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セリフ書き起こし 忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣(15)新しい道!女だから出来る!始動 2017.01.21

小型バスの購入に充てられます。
(元哲)ご浪士方の処分が決まったそうだ。
本日ご切腹と相なる。
(きよ)どうかこれをきよと思って…。
浪士たちの亡骸はその日のうちに泉岳寺へ埋葬された。
同日吉良家はお家断絶となった
あれから二月。
私は気が付くといつもこの場所に来ていました
(ほり)おきよ殿。
おほり様。
ご無沙汰をしております。
こちらこそ。
でも早いものでもうすっかり若葉の時節になりましたね。
本当に。
おほり様にお会いできてようございました。
え?あれからどう過ごされているかと案じておりました。
私も。

 

 

 


実はおきよ殿にお知らせしたき事があるのです。
そうか。
安兵衛の後家が奉公へ。
はい。
二本松丹羽家ご当主の祖母冷台院様に召し抱えられる事となりましたそうでございます。
奉公先はおほり殿がこの先路頭に迷う事なきようにと弥兵衛様がひそかに手配をされていたのだとか。
安兵衛様もおほり殿宛てに丁寧な遺書を残されていたそうです。
(安兵衛)「堀部家の婿となり候ておまへさまを妻となして初めて一家をかまへるよろこびを知り申候幸これに勝るもの無之候就中日々の膳の楽しさ夢の間にも忘れがたく候」。
弥兵衛安兵衛…2人らしい話じゃ。
(滝岡)ほんに。
お優しい事でございます。
はい。
おのおの身の振り方を考えねばならぬ時が来たのだな。
(つま)あの瑶泉院様。
私も瑶泉院様に申し上げたき事がございます。
何じゃ。
言うてみよ。
恐れながらおいとま乞いを致したく…。
いとまを。
何故?実は…夫婦となりたき相手がございます。
いつの間にそのような話が。
はあ…。
して相手は?きよ殿の兄上勝田善左衛門殿でございます。

(善左衛門)いやこういう時でもあるしお前には言いだしにくくてな。
でお前はその…どう思う?つまを。
あ…どうも何も。
おつま様とはもともと姉妹のような間柄。
気心も知れてますし…。
何だ?いや…。
よくおつま様が兄様を…。
きよ。
俺はもう狼藉はやめる。
父上の跡を継ぎ僧侶になる事にした。
え?まことでございますか。
ああ。
父上もそれをよしとして下さった。
討ち入りまでは皆々様のため浅野家のためと一心不乱に突き進んでまいったが今はもう全ては終わったのだ。
俺もあの時皆々様と共に死んだのだ。
兄様…。
これからは小さくてもよい所帯を持ち自分の身の丈に合った穏やかな暮らしをしたい。
(條右衛門)けんかえもん!それはまことか!おじ様。
お前いつの間にそんな事を!俺は聞いておらんぞ!なぜひと言の相談もなしに!え!え!おじ様よいではないですか。
お許し下さいませ。
いや許せん。
よ〜しこうしてやる!イ〜!イタタタ…。
この〜!あっあっあっ!あ〜!
皆先の事を考え始めていました。
私は…
(仙桂尼)きよ。
仙桂尼様。
増上寺へご嘆願においでだったとか。
お手伝いもできず申し訳ございません。
将軍家の菩提寺である増上寺。
仙桂尼はその力を頼り流罪となった遺児たちの恩赦嘆願を試みていた
お子たちの遠島を免れる事はできませんでした。
力及ばず。
4人は間もなく大島へ送られる事に。
政右衛門様は…。
無論含まれています。
(三太夫)これからの村松家の事は政右衛門に任せるつもりだ。
その時は是非力になってやってほしい。
何とぞ。
(仙桂尼)されど私は諦めませぬ。
一日も早くご赦免を頂かなければ。
このままではほかのお子たちもいずれ島へ送られる事に。
仙桂尼様。
きよ。
女子には女子のやり方があります。
小禄でもよい。
お家を再興し赤穂浅野家の家名を後世に引き継がねばなりませぬ。
それが生き残った我らの役目。
生きているという事はなすべき事があるから…。
この日流刑となる遺児は4名。
いずれも15歳以上である。
15歳に満たない遺児はその年になるまでの猶予が与えられた
おじ様…。
ああ…。
政右衛門殿!ご苦労。
はっ。
行くぞ。
あれほど三太夫様は政右衛門様の事を気にしていらしたのに…。
ご公儀も非情な事をなさる。
あのような年若い子らまで…。
皆いなくなってしもうた。
上野介様も左兵衛も。
お寂しい事でございます。
それに…。
さえまでもが…。
・ただいま戻りました。
義姉上様…。
昨日義母上が亡くなりました。
え?なぜお知らせ頂けなかったのですか。
せめて…せめて一目お会いしとうございました。
義母上に止められたのです。
きよ殿とはあの日共に十郎左衛門殿を送った。
それだけで十分。
思い残す事はないと。
義母上がこれをきよ殿へと。
十郎左衛門殿の僅かな遺品の中にあったものです。
最期まで肌身離さず持っていたと。
回想
(十郎左衛門)そなたは生きよ。
生きてくれ。

