（柿原）ＤＯＨの裏金累計で約３０億あのビルのどこかに隠されてる。
（ゆず子）段ボールいっぱい全部お金。
（加瀬）でもこの写真は証拠として使えないわけですよね？これは脱税だ。
国税にリークするんだ。
えっ？やられた。
何で立ち退きの前に押さえられなかったんだ！お金を返してもらいます。
（ゆず子）私はあなたから３０億円取り返します。
（浅岡）やめましょうよこんな話。
フフフ…まったくリアリティーがない。
お互い家族もいる平凡な小市民でしょ？それが３０億って…。
（浅岡）あるなら見てみたいよ。
ハハハハ…。
だから謝ってんでしょ？
（柿原）その顔全然悪いと思ってないよね？いいじゃない。
現に無傷でここにいるんだから。
まあ１人で行ったのはよくなかったと思ってるよ。
そうだ。
浅岡に宣戦布告するなんて君はどうかしてる。
あ〜もう！君に何かあったら…。
くっ！えっ？それってそういう使い道？こういうのは綿密に戦略を立てた上で相手の出方を見ながら一手ずつ攻めてくんだ。
バカみたいに突っ込んでったって勝てはしないんだ！バカみたいって何よバカみたいって。
えっ？柿原君って人のことバカとか言っちゃう人だったの？こっちだって君がこんな無謀な人だとは思わなかったよ。
昔からこうよ。
柿原君が知らないだけよ。
話したことなかった…。
（加瀬のくしゃみ）
（加瀬）あっごめんなさい。
てか論点ずれてるから。
まずそれやるの？やらないの？
（柿原・ゆず子）やるよ！やれるよね？やるさ。
お金というものはそんな簡単に消したり隠したりできるもんじゃない。
ましてや３０億なんて大金銀行にも税務署にも痕跡を残さずに消すなんて不可能だ。
必ず追跡される。
そんな無理ゲー敵はやる意味ないでしょ。
現金は別だ。
現金？これはおそらく書類上はすでに存在しない金だ。
だとしたら消す方法はなくはない。
というと？現金のまま国外に出してしまえばいい。
この写真の３０億が国外に出てしまった時点で向こうの勝ち。
ゲームオーバーだ。
えっ？じゃあ早く捜さないと。
もう手は打ってる。
田淵さん？田淵の線は消えた。
彼は奥さんと介護付きマンションに入って悠々自適だ。
それ以上のつながりはない。
ただ田淵は家財道具を全部業者に廃棄させてる。
これはその荷物が運びだされるところだ。
あっこの段ボール…。
この業者を追う。
（翔太）お母さんまだ？腹減ったよ。
晩ご飯は？
（実結）髪取れちゃった。
やって。
ごめんね。
今大事な話してるからもうちょっとだけ待ってて。
嫌だ。
ママもカッキーもずっと話しててつまんな〜い。
（翔太）サッカーやりたい！カッキーサッカーやろう！分かった分かった。
じゃあ先にご飯食べに行こうか。
（翔太・実結）行く行く〜！
（加瀬）毎度毎度その子らはついてくるんですかね？あっ…。
タイムリミット結構シビアでしょ？子供と飯食ってる場合じゃないですよね？あっ…ごめんなさい。
これからはできるだけ私一人で来るようにする。
あなたを責めてるんじゃなくて…。
もう留守番できる年でしょ？お前兄貴ならさ妹の面倒ぐらい見て飯ぐらい自分で作って食えよ。
そっちも。
自分で結べないならそんな髪切れば？あっ…あの私が連れてきてるの無理やり。
翔太実結の面倒よく見てくれるし。
ご飯なんてまだ作れないよ。
実結の髪だって私がしてあげたいからいいの。
まあいいや。
すいません。
仕事の話ここまでなら俺帰ります。
何かあったら連絡してください。
ああ分かった。
（実結）あのお兄ちゃん嫌〜い。
あっ…そんなこと言わないで。
実結カッキーがいい。
えっ？ホントひどいよね。
あいつ実結ちゃんたちのことが大事じゃないからあんなこと言えるんだ。
僕は違うよ。
僕は本気で家族になってもいいってくらい…。
えっ？あっいやいやいやいや…。
ちょっちょっと…。
あの…。
あのね柿原君…。
はい。
