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セリフ書き起こし 洞窟おじさん 完全版(2) 2017.02.12

(桃園)子どもの頃どこに住んでたの?カツ丼1つキャンセルしようか。
(加山)あ…洞窟。
(宅間)ふざけんじゃねえぞこら!いててて…!嘘じゃねえ!俺の家は洞窟だ!俺の家は洞窟だ!ここだ!この洞窟が俺たちの家なんだ!
13歳で俺は家を出た
偶然見つけた洞窟で生活を始めた
飼い犬のシロが追いかけてきてくれた。
食い物は動物。
イノシシは命懸けで捕った。
シロとの楽しい生活。
こんな日が永遠に続くと思ってた
シロ…食べろって!死ぬなよ〜。
お願いだよ〜。
死ぬなよ〜。
ありがとう…ゆっくり休めよ。

 

 

 


(義夫)誰かいますか?
(雅代)はっ…。
え?ああっ…。
(雅代)はいはい…。
私たち悪い人じゃないから大丈夫大丈夫。
大丈夫…大丈夫。
黒…。
ん?黒いの何だ?
(雅代)のりだでよのり。
のりのり。
(義夫)何だ?お前のりも知らねえのか?
(義夫)どうだ?うめえ…。
ハハッだろ。
うめえ!
(雅代)ほらほらまだあるよ。
ほらみんなあげる。
あげるほら。
はい。
あ〜!はいはい。
おお…。
お前どこ住んでんだ?洞窟。
え?洞窟。
(雅代)洞窟?
(義夫)洞窟…。
(雅代)フフッ…洞窟!?
(義夫)あの子何歳かな?うちの敏也と同い年ぐらいじゃないですかね?
(義夫)ああ。
はいじゃあ頂きます。
どんな人生送ってきたのかね?本人に聞いてみりゃいいじゃないですか。
お前はすぐそうやって簡単に言うけどいろんな事情があると思うとなかなか聞けないだろ。
だから聞きやすい環境を作ればいいじゃないですか。
どうやって?例えばその…農作業手伝ってもらうとか。
ん?お前頭いいな。
フフ〜ン。
俺の嫁にはもったいないわ。
私もね長〜い事そう思ってきましたよ。
あ〜…よし!じゃあこの辺の草を片づけちまうか。
いいか?どこに置く?ん?あああっちに置いてくれ。
あのよ昔はなここら辺りの寒い所じゃ米がうまく作れなかったんだ。
だけど保温折衷苗代っていうなそういうのが開発されていつもおいしいお米が食べられるようになった。
それを思いついたのはな軽井沢のある農家の人なんだ。
大きな冷害に襲われた時被害が少ねえ田んぼがあるのに気付いたんだな。
それで苗が早く育ってるとこは被害が少ねえ。
だから早く苗を育てればいいんだってな。
でこっからが面白いんだよ。
苗に油紙をかぶせて…。
お昼持ってきましたよ!油紙…ハハハハよく考えたな。
(雅代)お昼!え?
(雅代)はいおとうさん。
はい。
よいしょ。
(義夫)さっきの話の続きだけどな…。
は〜!あのまた保温何ちゃらの話ですか。
保温折衷苗代だ。
ハハッ。
ハハハ。
農業の革命だ。
しかもそれを思いついたのは学者や偉い先生じゃねえ。
普通の農家の人なんだ。
面白えだろ?すんげえ事っていうのは身の回りにあんだ!そんな…つまんないねえ?はいお茶。
はいはい。
あんたここ置くよ。
分かるその話。
俺もイノシシ捕れたのは同じ所でフンしてるのに気付いたからだし。
そうかここがイノシシの便所なんだ!火だって山ジ〜ッと見てたら松が擦れて煙が出てるの見て松やにで火つけられるようになったんだ。
今度イノシシ捕ってきてやろうか?お前もすごいな…。
(鈴の音)あなた寒くないですか?外で飲みたい気分なんだ。
お前も飲むか?あら〜?フフフフフ。
あ〜ら珍しいフフフ。
はい。
はい。
よいしょ。
あ〜。
死んで何年たつかな?もう20年になるでしょう。
そっか。
生きてたらあいつもう38か。
いい大人だな。
孫だっていたでしょうね。
ああ。
あなた。
うん?あの子預かりませんか?
(せきこみ)あ〜すいません。
(せきこみ)う〜んああ…。
お前…本気か?お願いします。
じゃあ1日だけ…1日だけ泊まらせて様子見っか。
うわ〜!うれしいうれしい!うれしいうれしい!やめなさいよ。
誰か見てるかもしれないんだから。
見てませんよ!こんな田舎で。
そうか?見てません。
あ〜うれしい。
(鼻歌)アハハッ。
おう雅代!お帰りなさ〜い。
ほら何してんだ。
早く入ろう。
うん?遠慮すんな。
手伝いの礼だ。
ねえ。
はい。
お風呂気持ちいいから。
それにお前自分じゃ分からないかもしれねえけどな鼻がひん曲がるほど臭えんだ。
ハッハッハ!ほらほら。
はいお風呂。
お風呂入ろう。
俺汚えから。
いや汚えから入んじゃないの!だからはいおいで。
はい!早く入ろう。
あっちょっとこれこれは…靴はこれは無理だ。
ちょっと変更変更変更。
こっちから入ろう。
ねえ。
はいは〜いお風呂入ろう!は〜いハハハハハハ!ハハッ。

