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解説書き起こし 箱根駅伝スタート直前生情報&絆の物語 2017.01.02

 

93回を数える箱根駅伝
幾多のランナーの魂を今につなぐ全長217.1キロ
見る者の心を揺さぶるこのレースにはランナーを支え導いてくれた人々との絆が秘められています
仲間との約束
背中を押してくれるコーチ
兄弟で目指す夢
先輩が導く道
走る先に見える希望
箱根駅伝が紡ぐ、絆の物語
前回の箱根駅伝キャプテン神野大地をはじめ最強世代の4年生を中心に連覇を遂げた青山学院大学
その栄光の影でサポートに徹していたのが安藤悠哉、当時3年生
あの時、心に決めた強い思い
再びの箱根駅伝
その思いに寄り添う同級生エースと交わした約束とは

 

 

 

 


前々回大会
青山学院大学、初優勝という歴史を塗り替える栄光を大手町に運んだのが当時2年生の安藤悠哉だった
この時、走った2年生は2人
それが安藤とエース区間2区を任された一色恭志
入学当初からトップチームで練習していた一色は安藤にとっては追う存在
意識が上がったのは他の部員も同じ
3年生になった安藤も再び箱根を目指し練習に励んだ
しかし、メンバー落ち
優勝チームの一員でさえもエントリーから外される過酷
その安藤が最強の4年生が抜けた新チームのキャプテンに指名された
「前回の箱根メンバーにも入っていない自分が…」
迷った末に下した決断
覚悟とは裏腹にケガからのスタートとなった安藤がチームに戻って来たのは、夏
出遅れたことで、キャプテンとしての責任を感じていた安藤はがむしゃらに練習に打ち込んだ
そんな彼をそばで見守り続けた一色は…
安藤がチームにもたらした走力以上の強さ
それを見せる時がやって来た
10月の出雲駅伝
安藤にとってはフィニッシュテープを切った2年前の箱根以来の駅伝
キャプテン安藤は5区を任された
襷を渡す相手はアンカー、一色
初めて襷をつなぐ2人
実はレース前日に、ある約束をしていた
キャプテンとエースが交わした約束
アンカー、一色にトップで襷を渡したい安藤は2位で襷を受けると前を行く東海大学を猛然と追い上げる
前を行く東海大学2年生、三上の背中にピタリと付きました。
しかし、一度は追い付いた東海に引き離されて行く
この時、安藤の力になったのが、あの約束
残り数十m
猛烈なラストスパートをかけ東海を抜き去る
そのままトップでアンカー、一色の待つ中継所へ
振り絞った魂の走りは区間新記録をたたき出した
キャプテン安藤が奪い取ったトップ
一色は、その座を守り抜きフィニッシュテープを切った
走り終えた一色が真っ先に口にしたのは安藤への感謝
胴上げで最初に宙を舞ったのは安藤だった
ようやく果たせたキャプテンの責任
その姿をわがことのように喜んで涙を流した一色
ホントに一緒に走れてよかったです。
追い掛ける存在だった一色と共に今やチームの要となった安藤
出雲に続き全日本大学駅伝でも初優勝に貢献
箱根駅伝3連覇、そして学生駅伝3冠へ大きく近づいた
前回のメンバー落ちから1年
今度の箱根が、陸上人生最後のレースとなる安藤
その安藤に4年間、一緒に歩んで来た一色はどんな言葉を送るのか
この苦しい顔を覚えていてください
駒澤大学、中谷圭佑
普段は、こんな感じ
ですが…
22歳、いろいろ気にしてます
順風満帆だった陸上人生
しかし今年、大きな壁にぶつかりました
駒澤大学は78回大会からの4連覇など「平成の常勝軍団」と呼ばれて来ましたがここ8大会は優勝から遠ざかっています
現在、チームのエースは4年生の中谷
駒澤への入学は自分の弱さと向き合うため
望み通りの厳しい環境で1年生からレギュラーの座をつかみます
初めての箱根駅伝では4区で区間賞
3年生まで全ての大学駅伝に出場を果たし区間賞も4つ取りました
そんな中谷の走りを歯がゆい思いで見つめていた人がいます
コーチの藤田敦史さんです
藤田さんは強豪・駒澤の礎を築いた絶対的エース
人一倍、練習を重ねエースとなっても努力を忘れず陸上界を代表するマラソンランナーに成長しました
藤田さんが思う、中谷とは?
素質があるからこそ、もったいない
もっとやれば伸びるはず