色々ありがたいと思ってる。
力になってくれて。
でもね柿原君のことは友達だと思ってるから。
（翔太）そうなの？お母さんとカッキーは友達なの？そう友達。
１００％友達だよ。
うっ…。
《なぜだ？》《急に胸が痛い》
（翔太）カッキーとお母さんは友達か。
今友達以上の人つくるつもりないの。
分かった。
だったら一番の友達になる。
そしたら僕は七草さんの一番になれるんだよね？えっ？《意外とハート強いなこの人》すいません。
これ冷蔵庫入れちゃっていいですか？
（カイト）俺なんかもう４回もハワイ行ってるもんね。
（翔太）俺も行きてえ！バス乗りてえ！ハワイって飛行機で行くんじゃないの？
（まりえ）あ〜いいのいいの。
うちはバス乗って行くハワイがハワイだから。
交通費タダ。
スパリゾートハワイアンズマジ最強。
お土産買ってくるからさ。
ありがとう。
これも助かる。
ねえゆずっち大丈夫？やっぱ何か疲れてるっぽいよ。
嫌だ…やつれた？翔太これもいいよ。
やった〜！実結は？ママ全然食べてない。
そんなことないよ。
はい。
おいしい？
（翔太）うん。
う〜寒っ。
（天満）裏金３０億…。
まさかそんな…。
正式に損害賠償請求するつもりです。
（天満）誰がやったんだ…。
分かってるんですか？その…。
おそらく浅岡部長だと。
まだ確証は得られていませんが。
いやそれは違うな。
浅岡君は創業時から私の右腕だ。
彼がそんなこと…。
嘘でしょ？いずれ全てが明らかになります。
そしてこれはあなたの経営上の過失を問う裁判でもあるんです。
もしそれが事実なら私が責任を問われるのは当然だ。
それだけの不正を見逃していたんですから。
そして３０億あるなら多少社員を救うことができるかもしれませんよね？はい。
何としても暴いてください。
頼みます。
それでは。
（天満）君は…。
（天満）加瀬君だっけ？
（加瀬）はい。
手伝ってんの？
（加瀬）あっまあ成り行きで。
頼みますよ。
はい。
買い物だけしたらすぐ戻るからね。
（加瀬）《もう留守番ぐらいできる年でしょ？》大丈夫だよ。
留守番ぐらいできる。
いってきます。
（翔太・実結）いってらっしゃい。
はい。
あ〜寒いな。
あれ？何かふらふらするな。
《えっ？何これ》大変だ！
（木暮）次環七を北上です。
大変だ！大変だ！環七北上ね。
大変だ！なな…七草さんが倒れた！
（看護師）七草さん分かりますか？
（看護師）聞こえますか？七草さん。
（看護師）もう病院着きましたからね。
大丈夫ですよ。
早く！早く！僕はとにかく病院に…病院に行く！きっきっ君は…。
俺は？・
（呼び出し音）
（翔太）出ない。
（実結）ママどうしたんだろう。
・
（チャイム）嫌いなお兄ちゃん来た。
んだよ。
（加瀬）何かすげえ部屋だな。
お母さん今病院にいる。
今日はたぶん戻れないな。
（実結）嫌だ！ママのとこに行く！ママのとこに行く！お母さん大丈夫なの？ねえお母さん大丈夫なの？
（加瀬）あ〜ちょっと落ち着け！
（医師）おそらく過労だと思いますね。
一晩様子を見ましょう。
頑張り過ぎなんだ。
大丈夫。
僕が付いてる。
（加瀬）分かりました。
大丈夫だって。
（実結）実結ママの所に行く。
（加瀬）あのさママ今やっとゆっくり寝れてんの。
お前たちが行ったらまた無理して起きるだろ？それってどうなの？いいことなの？いいよ。
行かない。
うちで待ってる。
実結お母さん寝させてあげよう。
よし今日は留守番だ。
（翔太のおなかの鳴る音）俺を見るな。
腹減ってんだったら自分たちで何とかしろ。
翔ちゃん作ろうご飯。
え〜？え〜？何考えてるんだ僕は。
僕はとっ…友達だぞ。
（生唾をのむ音）うっ…。
《うお〜！》《何だ？この地獄。
何だ？こんな地獄》《体験したことないぞ僕は》しっしっ…仕事しよう。
（実結）はい。
何？これ。
（実結・翔太）カレーだよ！
（加瀬）うわ…おっおお。
