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セリフ書き起こし アニメ 3月のライオン「前半総集編」 2016.12.29

 

ハッハッハッハッハッ…。
はあはあっっはあっっはあっっ…。
はっっはあっはあっ…。
ああーーーっっーーっっ!!みんなオレのせいかよ!?じゃどーすりゃ良かったんだよっっ!ふざけんなよ!来んな!!こっちは全部賭けてんだよ!他には何も持てねーくらい将棋ばっかりだよ!回想

 

 

 

 


(幸田)君は将棋好きか?逃げるならっ逃げられるくらいならなんで…。
・「魔法の言葉覚えている虹の始まったところ」・「あの時世界の全てに一瞬で色が付いた」・「本当の声はいつだって正しい道を照らしている」・「なんだって疑っているからとても強く信じている」・「心臓が動いている事の吸って吐いてが続く事の」・「心がずっと熱い事の確かな理由を」・「雲の向こうの銀河のようにどっかで無くした切符のように」・「生まれる前の歴史のように君が持っているから」・「それだけわかっている」・「僕だけわかっている」
戦う理由が無いと言いながら本当は身の内に獣が棲むのを知っている。
周りのモノを喰いちぎってでも生きていく為だけに走り出す獣。
戦いが始まればどうしても生きる道へと手が伸びてしまう。
誰を不幸にしてもどんな世界が待っていても
ああ…無いな…。
強くなったな。
(記者)幸田さん残念だったな。
(記者)まさか息子にブッチぎられるとはね…。
ある意味本望ってところかなぁ。
まぁ…ホントの息子だったら…の話だがな。
桐山零…これが僕の名前。
C級1組五段17歳。
職業プロ棋士
(メールの着信音)
(クロちゃん)ニャ〜。
(モモ)あーっれいちゃん来たー☆
(あかり)おつかれさま。
ご飯できてるよー。
(ひなた)れいくん早く早くおなかすいたよーっっ。
れいちゃんアイスは?こらっっ!モモっっ!
ここは川本家。
三月町に住む三姉妹が暮らしている家だ。
長女のあかりさん次女のひなちゃん三女のモモちゃん。
和菓子屋・三日月堂の店主を務める祖父の相米二さん。
何か特別な繋がりがあるわけでもないのに彼女たちはこんな僕を家に招き入れてくれた。
あの時も…同じように
(車のクラクション)
先輩棋士に無理やり付き合わされた僕は道端に倒れ込んでいた
大丈夫?一緒の人たちは?おうちどこ?ろ…六月町…。
まあ近所だわ。
私三月町なのよ。
歩ける?あっ…。
ちょっとなぁに?あなたガリガリじゃない。
おねいちゃんってね何でも拾ってくるの。
でも…さすがに人間拾ってきた時にはびっくりしたよ。
おねいちゃーん起きたよー。
おきたーっっ。
おっ起きたね。
おみそ汁飲むかい?
初めてなのになぜか懐かしいあの古い家に…。
これがボクとあかりさんのそしてひなちゃんとモモちゃん三姉妹との出会い。
「いつでもおいで」って言ってくれたけどホントかな…。
なんだか「おいで」と言ってもらえた場所が出来ただけで…そのコトバだけで嬉しくてお腹がいっぱいでもう充分な気がした
(チャイム)
一人暮らしを始め1年遅れで高校に編入した僕は周囲に馴染めずにいた
でっかい握り飯だなぁ。
将棋のファンで担任の林田先生はそんな僕を気にかけてくれる
(林田)中学生でプロになって天才とまで呼ばれた少年もココでは普通の悩める17歳か…。
一体何を考えてるんだろうな…。
まだ来てないな。
フフフ…フフフフフフ…。
お探しのモノはコチラかな?桐山零くん。
貴様!水くさいぞ桐山ァァァァ!親友だろ!?親友!?
親友やらライバルやらを押し売りしてくる二海堂晴信をはじめ僕の周りのプロ棋士達は個性が強い人ばかりだ。
彼の名前松本一砂。
攻撃的な棋風というか攻撃しかしてこない
ちょっとー。
やめてよいっちゃんビックリすっからさぁ。
この人はスミス先輩。
大きな生物同士二人は気が合うらしい…
