（すみれ）あなたのやりたい事は何？どんなふうに生きていきたいと思ってる？
（さくら）そんな事…考えてないよ。
それでこんな事してるならそれはただのわがままよ。
私…やっぱり東京行きたいわ。
さくら…。
とにかくお母さんと離れた所で暮らしたい。
もう家には帰らない！
（紀夫）どうやった？うん…。
私は伝えたいと思う事は言いました。
そやけど余計に意地を張らしてしまったようです。
（紀夫）はぁ…そうか。
ままならない事もあるのに…親やからってあんなふうに言うてよかったのか…。
ちゃんと伝わってるのか…。
子育てに正解はないいうけど一つ一つ正しいと思う事をその時選択するしかないと思う。
それでも迷うし不安やけど…。
２人でしっかり受け止めてさくらを待とう。
・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」・「大量の防腐剤心の中に忍ばせる」・「晴れた時ばっかじゃない」・「湿った日が続いても腐らぬように」・「たとえば１００万回のうちたった一度ある奇跡」・「下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう」・「さぁ空に架かる虹を今日も信じ」・「歩き続けよう」・「優しすぎる嘘で涙を拭いたら」・「虹はもうそこにある」・「きっと虹はもうここにある」
（はな）
昭和３５年７月になりました。
子どもたちも夏休みが始まりました
今日からアルバイトとして頑張ってくれる事になりました健太郎君です。
（健太郎）よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
（拍手）
（龍一）いやいやいや…俺も。
（紀夫）龍ちゃんもやったな。
よろしくな。
よろしくお願いします。
（良子）龍！何よ？その格好。
何よってファンキーハットにジーパンやんか。
ファンキーやろ？
（良子）ちゃんとした格好してきてって言うたのに！これが俺の正装やんか。
正装いうのは健ちゃんみたいな格好を言うの！
（明美）まあええんちゃう？これも個性やからな。
（足立）でも龍ちゃんお客さんのおる所では帽子は取っちょけよ。
そうか…。
しゃあないな。
（良子）偉そうに言わんといて。
（中西）お二人は幼なじみなんですか？そやで。
ほんまはもう一人おんねんけどなさくらっちゅうのが。
ほんまはあいつも一緒にやる予定やってんけどなぁ？健太郎。
はいそしたら２人とも頑張って下さい。
（２人）はい。
はい。
（明美）龍ちゃんと健ちゃんの主な仕事は荷物運びやで。
タケちゃんの…足立部長の言う事を聞いてや。
（２人）はい。
よしじゃあ今から製作所じゃ。
在庫大急まで運ぶで。
行っちきます。
行ってらっしゃい。
ほな行ってきます〜。
行ってらっしゃい。
もう…。
ごめんね余計な事言うて。
いいのよ気にしないで。
おっ…肌着の売り上げが上がってるねぇ。
（君枝）展示の効果かな？それはうれしいねぇ。
（ゆり）さくら。
私はねぇ若い頃意地ばっかり張ってたのよ。
そやから分かるの。
意地を張る気持ち。
それでも後から思うのよ。
もう言うてしまったから後には引けないとか今更かっこ悪いとか。
でもねそんなのどうでもいいのよ。
自分が変わろうとしてるならいつでも撤回していいの。
うん…もう正太！夏休みやからっていつまでも寝てたらおかず無くなるよ〜。
（正太）寝てないって！
（ゆり）んっ！何や！おかずあるやないか。
まだ着替えてないやない。
先着替えといで。
顔も洗って。
あるから大丈夫や。
なっ。
はぁ〜頂きます。
悦子さん。
ご苦労さま。
どう？
（悦子）お客様増えてるわよ。
肌着がたくさん売れてる。
店員さん。
ちょっとええかな？はい。
ちょっと。
はい。
この肌着なんやけどええって聞くけど何がええの？ほかのとどこが違うの？編み方が違うんです。
編み方？はい。
古い機械で編んでるんですけどその動きがとっても丁寧でゆっくりなんです。
縫い目もきれいにそろうのでふんわりと空気をまとって優しく赤ちゃんを包んでくれるんですよ。
へぇ〜。
ほな試しに１つもらおうかな。
ありがとうございます。
お預かり致します。
（富士子）こちらへどうぞ。
ありがとう。
（栄輔）すみれさん。
栄輔さん。
