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字幕書き起こし クローズアップ現代+「宇宙から謎の信号? 地球外生命を追う」 2017.01.17

カメラが謎の物体を捉えました。
世間を騒がせるUFOそして宇宙人。
半信半疑ですよね。
でも今、世界の天文学者たちがYES!と言い始めています。
あのホーキング博士だって。
人類をしのぐ知的存在を求めいざ宇宙へ。
もうSFの話ではないのです。
山あいにこつ然と現れた大きなおわん型の施設。
なんとこれ中国で9月に完成したばかりの世界最大の電波望遠鏡です。
直径は500メートル面積はサッカーコートおよそ30個分もあります。
今、この巨大な電波望遠鏡で宇宙人が発した電波を捉えようとしています。

 

 

 


実はアメリカでもオーストラリアでも巨大な電波望遠鏡どうしを連携させて宇宙人探しが行われています。
ブレークスルー・リッスンと名付けられたこのプロジェクト。
ロシアの投資家が資金を提供し世界中の研究者に呼びかけて実現しました。
宇宙論の権威ホーキング博士をはじめ世界中の著名な科学者たちが参加を表明しています。
世界中の電波望遠鏡のデータが集まるのはここ、カリフォルニア大学バークレー校です。
指揮を執るのはアンドリュー・セミアン博士。
無数に広がる星々に望遠鏡を向けて宇宙人の活動に由来する電波を探しています。
ケプラー宇宙望遠鏡によって捉えられたはくちょう座の一角に位置する恒星。
なぜか過去に1週間だけ極端に暗くなっていたことが分かりました。
この不可解な現象宇宙人の仕業ではないかという説が出ています。
高度な文明を持つ宇宙人が光のエネルギーを効率的に利用するために巨大な建造物を造っているのではないか。
そして恒星を囲むように造られた、その建造物が光を遮っているのではないかというのです。
ちょっとした変化も見逃すまいとモニターに目を凝らします。
(竹山)これは、はくちょう座に巨大建造物がもしあるとすれば1週間ぐらい暗くなっただけで宇宙人みたいな知的生命体があれを造ったと言い切れるんですか?
(渡部)言い切れはしないんですけどあれだけ暗くなる現象を、最初はすい星、ほうき星や小惑星で説明しようとしたんですがなかなかそれでは説明しきれない。
建造物でも、まだちょっと説明しきれないところがあって謎に満ちているんですね。
今、それが本当にどういう原因なのかを探っているところなんですよ。
(竹山)暗いということはずっとかぶさり合っているとこれが映らないから暗いけど星だと、こういきますもんね。
すごいな。
(小郷)本当に今多くの研究者がいるということを前提に真剣に議論しているわけですよね。
今、本当にこうした地球外生命の探査というのは注目されているんですよね。
(渡部)これは理由が2つありまして、1つはそれだけ観測する技術が進んでいろんなものが見えてきた。
本当に手が届きそうになってきたということともう1つは地球のような生命が住めるような場所っていうのが実は宇宙の中でたくさん見つかってきているんですね。
そういうことからやっぱり探すべきだということになっていますね。
(竹山)われわれの人間が進化していくということですね技術がね。
(渡部)技術問題としても進化していますね。
(小郷)こうしたはくちょう座のほかにも具体的にこうした地球外知的生命の存在が疑われる事例というのはあるのでしょうか?
(渡部)1977年にアメリカの天文台で非常に強い信号を受けたことがありましてこれWow!信号っていうんですけどあまりにも強いのでアメリカ人がWow!って書き込んだっていうんですよそういう信号なんですがこれ、同じ方向を見ても二度と受けられなかったんですけどそういう事例は今までもあってこれから新しい技術でまた謎が解けていく可能性もあるわけですね。
(小郷)そんな中、去年ロシアの電波望遠鏡が地球外知的生命からの信号かもしれないという電波をキャッチしまして世界を騒がせました。
雪原に突如現れる巨大な施設。
ロシアの電波望遠鏡RATAN−600です。
謎の信号を捉えたのはおととし5月のこと。
ヘラクレス座にある恒星とその惑星に向けたとき…自然界では存在しないような強い電波をキャッチしたのです。
およそ2秒間続いたといいます。
その情報はイタリアにいる第一人者に伝えられました。
クラウディオ・マッコーネ博士。
地球外知的生命探査の学会で委員長を務めロシアの研究チームにも名前を連ねていました。
信号は地球外知的生命によるものなのか。
確証が持てなかったマッコーネ博士は去年の夏仲間の研究者たち40人近くに詳細な情報を添えたメールを送りました。
ところが、そのメールを受け取った研究者の一人がインターネットで情報を公開してしまいます。
詳細なデータまで記載された記事がテレビ局などの目に留まり大々的にニュースで取り上げられました。
ニュースを知った人々からは一斉に不安の声が上がりました。
実は人々に不安を起こさせないために研究者の間にはある取り決めが交わされていました。