中谷に試練が訪れます
右足のかかとを痛めるケガ
大きな故障は経験したことがありませんでした
走れない苦しい日々が続きます
ようやくチームに合流しました
チームメートとの練習は、およそ1か月ぶり
しかし…
思うように走れず、みんなについて行けません
これまで練習で遅れることなどめったになかった中谷
その時、藤田さんが歩み寄りました
カッコ悪い姿を見せても、やり切ることが大事
エースとしての情けなさを感じていた中谷の胸に藤田さんの言葉が響きました
現役時代、活躍の陰でケガに苦しんでいた藤田さん
だからこそ中谷にもがむしゃらになって今回のケガを乗り越えてほしかったのでしょう
万全の状態で迎えられず中谷は初めて大学駅伝に出られませんでした
でも、その悔しさは明日への通過点
乗り越えた先にあるもの
その道を全力で走りたい
箱根駅伝まで、およそ3週間
この日の練習
チームの中心に中谷の姿がありました
彼には、やはり先頭で引っ張る姿が似合います
悔しさも涙も心に刻みエースは走ります
最後の箱根を全てを懸けて
前回大会、東洋大学は兄・服部勇馬と弟・服部弾馬との2区から3区への兄弟リレーで全国のファンを大いに沸かせた
実はもう1組、東洋には兄弟がいた
弟は選手として
兄は給水係として
兄・信二、弟・修二の山本兄弟
箱根での襷リレーを夢見る兄弟の挑戦や、いかに
4人きょうだいの3番目が信二
末っ子が修二
長男・憲二さんの影響で2人とも陸上競技にのめり込んだ
箱根駅伝の優勝メンバーでもある憲二さんを追って、共に東洋大学へ進学
前回大会のエントリーメンバー
そこには1年生の弟・修二だけがいた
マスコミに練習を公開する取材の日
弟・修二はカメラの回る中を走り抜けていたが…
メンバー落ちした兄・信二はグラウンドの掃除
それでも信二は…
そして迎えた箱根駅伝
弟・修二は復路8区
チームの期待を担う1年生での箱根デビューだった
悔しさを糧に弟・修二との襷リレーを夢見て兄・信二が迎えた最後の夏合宿
卒業後は競技を引退すると決めている信二
弟から大きく引き離されても必死に食らいつく兄の姿を弟は…
レースを締めくくる重要なポジションアンカーを任された弟・修二
一方、兄・信二は…
実は夏合宿の後に大たい骨を疲労骨折
兄弟で襷をつなぐ夢がまた一歩、遠ざかった
それでも兄は…
きめ細かく弟をサポート
レースは間もなくアンカー勝負へ
東洋はシード権ギリギリの6位
その命運を修二に託す
後ろとの差は、わずか4秒
しかし修二は落ち着いていた
その胸には兄の言葉があった
兄の言葉を力に後続を突き放しフィニッシュ
修二はシード権を守り抜いた
12月、東洋大学で行われた箱根駅伝壮行会
そこに兄・信二の姿はなかった
長引いたケガが影響し兄弟で箱根を走る夢はかなわなかった
しかし2人には大切な思い出がある
兄から弟へ最初で最後の襷リレー
ちょっとピントのぼけたこの写真が2人の絆を物語る
箱根への夢を弟に託した兄は…
兄の思いは、しっかりと弟も受け止めていた
母校の襷を背負わず走る関東学生連合チーム
記録に残らないオープン参加でも箱根を駆け抜けたい
その切符をつかむため特別な思いで挑むランナーがいました
導く恩師の存在
4年生、これがラストチャンス
90年を越える歴史に箱根駅伝への出場はありません
現在のチームをけん引する4年生の宮岡
強豪校のように部員の寮はないため一人暮らし
栄養管理も自分で
ほぼ毎日、自炊です
明治学院を選んだ理由は?
うわさにたがわぬ熱血コーチの棚瀬亮治さん
かつては名門実業団のランナーでした
学生達との出会いは通りすがりのアドバイスがきっかけ
