人の真の目的は私を殺害する事だったんです…。
母はその前の年3件の死刑執行命令書にサインをしていてそのうちの一人が血の旅団の幹部だったんです。
つまり死刑になった幹部の復讐をするためにあなたを殺害する…それが本当の狙いだったんですね。
私は事件の速やかな解決を当時警備部長だった芝木さんにお願いしました。
わかってます。
私の優秀な部下を内密に動かしましょう。
それで徳武警部補がその任に当たったわけですね。
10年前の徳武班長の死は事故じゃなかった?法務大臣だった芳賀和香子に対する暗殺未遂に爆弾が使われその処理のために出動したんです。
出動ってそんな記録はどこにも…。
(蒲原)芝木警備部長は事件を一切公にしないために全てを極秘裏に行ったようです。
現場の採石場には徳武警部補と部下1名がひそかに派遣されて…。
(徳武)あったぞ…やはり爆弾だ。
(徳武)ただ今より解体処理に入る。
はい。
分離完了。
ただ今より冷凍処理に入る。
はい。
(タイマー音)
(蒲原)冷凍処理を施して爆弾を回収しようとした時…。
(徳武)よし搬出の準備をしろ。
はい。
(アラーム音)
(徳武)なんだ?
(爆発音)
(柿沢の声)徳武班長の葬儀今でも鮮明に覚えています。
処理班全員参加しないように厳命されていました。
ですが自分はそれを無視して…。
あんな寂しい葬式で徳武班長を送らなければならなかったと思うと悔しくて。
これで…ようやく全てつながったわ。
一連の被害者がなぜ狙われたのかそれと同時にカードの数字の意味もわかったわ。
まずは1。
広場で狙われた配達員漆原育郎さんは10年前爆弾を芳賀和香子大臣の自宅に届け府警から聴取も受けていたのに…。
漆原さん。
はい。
この件については内密にしといたほうがええと思うよ。
関わりになる事を恐れて事件に関して口をつぐんでいたの。
で次の2が芳賀大臣の娘の理菜さん…。
彼女も事件の当事者だったのに母親をかばって10年間沈黙を貫いていた。
3の館山荘司さんは採石会社の経営者ですよね。
ええ。
10年前自分が管理していた採石場で爆発事件が起きたにもかかわらず芝木警備部長から口止め料をもらい演習に貸したと嘘の供述をした。
で当時警備部長だった芝木寅彦さんが4。
警備部長という立場にもかかわらず爆発事件を演習中の事故だとねつ造した張本人。
そしてそれを依頼したのが芳賀和香子元法務大臣で5。
なんかだんだん罪が重くなってる気が…。
ひょっとしてそれが数字の意味?場所を示していただけじゃなかったんですね。
恐らくこの数字は被害者の人たちが関わった罪の重さを表しているんだと思う。
だから数字が増えるに従って爆薬の量も増えたんですね。
そして最後がこれ。
今回の現場からも発見されたわ。
(日野)やっぱり6があるんだ…。
しかもこれまでで最大規模の爆弾。
最後の爆弾が使われる前になんとしても犯人を見つけ出さないと!屋上から犯人と思われる人物の下足痕が出たよ。
サイズは26センチ。
スニーカー自体は量販品で入手ルートは絞れなかった。
屋上近くの防犯カメラにも映ってました。
(亜美)歩容認証は前の3件と一致しましたが顔は映っていませんでした。
(相馬)用心深い犯人だな。
一体何者なんだ?事件が仮に10年前徳武警部補が亡くなった事を恨んでの犯行だとすれば処理班の関係者の可能性が高い。
(相馬)あのさ…まだ柿沢先輩の事を疑ってるの?いやまあまあ…。
マリコくんあの…血痕が見つかったって?はい。
基盤のふちがトゲ状になっていてかすかですが血液が。
はめ込む時に引っかいたんなら間違いなく犯人の…。
鑑定した結果DNA型は前歴者と一致しなかったわ。
待ってください。
確か爆発物処理班員は不測の事態に備えてDNA型を登録しているはずです。
過去に在籍した班員も含めてデータと照合して。
ラジャー!一致する人物が見つかりました。
「箕輪宏成」10年前に退職してるわ。
(蒲原)あれ?待ってください…。
(蒲原)あった!箕輪巡査部長。
チームのサブリーダーで徳武警部補の右腕だった男です。
じゃあこの男が犯人?