1989年に学会で採択された地球外知的生命からの信号の発見に関する議定書です。
条文は検証から公表までの手順や返信の制限などを定めた9条からなります。
2条では不確実な情報の公開を禁止しています。
その一方で宇宙からの信号を受信したときは複数の研究所で検証しなくてはならないとも定めています。
今回、マッコーネ博士は複数の研究所で検証するためメールを大勢の研究者に送りました。
その情報が漏れて不確実な情報の公開になってしまったのです。
その後、事態は思いがけない結末を迎えます。
アメリカの天文学者が追跡調査したところ未確認の人工衛星など地球由来のノイズである可能性が高いとされたのです。
誤った情報の拡散と結論づけられた今回の騒動。
しかし研究者たちの間では発見時の対応について課題が残りました。
兵庫県立大学の鳴沢真也博士。
マッコーネ博士から信号の検証を依頼された研究者の一人です。
その後の学会では近い将来、起こりうるであろう地球外知的生命の発見に対し改めて実効性のあるルール作りが必要だと確認されたといいます。
(竹山)おお!なんかいよいよ現実味というか、もうSFとかドラマや映画の世界じゃないこれが現実にあるわけですよね。
じゃあ地球外知的生命と接触についていろいろルール作りが必要っていうのは具体的には何をどうするんですか?なんですか、ルールっていうのは。
(渡部)信号を受けたときに研究者はどうすべきかあるいは大きくいえば人類としてどうすべきかっていうことをやっぱりある程度決めておかなければいけないということにつながると思うんですね。
それはもう議論は少しずつ始まっていると思いますけれども。
まだ今回の件では研究者側に情報の共有のしかたや公表のしかたに問題があったということはいえると思いますね。
(小郷)そうした接触する際のルールもそうなんですけれどもそもそも地球外知的生命と接触すべきかどうかということも研究者の間では今議論になっているんですね。
例えばホーキング博士絶対に接触は避けるべきだとしているんです。
なぜかといいますとコロンブスがアメリカ大陸を発見したときと同じように地球が侵略されてしまうという理由からなんですね。
一方、地球外知的生命探査の草分けの一人ロシアのカルダショフ博士は逆に積極的に接触すべきだという立場なんです。
地球人はより高度な地球外知的生命に学ぶべきだという理由なんですよね。
研究者の間でも真っ二つに意見は分かれているんです。
これについては視聴者の皆さんからも本当、さまざまな意見が寄せられているんですが竹山さんはどう思われますか?
(竹山)映画みたいに向こうがぐんぐん来ちゃったら接触しなくてももう会っちゃうわけじゃないですか。
でも会うかどうかの寸前ぐらいこっちに決める権利があったとしても、僕はもう会ったほうがいいんじゃないかと思うんですよね。
それはなぜかというと向こうがそれだけ高度な文明を持っていればこっちが隠れた気でも全部見透かされてるような気がするんですよ。
だからちょっと平和的なというか友好的なというか…そうなったほうがいいと思うけどなあ。
(小郷)でも突然来るとパニックになってしまうということもあると思うんですけれどもロシアの件でも不安の声というのが多く上がってましてあわやパニックという状況だったんですけれども実は研究者はパニックを避けるために宇宙人との接触に際して社会への影響度をはかったうえで公表することが大切だというふうに考えているんですね。
そのために考えられたのがこちら。
リオスケールと呼ばれる計算式なんです。
宇宙人からの接触が疑われた場合に、その状況や頻度、距離そして情報の信頼度から求められる数値なんです。
結果は0から10で数値化されましてその数字が大きいほど影響力も大きいということになるんです。
例えばどんな例かといいますと映画「E.T.」ありましたよね。
宇宙人そのものがもう目の前に現れちゃったっていう場合は最大の10。
甚大な影響があると。
そして、次にこちらの映画見ていただきたいんですが「コンタクト」という映画がありましたが地球に向けた信号を何度も受信するようなシーンがありましたが、これは4から6に当たるということなんです。
実際の今回のロシアの件をリオスケールで計算しますと当初の状況ですと2。
限りなく低いということでそれほど影響度が高くなかったんですよね。
こうしたことがきちんと整理されていればパニックに陥ることもないのではないかと考えられているんです。
(竹山)4から5とか5とか6になった場合はちゃんと公表はしてもらえるんですか?
(渡部)最終的には公表をする。
ただし公表したあとの対策とかそういうのはまだ議論されてないんですね。
(小郷)だから10だった場合ETが来た場合どうしたらいいのかっていうのは定まってない。
(渡部)実は天文学で小惑星が地球に衝突する危険性を評価するトリノスケールっていうのがありましてね。
このトリノスケールはやっぱりそのスケールに応じてその後、社会で何をすべきか。
