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地上波テレビの字幕を全文書き起こします

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セリフ書き起こし 「千と千尋の神隠し」

(お父さん)千尋千尋もうすぐだよ。
(お母さん)やっぱり田舎ねぇ買い物は隣町に行くしかなさそうね。
(お父さん)住んで都にするしかないさ。
ほらあれが小学校だよ。
千尋新しい学校だよ。
(お母さん)結構きれいな学校じゃない。
(千尋)前のほうがいいもん…。
あ…ああ〜。
お母さんお花しおれてっちゃった。
あなたず〜っと握りしめてるんだもの。
お家に着いたら水切りすれば大丈夫よ。
初めてもらった花束がお別れの花束なんて悲しい。
あらこの前のお誕生日にバラの花をもらったじゃない。
1本ね1本じゃ花束って言えないわ。

 

 

 


(お母さん)カードが落ちたわ窓開けるわよ。
もうシャンとしてちょうだい今日は忙しいんだから。
あれ?道を間違えたかな。
おかしいなぁ。
あそこじゃないほら。
ん?
(お母さん)あの隅の青い家でしょう?あれだ1本下の道を来ちゃったんだな。
(お父さん)このまま行って行けないかな。
(お母さん)やめてよそうやっていつも迷っちゃうんだから。
(お父さん)ちょっとだけねっ。
あの家みたいの何?石のほこら神様のお家よ。
お父さん大丈夫?任せとけこの車は四駆だぞ。
千尋座ってなさい。
わっわっわっうわっ。
あああ…。
あなたいいかげんにして!トンネルだ!なぁに?この建物。
門みたいだね。
あなた戻りましょうあなた。
千尋。
もう。
何だモルタル製か。
結構新しい建物だよ。
(かすかな風の音)あっ…。
風を吸い込んでる。
なぁに?ちょっと行ってみない?向こうへ抜けられるんだ。
ここイヤだ戻ろうお父さん。
何だ怖がりだな千尋は。
ねっちょっとだけ。
引っ越しセンターのトラックが来ちゃうわよ。
(お父さん)平気だよ鍵は渡してあるし全部やってくれるんだろ?
(お母さん)そりゃそうだけど。
イヤだ!私行かないよ。
戻ろうよお父さん!おいで平気だよ。
私行かない!うっ…。
あっ!千尋は車の中で待ってなさい。
お母さ〜ん。
待って〜。
足元気をつけな。
千尋そんなにくっつかないでよ歩きにくいわ。
ここどこ?あっほら聞こえる。
ん?
(電車の走行音)電車の音。
案外駅が近いのかもしれないね。
行こうすぐ分かるさ。
こんなとこに家がある…。
(お父さん)やっぱり間違いないな。
テーマパークの残骸だよこれ。
(お父さん)1990年頃にあっちこっちでたくさん計画されてさバブルがはじけてみんなつぶれちゃったんだ。
これもその1つだよきっと。
え〜まだ行くの!お父さんもう帰ろうよ!ねえ〜!
(風の音)お母さんあの建物うなってるよ。
風鳴りでしょ。
気持ちいいとこねぇ。
車の中のサンドイッチ持って来ればよかった。
川を作ろうとしたんだね。
ん?
(においを嗅ぐ音)何かにおわない?ほらうまそうなにおいがする。
あらホントね。
案外まだやってるのかもしれないよここ。
千尋早くしなさい。
待って〜。