(相馬)サブリーダーなら事件のせいで亡くなった徳武警部補の代わりに復讐しようとしてるのかも。
この箕輪という男が犯人なら数字の6が示す…この繁華街に爆弾を仕掛けるため必ず現れるはず。
署に連絡!はい。
土門さん。
駄目です。
目撃情報も出ません。
箕輪は元爆発物処理班員だ。
警察の捜査方法も熟知してるならそう簡単には尻尾は出さないはずだ。

(ノック)
(解錠音)
(日野)箕輪元巡査部長の退職後の足取りがわかったよ。
(宇佐見)現在は京都中央刑務所で刑務官として勤務。
この箕輪という元爆発物処理班員が犯人だとしてどうして10年経った今連続爆破を始めたのかしら?今まで箕輪が狙ったターゲットはこの5人。
(亜美)なんか肝心な人間が抜けている気がします。
(指を鳴らす音)そう一連の犯行が仮に亡くなった徳武警部補のための復讐でありその時犯した罪の重さの順番でターゲットが選ばれているとしたら…。
一番罪が重い爆弾を使って芳賀大臣を殺害しようとした血の旅団の最後のメンバーが抜けてます。
(日野)それが…6番目だっていうの?箕輪が府警を退職後刑務官になった事に理由があるとしたら…。
爆弾を作った真犯人を見つけるため…。
10年前の事件のあと爆弾関連の容疑で逮捕された被疑者を探して。
(相馬)出ました!尾野崎慎也。
平成18年11月に爆発物取締法違反で逮捕。
起訴されて裁判で有罪判決も出てます。
懲役10年。
(日野)爆弾で大臣を殺そうとした男を野に放しておくわけにはいかんから芝木警備部長が別件で公安辺りに逮捕させたってところかな。
(亜美)でも先月刑期満了で出所してますけど。
(相馬)服役してたのは箕輪がいた京都中央刑務所。
同じ刑務所ならこの2人が会っていてもおかしくありませんよね。
仮に尾野崎慎也が血の旅団の最後のメンバーで10年前の事件の真相を箕輪に漏らしたとしたら…。
(相馬)徳武警部補が亡くなった爆弾がどうして作られたのかや事件を隠蔽したのが芝木警備部長や芳賀議員だった事も箕輪は知る事が出来ます。
それで6人のターゲットを選んで計画を練り尾野崎が出所するのを待って計画を実行に移した。
(亜美)待ってください。
情報を漏らしたその尾野崎って人もこの箕輪の復讐の対象だったんじゃ…。
2人に面識があったとすれば箕輪は出所した尾野崎を爆弾を仕掛けた場所に呼び出す事も可能なはず。
(携帯電話の着信音)顔認証でヒットしました!土門さん!尾野崎慎也の居場所がわかったわ。
尾野崎慎也だな?
(尾野崎慎也)サツ官に用なんかねえよ。
俺が何したっていうんだ。
何かしようとしてるのは箕輪のほうだ。
奴から連絡は?いや別に…。
おい…何するんだよ!土門さんこれ。
「ハイアライトホテルで待て」…。
爆弾はそこだ!
(柿沢)爆発物確認!冷凍処理を開始する。
はい。
(タイマー音)
(蒲原)箕輪宏成!起爆装置から手を離せ!
(箕輪宏成)どうしてここが…!?無線での起爆が可能なのは半径500メートル以内。
その範囲内であのホテルを監視出来るポイントを全て当たった。
元爆発物処理班のお前がなぜこんな事を!?
(箕輪)なぜ…?徳武班長の無念を晴らすためにだ。
決まってるだろう!班長はな…班長は誰よりも勇敢な処理班員だった。
なのに…。
(徳武)よし搬出の準備をしろ。
(箕輪)はい。

(アラーム音)
(徳武)なんだ?
(爆発音)班長…。
(箕輪の声)あんな卑劣なトラップにかかって俺の目の前で…。
演習なんかじゃない!れっきとした公務での殉職だ!殉職…!
(箕輪の声)本当なら2階級特進で警視と呼ばれなきゃならないのに。
なのに演習中のあり得ないミスで命を落としたまぬけな班員という汚名を着せられて…。
徳武班長!!
(箕輪の声)あの時俺は誓ったんだ。
何があっても班長の無念を晴らすとな!
(蒲原)やめろ!やめるんだ箕輪!
(箕輪)ああーっ!ああっ!箕輪最後の標的の尾野崎の身柄はすでに確保した。
お前が今それを押して命を奪うのはかつてのお前と同じ…何より徳武警部補と同じ爆発物処理班の仲間なんだぞ!箕輪!下ろせ!