（実結・翔太）いただきます。
（加瀬）いただきます。
味がしねえ。
（実結）ニンジン硬い。
そうか？すげえうめえよ。
あっ！お前うるさい！マナーを守れ！よし！・
（木暮）ボス！うわ〜！はっはい。
地図と写真持ってきました。
ボス？ありがとう。
ありがとう木暮君。
君は僕の理性の恩人だ。
怖い。
僕は初めて自分という人間が怖い。
はい。
大丈夫大丈夫。
あっまだなってるじゃん。
もうちょっとやって。
よいしょ。
（翔太）ＯＫ〜。
ボタン閉めるよ。
（実結）うん。
ありがとう。
（翔太）い〜。
（実結）ハハハハ…ハハハ。
ちゃんとして！
（翔太）は〜い。
（実結）フフフフ…フフ。
フフフ…。
（翔太）い〜。
あっ…。
あっ！見られてる。
きっ記録されてる。
（せきばらい）ああ…。
僕は弁護士だ。
決して不審者なんかではな〜い！この距離感。
この距離感なら。
誰か…。
えっ？えっ？誰か…。
いや〜こっこれは…駄目だろ。
でも…。
うっ…。
七草さん。
《こっこれは…いいのか？》《こっこっ…こういうときどうすれば…》《判例だ。
判例を思い出すんだ。
かっ過去の判例を》あっ！『やまとなでしこ』《過労で倒れた桜子さんの手を欧介さんは一晩中握っていた》《そうだ。
あれが愛する人への正しい行いであり後日そのことに気付いた桜子さんは欧介さんの優しさを知るんだ》《そしてあれは…》第３話だ。
じゃあまたあしたな。
・
（実結）うっ…。
・
（翔太）泣くなよ。
・
（実結の泣き声）・
（実結）ママ…。
・
（翔太）大丈夫だよ。
あしたちゃんと帰ってくるよ。
・
（実結の泣き声）たまんねえわ。
あの子たち…。
ここどこ？病院？あっ…。
えっ？
（加瀬）「子供たちは自分が見てます」「心配なく」「ご迷惑かけてすみません」「お世話になります」「また明日連絡します」んっ…。
あっ…。
あっ！あっ。
ん〜。
ああ…。
ああ…フフ。
起きた？病院だよ。
君倒れたんだ昨日。
あっ…僕？僕は今来たばっかりだ。
（翔太）お母さん元気になった？
（実結）実結も…実結も話す！
（翔太）うんうん。
大丈夫！今から外に遊びに行くんだ！
（実結）探検しに行くの！
（あくび）不審者？誰かいたの。
手もつかまれた気がする。
怖いよね。
あっいや…ホントに不審者だったら怖いけど。
この病院って防犯カメラあったよね？見せてもらおうかな〜。
えっ！《不審者なんかではな〜い！》《あんなの見られたら僕は終わりだ》フフ…。
七草さんあの防犯カメラの記録映像っていうのはねあの一般の人は見られないんだ。
不特定多数の人が映ってるから勝手に見たらプライバシーの侵害になるんだよ。
弁護士だって簡単には手が出せない。
そうなの？うん。
でも柿原君手に入れてたじゃない。
田淵さんとこのトラックの映像。
あ〜。
あれは…田淵がいたビルの廃棄処分になったカメラを回収して。
やっぱり方法はある…。
いや！無理だ。
諦めた方がいい。
取りあえずこの病院のは絶対に１２０％どうやっても無理だ！へ〜。
あっ…そうだ。
それよりこれ…フッこれ見てよ。
廃棄物処理業者のトラックが通ったルートだ。
どうやってこんな…。
コンビニや商店街自治体が設置している防犯カメラの記録映像から洗いだした。
防犯カメラ？あっ！やっぱ見れるんじゃない。
いやいや違うんだ。
これはあの…。
いやホントは駄目なんだけど…。
何かしたの？交通事故が起きると保険会社が過失割合の査定をするんだけどそのとき保険会社は防犯カメラの映像の開示を要求できるんだ。
そして僕はある大手保険会社の顧問弁護士をしてる。
へ〜そうなんだ。
それでも全ては追いきれなかった。
そして残念ながらたどりついたゴールに金はなかった。
あの段ボールはなかったってこと？おそらくこの空白のどこかで積み替えられたんだ。
（看護師）七草さん点滴終わったかな？あっもう終わるねえ。