例えば避難すべきというようなそういうことをすでにユネスコや国連で議論を始めてるんです。
だから同じような議論がこのリオスケールにも必要なんじゃないかなと思いますね。
(竹山)具体的に話し合われてきたんですねこういうことが。
(小郷)もう現実の問題なんですよね。
というように宇宙人との接触についてもいろいろ考えられてきている中ですけれども、それと並行して地球外生命の探査というのは非常に急速に進んでいるんです。
中でも注目されているのがこちら。
系外惑星です。
私たちの住む太陽系の外で地球と同じような環境の惑星を探せば生命が見つかるのではないかというふうに考えられているんですよね。
今、最も注目されている系外惑星探査をご紹介します。
2009年公開の大ヒット映画「アバター」。
舞台になったのは地球から最も近い恒星ケンタウルス座アルファ星の周りを回る架空の天体です。
去年8月、まさにこの場所に地球にそっくりな環境を持ち生命が存在するかもしれない惑星が、本当に発見されました。
その名はプロキシマb。
僅か4光年という近さもあって今、探査機を送り込む計画が急ピッチで進んでいます。
この小指の爪ほどの大きさのものが探査機本体の模型。
このサイズに4台のカメラをはじめとした観測機器を搭載する予定です。
さらに探査機の推進力には光の力を使います。
本体の周りには1メートル四方のヨットのような帆を広げます。
地上からの強力なレーザー光線を受けると光の20%の速度にまで加速していきます。
探査機の開発に20年。
打ち上げてからプロキシマbにたどりつくまで20年。
そしてデータが地球に届くのに4年。
早ければ44年後には地球外生命の画像が見られるかもしれないといいます。
(竹山)この番組はNHKの「クローズアップ現代」ですよね。
(小郷)そうですよ。
これは本当に現実的に44年後に見られるかもしれないんです。
(竹山)あんな小さいのが44年ですか。
何が見つかるんですかね?地球外生命体。
(渡部)たぶんプロキシマbは地球と同じように海を持ってると思われていて、もし大陸があればそこにもしかしたら植物があって緑色に茂っているかもしれない。
そういうものが見られるんじゃないかなと思いますね。
(小郷)知的生命ももしかしたらいるかもしれない?
(渡部)可能性としてはそれほど高くはないと思うんですけど本当に何がいるか分からないですよね。
(竹山)地球だって昔は人間はいなかったわけですからね。
(小郷)実は私たちのすぐ近くの宇宙にも生命がいるのではないかと探索する研究が日本で進められているんです。
地上400キロメートルを周回する国際宇宙ステーション。
日本の実験棟きぼうがあります。
この部分に取り付けられているのが宇宙を漂う、ちりを採取する装置。
エアロゲルと呼ばれるスポンジのような物体に吸着させる仕組みです。
去年8月に回収されたサンプルには生物由来の有機物や微生物を含むと期待できるちりが見つかりました。
(小郷)ということなんですよ。
(竹山)見つかったんですねちり。
(小郷)ちりが見つかってその結果、どんなものなのかはことしには見つかるかも分かるかもしれないということだったんです。
(竹山)本当になんか、今この番組に出演させてもらうのちょっとふわふわしてますね。
えっ本当か?これはっていう。
なんかのどっきりなんじゃないかっていうのもあったけど。
(小郷)この研究についてはいかがですか?
(渡部)これはたんぽぽ計画っていうんですけどたんぽぽが宇宙に種をまくように地球からもしかしたら、生命が宇宙に飛び出してるかもしれないあるいは逆に降ってきているかもしれないというそういうものを見つけようとしてるもので本当に見つかったらおもしろいことだなと思いますよね。
(小郷)本当に私たちが生きているうちにどんな地球外生命に会えるのか楽しみになってきますけれども。
どうですかね?期待度としては。
(渡部)地球外生命についてはもう10年か20年で見つかるとわれわれは信じてます。
(竹山)いやちょっといい時代に生まれたなぁ。
会いたい!見たい!
(小郷)知的生命も可能性がありますよね?
(渡部)あると思いますね。
(竹山)どんな感じなんすかね?
(小郷)これからの研究に期待したいと思います。
どうもありがとうございました。
(2人)ありがとうございました。
生字幕放送でお伝えします2017/01/17(火) 22:00〜22:25
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代+「宇宙から謎の信号? 地球外生命を追う」[字]

「ロシアの電波望遠鏡が宇宙人からの信号を受信!?」昨年8月、世界を驚かせたニュースを契機に、いま地球外生命体との接触時の備えが議論されている。研究の最前線を追う

詳細情報
番組内容
【ゲスト】国立天文台副台長…渡部潤一,お笑い芸人…カンニング竹山,【キャスター】小郷知子
出演者
【ゲスト】国立天文台副台長…渡部潤一,お笑い芸人…カンニング竹山,【キャスター】小郷知子