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字幕書き起こし ハートネットTV「シリーズ暮らしと憲法▽第3回・障害者と憲法」 2017.02.07

くすりの種類や違いを知る事は上手にくすりを与える上でとても大切です。
何のために使うのかどんなタイミングで与えるのかお医者さんや薬剤師さんにしっかり尋ねる習慣をつけましょう。
誕生から70年を迎える日本国憲法。
その条文の一つにはこう書かれています。
この言葉を実現しようと生きてきた人たちがいます。
障害のある人たちです。
憲法で保障された権利を守るため長い闘いを続けてきました。
現在障害者は法律を作るための国の会議にも参加するようになりました。
しかしまだ十分に法整備が出来ていないという指摘もあります。
東京都議会に私たちにも精神障害者にも医療費助成をという事で…。

 

 

 


憲法を支えに訴えを続ける障害者。
「シリーズ暮らしと憲法」。
第3回は障害のある人の声から考えます。
岡山市に憲法と向き合って生きている人がいます。
1人暮らしをする…脳性まひによる重度の障害があります。
私を持って下さい。
いきますよ。
移動をしたり着替えをしたり生活のほとんどに介助が必要です。
ちょっと待って下さいね。
(せきこみ)本当にせきが止まりませんな。
私を抱いて下さい。
頭を上上げて。
いきますよ12…。
足を立てて。
3!はい座りますよ。
向き変えて下さい。
オーライ。
介護は1日8時間程度。
浅田さんは60歳を過ぎた頃から体調を崩しやすくなりました。
それでも無料の障害福祉サービスを使って1人暮らしを続けてこられました。
浅田さんが施設を出て暮らすようになったのは30代の時。
地域で暮らす重度の障害者が少なかった時代に自立した生活を目指しました。
自宅で仕事をし収入を僅かでも得る。
障害のない人と同じように社会に参加する事が喜びでした。
僅かな収入と年金で暮らしてきた浅田さん。
64歳の時翌年からは介護にお金がかかるようになると告げられました。
国は障害者も65歳以降原則として介護保険を使うよう定めているからです。
収入が少ない浅田さんはこれまで無料で福祉サービスを受けられました。
しかし介護保険になると毎月1万5,000円の利用料を払わなくてはなりません。
生活が苦しくなるため介護保険の申請はせずこれまでの福祉サービスを利用できるよう求めました。
そうしたところ浅田さんは岡山市から全ての介護を打ち切られました。
憲法に定められた最低限の暮らしを侵害された。
浅田さんは3年前岡山市を訴えました。
弁護士や友人など仲間が集まり岡山市の決定取り消しを求めて裁判で主張を続けています。
憲法25条やあるいは…。
浅田さんの長年の友人…足に障害があります。
これに対し岡山市は「法の趣旨によれば介護保険サービスを受ける事ができる時は障害福祉サービスだけの提供はできないはず」と主張しています。
今浅田さんはやむをえず介護保険を申請して暮らしています。
それにより無料の障害福祉サービスも再開されました。
しかし毎月1万5,000円の介護保険利用料が年金頼みの暮らしを圧迫しています。
去年の12月には体調を崩し病院に運ばれました。
(せきこみ)訴えを起こして3年。
浅田さんいかんねえ。
浅田さんは「憲法を支えに裁判で闘い続けたい」と言います。
「5月3日の宮城前広場。
新しい憲法がいよいよこの日から実施される記念の式典が雨にもめげぬ多くの都民や…」。
70年前に誕生した日本国憲法。
その2年後憲法に基づき障害者のための法律が初めて出来ました。
しかしその対象は限定されていました。
更生の見込みがないと認められるすこぶる重度の障害者は法律の対象外とされたのです。
でも戦後初期っていうのはやっぱり食糧難の時代ですからそもそも食べていくだけで多くの人が手いっぱいという状況の中でまあ「かわいそうな障害者たちは社会に関わるすべがないからしょうがないよね」という一種の諦めが多分法制度的には一定程度組み込まれてた部分というのは否定できない部分だと思います。
憲法には障害者たちを意識した障害者たちも使える権利が保障されていたんだと思うんですけれどもじゃあ人々がその意識にあったかどうかっていうと多分そうではなくて社会から隔離された形で処理されていたという部分を含んでいたと思うんですね。
60年代になると国の施策により重度の障害者は施設で生活するようになっていきます。