(においを嗅ぐ音)
(においを嗅ぐ音)こっちだ。
あきれたこれ全部食べ物屋よ。
誰もいないね。
ん!あそこだ!お〜いお〜い。
ああ〜うんあ〜。
こっちこっち。
わぁすごいわね。
すみませ〜んどなたかいませんか〜。
千尋もおいでおいしそうよ。
すみませ〜ん!いいわよそのうち来たらお金を払えばいいんだから。
そうだな。
そっちにいいやつが…。
これ何ていう鳥かしら?おいしい!千尋すっごくおいしいよ。
いらない!ねえ帰ろうお店の人に怒られるよ。
大丈夫お父さんがついてるんだから。
カードも財布も持ってるし。
千尋も食べな骨までやわらかいよ。
からし。
ありがとう。
お母さん!お父さん!変なの…。
月島ちょっといいかな?電車だ!
(ハク)ハッ…。
ここへ来てはいけない!すぐ戻れ!え?じきに夜になるその前に早く戻れ!もう明かりが入った急いで!私が時間をかせぐ川の向こうへ走れ!何よあいつ。
お父さ〜ん!お父さん帰ろう!帰ろうお父さん!ヒッ…!
(ハエタタキでたたく音)ブヒィ〜!うわ〜!キャ〜!ブヒィ〜!お父さ〜ん!お母さ〜ん!お母さ〜ん!キャ〜!水だ!ウソ…。
夢だ!夢だ!覚めろ!覚めろ!覚めろ!覚めて…。
これは夢だ夢だ。
みんな消えろ消えろ消えろ。
あ…ああっ…。
透けてる!ああ!夢だ絶対夢だ!
(フェリーの接岸音)ギャ〜!ヒッ!怖がるな私はそなたの味方だ。
イヤイヤイヤ。
口を開けてこれを早く。
この世界のものを食べないとそなたは消えてしまう。
イヤ!ハッ!大丈夫食べても豚にはならないかんでのみなさい。
いい子だもう大丈夫。
触ってごらん。
触れる…。
ねっ。
さっおいで。
お父さんとお母さんは?どこ?豚なんかになってないよね?今は無理だが必ず会えるよ。
静かに。
そなたを捜しているのだ時間がない走ろう。
ああ立てないどうしよう。
力が入んない。
落ち着いて深く息を吸ってごらん。
そなたの内なる風と水の名において…解き放て。
立って。
あっ…ああ!橋を渡る間息をしてはいけないよ。
ちょっとでも吸ったり吐いたりすると術が解けて店の者に気付かれてしまう。
怖い…。
心を静めて。
(蛙男)いらっしゃいませお早いお着きで。
いらっしゃいませいらっしゃいませ。
所用からの戻りだ。
へいお戻りくださいませ。
深く吸って…。
止めて。
(湯女達)いらっしゃ〜いお待ちしてましたよ。
ウグウグ…。
しっかりもう少し。
(青蛙)ハク様〜どこへ行っておった?あっ…!ゲッ人か?走れ。
あ〜れ〜。
イヤ〜ン。
ん?
(兄役)・ハク様!ハク様!・・ええいにおわぬか人が入り込んだぞ・・人くさいぞ人くさいぞ・感づかれたな。
ごめん私息しちゃった。
いや千尋はよく頑張った。
これからどうするか話すからよくお聞き。
ここにいては必ず見つかる私が行ってごまかすからそのすきに千尋はここを抜け出して…。
イヤ!行かないでここにいてお願い!この世界で生き延びるためにはそうするしかないんだ。
ご両親を助けるためにも。
やっぱり豚になったの夢じゃないんだ。
ジッとして。
騒ぎが静まったら裏のくぐり戸から出られる。
外の階段を一番下まで下りるんだ。
そこにボイラー室の入り口がある火をたく所だ。
中に釜爺という人がいるから釜爺に会うんだ。
釜爺?その人にここで働きたいって頼むんだ。
断られてもねばるんだよ。
ここでは仕事を持たない者は湯婆婆に動物にされてしまう。
湯婆婆って?会えばすぐに分かるここを支配してる魔女だ。
イヤだとか帰りたいとか言わせるように仕向けて来るけど働きたいってだけ言うんだ。
つらくても耐えて機会を待つんだよ。
そうすれば湯婆婆も手が出せない。
うん。
・ハク様〜ハク様〜・行かなければ…忘れないで私は千尋の味方だからね。
どうして私の名を知ってるの?そなたの小さい時から知っている。
私の名はハクだ。
ハクはここにいるぞ。
(戸が開く音)
(蛙男)ハク様湯婆婆様が。
分かっているそのことで外へ出ていた。
イヤ!ハァハァハァ…。
わっ!うわ〜!キャ〜!イヤ〜〜っ!ハァハァハァ…。
(窓が開く音)・おおとり様のお酒はまだか?急げよ!・・こんな大勢さんは久しぶりだたっぷり飲んでもらわなきゃな・・違いねえ!・・ハッハッハッ…・
(湯気が吹き出る音)あ…!
(呼び鈴)あっ!ハァ…。
(木づちの音)あっあの…すいません…。
あ…あの…。
あの釜爺さんですか?
(釜爺)ん?ん?ん〜?あのハクという人に言われて来ました。
ここで働かせてください。
(呼び鈴)んん…。
え〜いこんなに一度に。
チビども仕事だ!
(木づちの音)わしゃあ釜爺だ風呂釜にこき使われとるジジイだ。
チビども早くせんか!あのここで働かせてください!手は足りとるそこら中ススだらけだからな。
いくらでも代わりはおるわい。
(ススワタリ)キィキィキィ。
あっごめんなさい。
キィキィキィ。
ちょっと待って。
(釜爺)邪魔邪魔。
(呼び鈴)あっ!キィキィキィ。
うっ…。
ど…どうするの?これ。
ここに置いといていいの?手ぇ出すならしまいまでやれ!よしっ…。
アチチ…!ハァハァハァ…。
キィキィキィ。
(ススワタリ達)キィキィキィキィキィキィ。
(木づちの音)こら〜チビどもただのススに戻りてぇのか!あんたも気まぐれに手ぇ出してひとの仕事を取っちゃならねえ。
働かなきゃなこいつらの魔法は消えちまうんだ。
ここにあんたの仕事はねえ他を当たってくれ。
ギィギィギィギィ。
何だお前達文句があるのか?仕事しろ仕事!
(リン)めしだよ〜。
何だまたケンカしてんの?よしなさいよもう。
器は?ちゃんと出しといてって言ってるのに。
(釜爺)めしだ!休憩!キィキィキィ。
うわっ!人間がいるじゃん!やばいよさっき上で大騒ぎしてたんだよ!わしの孫だ。
孫〜!?働きたいと言うんだがここは手が足りとる。
おめぇ湯婆婆んとこへ連れてってくれねえか。
あとは自分でやるだろう。
やなこった!あたいが殺されちまうよ。
(釜爺)これでどうだ?イモリのクロヤキ上物だぞ。
どのみち働くには湯婆婆と契約せにゃならん。
自分で行って運を試しな。
チェっ!そこの子ついて来な。
あ…。
わっ。
あんたね「はい」とか「お世話になります」とか言えないの?あはい。
ドンくさいね早くおいで。
はい。
(リン)靴なんか持ってどうするのさ!靴下も!はい!あんた釜爺にお礼言ったの?世話になったんだろ?うっ…。
ありがとうございました。
グッドラック。
(リン)湯婆婆は建物のテッペンのその奥にいるんだ。
わっ。
(リン)早くしろよ。
あっ…。
鼻がなくなるよ。
もう一回乗り継ぐからね。
はい。
着くよ。
い…いらっしゃいませ。
(おしら様)ウ〜。
お客様このエレベーターは上へはまいりません。
他をお探しください。
ついて来る。
キョロキョロするんじゃないよ。
ハッ…。
(蛙人)到着でございます。
(蛙人)右手のお座敷でございます。
ん?リン。
は〜い。
わっ。
何かにおわぬか?人間だお前人間くさいぞ。
そうですかぁ?
(蛙人)におうにおううまそうなにおいだ。
お前何か隠しておるな。
正直に申せ!このにおいでしょ。
クロヤキ…くれ〜!やなこったおねえ様方に頼まれてんだよ。
頼むちょっとだけせめて足1本。
上へ行くお客様レバーをお引きください。
ウ〜。
あぁ!あぁあぁ…。
あっ…。
あぁ…!
(湯婆婆)ノックもしないのかい。
まぁみっともない娘が来たもんだね。
あぁ…。
(鍵が開く音)さあおいで。
おいでな。
あっ!!うわっ!うわっ!うっイッタイ…。
(頭達)オイオイオイ…。
ヒャ〜!あぁ!あぁ!うるさいねぇ静かにしておくれ。
オイ。
うわっ!うっ!あの…ここで働かせてください。
(口が閉まる音)ングング…!バカなおしゃべりはやめとくれ。
そんなヒョロヒョロに何ができるのさ。
ここはね人間の来るところじゃないんだ。
八百万の神様達が疲れを癒やしに来るお湯屋なんだよ。
それなのにお前の親は何だい!お客様の食べ物を豚のように食いちらして!当然の報いさ。
お前も元の世界には戻れないよ。
子豚にしてやろう。
あっ石炭というてもあるね。
ハハハハハ…震えているね。
でもまぁよくここまでやって来たよ。
誰かが親切に世話を焼いたんだね。
褒めてやらなきゃ。
誰だい?それは教えておくれな。
あっ…ここで働かせてください!まだそれを言うのかい!ここで働きたいんです!だ〜ま〜れ〜!!何で私がお前を雇わなきゃならないんだい!見るからにグズで甘ったれで泣き虫で頭の悪い小娘に仕事なんかあるもんかねお断りだね。
これ以上ごくつぶしを増やしてどうしろっていうんだい。
それとも一番つら〜いきつ〜い仕事を死ぬまでやらせてやろうか?
(振動音)ハッ。
オイオイオイ…。
(坊)・アダ〜!・あぁ…。
(坊)・アァ〜アァ〜・ああやめなさいどうしたのえっ…。
今すぐ行くからいい子でいなさいね。
まだいたのかいさっさと出て行きな。
ここで働きたいんです!大きな声を出すんじゃないよ…!ああちょっと待ちなさいねっねっ。
いい子だからほらほら。
働かせてください!!分かったから静かにしておくれ。
ああよしよし…。
オイオイオイ…。
契約書だよ。
そこに名前を書きな働かせてやる。
その代わりイヤだとか帰りたいとか言ったらすぐ子豚にしてやるからね。
あの名前ってここですか?そうだよグズグズしないでさっさと書きな。
オイ。
まったく。
(呼び鈴)つまらない誓いを立てちまったもんだよ。
働きたい者には仕事をやるだなんて。
ハッ!書いたかい?はい。
あっ…。
フン千尋というのかい。
はい。
ぜいたくな名だね。
今からお前の名前は千だ。
いいかい千だよ分かったら返事をするんだ千!は…はい!・お呼びですか・今日からその子が働くよ世話をしな。
はい。
名は何という?え?ち…あっ千です。
では千来なさい。
ハク…あの…。
むだ口をきくな私のことはハク様と呼べ。
(父役)いくら湯婆婆様のおっしゃりでもそれは…。
(兄役)人間は困ります。
すでに契約されたのだ。
なんと…。
よろしくお願いします。
私らのとこにはよこさないどくれ。
人くさくてかなわんわ。
ここのものを3日も食べればにおいは消えよう。
それで使いものにならなければ焼こうが煮ようが好きにするがいい。
仕事に戻れリンはどこだ?え〜っあたいに押しつけんのかよ。
手下を欲しがっていたな。
そうそうリンが適役だぞ。
(リン)え〜っ。
千行け。
はい!やってらんねえよ埋め合わせはしてもらうからね。
はよ行け!フン。
来いよ。
お前うまくやったなぁ。
え?お前トロいから心配してたんだ。
油断するなよ分かんないことはオレに聞けなっ。
うん…。
ん?どうした?足がフラフラするの。
ここがオレ達の部屋だよ。
食って寝りゃ元気になるさ。
腹かけ自分で洗うんだよはかま。
チビだからなぁ。
デカいな。
リンさんあの…。
何?ここにハクっていう人2人いるの?2人!?あんなの2人もいたらたまんないよ。
ダメか。
あいつは湯婆婆の手先だから気をつけな。
ウ…ウ…。
おかしいなぁ。
あ〜あったあった。
おいどうしたんだよ?しっかりしろよ。
うるさいな〜何だよリン。
気持ち悪いんだって新入りだよ。
オイ。
オイオイオイ…。
ハッ!橋の所へおいで。
お父さんとお母さんに会わせてあげる。
(戸が閉まる音)あっ!靴がない。
ん…あっ…。
ありがとう。