指導だけでなく地元の中学生を大学に招き合同練習会を開いたり
視覚障がい者の伴走を体験させたり広く走る魅力を伝えて来ました
棚瀬さんには願いがあります
棚瀬さんは学生時代、東京農業大学の箱根ランナーでした
9区を2度走った経験を持ちます
宮岡はコーチが襷を受け取った戸塚中継所を訪れていました
そして運命の日
関東学生連合チームは、この記録会で一発選考を行い選手10人を決めます
高まる緊張感
歴史を切り開き恩師からの襷をつなぎたい
箱根路を駆けるため
始まった運命のレース
計り知れない重圧の中必死にペースをつかもうとする宮岡
棚瀬さんの声が背中を押します
しかし…
全力を出し尽くしましたがチームの10番目には入れませんでした
記録会から2週間後
宮岡は連合チームの控えとして積極的に練習に参加していました
走る可能性はゼロじゃない
宮岡は必死に前を向きます
箱根路を駆ける、その瞬間のために
今度の箱根駅伝はスーパールーキー達の活躍が楽しみだ
早稲田大学にも世代最強と呼ばれるランナーが
強気な性格でチームの主力を張る1年生の新迫志希
ルーキーが見せた涙の訳
彼に変化をもたらしたのは1人の4年生だった
広島の名門、世羅高校で新迫はキャプテンを務めた
鳴り物入りで早稲田の門をたたいた
初めて着るえんじのユニホーム
新迫は各校のエースと堂々と渡り合う
最後はキャプテン平先輩も抜いてチームトップでフィニッシュ、4位入賞
東海大学のスーパールーキーズにも圧勝し駅伝シーズンへ
力を示し1年生ながら主力となった新迫だが駅伝に対しては強い気持ちを持てないでいた
迎えた10月の出雲駅伝
初めて、えんじの襷をつないだ
しかしチームは出遅れ、新迫自身も勝負の流れを変える走りができず、区間12位
対照的な活躍を見せたのは4年生、鈴木洋平
彼もまた初めての大学駅伝だったが…
なんと4区で区間新記録
鈴木は、えんじの襷をつなぐ喜びにあふれていた
2年生の春
鈴木は痛めていた右足首を手術
陸上をやめてしまおうと思った時支えてくれたのは同級生だった
足を手術して半年間ジョギングもできない時に…。
鈴木の走りに新迫は…
えんじの襷をつなぐ
新迫は長い距離を徹底的に走り込む
駅伝に目覚めた後輩を鈴木は…
4年生3人を並べた早稲田は3区鈴木へ2位で襷を渡す
すると前を行く青山学院を逆転
最後は襷を握り締め渾身のスパート
5区は新迫
トップでスタート
これが仲間とつなぐ、えんじの襷
出雲とは違う走りを見せた
しかし最終区
青山学院に逆転を許し早稲田は、あと一歩優勝に届かなかった
レース終了後
先輩達と合流すると…
ああいう感情が芽生えたのかなって思います。
こうして、えんじの絆は深まって行く
共に過ごす時間は残りわずか
新迫は鈴木に対して箱根であるたくらみを考えている
それは新迫流の感謝の表現
病と向き合うランナーがいます
幼い頃から憧れていた箱根駅伝
夢と現実のはざまで、もがき苦しんだ3年間
走ることそのものが扉を開けてくれました
陸上を始めたのは中学の時
少年の心をつかんだのは山の神・今井正人を擁する強豪でした
描いた夢は「順天堂大学に入学し箱根駅伝で区間賞を取りたい」
高校では5000mで日本人高校生ランキング3位の記録をたたき出し…
念願の順天堂大学へ
夢への階段を一つ上りました
1年生の夏合宿ではチームの先頭を引っ張りスーパールーキーとして実力を見せつけた花澤
迎える初めての箱根駅伝では1区を任されました
しかし当日
張り出された名前は別の選手
大会直前に熱を出し変更を余儀なくされたのです
花澤は大手町で1区のランナーの付き添いをすることに
自分が走るはずだったのに
この悔しさを来年に
しかし