(雅代)くっさ〜!アッハッハ!く〜さい!
(義夫)かあさんも寂しいんだ。

(雅代)垢すご〜い!おとうさん!垢垢!見て!早く!うわ〜すごい!あ〜すごい!あ〜!あ〜!まだか〜?まだか?お待たせしました。
どうぞ!どう?ピッタリだったのよ。
一馬か?じゃあごはんにしましょう。
ああ。
ハハハ…ほらほら!うめえ。
(せきこみ)
(雅代)アハハハハハ!いくらでもあるんだからゆっくり焦らないで。
うん?
(泣き声)どうした?こんなにうめえもん食ったの初めてだ。
(雅代)ほらほらほら。
はいはいはい。
あ〜大丈夫大丈夫。
ほら。
(雅代)はいはいお代わり。
「ちゃんとした布団に寝るのは初めてだ」ってうれしそうだった。
ごはんもうまそうに食ってたな。
アハハハハ。
雅代。
はい。
聞きたい事がある。
何でしょう?あの子…一馬は敏也の代わりか?敏也がいても助けるか?助けます。
これは卵焼き。
卵を焼いて甘くしてあるから。
これはねアユで取れたてで新鮮だから。
じゃあ頂きましょうか。
頂きま〜す。
うめえ。
本当。
どうだ一馬農家の仕事は楽しいか?楽しい。
そうか。
お前がよければでいいんだけどどうだろう…ずっとここにいてもいいんだぞ。
ほらここにいればごはんがあるしお布団があるしお風呂だってあるし危険はないし。
嫌だったら…嫌だったらすぐに出てっていいんだから。
ね!嫌か?俺たちの事嫌いか?気持ち聞かしてくれねえか?人に優しくされた事ねえからどうしたらいいか分からねえんだ。
よければでいいんだけどずっとここにいてもいいんだぞ。
ねえねえねえねえ!あの子は誰なんだい?あ〜親戚の子で預かってんの。
へえ〜何か変わった子だねえ。
いくつだい?あっ!うちでエンドウマメすっごく余ってるの。
あんたにあげるわ。
好きなだけ持ってっていいよ。
・いいのかい?
(ノック)・
(義夫)お〜いいいか?はい。
背中流してやる。
上がれ。
・はい。

(義夫)ここに座って向こう向いて。
ありがとう。
俺の息子は戦争で死んだ。
一人息子だった。
お国のためとはいえ雅代も俺も苦しんだ。

(義夫)一生懸命田んぼや畑を作ったって誰も継ぐやつはいねえ。
むなしいもんだ。
だから…なあもしお前が継いでくれたらうれしいんだ。
雅代もお前の事が好きだ。

(義夫)一馬俺たちの息子になってくれ。
雅代のためにも頼む。

(すすり泣き)あっ…!
(勇蔵)どうしてだ!あっ…!あっ…!いてっ!いてえよ!お前みてえなやつはな死んだって構わん!
(富子)お前には…愛想が尽きた。
あっ…!あっ…!あっ…!
(たたく音)今日からあっちだ。
頂きます…。
(ため息)決めたか?はい。
裾上げしてあるズボン2本ここに入ってるからね。
大事にはいてね。
それからこれ腹痛の薬。
どうしてもおなかが痛いっていう時にのむんだよ。
よいしょ。
あとは…ほら。
金だ。
金は役に立つ。
ほら…持っとけ。
ポケットへしまって。
帰りたくなったらいつでも帰ってきていいんだよ。
いいね?一馬。
ごめんなさい。
しっかり生きんだよ!怖いんです。
おなかすくよりもイノシシよりも…人が怖いんです。
もうたたかれたくないんです。
俺たちはたたいたりしない。
僕の母ちゃんも最初は優しかった。
だけど…ある日急に変わった。
何があったか知らねえけど俺たちを信じてくれ。
信じたいけど…怖いんです。
もうあんな思いするの嫌だ。
許して下さい。