(ススワタリ達)キィキィキィ…。

(電車の走行音)あっ…。
ハッ!おいで。
(ニワトリの鳴き声)
(牛の鳴き声)あっ…。
お父さんお母さん私よせ…千よ。
お母さん!お父さん!病気かな?ケガしてる?いやおなかがいっぱいで寝ているんだよ。
人間だったことは今は忘れている。
お父さんお母さんきっと助けてあげるから!あんまり太っちゃダメだよ食べられちゃうからね!これは隠しておきな。
あっ!捨てられたかと思ってた。
帰る時にいるだろ。
これお別れにもらったカード。
「ちひろ」?ちひろって…私の名だわ。
湯婆婆は相手の名を奪って支配するんだ。
いつもは千でいて本当の名前はしっかり隠しておくんだよ。
私もう取られかけてた千になりかけてたもん。
名を奪われると帰り道が分からなくなるんだよ。
私はどうしても思い出せないんだ。
ハクの本当の名前?でも不思議だね千尋のことは覚えていた。
お食べごはんを食べてなかったろう?食べたくない。
千尋の元気が出るようにまじないをかけて作ったんだ。
お食べ。

(泣き声)つらかったろうさっお食べ。
(泣き声)1人で戻れるね?うんハクありがとう私頑張るね。
うん。
ああっ…。
ああっ…。
ん…ん?
(雷鳴)どこへ行ってたんだよ心配してたんだぞ。
ごめんなさい。
邪魔だねぇ。
うわっ。
うっ!うっ!千もっと力入んないの?リンと千今日から大湯番だ。
え〜っ!
(リン)あれはカエルの仕事だろ。
(兄役)上役の命令だ骨身を惜しむなよ。
あの…そこぬれませんか?
(リン)・千早くしろよ!・は〜い。
ここ開けときますね。
リン大湯だって?
(リン)ほっとけ。
ひでぇず〜っと洗ってないぞこれ。
(蛙男達)クックックッ…。
わっ!
(蛙男達)ハハハハハ…。
フッ…うっ…。
この風呂はさ汚れたお客専門なんだよ。
こびりついてて取れやしない。
リン千一番客が来ちまうぞ。
は〜い今すぐ!チェっ見えすいたイビリしやがって。
一回薬湯入れなきゃダメだ千番台へ行って札もらって来な。
札?うわっ!薬湯の札だよ。
は〜い。
リンさん番台って何?ん…何だろうね何か来たね。
雨にまぎれてろくでもないものがまぎれこんだかな。
(番台蛙)そんなもったいないことができるか。
おはようございます!よくお休みになられましたか?春日様。
はい硫黄の上。
いつまでいたって同じだ戻れ戻れ。
手でこすればいいんだ。
おはようございます!手を使え手を。
でも…あの…薬湯じゃないとダメだそうです。
分からんヤツだな。
あっよもぎ湯ですねどうぞごゆっくり。
あっ…。
ん?
(ベル)はい番台ですあっはい…わっ!あっ!ありがとうございます!あっ違う!こら待ておい!どうしたんだい?いえ何でもありません。
何か入り込んでるよ。
(ガイコツ:番台蛙)人間ですか?それを調べるんだ今日はハクがいないからね。
ヘぇ〜ずいぶんいいのくれたじゃん。
これがさ釜爺のとこへ行くんだ。
混んでないからすぐ来るよきっと。
これを引けばお湯が出るやってみな。
わっ!千ってホントドジな。
わ〜すごい色。
こいつにはさミミズの干物が入ってんだ。
こんだけ濁ってりゃこすらなくても同じだな。
いっぱいになったらもう一回引きな止まるから。
もう離して大丈夫だよオレ朝めし取ってくんな。
は〜い。
あっ…。
うわっ!うっ!イッタイ…。
あの…お風呂まだなんです。
え…こんなにたくさん…。
(カオナシ)ウ…ウ…。
え…私にくれるの?ア…ア…。
あの…それそんなにいらない。
ア…。
ダメよ1つでいいの。
ア〜…。
えっ…あっ!ああっ!!奥様!クサレ神だって?それも特大のオクサレ様です。
真っすぐ橋へ向かって来ます。
(青蛙)お帰りくださいお引きとりください。
どうぞお帰りください!お帰りください!お帰りくださいお引きとりください。
クサイ…。
ク…サ…イ〜…。
う〜んおかしいねクサレ神の気配なんかじゃなかったんだが。
来ちまったものは仕方がないお迎えしな。
こうなったらできるだけ早く引きとってもらうしかないよ。
オクサレ様ですお早くお早く!リンと千湯婆婆様がお呼びだ。
はい!いいかいお前の初仕事だ。
これから来るお客を大湯で世話するんだよ。
あ…あの…。
四の五の言うと石炭にしちまうよ。
分かったね。
みえました。
うっ!う〜!うわ〜!うっ…!うっ…!あうっ!おやめお客さんに失礼だよ。
ヨクオコヒクダサヒマヒタ…。
ア…オカネ…センセンハヤクオウケトリナ。
ハ…ハイ。
う〜っ!ナニヒテルンダイ!ハヤクゴアンナイヒナ!ド…ドウゾ。
(蛙男達)うわ〜!うっ…!セ〜ン!う〜ひでぇ…。
めしが!窓をお開け全部だよ。
うっ!あ〜っ!
(オクサレ様)う〜。
え?ちょっと待って。
ホホホホホ汚いね。
笑いごとではありません。
あの子どうするかね。
ほう足し湯をする気だよ。
ああ汚い手で壁に触りおって。
わっ!あっ…。
ん?千に新しい札あげたのかい?まさかそんなもったいない。
あ〜…。
うっ…!うわっ!あぁあんな高価な薬湯を。
ワ〜オ!知ってるセリフばっかりね
カードにあるセリフが放送されると…
私のことはハク様と呼べ。
あっマスが光った!
『金曜ロード』で検索して今すぐチェック
あっ!セ〜ン!センどこだ!リンさん!
(リン)大丈夫か?釜爺にありったけのお湯出すように頼んで来た。
最高の薬湯をおごってくれるって!ありがとう。
あのここにトゲみたいのが刺さってるの。
(リン)トゲ?深くて取れないの!トゲ?トゲだって?う〜ん…下に人数を集めな。
ヘッ?急ぎな。
千とリン!そのお方はオクサレ神ではないぞ。
このロープをお使い!はい!よっと。
(リン)しっかり持ってろ。
はい!グズグズするんじゃないよ女も力を合わせるんだ。
結びました。
ん〜!湯屋一同心をそろえて。
引けや〜そ〜れっ!そ〜れっ。
そ〜れっ。
そ〜れっそ〜れっ。
あっ!自転車?やはり!さあ引くんだよ!そ〜れっ。
うわっ!うっ…うっ…。
あっ!
(河の神)あ〜〜…。
うわっ!セ〜ン!大丈夫か?
(河の神)よきかな…。
あっ…。
ん…むむっ!砂金だ!金だぞ!こら!会社のものだ勝手に取るな!静かにおしお客様がまだおいでなんだよ。
千お客様の邪魔だそこを下りな。
大戸を開けな!お帰りだ!アッハハハハ…。
(神々)ヤンヤ〜。
ヤンヤ〜ヤンヤ〜。
千!よくやったね大もうけだよ。
ありゃあ名のある川の主だよ。
みんなも千を見習いな。
今日は1本つけるからね。
(一同)わ〜!さあ拾った砂金を全部出しな。
(一同)え〜っ!そりゃひでぇや。
ケチ。
食う?かっぱらって来た。
ありがとう。
フ〜やれやれ。
ハクいなかったね。
またハクかよ。
(リン)あいつ時々いなくなるんだよ。
ウワサじゃさ湯婆婆にやばいことやらされてんだって。
そう…。
(少女)・リン消すよ・ああ。
町がある海みたい…。
(リン)当たり前じゃん雨が降りゃ海ぐらいできるよ。
オレいつかあの町に行くんだこんなとこ絶対にやめてやる。
うっ!う〜っ!ん?どうしたん?月島ちょっといいかな?ん?砂金だ!あっ!お主何者だ?客人ではないなそこに入ってはいけないのだぞ。
おっ!金だ金だ。
こ…これわしにくれるのか?ア…ア…ア…。
き…金を出せるのか?ア…ア…。
くれ!誰ぞそこにおるのか?消灯時間はとうに過ぎたぞ。
(カオナシ:青蛙の声)兄役殿オレは腹がへった腹ペコだ。
そ…その声は!?
(カオナシ:青蛙の声)前金だ受け取れ。
わしは客だぞ風呂にも入るぞみんな起こせ。
お父さんお母さん河の神様からもらったおダンゴだよ。
これを食べれば人間に戻れるよきっと。
お父さんお母さんどこ?お父さ〜ん!
(鳴き声)ハッ!フ〜やな夢。
リン?誰もいない。
あっ本当に海になってる。
ここからお父さん達んとこ見えるんだ。
釜爺がもう火をたいてるそんなに寝ちゃったのかな。
(兄役)お客様がお待ちだぞもっと早くできんのかそこ!
(父役)余りものでも何でもいいどんどんお出ししろ。
(リン)・セ〜ン!・リンさん。
今起こしに行こうと思ったんだ見な!本物の金だもらったんだ。
すげぇ気前のいい客が来たんだ。
(湯女)・お客様!こちらをお召し上がりください!・
(蛙男)こちらへこちらへ今ひとまき。
(カオナシ:青蛙の声)オレは腹ペコだ全部持って来い。