(柿沢)冷凍処理完了。
直ちに府警本部に搬送する。
はい。
信管は取り外しましたがここで大丈夫なんですか?爆弾とはいえ証拠品だ。
一時的にこちらで保管する。

(蒲原)10年前の爆発事故が芳賀大臣殺害未遂事件だと知りながらどうして告発しようとしなかったんだ?事件を隠蔽したのは芝木だけじゃない。
府警本部は組織自体が腐ってる。
「それを壊さない限り告発など意味がないだろ?」「うん」しかし真実を言う機会はあったはずだ。
あの時は俺も腐った組織の一部だった…。
爆弾で粉々になるべきは班長ではなく俺のほうだったのにな…。
俺にはまだ「科学で人を救う」なんて言葉…口にする資格ありません。
えっ?あの時広場の噴水で柿沢先輩やマリコさんたちと爆弾を見つけた時ねあの時俺怖気づいて動けなかったんです。
正直逃げ出しかけてました…。
私も同じよ。
えっ?
(携帯電話の振動音)はい榊。
爆発物処理班から例のカードが届いたんだけどね…。
NEXT=7!?7ってまさか…!事件はまだ終わってなかったのかも。
(日野)ああマリコくん。
これ…。
7ってもうターゲットは終わりのはずじゃ…。
箕輪の自宅からC−4爆薬の空の木箱が見つかった。
仮にこれら全てを使ったとすれば爆薬はあと4本。
4キログラムが残っている計算になります。
まさかまたどこかに爆弾が…!あの…これなんでしょう?
(相馬)多分電池かな?今回の爆弾には使われてないタイプだけどどこかで見たような…。
でもさ仮にもし次があるとしても一体誰を狙うつもりなわけ?確かに10年前に爆弾を作った尾野崎以上のターゲットは考えられません。
待って!府警本部は組織自体が腐ってる。
それを壊さない限り…。
あの言葉が箕輪の真の目的だとしたら…。
相馬くん京都府警本部の場所は?ここですけど。
最後の数字は7!それがここ…。
次に爆弾が仕掛けられるのがここ!?最後のターゲットは府警本部そのもの。
でも容疑者の箕輪は逮捕されたはずじゃ…。
あっ…。
そう。
今も取調室で調書を受けてるわ。
まさか7番目のターゲットは箕輪自身?箕輪は10年前真相を知っていたのに公にしなかった。
(宇佐見)隠蔽に加担した自責の念があるって事ですか?逮捕されたあとで自分を殺害するためにあらかじめ府警本部に爆弾を仕掛けてたっていうのか?爆弾を探さないと!土門さんに連絡を。
柿沢先輩と爆発物処理班にも連絡してください!やっぱり7番目の爆弾があったのか!?俺が一番許せなかったのは俺自身だ。
どこに仕掛けたんだよ?答えろ!これで俺もやっと徳武班長のところに行ける。
(箕輪の笑い声)蒲原!とにかく全員退避させろ。
土門さんは?いいから早く行け!はあ…はあ…ハハハハ…。
行くぞ!はい。
君たちも早く退避して。
はい。
(相馬)駄目です。
ここじゃありません。
外部から持ち込むとしたらここかと思ったんだけど。
大体セキュリティーの高い府警本部に爆弾を仕掛ける事自体が無理なんじゃ…。
まさか…。
これって回収された6番目の爆弾?
(相馬)冷凍処理されて一時保存されてます。
恐らく箕輪は自分が逮捕される事も計算ずくだったんです。
えっ?5番目の芳賀議員を狙った爆弾が爆発前に発見された時点で俺たちが場所の法則を突き止めていた事を箕輪も気づいてたはずですよね?なのにその次も法則どおりの場所に爆弾を仕掛けて尾野崎を殺害しようとした。
ずっと気になってました。
爆薬の量に関係なく箕輪は常に同じ大きさの段ボールを使ってた。
それもかなり大きさに余裕のあるものを。
最後の最後にありったけの爆薬を取っておいたのかも。
取調室はこの真上。
でもこの爆弾はすでに冷凍処理されて信管も外されてるはずでしょ。
冷凍処理というのは爆弾を液体窒素で低温にして起電力を落として起爆装置を止める措置です。
でもこの電池はその状況下でも放電が可能なタイプです。
冷凍処理が無効で信管もダミーだとしたら…。
(アラーム音)
(徳武)なんだ?
