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セリフ書き起こし 3月のライオン「第15話」 2017.01.28

「川沿いを走る電車の音うつむいて咲く向日葵の色」・「夕焼けがしましまのボーダーになる」・「『ありがとう』って君が言うたんび」・「泣きそうな気持ちになるのはなんでだ子供みたいにさ」・「涙なら冷蔵庫に置いてきたはずだ」・「勝ってうれしいはないちもんめあの娘がほしい」・「さよならバイスタンダー僕らは歩いて行く」・「この道行きの最後が天国かそこらじゃあないとしても」・「ただの君と笑って立っていたいよ」・「誇らしさとか願いとか希望とか」・「もっとずっと持ち合わせとくよ」・「こわくてこわくてこわくて沈みそうでも」・「守るよ守るよ僕の全てを捧げ」・「目の前の君に誓うよ」
(風の音)
(香子)触らないで。
でも離れないで。
香子はひびの入ったグラスみたいな女の子だった
いくら水を注いでも決して満たされる事は無く家族もいて容姿にもめぐまれ周りの人間を支配するチカラも持っているのにそれでもいつも飢えた獣みたいにさびしさにむしばまれていた。
そしてそのグラスにひびを入れたのは他の誰でも無く…義父と僕だった
家を出るわ。
あの人が好きなの。
ダメだよあの人は。
奥さんがいるんだよ?ずっと入院してるわ。
あの人ずっと独りぼっちなのよ!?父さんが許さないよ。
それが何?許さないのはこっちも同じよ。
忘れないわ。

 

 

 


たった中2で娘に人生の落伍者のレッテルを貼りつけたのよ?「将棋以外の人生もあるさ」なんて心にも無い事言って。
それは本当だよ。
将棋だけが全てじゃないよ。
嘘つくんじゃないわよ!!アンタも父さんも将棋しか頭の中に無いくせに。
もうたくさんなの。
二人して私の事負け犬でも見るような目で見て腫れモノに触るみたいに扱って。
イライラするの。
私いつまでこんなみじめな気持ちでいればいいの!?僕が出て行くよ。
僕なら何処へ行っても心配する人はいないから。
でも義姉さんは違う。
父さんが義姉さんの事大事じゃないわけがないじゃないか。
午前10時対局が始まる。
獅子王戦挑戦者決定トーナメント決勝戦3番勝負の初戦…。
今ごろ特別対局室であの二人が静かに向かい合っている
いったいどんな戦いになるのだろう。
僕は島田さんと対局してる時不思議な感覚に襲われた。
樹海に踏み込んでしまったような圧倒的な何かにからめとられてゆくような音も無く静かにしめつけられてゆくような。
彼は後藤に対してどんな勝負に出るのだろうか
(ドアが開く音)先生3月分の欠席届けを…。
おー桐山見てみろスゲェぞ…。
開始二時間でコレだよ。
これ…は…。
そこまでの数手を見ただけで重い骨と骨のぶつかり合う鈍い音が聞こえた気がした
重厚が売りの二人がどう出るかと思ったら…ガチンコの殴り合いと来たもんだ。
いやぁキテるなぁ。
行ってくれば?え?どこへ。
将棋会館。
でも。
タイトル戦じゃないから更新不定期なんだこのブログ。
直接行って観た方が勉強になるんじゃないか。
でも…出席日数が…。
痛っっ!いーから行け!!た…足りてるよね?ひーふーみー…えーと…ギリギリセーフ…だよね?オレひょっとして教師失格!?
(走ってくる足音)ハァ…ハァ…。
(スミス)よお桐山。
桐山…。
ハァ…ハァ…。
あっ指した。
4三金左!?嘘だろ!?こんな島田さん見た事ねぇよ。
えっ!?
(スミス)ここで角捨てんのかよ!?オレだってこんな兄者見た事ないよ…。
特別対局室から暗いろう下をつたわって二人の気配がこの部屋まで滲み込んで来る気がした…