十郎左様なぜきよに生きろと…
奉公でございますか私が。
(広沢)実はかねてより安兵衛の後家殿より頼まれていたのだ。
世話好きはご隠居にそっくりだ。
少しは笑顔も見せるようになったか。
きよ殿。
恐らくこの後世は大きく動くであろう。
公方様は御年58になられる。
お世継ぎの男児は早世され唯一のお子鶴姫様は紀州家へ嫁いでおられる。
桂昌院様は鶴姫様の夫綱教公を次なる公方様にと画策されているご様子。
だが柳沢様はひそかに甥の甲府宰相綱豊公の後押しをされようとしている。
柳沢様が。
どうだ?その綱豊公の桜田御殿へ奉公してみるというのは。
桜田御殿。
まさかそのような所へ私が?無論奉公へあがるためには手順を踏まねばならぬ。
そなたは一旦里を出てそれ相応の武家の養女となりそこから奉公へあがる事になる。
だがそれらの事に関しては一切をこちらに任せてもらえればよい。
綱豊公は御年42。
温厚篤実でお心ばえの優れたお方だそうだ。
ありがたきお話。
されどあまりの事に戸惑うばかりでございます。
いま少しご猶予を頂く事は…。
それもそうだ。
よう考えてみるがよい。
はい。
だがなきよ殿。
そなたが桜田御殿へ奉公へあがる事これは浅野家にとっても意義のある事。
浪士たちが成し遂げられずとも女子であればできる事もある。
いや女子でのうてはできぬ事もある。
桜田御殿…。
それは甲府宰相綱豊様にお仕えするという事ですか。
はい。
心にそう決めました。
さようですか…。
今のままでは何をどうする事もできずただもどかしいまま時が過ぎていくだけ。
ならばいっそこの流れにあらがうのはやめにしたのです。
次の公方様ともいわれる甲府宰相様にお仕えすればおのずとご公儀の動きも知る事ができます。
またご公儀に近いところにいればお子たちの減刑ひいては浅野家再興への道筋をつける手助けができるやもしれませぬ。
そのためのご奉公と。
きよ。
そのような了見で桜田御殿へあがるのであれば奉公などおやめなさい。
え?己の利ばかりを追い何かを企てようとか人を利用しようなどという思いで奉公をしたのならその下心はすぐに見破られます。
もうよい。
浅野家の事は忘れそして真心を込めて新たなお殿様にお仕えなされ。
なればおのずと道は開けます。
お言葉ながら仙桂尼様はきよに浅野家の事をお忘れになれと言うのですか。
仙桂尼様はおっしゃったではありませぬか。
生きている事はなすべき事があるからと。
それゆえ…それゆえきよは浅野家のため切腹となられた同志の皆様のため…。
きよ。
そなたはまだ若い。
今はただそなたの道を行きなされ。
仙桂尼様…。
このような悲しい成り行きできよは愛する人を亡くしたのです。
忘れろという方がむごい事かもしれぬ。
なればだからこそ礒貝様の事も浅野家の事も心の奥深くへしまいまっさらな心でただ目の前の主君にお仕えなさい。
瑶泉院様にはこの事は私からお伝えしておこう。
十郎左様を心の奥底へ…。
そのような事が私に…
見届けてやらねばと思うたのです。
吉良家を潰した忠義の士とやらの成れの果てを。
吉良の女は恨むな憎むなと…。
されど私とて抑えきれぬ思いもあります。
あの日我が殿は無残な骸となってお戻りになった。
そのお姿をこの目で見た時の私の思いがさえそなたに分かろうか。
だがここへ来たところで憎む事もできぬ。
恨む相手は死んでいるのだ。
土に眠る男たちをどのようにして恨めばよいのか。
私を…私をお恨み下さい!この私を…。
そなたを恨んだところで何が変わろうか。
お行きなさい。
私はもう二度とここへは来ぬ。
ですからそなたも…。
お行きなさい。