対局の中でそれぞれの想いが真っ直ぐ僕に向かってくる
(二海堂)始めようじゃないか。
勝ちたい…負けたくないと…。
僕はどうだろうか…?僕は変わったのだろうか…あの頃から
(幸田)子供らしくないな君。
詰ましに来やがった。
父の友達なのにそのヒトが来るとボクはなぜかそわそわ嬉しくなった
幸田遅くなってすまん。
急患が入っちまって。
おおお疲れ。
将棋は苦手だったけれど忙しい父と一緒に過ごせる大事な時間だから一生懸命がんばってた。
ボクは近所でも学校でもいじめられっこでどうしても友達が作れなかった。
なのに盤を挟んでのそのヒトの言葉はちゃんといつもボクの中に沁みてきた。
そんなヒト家族以外ではただ一人だった…
僕の日常はある日いきなり引きちぎられるように唐突に終わった。
遠足から戻ると僕の大切な父と母と小さな妹は冷たくてかたいまだらのカタマリになっていた
(親族・女)飲酒運転のトラックの巻き添えですって…。
(親族・男)三人とも即死だったらしいな。
(親族・女)息子さんはどうなるのかしら。
(親族・女)妹の貴和子さんが引き取るんじゃないの?
(親族・男)まさかあの女がそんな役買って出る訳ないだろ。
可哀そうに。
零君にはちゃんと私がいい施設を探しますからね。
そしてそのヒトはやって来た
(幸田)君は将棋好きか?
これが契約の瞬間だった。
将棋の神様と僕の醜い嘘でかためた
はい。
僕は将棋の家の子になった
将棋の家で僕を待っていたのは同じく棋士を目指すその家の本当の子供たち。
四つ上の姉の香子と同じ歳で弟の小3の歩だった
父は将棋を愛していた。
良くも悪くも全てが「将棋中心」だった。
だから彼を愛する者は強くなるしかなかった
そして最初におかしくなったのは歩だった
ボクもう将棋やめる…。
なんで!?なんで私が奨励会をやめなきゃなんないの!?零に勝てないのならこれ以上は無理だ。
わかっているだろう?香子。
(将棋関係者)結局残ったのは他人の子供だけか。
(将棋関係者)あの子桐山の子だろ。
ライバルの子をわざわざ育てて自分の子が喰われちまったってワケか…。
皮肉なもんだなぁ。
(テレビの音声)「カッコウはモズやホオジロの巣に卵を産みつけかえったヒナは元々の子供たちをタマゴのうちに全て外へ落とし巣を占領します」。
ああ…ぼくだ
(零の担任)本当に高校には行かないのかね。
はい。
将棋に集中したいんです。
プロになって頑張って少しでも成績を上げて。
一刻も早く出なければ
そして自立したいんです。
僕があの家の人たちを父さんを喰い尽くす前に…
そしてその夢は叶って現実となり…。
自分の力だけで生活する事ができればそこが「自分の居場所」になるんじゃないかと思った
(将棋関係者)おいおいどうしちゃったのさ。
しっかりしてよ未来の名人なんだからさ。
しかし二年目の今年初めて二連敗をくらった
頭ではわかっているのに動けないのは何でだ。
「勝つ理由が無い」とか言いながら負けると苦しいのは何故だ
中途半端だ僕は。
何もかも…
あ。
れいちゃん!?ひなちゃん。
れいちゃんも商店街?
れいちゃんやっぱり元気ない…。
れいちゃんはいつも静かで大人っぽいけれどでも泣き虫な所もあるから心配なの。
だから
だから…。
うちにおいでよっ。
一緒にご飯食べよ?おう川本。
やっぱりそうだ。
あの中学生で将棋のプロになった…。
はじめまして高橋勇介です。
え?僕は野球をやっていて将来はプロになれたらと思っているんです。
桐山さんはプロになってから一年遅れでまた学校に行かれてますよね。
それはどうしてですか?でもお前がもっかい学校に入って来たのって勉強がしたかったからじゃないよな。
何て伝えたらいいだろう
人生を早く決めた事は後悔していません…。
でも多分「逃げなかった」って記憶が欲しかったんだと思います。
そうか…。
えっ?自分の中にちょっとでも「逃げたり」「サボったり」した記憶があると「いや…だってオレあの時サボったし…」って思っちゃって。