何だ?どこが…何が違うんだ?一手一手にどうしてこんなにひき込まれる?
懸けて来た時間の長さか。
積み重ねた経験の厚さか。
ひきかえにして来たものの重さか。
それともそれ全部か
そうだこれは自分を信頼している人間同士の戦いなのだ
終局は9時153手で島田八段の投了。
獅子王戦決勝トーナメント3番勝負の初戦はまず後藤九段の白星で幕が上がった
れい。
変わんないわねぇここ。
しんきくさい建物…。
大キライだった…この暗い通りもじめじめした神社も。
義姉さん…。
よお。
これはこれはストーカーがお揃いで。
香子何で来た。
…だって。
お前さオレに当たる気まんまんだったけどさぁ。
どうだった?島田強かったろ?A級ナメてんじゃねーぞ。
(香子)ねえホントに出て行くの?
離れたくなかった
ねえ…待って。
逃げるんだ?私から。
でももう一緒にはいられなかった
早く大人になりたかった。
自分の足で立てるようにならなければ大事な人たちを守れないと思ったから
あー負けたっっ。
一手損角換わりで先手を取ろうとしたらあんにゃろ即応戦して来やがった喜々として!!やっぱ強えーやあのおっさん。
恐ぇーしカオ!!強え上に更におとな気も無ぇ!!…でも次は絶対に負けない。
はい。
勿論です兄者!!
(相米二)なーるほどなぁ…。
うんそりゃあ来られないわ。
うんうん。
娘っ子の前でそんなタンカ切っといて本命の前で撃沈だろ?そんなおま…男子としてそれはなぁぁぁ。
ああああ…。
オレだったらハラ切るね。
オレなら片眉剃り落として山にこもるね。
(2人)あああ…。
そんな…カッコ悪い事かなぁ…。
気にする事ぜんぜんないのに。
「がんばる」って口に出して本当に「がんばった」んだと思うれいちゃんなら…。
それでダメだったとしても誰も笑わないのに…。
その通り。
恥なんてかいてナンボだ。
「失敗した」って事は「挑戦した」って事だからな。
何もやんねーで他人の事笑ってる人生よりずっとマトモだ。
ただボーズはまだ若いしクソまじめだからなぁ…。
よっぽど勝ちたい相手だったんでしょうね。
れいくんがあんな風に闘争心を見せた事って一度もなかったもの。
まぁそこに目が行き過ぎちまったんだろうなぁ。
また菓子パンとラーメンばっか食べてるんだろうなぁ。
どーしたらいいんだろこーゆー時。
ほっとくしかあるめーよ。
仕事でかいた恥は仕事で取り返すほかねーからな。
ボウズが自分で「取り返した!!」って思えるまで自分でがんばるしかないだろう。
なぁにそのうち大人になりゃあいやでも気付くさ。
どんなヤツでも一線でやってる人間で恥をかいた事の無いヤツなんていねぇってコトにな。
(雷鳴)
(後藤)島田お前さなんか最近…オレより年上に見えね?どこ見てんすか?そっちこそその胸板維持するの大変そうっすよね。
ひっそりとジム通いですか?たいへんすねナルシストは。
(雷鳴)さて…と。
…行きますか。

(松本)カッケーなー何だろあの大人の風格。
何話してんだろ☆!?兄者…カッコイー☆A級か!?A級になれば自然に醸し出されるのか!?くんくん…おっかしーなまだ微塵も匂わねぇ…風格が。
オレ今B1だけどA級になったらいきなり香るのか!?香んじゃね?きっと醸されるんじゃね?さっ行きましょう。
対局始まっちゃいますよ!!うん…香んないんじゃないかな君たち。
そんな草ムラから覗いてる限り。
10時…対局が始まる。
獅子王戦挑戦者決定三番勝負。
一局目は後藤九段の勝利。
島田さんにはもう後がない。
前回は意表をついてガチンコの殴り合いだったけど今回はどんな戦いになるんだろう…。
見たい…見たくてたまらない。
だけど!!
(林田)さあ!!出席日数の計算結果が出ましたよ?はいっっもうカゼをひく事も盲腸になる事もできない事が判明しました☆あと2回は順位戦で休む事が決まっているからそれは仕方ないとして万が一どれかトーナメントで一個でも勝ち進んじゃうと崖っぷちです☆あ。
それと何かあった時の為に学年末のテストはなるべく平均点越え目指してね☆それとテストの範囲なんだけど「友達に聞け!!」って言うと友達探してる間に試験終わっちゃうから先生かわりに全部の先生に聞いといてあげたからっっ。
はいっしっかりねっっっ。
つらいぞー2回ダブリはっっ。
同級生に「おっさん」って呼ばれちゃうかもなんだぞっっっ。
その通りです…ホントに…。
たすかります…。
でも…何だろう…このキモチ…。
はぁ…。