夏、体に異変が…
原因不明の腰の痛みに襲われます
走りたくても走れない
箱根への夢は2年目もかないませんでした
エントリーからも外れてしまった前回大会
花澤は同級生、栃木の給水係になりました
この道を諦めないでほしい
友の思いを受け花澤は走りました
給水後…
必ず箱根を走る
そう決意した矢先…
長引く腰の痛みは病から来るものだと分かりました
背中や腰の炎症から背骨が固まって行く難病で重度になると走ることはおろか日常生活に支障も
告知を受けても花澤は普段通りにチームメートと接していました
どういう感じだったの?本当は。
つらかった?はい。
突き付けられた現実をすぐには受け入れられませんでした
そんな花澤に希望の光が
体を動かすことが病の進行を遅らせるというのです
陸上競技が自分を守ってくれていた
走ることこそが宿命
夢を諦めない
再び前を向いた花澤は練習を再開します
欠かせないのはストレッチ
病気の進行を遅らせる効果があるためじっくり時間をかけて行います
しかし、半年間走れなかったブランクは簡単には取り戻せません
思うように走れない
苦しんだ花澤は、ある場所へ
『絆の像』があるのは大手町
箱根駅伝のスタート地点です
果たせなかった夢の入り口
決意を新たにした花澤がいました
箱根の距離を想定したレース
花澤にとっては1年生以来の20kmでしたが…
強い気持ちで果敢に攻め続けた花澤
見事、目標の61分を切って入賞
確かな手応えと取り戻した自信
この笑顔が何よりの証しです
そして、いよいよ箱根駅伝エントリー提出日の朝を迎えました
どんなにつらくとも諦めず駆け抜けた日々
夢は目の前
今度こそ
新春の箱根路を舞台に一本の襷が幾多の物語を紡ぐ箱根駅伝
エース達の戦い
鮮やかな逆転劇
シードを巡る明と暗
学生ランナー達の熱き戦い
いよいよ始まる
徳島
おはようございます。
例年になく暖かな箱根駅伝スタート朝を迎えました。
東京・大手町、読売新聞社前です。
選手たちは6時前ぐらいから続々と集まり、ウオーミングアップを行っています。
この後、6時50分にエントリーの最終締め切りが行われます。
青山学院大学は一色恭志が花の2区にエントリー、自身初の区間賞をねらいます。
同じく4年生の安藤悠哉は控えに回っていますが、エントリー変更は適用はあるでしょうか。
青山学院大学に立ち向かう駒澤大学はエース、中谷圭佑がまだ区間エントリーされていません。
9年ぶりの総合優勝へこの後のエントリー変更でどの区間に入るのか注目です。
箱根駅伝スタートまであと1時間余りとなりました。
仲間、家族、恩師それぞれのきずなを胸にランナー達の戦いがいよいよ幕を開けます。
2017/01/02(月) 05:50〜06:45
読売テレビ1
箱根駅伝スタート直前生情報&絆の物語[字]

箱根駅伝を駆ける選手たちの心の支え。仲間、兄弟、恩師…そんな絆の物語をご紹介。そして直前に迫った大会の生情報をスタート地点からお伝えします。

詳細情報
おしらせ
第93回箱根駅伝 2017年1月2日「往路」3日「復路」あさ7時から生中継!
番組内容
箱根駅伝スタートまで2時間…直前生情報+学生ランナーたちの一歩を踏み出す力となる「絆の物語」を紹介します。青学の主将を救い上げた同級生の言葉、王座奪回を狙う東洋・兄弟ランナーの約束、早稲田の注目ルーキーを覚醒させた先輩の走り、駒澤のエースを導くコーチの教え、あるランナーが抱えて共に生きる難病の存在とは?そしてスタート地点・大手町の読売新聞社からは緊張感あふれる生リポートをまじえてお伝えします。
音楽
【箱根駅伝中継テーマ曲】
「Runner of the Spirit」久石譲