(すすり泣き)
(雅代)どんな毎日を過ごしてたんでしょうね。
優しさは時に人を苦しめるもんなのかねえ。
だけど優しさも温かさも知らない方がいいなんてそんなのこの世にありません。
そうだな。
(風鈴の音)どうして出ていっちゃったのよ。
その人絶対いい人だって。
なあ!どうですかねえ。
人は信用できませんから。
犬は信用するのに人は信用しないんだな。
警察は人を疑うのが仕事です。
いやそうじゃないよ。
それで?そのあとどうしたんだ?また山から山への生活だよ。
でもそのころから何か山奥に人が入ってくるようになったんだよ。
何かあれ変な学生の集団いたな。
その辺の山奥っていったら…赤軍か。
(木づちを打つ音)あっあれいたよ。
覚えてるなあの変なやつ。
(木づちを打つ音)
(木づちを打つ音)チクショーチクショー!チクショー!俺がどんだけ…。
死んじまえ…。
何だ?これは。
これは使える…。
でもこっちは大変だった。
ダムとか道とかあって山奥に人がどんどん入ってくるからもう安心して住める場所がなくなっていくんだよ。
完全に野生動物の立場ですね。
完全にな。
でもよそのおかげで俺金持ちになったんだよ。
えっ!?金持ち?盗みか!?これ?ありがとね〜。
何がいいんですか?天ぷらだねやっぱりね。
あとは酢みそあえ。
採れたて山菜はい。
今朝採ってきたばっかり。
え〜とじゃあね…。
どれにする?1株300円はいはいどれにしましょう?でもタラの芽欲しいな。
タラの芽はい。
どうもありがとね。
じゃあ300円。
はい300円。
どうも。
はい1皿300円。
はい。
おにいさん1皿300円。
買ってかない?買うのかい?まあ山はよ俺にとっちゃ庭みたいなもんだから。
どこに何が生えてるかなんてみ〜んな分かってんのよ。
マイタケワラビナメコにゼンマイだろ。
タラの芽なんかはよ野球の球ぐらいのこんなんがゴロゴロ採れんだよ。
みんな知らねえかもしんないけどなタラの芽はでかけりゃでかいほどうまいんだよ。
ほい。
「一かご三百円」。
これでいいのか?ありがとうございます。
すごい新鮮。
えっこんなに?こんなにいいの?これで300円?えっそんなにいいの!?すご〜い。
びっくりだよもう。
あっという間に売れちまって。
だけどよもっともうかる商売見つけたんだよ。
えっ何?蘭だ。
1本1万5,000円で売れた。
えっ…そんなに!?いや当時の初任給っていったら3〜4万だろ。
えっ!?
(知見)よいしょ。
あ〜ちょっと。
君うわさになってるよ。
山をよ〜く知ってるって。
自分で採ってんの?何?あ…。
(せきばらい)食うか?甘え!うめえ!ハハハ!お前面白えな。
あのさこの花見た事ある?きれいだろ?普通は白いんだけど何千本かに1本くらいの割合で赤い花が咲くんだよ。
もし見つけたら買うから採ってきてくんねえか。
ありがとう…。
ゆっくり休めよシロ。
結構咲いてるよ。
えっ結構?本当か?何株でも買うから持ってきてくれよ。
ほら。
それからは蘭を探す毎日よ。
いつの間にかすんげえ金になってた。
だけどな…
どこでどう使っていいか分かんねえんだよ。
う…うん?いやそれまで一回も物買った事ねえから。
だから連れていってもらったんだ
お乗りなさいな。
ああ…。
はい。
よし!どうだいお客さん。
300円からいこうか300円から。
ここなら何でも買えるぞ。
いらっしゃい。
いくついる?1本下さい。
1本じゃ売ってないんだよ。
金ないならあっち行きな。
(悲鳴)ああ…ありがとうございます。
はいお釣り。
何でこんなにくれるんだ?
(笑い声)これはな増えてんじゃねえんだ。
いいか?これが1万円。
な?でこれ5,000円。
1,000円。
5,000円6,000円7,000円8,000円9,000円1万円。
で同じなんだ。
分かるか?ハッハッハッ!分かんねえか。
それより食べろこれ。
ほらほら。
これなライスカレー。
うんうめえ。
だろ?ハッハッハッ!これからはここで待ち合わせしよう。
一緒に飯食えるし食べ物もいっぱい買えるし。
な!ありがとう。
フッ気にすんなよ。
俺もな…。
(すすり泣き)こうなる前は…山に入ってたんだ。
だからお前と俺は友達だ。
俺いっぱい採ってくる。
そうか?ほら食え食え。
うまいか?うめえ。
買い物を覚えてからは山で食べ物を探す事もなくなった。
勤め人みてえに蘭を採って売ってその金で飯を買った