(スミス)ガチンコだよ…またしても。
またモロにガップリだよ…。
っていうか前回より更に力まかせだよ?しかも…あーっっよりによって両者入玉だよ!?もうヤメようよ!!おとな気ないよっっ。
「こーなりゃ入玉しときゃ勝ちじゃん?」みたいなのどーなの?それ!?
(雷鳴)カミナリ鳴ってるよ!?駒が光ってるどころの騒ぎぢゃねぇー。
勝ったぜ坊。
はいっっ兄者お見事でした!ゼーゼーハーハー…。
た…たった一局で!?ヒイッ!どうした坊?あいえ桐山から返信がなくて…。
そっか…カチ割り過ぎちゃったかなぁ…あん時…。
うーん…。
(島田)坊はさ何でそんな桐山に良くしてやろうとするんだ?桐山は…桐山こそが僕の頭をカチ割って泥の中から出してくれたと思うからです。
小さい頃から病院で過ごす事が多かった自分には盤上で強くなる事だけが心を支える全てでした。
そうやって同年代のみんなが楽しく外で遊び回っているのを横目で見ながら将棋だけに没頭を続けて…。
なのに強くなればなる程弱い対戦相手が全て努力を放棄した卑怯者に思えてくやしくて腹が立ってイライラして…。
そんな自我のカタマリになり果てていた時。
(セミの鳴き声)あの…これ…。
水…。
僕は桐山に出会って頭をカチ割られて救われたんです。
ああオレより強いヤツがいる。
オレより努力した人間がいる。
「オレは独りぼっちじゃないんだ」って…。
…そっか。
うんわかるよなんとなくそれ。
(車のブレーキ音)
(香子)ちょっと待ってよねえっっ。
(2人)ん?ねぇったらねぇっっ。
何よっっごとうのバカーッ!もう知らないんだからねっっ。
ちょ…おまっっ後藤…たしか妻帯…。
誰それ美じ…んじゃんしかも…若…。
何でしょうねケンカかな?ん?何だろう…この敗北感…。
いやっっ何のまだこれしきっっ!くっそー!もぜってー次も勝つっ!さぁ坊さっそく帰って次の対策ねりまくるぞっっ!わーいさすがっっ☆それでこそ兄者です!!はー…。
ゴメン…すでに2日足りてなかった。
いえ…先生…何か本当にもう…すみません…。
・「あなたの指がその胸がその瞳が」・「眩しくて少し眩暈がする夜もある」・「それは不意に落ちてきてあまりにも暖かくて」・「飲み込んだ七色の星」・「弾ける火花みたいにぎゅっと僕を困らせた」・「それでまだ歩いてゆけること教わったんだ」・「神様どうかどうか声を聞かせて」・「ほんのちょっとでいいから」・「もう二度と離れないように」・「あなたと二人あの星座のように」・「結んで欲しくて」
(香子)「3月のライオン」ちょっと後藤あんたもちゃんと見るんだからね。
(後藤)わーったよ。
お前らも見逃すんじゃねえぞ。
2017/01/28(土) 23:10〜23:35
NHK総合1・神戸
アニメ 3月のライオン「第15話」[字]

17歳のプロ棋士・桐山零。幼い頃に事故で家族を失い、周囲にもなじめず孤独に生きていた。ある日あかり・ひなた・モモという3姉妹と出会い、零は少しずつ変わり始める…

詳細情報
番組内容
獅子王戦トーナメント決勝戦、後藤と島田の三番勝負の初戦が幕を開けた。自らを信頼する者同士の戦いに、圧倒される零。対局を終えた後藤は、将棋会館前で待つ香子に冷たい態度をとる。その様子を見ながら、零は自分が幸田の家を出た時のことを思い出す。そして三日月堂ではあかりやひなたたちが、そんな零を心配していた…。
出演者
【声】河西健吾,茅野愛衣,花澤香菜,千葉繁,井上麻里奈,三木眞一郎,岡本信彦,杉田智和,木村昴,櫻井孝宏
原作・脚本
【原作】羽海野チカ,【脚本】東冨耶子,木澤行人
監督・演出
【監督】新房昭之