(爆発音)10年前の爆弾も冷凍処理したにもかかわらず爆発した。
もし箕輪が尾野崎からこのトラップを聞き出して自分も同じ方法を選んでたとしたら…。
冷凍処理が逆にスイッチになるトラップ…。
(相馬)やっぱりこの爆弾は生きてます。
中で何か光ってます。
アース。

(タイマー音)時限式…。
時間がないわ。
処理班は間に合わない。
だったら私が解体を相馬くんは急いで避難を。
いえ俺がやります。
マリコさんは指示を。
わかった。
マリコさんも怖いんですよね?うん。
逃げ出したいくらい。
なのにどうして立ち向かえるんですか?それが科学の出した答えだから。
(相馬)アース。
準備オッケーです。
(タイマー音)まず信管の通電状態を確認。
はい。
(タイマー音)センサーの回路を解除。
はい。
(タイマー音)時間がないわ。
タイマー自体を切り離すしかない。
(相馬)はい。
(タイマー音)犯人がこっちの裏をかいて仕掛けたトラップを逆に読み解くのが俺たちの仕事だから。
(タイマー音)いや…。
(タイマー音)
(タイマー音)やっぱりトラップでした。
コードを切ると爆発する仕掛けです。
でもタイマーを切り離さないと解除出来ないんじゃ…。
1つだけ方法があります。
コードを切ると同時に信管を引き抜けば…。
だったら私が信管を。
(タイマー音)これで抜けるわ。
12の3でいきます。
(タイマー音)12の3!何?その格好。
だから最後の事件とか言ってたんだ。
辞めてどうするつもり?実は前にいた民間の鑑定機関からカナダの科学捜査センターに行かないかって話が来てましてね。
(日野)君みたいな男がよそで勤まるとは思わんけどな。
今でも思い出すよ。
赴任早々の事件で勝手に証拠を持ち出したり自分の毛髪を証拠に混ぜそうになったり。
まあ短い間でしたがお世話になりました。
でも私相馬さんの…空気の読めないボケにもならないボケ結構好きでした。
それ褒めてないよ。
新天地では周りに迷惑かけるなよな。
砂糖は入れすぎんなよな。
おいしいお茶が飲みたくなったらいつでも顔出してくれ。
はい。
でも僕はコーヒー党です。
おおそうだったな。
本当にいいのか?まあなんだったら休職扱いで戻ってこれるようにだって出来るんだけど。
いやまあこれ以上俺が活躍しちゃうとマリコさんとか他のみんなが俺に頼りすぎちゃってよくないでしょ。
逆でしょ。
ずっとマリコさんに頼りっぱなしだったのに。
そういうひねくれて面倒なところ。
はい?私は案外嫌いじゃなかったよ。
ありがとうございました。
見送りにいなかったのはやっぱり寂しいからか?えっ?寂しくなんかないわよ。
相馬くんは新しいスタートを切ったんだから。
出来の悪い弟子ほどかわいいって言うからな。
弟子?別に私は相馬くんの…。
普通の上司なら部下に教えられるのは仕事のやり方だけだ。
だがお前はもっと肝心な事を科捜研としての軸をあいつに教えてやる事が出来た。
違うか?そうだといいわね。
2016/12/15(木) 20:00〜20:54
ABCテレビ1
科捜研の女 #8[字]

科捜研vs連続爆破犯…衝撃のクライマックス!
エスカレートする犯行は土門をも襲い…その最終標的は京都府警へ!?爆弾解体処理に挑むことになったマリコと相馬の運命は…!?

詳細情報
◇番組内容
相馬(長田成哉)の活躍で、犯人の爆弾設置の法則が明らかになり、目標の広場へ急行した科捜研!爆発は寸前の所で食い止められなかったが、爆発の規模は予想外に小さかった。次第に事件の発端は、過去の爆弾処理演習中の事故にあることが分かり、ターゲットとみられる議員・芳賀和香子(大島さと子)から衝撃の事実を聞く!そして爆破犯の最終標的は、なんと京都府警。マリコ(沢口靖子)と相馬は決死の覚悟で爆弾解体処理に挑むが…
◇出演者
沢口靖子、内藤剛志、風間トオル、斉藤暁、長田成哉、山本ひかる、石井一彰、西田健、金田明夫
【ゲスト】渡辺大、大島さと子、松浦雅、松田賢二、加藤重樹、床尾賢一、白井滋郎、奥井隆一、上西雄大、長田莉乃朱 ほか
◇脚本
戸田山雅司
◇監督
濱龍也
◇音楽
川井憲次
◇主題歌
大黒摩季『My Will〜世界は変えられなくても〜』(Being)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】関拓也(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、藤崎絵三(テレビ朝日)、塚田英明(東映)、中尾亜由子(東映)