(一同)うわ〜!そのお客さんて…。
千も来い湯婆婆まだ寝てるからチャンスだぞ。
私釜爺んとこ行かなきゃ。
今釜爺んとこ行かないほうがいいぞ。
たたき起こされてものすごく不機嫌だから。
リンもう一回行こう。
ああ。
お父さんとお母さん分からなかったらどうしよう…。
お父さんあんまり太ってたらやだなぁ。
フ〜…。
ん?あっ!橋のとこで見た竜だこっちへ来る。
何だろう?鳥じゃない。
うわっ!ハク!しっかり!こっちよ!ハク?ハク〜!ヒャ〜!うわぁ!あ〜あ〜。
あ…ただの紙だ。
ハクね?ハクでしょ?ケガしてるの?あの紙の鳥は行ってしまったよ。
もう大丈夫だよ。
うわっ!湯婆婆のとこへ行くんだ…。
どうしよう!ハクが死んじゃう!
(兄役)そ〜れ!♪〜さぁてもこの世にきわまれる♪〜お大尽様のおなりだよそれ
(白拍子一同)いらっしゃいませ。
(兄役)いらっしゃいませ。
♪〜それおねだりおねだり♪〜それおねだりおねだりそれ来るよ。
今度こそもらわなきゃな。
いくらでも手からわくんだって。
お大尽様こちらへもひとまき。
こらっ何をする。
上へ行くんです。
ダメだダメだ…ん?あっ血だ!あっ!どけどけお客様のお通りだ。
あの時はありがとうございます。
何をしてるはよ…うっ!うわ〜!あっ…。
ア…ア…ア…。
(一同)おお…!ア…ア…ア…。
エ…?エ…?欲しくないいらない。
エ…エ…。
私忙しいので失礼します。
わ〜っ!ええい静まれ静まらんか!下がれ下がれ。
これはとんだご無礼をいたしました。
何ぶん新米の人間の小娘でございまして。
(カオナシ:青蛙の声)お前なぜ笑う?笑ったな。
めっそうもない。
うわっあ〜っ!キャ〜!食った〜!わっ!あっあっあっあ〜っ。
ハァハァハァ…。
あ…。
湯婆婆!オイ。
オイオイオイ。
ああっ!・まったく何てことだろうね・ハッ!・そいつの正体はカオナシだよ・・そうカオナシ!・・欲にかられてとんでもない客を引き入れたもんだよ・私が行くまで余計なことをするんじゃないよ。
あ〜あ敷物を汚しちまって。
お前達ハクを片付けな。
えっ!もうその子は使いものにならないよ。
あっ!バア!
(坊)ンン…。
もう坊はまたベッドで寝ないで…。
アアア…アアア…。
ああごめんごめんいい子でおネンネしてたのにね。
バーバはまだお仕事があるの。
(キスの音)いい子でおネンネしててね。
あっ!う〜痛い離して!あ…助けてくれてありがとう。
私急いで行かなくちゃならないの離してくれる?お前病気うつしに来たんだな?え?おんもには悪いバイキンしかいないんだぞ。
私人間よこの世界じゃちょっと珍しいかもしれないけど。
おんもは体に悪いんだぞここにいて坊とお遊びしろ。
あなた病気なの?おんもに行くと病気になるからここにいるんだ。
こんなとこにいたほうが病気になるよ!あのね私のとても大切な人が大ケガしてるの。
だからすぐ行かなきゃならないのお願い手を離して。
行ったら泣いちゃうぞ。
坊が泣いたらすぐバーバが来てお前なんか殺しちゃうぞ。
こんな手すぐ折っちゃうぞ。
痛い!痛い!ねっ後で戻って来て遊んであげるから。
ダメ今遊ぶの。
う〜…!ん?血!分かる?血!フギャ〜。
ギャア〜。
あっ!オイ!ハク〜!何するのあっち行ってシッシッ。
ハク!ハクね!しっかりして。
静かにして!ハク!あっ!
(湯バード)ギャ〜ギャ〜。
あっち行って!あっダメ!
(湯バード)ギャ〜ギャ〜。
血なんか平気だぞ遊ばないと泣いちゃうぞ。
待ってねっいい子だから。
坊と遊ばないと泣いちゃうぞ。
(泣き声)お願い待って!
(紙の鳥)うるさいねぇ静かにしておくれ。
あんたはちょっと太り過ぎね。
やっぱりちょっと透けるわね。
(坊)バーバ。
やれやれお母さんと私の区別もつかないのかい。
そのほうが少しは動きやすいだろ。
さ〜てと…お前達は何がいいかね。
オイオイオイ…。
オイ。
あっ!フフフ…。
このことは内緒だよ。
誰かにしゃべるとお前の口が裂けるからね。
あなたは誰?湯婆婆の双子の姉さ。
お前さんのおかげでここを見物できて面白かったよ。
さあその竜を渡しな。
ハクをどうするの?ひどいケガなの。
そいつは妹の手先のドロボー竜だよ。
私のところから大事なハンコを盗み出した。
ハクがそんなことしっこない!優しい人だもん。
竜はみんな優しいよ優しくて愚かだ。
魔法の力を手に入れようとして妹の弟子になるなんてね。
この若者は欲深の妹の言いなりだ。
さあそこをどきな。
どのみちこの竜はもう助からないよ。
ハンコには守りのまじないがかけてあるからね。
盗んだ者が死ぬようにと。
イヤ!ダメ!
(激しくたたく音)何だろうねこの連中は。
これおやめ部屋にお戻りな。
ん?あっ!あらあら油断したねぇ…。
ハクあっダメキャ〜!ハク!おお…うわっ!何ごとじゃい!ハク!待ちなさい!ハク!苦しいの?こりゃ〜いかん。
ハクしっかり!どうしようハクが死んじゃう!体の中で何かが命を食い荒らしとる。
体の中?強い魔法だ。
わしにはどうにもならん。
ハクこれ河の神様がくれたおダンゴ。
効くかもしれない食べて。
ハク口を開けて。
ハクお願い食べて。
ほら平気だよ。
そりゃあニガダンゴか。
開けていい子だから…。
大丈夫…飲み込んで!出た!こいつだ!あっ!ハンコ!逃げた!あっち!あっち!あっち!うわっあっあっ。
キィキィキィ。
あああ…ああああ…。
ヒッ…!エンガチョ!千エンガチョ!
(釜爺)切った!おじさんこれ湯婆婆のお姉さんのハンコなの。
銭婆の?魔女の契約印かそりゃまたえらいものを…。
ああ…やっぱりハクだおじさんハクよ。
おうおう…。
ハク!ハク!ハク!おじさん!ハク息してない!まだしとるがな魔法の傷は油断できんが…。
これで少しは落ち着くといいんだが…。
ハクはな千と同じように突然ここにやって来てな魔法使いになりたいと言いおってな。
わしは反対したんだ。
魔女の弟子なんぞろくなことはないってな。
聞かないんだよ。
もう帰る所はないととうとう湯婆婆の弟子になっちまった。
そのうちどんどん顔色は悪くなるし目つきばかりきつくなってな。
釜爺さん私これ湯婆婆のお姉さんに返して来る。
返して謝ってハクを助けてくれるように頼んでみる。
お姉さんのいる所を教えて。
銭婆の所へか?あの魔女は怖えぇぞ。
お願い!ハクは私を助けてくれたの。
私ハクを助けたい。
ん〜行くにはな行けるだろうが帰りがな…。
待ちなさい。
確かここだったか…。
みんな私の靴と服お願いね。
千!ずいぶん捜したんだぞ。
ん?リンさん。
ハクじゃん何かあったのか?ここ。
何だ?そいつら。
新しい友達なのねっ。
湯婆婆がカンカンになってお前のこと捜してるぞ。
気前がいいと思ってた客がカオナシって化け物だったんだよ。
湯婆婆は千が引き入れたって言うんだ。
あ…そうかもしれない。
ええっ!?ホントかよ。
だってお客さんだと思ったから…。
どうすんだよあいつもう3人ものんじゃったんだぞ。
あったこれだ!千あったぞ!じいさん今忙しいんだよ。
(釜爺)これが使える。
電車のキップじゃんどこで手に入れたの?こんなの。
40年前の使い残りだ。
いいか電車で6つ目の沼の底という駅だ。
沼の底?
(釜爺)そうだとにかく6つ目だ。
6つ目ね。
間違えるなよ。
昔は戻りの電車があったんだが近頃は行きっぱなしだ。
それでも行くかだ。
うん帰りは線路を歩いて来るからいい。
湯婆婆はどうすんだよ?これから行く。
ハクきっと戻って来るから死んじゃダメだよ。
何がどうしたの?分からんか愛だ愛。
ヒャ〜!ますます大きくなってるよ。
やだ。
あたい食われたくない。
来たよ。
千かよかった湯婆婆様ではもうおさえられんのだ。
(暴れる音)・オホホホホ・・何もそんなに暴れなくても千は来ますよ・
(カオナシ:青蛙の声)・千はどこだ千を出せ・さあ急げ。
湯婆婆様千です。
遅い!お客様千が来ましたよほんのちょっとお待ちくださいね。
何をグズグズしてたんだい!このままじゃ大損だ!あいつをおだててしぼれるだけ金をしぼり出さ…ん?
(坊ネズミ)チュウ。
何だい?その汚いネズミは。
えっ?あの…ご存じないですか?知るわけないだろお〜イヤだ。
さあ行きな。
ごゆっくり。
千1人で大丈夫でしょうか?お前が代わるかい?イッ!フン。