よかったこちらにおって。
ご挨拶に伺ったんです。
こちらに正式にエイスが出店する事になりました。
今後ともよろしゅうお願いします。
あっこちらこそ…。
（潔）栄輔。
秋山さん笹井さんご無沙汰しております。
（秋山）ああ元気そうで…。
頑張ってるようやな。
おかげさまで。
（笹井）エイス正式に出店するんやって？はい。
店には若い男女両方の洋服を置きます。
いつでも見に来て下さい。
おう。
こんにちは。
（すず）あっいらっしゃい。
五月さんいますか？
（すず）五月来てないのよ。
どうしたんやろか？
（客）ママ飲みもんまだ？あっちょっと待っててや。
手伝います。
あっ助かるわ。
じゃあお願い。
お待たせしました。
（客）こっちこっち。
ありがとう。
（二郎）すずさん。
五月来てない？来てないのよ。
連絡もまだない。
どうしたんやろか？出てった。
えっ？
（二郎）これ…。
（五月）「ごめんね。
もう一緒に暮らせない。
今までありがとう。
さようなら。
五月」。
へぇ〜。
何でや…。
ずっと一緒におったのにこんな手紙だけ置いて…。
何かあったんやろねきっと。
何かって？どこ行くの？
（二郎）捜すんや！
（龍一）五月と二郎ちゃんが同せいしてる事さくら知らんかったで。
（五月）えっ？言うたったらええのに友達やねんから。
五月さんは？
（二郎）どこにもおらへん。
実家は？学校に行ってた頃のお友達とかは？五月さん何があったんやろ…。
わしが見限られたのかもしれん。
夢ばっかり見て音楽の事しか考えてへんような男誰かて嫌やろ。
そんな事ない！すてきやと思います。
二郎ちゃん！五月の事聞いたで。
まだ帰ってへんのか？う〜ん肌着は増産やね。
（君枝）メリヤスをもっと増やしてもらわないと。
はい発注しちょきます。
すみれさん郵便来てます。
ありがとう。
あっ…。
何？メリヤス工場から。
（君枝）えっうわさをすれば何とやらねぇ。
何やろうねぇ。
えっ？工場を手放すって…。
えっ！？
（明美）どういう意味？えっ何ち書いちょるんですか？「この度諸般の事情により廃業する事になりました」。
「まことに残念ではありますが来月いっぱいで工場を手放す運びとなりました」。
そんなに急なの？どうしよう…。
そんな兆候あったのか？タケちゃんに任せっきりにしてしまっていて…。
すんましぇん！わしは全然気が付いちょりませんでした。
いや…。
こんにちは。
（橋詰）おうまた来たんか。
はい！ハハハハッ。
よう飽きんこっちゃなぁ。
いや飽きませんよ。
ハッハッハ。
いや〜何べん見てん最高です。
明日工場に行ってきます。
はぁ〜。
（五十八）おはようさん。
お父様。
すごいやないか。
ええ店や。
ありがとうございます。
元気やったか？はいわざわざ近江からありがとうございます。
先代の事もよう知っとるしな。
わしにできる事やったら…。
こういう事は実際会うて話してみなな。
大丈夫や。
きっと何か事情があるはずや。
はい。
行こか。
久しぶりに五十八さんに背中を押され工場へと向かうすみれなのでした
2017/01/30(月) 12:45〜13:00
ＮＨＫ総合１・神戸
連続テレビ小説 べっぴんさん（９８）「守るべきもの」[解][字][デ][再]
すみれ（芳根京子）の娘・さくら（井頭愛海）は、相変わらず家出を続けていた。ある日、ジャズ喫茶「ヨーソロー」で働いていた五月（久保田紗友）が姿を消してしまい…
詳細情報
番組内容
すみれ（芳根京子）の娘・さくら（井頭愛海）は、相変わらず家出を続けていた。「キアリス」には夏休み中の君枝（土村芳）の息子・健太郎（古川雄輝）と、良子（百田夏菜子）の息子・龍一（森永悠希）がアルバイトに。そんなある日、ジャズ喫茶「ヨーソロー」で働いていた五月（久保田紗友）が、何も言わずに姿を消してしまう。恋人の二郎（林遣都）は五月を探すがみつからない。さくらは代わりに「ヨーソロー」で働くようになり…
出演者
【出演】芳根京子，生瀬勝久，菅野美穂，高良健吾，蓮佛美沙子，谷村美月，百田夏菜子，土村芳，永山絢斗，田中要次，平岡祐太，松下優也，中島広稀，井頭愛海，古川雄輝，森永悠希，林遣都，江波杏子
原作・脚本
【作】渡辺千穂
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