上手く言えないけどそういうの失くしたかった…って事ですよね。
通じた
うん。
あのよかったらまた話そう。
えいいんすか?ヒナちゃ…川本さん通して連絡くれれば…。
久しぶりだな川本んち。
小2の時以来?桐山さんに聞きたい事あるんすけど。
はっ…ちょっと待てよ二海堂が解説って事は…
あっねぇこのビデオまた今度にしない?
(棋譜読み上げ)「先手6六金。
後手3四角成」。
(ひなたモモ)え…え゛え゛ーーーーっっっ!!!れれれれいちゃん?なんでTVに映ってんの?逃げちゃダメなのうっっ。
将棋って…部活って言ってたよね??モモちゃん重い…よ?あっそっかしまった。
やべっっ桐山さん内緒にしてたんだっけ。
(二海堂)「カッコつけんな桐山っっっ!!三段リーグの頃のお前の方がもっと慎重でひたむきだった!!『潔い』のと『投げやり』なのは似ているけど違うんだ!!もっと自分の将棋をー!自分を大切にしてくれっっ桐山っっ!」。
(相米二)いいなー☆
(高橋)さすがマブダチっすね。
「自分を大切にしろっそれができないのが“伸び悩み”の原因だっっ!!」。
くっそ知るか!!何だよその上から目線!!!れーちゃん!?おおっっボウズが怒った!!?れいちゃんのでっかい声初めて聞いた。
なんか楽しいね。
れいちゃんお願い。
私にも将棋教えてくれる?
知らなかった。
誰かに自分のいる世界の事について興味を持ってもらえる事がこんなにもお腹の辺りがフワフワする程嬉しい事だったなんて
大丈夫かな。
覚えられるかな私にも。
大丈夫☆むずかしそうに見えるけど始めるのは意外に簡単なんだよ。
さあヒナ君モモ君さぁっこの絵本を一緒に見ようっっ。
はい☆
(モモ)あっっニャーちゃんだ。
おーさまもいるよ?いろんなニャーがいるー!!!将棋っていうのはこんな風に8種類の性格の違う駒を動かして相手の「王様」を捕まえるゲームなんだ☆
二海堂…オマエ…スゲーよ。
何だろう…この気持ち…
ヒナもモモも楽しかったみたい。
冷蔵庫に絵本のコピー貼って覚えようとしてるくらいよ。
そうやって考えると将棋って不思議ねえ。
何百年も昔からあって盤と駒さえあれば今でも普通に家で楽しめてしかも一回覚えてしまえば大人も子供も全然関係なくみんな真剣に楽しめるなんてね。
それも一生!!
そうだ。
何で忘れてたんだろう。
僕は今父さんがこがれた棋士の世界に立っているんじゃないか…。
なんで…なんで忘れていられたんだろう。
こんな大事な事を…
(エレベーターのチャイム)香子さん。
まだあの男といるの?よかった。
傷残らないで済んで…。
後藤はまともじゃないから…。
あの男はダメだよ。
アンタには関係ないわ。
(時計のアラーム)ああそうそう。
松永さんC1から降級したらついに引退するらしいわよ。
あなたってこういう時わざと負けてあげたりしちゃうんじゃないかとか思っちゃって…。
ほらあなたって優しいから。
(松永)ワシにはお前がワシの将棋人生に幕を引きに来た死神のようにしか思えんかった。
せめて正々堂々戦って散ろうと…。
なのにそれなのに。
(香子)きっとホントに将棋が大好きなのねぇ…。
あなたと違って。
香子はこの対局で僕にどうして欲しかったんだろう…。
僕の気持ちなんてお構いなしに彼女は次の対局相手のこと家族のこととりとめもなく語りだす…
あっそうそう。
安井さんと言えばついに離婚決まったらしいわねぇ。
嫌だ
でもねえ娘さんが言ったんですって。
「クリスマスまではパパと一緒にいたい」って。
たまらなく嫌だ。
この
子供ってかわいそうよね。
だって親を選ぶ事はできないもの…。
べったりと張りつくような義姉の物言いが。
何より
でもそうね。
あなたは違ったっけね。
自分で親を選んだんだものね。
こんな毒をはらんだ言葉ですら
他人の家の父親をね。
聴いていたいと思う自分が
(香子)勝って帰って来たお父さんと負けて帰って来たお父さん。