(カオナシ:兄役の声)これ食うか?うまいぞ〜。
(カオナシ:兄役の声)金を出そうか?千の他には出してやらないことにしたんだ。
(カオナシ:兄役の声)こっちへおいで。
千は何が欲しいんだ?言ってごらん。
あなたはどこから来たの?私すぐ行かなきゃならないとこがあるの。
(カオナシ:兄役の声)ううっ。
あなたは来た所へ帰ったほうがいいよ。
私が欲しいものはあなたには絶対出せない。
(カオナシ:青蛙の声)ア…ア…。
お家はどこなの?お父さんやお母さんいるんでしょう?
(カオナシ:青蛙の声)イヤだ…イヤだ…。
寂しい…寂しい…。
お家が分からないの?
(カオナシ:青蛙の声)千欲しい…千欲しい〜。
(カオナシ:兄役の声)欲しがれ。
私を食べる気?
(カオナシ:青蛙の声)取れ。
(カオナシ:兄役)取れ!チュウ!私を食べるならその前にこれを食べて。
ホントはお父さんとお母さんにあげたかったんだけどあげるね。
(カオナシ:青蛙の声)ウッ!アッ…アアア…。
あっ…。
(カオナシ:青蛙と兄役の声)千…。
あ〜…。
(カオナシ:兄役の声)小娘が何を食わした…。
みんなおどき!お客様とて許せぬ!あうっ…!あ〜…!こっちだよ!こっち!え…?
(カオナシ:青蛙の声)ハァハァ…許せん…。
セ〜ン!こっちだ〜!来た!こっちだよ〜!呼んでどうすんだよ!
(カオナシ:青蛙の声)ア…アア…。
あの人湯屋にいるからいけないのあそこを出たほうがいいんだよ。
だってどこ連れてくんだよ?分かんないけど。
分かんないって…あ〜あついて来るぞあいつ。
(カオナシ:青蛙の声)うぅ〜…ゲボっ。
ん?ここから歩け。
うん。
駅は行けば分かるって。
ありがとう。
必ず戻って来いよ。
うん!セ〜ン!お前のことドンくさいって言ったけど取り消すぞ〜!カオナシ!センに何かしたら許さないからな!あれだ!電車が来た来るよ。
あの沼の底までお願いします。
えっ?あなたも乗りたいの?ア…ア…。
あのこの人もお願いします。
ア…ア…。
おいで。
おとなしくしててね。