その冬にはめでたき事がありました
・「この浦舟に帆を上げて」・「この浦舟に帆を上げて」ハッハハハ…!いや〜いやいや以後どうぞお見知りおきをね。
さあさあさあさあさあどうぞどうぞ。
おきれいでございます。
きよ殿。
すみませぬ私ばかりが。
何をおっしゃいます。
(善左衛門のせきこみ)兄の事何とぞよろしくお願い申し上げます。
ほらけんかえもん!飲め飲め。
いや私は僧侶となる身。
何を気取った事を!ほれ!では一杯だけ。
さみしいのう。
生きていればここに安兵衛殿や不破殿もおったはずなのに。
十郎左とて…。
(元哲)目に見えずともこの場に来ておられよう。
(條右衛門)そうだ!そうです!さすが叔父上だ!さすが。
飲んで下され。

(元哲)きよおるか?はい。
どうした。
いえ。
出立は明日か。
はい。
くれぐれも粗相なきようつとめるのだぞ。
はい。
父様。
これまでご心配ばかりおかけして申し訳ございませんでした。
矢島様の養女となりその後桜田御殿へ参りますればお会いする事もままならぬと思います。
どうかお体にはお気を付けてお達者でお過ごし下さいませ。
お前という娘は一体どこまで行ってしまうのか。
途方もない運の持ち主かもしれぬ。

年が明けた春3月。
元禄は終わり宝永の世が始まりました
そして私も新しい道を歩む事となったのです
2017/01/21(土) 18:10〜18:44
NHK総合1・神戸
土曜時代劇忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣(15)新しい道!女だから出来る!始動[解][字]

生きる気力をなくしたきよ(武井咲)に十郎左衛門(福士誠治)の遺品が届く。きよの贈った琴の爪だ。そこに浅野家再興のためと、大奥への近道、桜田御殿の女中奉公の話が。

詳細情報
番組内容
きよ(武井咲)は十郎左衛門(福士誠治)のいない人生を生きる気力も術もなくしていた。浅野家の再興と遠島になった遺児を救済しなければと焦るが、伝手もない。そんな時、十郎左衛門の遺品だと小さな包みを託される。それはきよが贈った琴の爪だった。死の最後まで十郎左衛門と共にあったお守り。きよは命を託された。そこに細井広沢(吉田栄作)から持ち込まれたのは、次期将軍と言われる綱豊のいる桜田御殿への女中奉公だった。
出演者
【出演】武井咲,田中麗奈,佐藤隆太,皆川猿時,大東駿介,吉田栄作,平田満,風吹ジュン,三田佳子,柿澤勇人,陽月華
原作・脚本
【原作】諸田玲子,【脚本】吉田紀子