当時施設内での自由は限られ入所者の意思が尊重されない場合も少なくありませんでした。
そんな中地域で自由に暮らしたいという声が上がります。
29歳の時7年間過ごした施設を退所しました。
現在生活支援を受け地域で暮らしています。
障害のため体のほとんどを動かせない三井さん。
文字盤を使ってコミュニケーションをします。
「私…だ…私だって…」。
重度障害者の地域生活を支える制度がない時代。
この4時間の介護でどうやって生きていけというんでしょうか。
三井さんたちは公的な介護サービスの充実を求めました。
ちょうどそのころ社会では憲法への関心が高まっていました。
・「日本国民は恒久の平和を念願し」・「人間相互の関係を」・「支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて」・「平和を愛する諸国民の公正と」全て国民は個人として尊重される。
運動の結果公的な介護制度は少しずつ改善。
三井さんは何年もかけて地域での暮らしを実現していきました。
(一同)障害者の自立生活を後退させるな!つまり国民の不断の努力によって基本的人権を保持しなきゃいけないっていうふうに書いてある訳ですけれども。
権利を保障してるから権利が憲法上書いてあるからって安心しちゃいけない。
場合によっては闘って自分の権利を守らなきゃいけない時もあるかもしれない。
たった一人の人間が「おかしいんじゃないの?」っていう問題提起をきちんとできる。
でそれをやっぱり国の機関がもっとよい憲法の使い方憲法の解釈の在り方というものに向けて真剣なコミュニケーションを続けていくというのが一番大切な事だしそのためには声を出してくれた人たちに対しては寄り添えるだけの社会の力量っていうものが問われてくるっていう事になると思います。
当事者の声によって認められてきた障害者の権利。
今また新たな動きが生まれています。
今年1月新宿駅前に精神障害のある人たちが集まりました。
よろしくお願いします。
精神障害者が地域で暮らしやすくなるよう支援を呼びかけました。
署名活動しています。
よろしくお願いします。
障害のある人の中でも精神障害者が声を上げるのは容易ではありません。
その理由の一つに長い間地域から隔離され病院で暮らしている人が多い事が挙げられます。
長期入院によって自信や希望を失い自分の意思を周りに伝える事が難しくなってしまうといわれています。
加藤さんも10代の頃精神科病院に入院した経験があります。
現在加藤さんは自信を失い退院できない人が地域生活を送れるよう支援しています。
こんにちは。
こんにちはどうも。
あとお飲み物は?いつもの。
ホットでいい?働く場所を提供したり福祉制度を申請したり。
病院の外で暮らすために必要な相談に乗ります。
楽しいよね。
声を上げられずに長期化する入院。
今加藤さんが気にかけている入院患者がいます。
統合失調症で入院し現在は薬で症状をコントロールしています。
開けましょうかね。
開けた方がいい?入院中に腰が曲がり介護の必要もあります。
初めて入院したのは46年前。
その後入退院を繰り返し7年前からは一度も退院できずにいます。
かつて共に暮らした父は入院中に亡くなりました。
病院を出ても身を寄せられる親戚もいない。
退院したいという気持ちをしまい込むようになります。
加藤さんはそんな平林さんを励ましてきました。
この日は入院を経験した仲間と共に平林さんのもとを訪ねました。
私が言いたいのはそれだけです。
(拍手)退院の意思を声にした平林さん。
今後は住まいや介護サービスなどの公的な支援を加藤さんと共に求めていきます。
今も不断の努力で声を上げ続ける障害者たち。
それは70年前憲法によって保障されたはずの権利の実現を願う声です。
2017/02/07(火) 20:00〜20:30
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV「シリーズ暮らしと憲法▽第3回・障害者と憲法」[解][字]

今年は日本国憲法が施行されて70年の節目。番組では、さまざまな暮らしの現場から憲法について考えます。第3回は戦後から今に至る障害者運動の歩みから憲法を見つめます

詳細情報
番組内容
ハートネットTVはさまざまな「生きづらさ」を抱える人たちのための番組です。テーマは、貧困・虐待・自殺・うつ・依存症・発達障害・認知症・がん・難病・介護・リハビリ・障害・LGBTなど。ホームページも情報満載!みなさんがつながりあえるよう情報交換の場も設けています