なんで!?
(香子)最後のクリスマスの思い出にピッタリなのはどっちかしら?
どうして!?そんな簡単に!?手離しちゃダメだ。
大切なものをこんなたやすく。
安井さんとの対局は負けました。
夕方を前にあっけなく終わりを迎えた
ハッハッハッハッ…。
(安井)よーするに君は「オレが途中で投げた」って言いたいんだろ?あ〜あ…最後のクリスマスだったのにな…。
ハッハッハッハッハッ…。
ああーーーっっーーっっ!!
年内の対局を全て終えたあと僕はひどい熱を出して寝こみ薄暗い部屋でうずくまって12月31日今年最後の日をむかえた
(チャイム)
やめてよ
(咳)
ムリ出れないよ
(チャイム)
(モモ)れ〜い〜ちゃ〜ん…。
れーいちゃん。
モモモちゃん何で?どうし…て。
あーもうっっやっぱりカゼひいてたっっ。
え?あっっ。
はい突入!ラジャッ。
わーいれーちゃんちだー。
ひなっっまくら確保!!ガッテンだっっ☆零くん携帯とおさいふとカギだけ持って!!パジャマのままでいいわ。
上着きて!何で??どどこへ?どこってお医者さんに決まってるでしょう。
でインフルエンザだったらここで隔離&看病。
ただのカゼだったらうちへ連れていきます。
じゃお茶飲んで横になろっか。
とその前に…。
目白のおうちに電話しよう。
きっと心配してるわ。
え?いえもう独立した訳だし大丈夫かと…。
ふーん…。
独立ねー。
ケイタイをちょいと失礼。
こんなにまわりに心配させてるうちは「独立した」っていいません。
でしょ?…はい。
(呼び出し音)もしもしあの…お父さん零です。
零零なのか?大丈夫か?「電話が通じないからそっちに行こうとしてたんだ。
本当に大丈夫か?」。
電話ごしに父の声にふれた瞬間僕は自分の浅はかさを思い知った。
父の声はほんとに心配してくれてた声だった。
ぼくはバカだ。
ぐるぐるぐるぐる考えてでも結局自分の事ばっかだ
起きられる?ごはん食べてもっかい薬のも?
(テレビから流れる歌)こーなると思ったのよ…絶対。
前はもっとすごかったの。
今よりあと三人多かったからギューギューでね。
もほんと酸欠になりそうだったのよ。
三人…ああそうか…お父さんだ
何かきっと事情があるのだろう。
この家の人は誰も「父」の事を語らない
(寝息)あの…本当にたすかりました。
ありがとうございました…。
大晦日なんて大事な日に家族でもないのにあがり込んでこんなにお世話になってしまって…。
ちがうわ。
私が来て欲しかったの。
ちちょっと桐山君何であなたが泣くの?…ってヤダ私までっっ。
ここにいるとどうしてこんなに落ちつくんだろう。
この古い家が時間とみんなと全部をそして僕の事までそっと包んでまどろんでいるような気がした
そしてまた新しい1日戦いが始まる。
ほんの少しだけその時が来るのを待ち遠しく思う自分がいた
2016/12/29(木) 22:50〜23:15
NHK総合1・神戸
アニメ 3月のライオン「前半総集編」[字]

幼い頃に事故で家族を失い、孤独に生きていた17歳のプロ棋士桐山零。あかり、ひなた、モモに出会い、零を取り巻く人々と少しずつ関わりを持ち始めるまでを描いた総集編。

詳細情報
番組内容
高校生で将棋のプロ棋士・桐山零は、東京の下町で将棋だけを支えに、一人孤独に暮らしていた。そんな零は、ある日道ばたに倒れ込んでいるところをあかりに助けられる。温かく迎えてくれたあかり、ひなた、モモの3姉妹とのふれあいで、零は徐々に周囲の人々と関わりを持つようになる。将棋の世界では、ライバルの二海堂や個性豊かな棋士たちの将棋に対するまっすぐな思いを目の当たりし、将棋と出会ったころの気持ちを思い出す。
出演者
【声】河西健吾,茅野愛衣,花澤香菜,久野美咲,千葉繁,岡本信彦,井上麻里奈,大川透,櫻井孝宏,杉田智和,木村昴,細谷佳正
原作・脚本
【原作】羽海野チカ,【脚本】東冨耶子,木澤行人
監督・演出
【監督】新房昭之