(踏切の音)
(釜爺のいびき)おじいさん。
ん…ん〜…。
おっハク気が付いたか。
おじいさん千はどこです?何があったのでしょう?教えてください。
お前何も覚えてないのか。
切れ切れにしか思い出せません。
闇の中で千尋が何度も私を呼びました。
その声を頼りにもがいて気が付いたらここに寝ていました。
そうか千尋かあの子は千尋というのか。
いいなぁ愛の力だなぁ。
これっぱかしの金でどう埋め合わせするのさ。
千のバカがせっかくのもうけをフイにしちまって。
で…でも千のおかげでオレ達助かったんです。
お黙り!みんな自分でまいた種じゃないか。
それなのに勝手に逃げ出したんだよ。
あの子は自分の親を見捨てたんだ!親豚は食べ頃だろベーコンにでもハムにでもしちまいな。
お待ちください。
(青蛙)ハク様!何だいお前生きてたのかい。
まだ分かりませんか大切なものがすり替わったのに。
ずいぶん生意気な口をきくね。
いつからそんなに偉くなったんだい。
え?ん?オイ!オイオイオイ。
あ…あ…あ…。
坊…。
ああ!ンギャ〜!!坊〜!土くれだ!坊〜!どこにいるの坊〜!出て来ておくれ。
坊!坊…坊…。
おのれ〜!言え〜〜!私の坊をどこへやった〜。
銭婆の所です。
銭婆?あぁ…。
なるほどね性悪女め。
それで私に勝ったつもりかい。
ヒヒヒ…。
でどうするんだい?坊を連れ戻して来ます。
その代わり千と両親を人間の世界へ戻してやってください。
それでお前はどうなるんだい?その後私に八つ裂きにされてもいいんかい!この駅でいいんだよね。
行こう。
(ハエドリ)ハァハァハァ…。
肩に乗っていいよ。
ん?あっ!
(銭婆)・お入り・失礼します。
(銭婆)・入るならさっさとお入り・おいで。
みんなよく来たね。
あ…あの…。
(銭婆)まぁお座り今お茶をいれるからね。
銭婆さんこれハクが盗んだものです。
お返しに来ました。
お前これが何だか知ってるかい?いえでもとっても大事なものだって…。
ハクの代わりに謝りに来ましたごめんなさい。
お前これを持ってて何ともなかったかい?えっ?あれ?守りのまじないが消えてるね。
すいませんあのハンコについてた変な虫私が踏みつぶしちゃいました。
踏みつぶした?アハハハハ!あんたその虫はね妹が弟子を操るために竜の腹に忍び込ませた虫だよ。
踏みつぶした!アハハハハ…。
さぁお座り。
お前はカオナシだねお前もお座りな。
ああの…この人達を元に戻してあげてください。
おやあんた達魔法はとっくに切れてるだろ?戻りたかったら戻りな。
私達2人で一人前なのに気が合わなくてね。
ほらあの人ハイカラじゃないじゃない。
魔女の双子なんて厄介の元ね。
お前を助けてあげたいけど私にはどうすることもできないよこの世界の決まりだからね。
両親のこともボーイフレンドの竜のことも自分でやるしかない。
でもヒントか何かもらえませんか?ハクと私ずっと前に会ったことがあるみたいなんです。
じゃ話が早いよ。
一度あったことは忘れないものさ思い出せないだけで。
まぁ今夜は遅いからゆっくりして行きな。
お前達手伝ってくれるかい?
(銭婆)ハハハハ…。
(銭婆)ほれ頑張って。
そうそううまいじゃないか。
ホントに助かるよ魔法で作ったんじゃ何にもならないからね。
そこをくぐらせてそう2回続けるの。
おばあちゃんやっぱり帰る。
だってこうしてる間にハクが死んじゃうかもしれない。
お父さんやお母さんが食べられちゃうかもしれない。
まぁもうちょっとお待ち。
さぁ出来たよ髪留めにお使い。
わぁきれい…。
お守り…みんなでつむいだ糸を編み込んであるからね。
ありがとう。
(風で窓が揺れる音)いい時に来たねお客さんだよ出ておくれ。
はい。
ああっ!ハク!ハク!ああよかった。
ケガは?もう大丈夫なの?よかった。
フフフ…グッドタイミングね。
おばあちゃんハク生きてた。
ハク竜あなたのしたことはもうとがめません。
その代わりその子をしっかり守るんだよ。
さぁ坊や達お帰りの時間だよまた遊びにおいで。
チュっ。
お前はここにいな私の手助けをしておくれ。
ア…ア…。
おばあちゃん!ありがとう私行くね。
大丈夫あんたならやり遂げるよ。
私の本当の名前は千尋っていうんです。
千尋…いい名だね。
自分の名前を大事にね。
はい。
さっお行き。
うん。
おばあちゃんありがとうさようなら!ハク聞いて。
お母さんから聞いたんで自分では覚えてなかったんだけど私小さい時川に落ちたことがあるの。
その川はもうマンションになって埋められちゃったんだって。
でも今思い出したの。
その川の名はその川はねコハク川。
あなたの本当の名はコハク川。
あっ!千尋ありがとう私の本当の名はニギハヤミコハクヌシだ。
ニギハヤミ?ニギハヤミコハクヌシ。
すごい名前神様みたい。
私も思い出した千尋が私の中に落ちた時のことを。
靴を拾おうとしたんだよ。
そう…コハクが私を浅瀬に運んでくれたのね。
うれしい…。
帰って来た!坊は連れて戻って来たんだろうね。
ヒッ!バーバ。
坊〜!ケガはなかったかい?ひどい目にあったねん〜?坊あなた1人で立てるようになったの?え?湯婆婆様約束です。
千尋と両親を人間の世界に戻してください。
フン!そう簡単にはいかないよ。
世の中には決まりというものがあるんだ。
(一同)ブ〜!うるさいよ!バーバのケチもうやめなよ。
とても面白かったよ坊。
で…でもさこれは決まりなんだよ。
じゃないと呪いが解けないんだよ。
千を泣かしたらバーバ嫌いになっちゃうからね。
そそんな…。
おばあちゃん。
おばあちゃん?今そっちへ行きます。
掟のことはハクから聞きました。
フンいい覚悟だ。
これはお前の契約書だよこっちへおいで。
坊すぐ終わるからね。
大丈夫よ。
この中からお前のお父さんとお母さんを見つけな。
(鳴き声)チャンスは1回だ。
ピタリと当てられたらお前達は自由だよ。
(鳴き声)ん?おばあちゃんダメここにはお父さんもお母さんもいないもん。
いない?それがお前の答えかい?うん。
ヒッ。
大当たり〜!よ〜し!やり〜!みんなありがとう。
行きなお前の勝ちだ早く行っちまいな。
お世話になりました。
フン!さようなら!ありがとう。
(坊)またね〜。
ハク!行こう!お父さんとお母さんは?先に行ってる。
水がない!私はこの先には行けない。
千尋はもと来た道をたどればいいんだ。
でも決して振り向いちゃいけないよ。
トンネルを出るまではね。
ハクは?ハクはどうするの?私は湯婆婆と話をつけて弟子をやめる。
平気さ本当の名を取り戻したから。
元の世界に私も戻るよ。
またどこかで会える?うんきっと。
きっとよ。
きっと…さぁ行きな振り向かないで。