ただな…食べ物の心配がなくなると困った事もあってな…。
(雷鳴)
やる事ねえから寝るしかないんだ。
そしたら夢見るようになっちまって。
何か昔の事が頭ん中にバ〜ッと出てくんだよ
山ん中で食い物探してた時は一回も夢なんか見た事ねえのに…
明日の心配しなくてよくなったと思ったらこれだ。
不思議なもんだな〜。
(中久保)おめえこれいくらで売ってんだ?怪しいもんでねえ。
俺花屋だ。
いくらで売ってんだ?1万5,000円。
ハハハハハ!1万5,000って…ハハハハハ。
バカだなおめえ。
だまされてんな?俺だら1株4万で買ってやるど。
うん?嘘だ。
ひいふうみいよひいふうみいよひいふうみいよと。
ヘヘヘ。
ほら。
信じられねえならあいつに聞いてみれ。
ん?
(知見)悪い!よいしょ…。
車混んでてさ。
おっ今日もいい花ありがとう。
え〜っと3株だな。
ほい。
どうした?これ1株いくらだ?何?何?どうしたの?いくらだ?1株?1万5,000円だろ?4万円って聞いた。
誰だよ。
そんな事言うやつは。
あの人だ。
(舌打ち)だましたのか?しかたねえだろ。
俺だって脚がこんなだし家族もいるし大変なんだよ。
だましたのか?いろいろ教えてやったじゃねえか。
友達だって言ったから俺は採ってきたんだぞ。
うるせえ!お前と俺が友達?バカか?友達な訳ねえだろ?自分の姿見てみろ。
くっせえおめえとつきあってやってんだよ。
周りからジロジロ見られてこっちだって恥ずかしいの我慢してつきあってやってんだよ!金が少ねえなんて当たりめえじゃねえか!恥ずかしいのか?ハッ周り見てみろよ。
みんなお前見て笑ってんだよ!おい。
おめえだって変な歩き方してるじゃねえか。
脚の事は言うな!いっ…痛〜!あ〜っ!いっ…。
触んじゃねえよ!臭えのがうつんだよ!ああっ!あっ…ああ…。
(戸が開く音)
(雨音)
(雷鳴)あ〜っ!
(雷鳴)
(雷鳴)俺何で生きてんだよ…。
お前と俺が友達?バカか?友達な訳ねえだろ?入れてくれ!離れてよ。
何でだよ。
汚いから。
恥ずかしいよ。
お前みてえなやつはな死んだって構わん!コノヤロー!外だって地獄だよ。
(雷鳴)
(雷鳴)
(雷鳴)あ〜っ!
(急ブレーキの音)
(雨森)うわ〜っ!バカヤロー!危ねえだろうが!死ねる場所まで連れてってもらえませんか?えっ?お願いします。
青木ヶ原だったら近く通るけど。
そこって死ねますか?死のうと思ったらどこでも死ねると思うけど。
まあ多いよねそこは。
じゃあお願いします。
いや…ちょっちょっおいおい!参ったな〜。
名前は?加山一馬です。
生まれは?
(ため息)
(ラジオ)「3億円事件の続報です。
東京・小金井市で43年型の紺色の車とジュラルミンの空トランク3個が近くに住む自動車会社勤務の男性によって発見されました。
この車は長期間放置されていたとの目撃情報もあり警視庁は現金およそ3億円を強奪した犯人が逃走用に使用」…。
一人も殺さねえで3億円だってよ。
すげえな。
まっ結局捕まっちゃうんだろうけど。
お前も金に困ってんのか?あげます。
もう死ぬから。
うわっ!うわっ!うわっ!お前何かやらかしたのか?蘭売ったんだ。
それで稼いだ。
蘭?これ何て書いてあるんだ?お前文字読めないのか?忘れた。
長い間使ってなかったから。
よく分かんないけど読んでやるよ。
「命は親からもらった大切なもの。
もう一度落ち着いて両親や兄弟子供のことを考えてみましょう。
ひとりで悩まず相談してください」だって。
命は親からもらったものなのか?自分のものじゃねえのか?お前難しい事言うなあ。
一服する?タバコ吸った事ないの?死ぬ前にどう?この世にはお前が知らない楽しい事がまだいっぱいあるぞ。
女とか博打とかやった事あんのか?あの世には多分ないぞ〜。
金もあるんだしそういうのやってから考えたらどう?女だったら今から連れてってやってもいいぞ。
もう疲れました。
そっか。
俺30分ここにいるわ。
考えが変わったら戻ってこい。
あっ…これ。
いや…戻ってきたらガソリン代はもらう。
なっ。
どれくらい歩いたんだろう?2〜3時間は歩いたのかな
おっ…!死ぬなんて簡単だと思ってた。
だけど骨見たら急に怖くなっちまった。
でもそりゃそうだ。
いろんなものからず〜っと逃げてきたんだ。
そんなやつに自分を殺す勇気なんかある訳がねえ。
生きる勇気も死ぬ勇気もねえ
自分がどうしたらいいのか分かんなくなった

だからただ歩き続けたんだ
何日かさまよい続けた
そして…
おじさんに出会ったんだ
おじさん?ああ。
目ん玉食われたおじさんだ。
鼻から鼻水流してズボンの前ぬらして便は垂れ流してた。
ひでえ臭いでな。
おじさん気の毒でたまらなかったな
おじさんに成仏して下さいって手ぇ合わした時…自殺はやめようって思ったんだよね。
成仏して下さいって…。
(徳岡)お前この話聞いた事あるか?
(山根)何すか?
(徳岡)この辺りの話なんだけど満月の夜ふだんは薄暗〜い樹海に1年に1度だけ一筋の光がさすんだってさ。
ちょうど今日みたいな…。
ええ。
そんな夜になるとな自らの命を絶った人間の霊がその光の道をたどって樹海からさまよい出てくるんだって〜…。
また…勘弁して下さいよ。
嘘だと思うのか?ならば…あれを見ろ〜!うわ〜っ!あ〜アハハハハハ!もう先輩やめて下さいよ。
お前怖がり過ぎだろ。
いやいや怖がらしてんでしょうよ〜。
何なんだよ消化に悪いわ!本当に。
なっさけねえな〜。
男だろ!先輩先輩先輩先輩!何だよ〜。
見て見て。
見ろ見ろ。
もうっいいよそういうの。
(悲鳴)もうっ!そういうの…。
(悲鳴)あっあっあっあっ…。
先輩どうしましょう!?早く…車出せ…。
あ〜!車!車!
(エンジン音)早く早く早く早く!
(エンジン音)来る来る来る来る!
(キーが落ちる音)あ〜っ…!何やってんだバカ!
(ドアをたたく音)
(ドアをたたく音)ナンマンダブナンマンダブナンマンダブナンマンダブ…。
(ドアを開ける音)ナンマンダブナンマンダブダブダブダブダブ…。
ひ〜っひっひっ!許して下さい。
僕には妻と子どもがいます。
こいつは独り身です!
(山根)いやいや僕には病気の母がいて…。
だからこの人を…。
(徳岡)俺は先輩だぞ〜!いやもうだから先輩からどうぞお先にお先に。
あの…!
(2人)はい…。
川に連れていってもらえませんか?川…!?三途の川ですか?バカ!
おじさんになった俺は川にいた。
先生が現れ美しい人が現れ裸の人が現れ組長まで現れた。
さまざまな出会いが心を揺さぶる第3回。
もちろんほぼ実話です
ふざけんな!山に戻ったらまた独りぼっちになるじゃねえか!2017/02/12(日) 16:04〜17:04
NHK総合1・神戸
ドラマ 洞窟おじさん 完全版(2)[字]

衝撃の実話をドラマ化。13歳で家出、山奥の洞窟に隠れ住み43年後に発見された男の人生を描く。全4話。リリー・フランキー、中村蒼、井上順、木内みどり、生瀬勝久ほか

詳細情報
番組内容
衝撃の実話をドラマ化。第2話。山奥の洞窟を転々とする加山一馬は、親切な農家の夫婦と出会うが、人間が怖くて、その愛情を受け入れられない。ある日、一馬は花の商人と知り合い、山に自生するランを売って金を稼ぐことを覚える。ようやく人を信じられるようになった一馬だったが、実は男にだまされていることを知ってしまう。壮絶な人生にもかかわらず、どこか胸を打つ男の物語。リリー・フランキー、中村蒼、井上順、木内みどり
出演者
【出演】リリー・フランキー,中村蒼,生瀬勝久,井上順,木内みどり,浅利陽介,山中崇,田中隆三,深水元基,八十田勇一,師岡広明,奥瀬繁,歌川椎子,勝守,仲野元子,川口圭子,冨田海人,信太昌之ほか
原作・脚本
【原作】加村一馬,【脚本】児島秀樹,吉田照幸