(お母さん)・千尋!・あっ。
何してるの早く来なさい!あっ!お母さん!お父さん!ダメじゃない急にいなくなっちゃ。
行くよ。
お母さん何ともないの?
(お母さん)え?引っ越しのトラックもう着いちゃってるわよ。
あ…。
千尋早くおいで。
足元気をつけな。
千尋そんなにくっつかないでよ歩きにくいわ。
出口だよ…あれ?なぁに?ひでぇ。
あっ中もホコリだらけだ。
いたずら?かなぁ?
(お母さん)だからやだって言ったのよ。
(エンジンの始動音)
(お母さん)オーライオーライ平気よ。
(お父さん)千尋行くよ。
(お母さん)千尋早くしなさい!『いつも何度でも』呼んでいる胸のどこか奥でいつも心躍る夢を見たいかなしみは数えきれないけれどその向こうできっとあなたに会える繰り返すあやまちのそのたびひとはただ青い空の青さを知る果てしなく道は続いて見えるけれどこの両手は光を抱けるさよならのときの静かな胸ゼロになるからだが耳をすませる生きている不思議死んでいく不思議花も風も街もみんなおなじララランランランララララ…呼んでいる胸のどこか奥でいつも何度でも夢を描こうかなしみの数を言い尽くすより同じくちびるでそっとうたおう閉じていく思い出のそのなかにいつも忘れたくないささやきを聞くこなごなに砕かれた鏡の上にも新しい景色が映されるはじまりの朝の静かな窓ゼロになるからだ充たされてゆけ海の彼方にはもう探さない輝くものはいつもここにわたしのなかに見つけられたからララランランランララララ…
(サッシャ)
来週は…
(朴)
胸がキュンキュンね
2017/01/20(金) 21:00〜23:34
読売テレビ1
金曜ロードSHOW!「千と千尋の神隠し」アカデミー賞受賞!宮崎駿監督作[解][字][デ]

あなたの人生に刻まれる忘れられない映画体験を…全人類必見の大傑作!10歳の少女・千尋が迷い込んだのは、人間が入ってはいけない世界…不思議な街の不思議な出来事…

詳細情報
おしらせ
▽公式ホームページ「金曜ロードシネマクラブ」では作品の裏話や制作秘話をチェックできる特設サイトを開設!
放送中はスマホ&データ放送で楽しいゲーム「セリフでBINGO」を実施します!
フェイスブックやツイッターも!詳しくは「金曜ロード」で検索!!
番組内容
千尋は引っ越しの道中、お父さん・お母さんと一緒に不思議なトンネルに迷い込んでしまう。たどり着いた街で出会った少年・ハクは元の世界に戻るよう千尋に忠告する。すぐに元の道を引き返した千尋だったが、街の屋台で勝手に飲食した両親はブタに姿を変えられ、戻るべき道はいつの間にか水の中に沈んでしまっていた!こうなった以上は神々の集う湯屋「油屋」で働くしかない…千尋は油屋の主人・湯婆婆のもとへ向かうことになるが…
出演者
<千尋>柊瑠美
<ハク>入野自由
<湯婆婆>夏木マリ
<お父さん>内藤剛志
<お母さん>沢口靖子
<青蛙>我修院達也
<坊>神木隆之介
<リン>玉井夕海
<番台蛙>大泉洋
<河の神>はやし・こば
<父役>上條恒彦
<兄役>小野武彦
<釜爺>菅原文太
監督・演出
【監督・原作・脚本】
宮崎駿
音楽
久石譲