顔色も悪くないし。
じゃあえっと…先生がねもう来るんでそしたら診察して退院になります。
お世話になりました。
（看護師）いえ。
こんなね一晩中付き添ってくれる旦那さんいるんだから心配かけちゃ駄目よ。
えっ？いやいやいやいや…。
そんな違いますよ。
えっ？一晩中？あっ！国税局に捜査状況を聞きに行くんだった。
ハハ。
ごめん。
じゃあ僕はこれで。
あの君は家でゆっくり休んで。
あっ…。
フフ。
来月には必ずお支払いしますんで。
（女性）はい。
すいません。
あ〜寒っ。
こんなの分かんないよ。
（加瀬）おっうまい。
（加瀬）そろそろ帰るか？ママ帰ってくんだろ？カワイイじゃん。
うっ…。
（実結）あっ！
（翔太・実結）これは？
（加瀬）いいよ。
あっ。
（翔太）お母さん！
（実結）ママ！大丈夫？元気になった？あっ…ごめんね。
どうぞ。
適当に座って。
（加瀬）お邪魔します。
色々とありがとね。
助かった。
大変だったでしょ？この子たち。
全然。
飯から風呂から全部自分たちでやってましたよ。
えっ？
（翔太）ほら実結手洗ってうがい。
（実結）翔ちゃん靴下は洗濯機だよ。
何か急に大人になったみたい。
だから俺は何もしてませんってば。
ハァ…駄目だな。
何？えっ？何かうれしいけど寂しいなとかも思っちゃう。
駄目だ。
あのさ…。
んっ？あっ…あ〜。
ん〜…ん〜！
（チャイム）おっ！何やってるんだ君たちは！やめろ…やめろ加瀬春木！お前は…お前は！子供たちのいる前で！言ったじゃないか。
七草さん言ったじゃないか。
「友達以上の人はつくるつもりない」って。
なのに…。
何これ。
何？見た目の問題？若いイケメンなら取りあえずいいわけ？どうしたの？柿原君。
あっ。
入って。
あっ…。
（実結）あっ翔ちゃんのにも付いてる。
ハトのふん。
（翔太）えっ！どこ？僕は友達でもいいと思って…。
君の力になれるならそれでもいいと思って…。
《何か勘違いしてる？》仕事で成果出そうって心に決めたんだ。
だから昨日だって我慢…いや違う。
初めてだったんだよ。
仕事でこんなに勝ちたいって思ったのは。
初めてこの人のために勝ちたいって思ったんだ。
だから僕は…。
僕は…。
僕はもう２日も寝てないんだぞ！えっ？寝てたじゃん。
えっ？バカねもう。
入って。
（翔太）カレー作ったんだよ。
（実結）ニンジンやったの。
フフフ…ホント。
（翔太）あとねサッカーしたんだよ。
（実結）この髪実結がやったの。
ホント。
（翔太）俺もう１人で留守番できる。
（実結）実結も。
２人ともぜ〜んぶ自分たちでできたんだってね。
偉いね。
コーチが良かったのかな？さあ。
ねえ火強過ぎねえ？
（翔太）僕やる。
《このハトのふん野郎！》《紛らわしいことするから恥かいたじゃないか》《ていうか妙になじんでる》《くそ〜！》《でも…でも僕は事実上七草さんと２人っきりの夜を過ごしたわけだし》
（実結）ママシイタケいる？《手だって…》ありがとう。
（翔太）実結自分がシイタケ嫌いだから。
違うよ。
２人が作ってくれるなんて感激だな〜。
すっごくおいしい。
《いやもうどっちでもいいんだ》《七草さんが喜んでるなら》それ公園に生えてた草だよ。
こ〜！ちょっと何入れたの？あれ？たばこねえな。
（実結）実結も行く！
（翔太）俺も行く！
（実結）待って春木君。
草？はっはっ春木君…。
ハァ…すっかり懐いちゃってる。
（実結）待って春木君。
「カッキーがいい」って言ってたのに実結ちゃん！まあ子供なんてあんなもんよ。
はい。
《また２人っきり？》さあ食べよう。
いただきます。
（翔太）シュート！ゴール！イェ〜イ！くっそ寒いな。
（加瀬）何？貸したげる。
いやヤバいでしょこれ俺してたら。
まっいいや。
ありがとう。
おっあったかい。
（翔太）惜しい。
シュート。
キック。
イェ〜イゴール！イェ〜イ！映ってるかどうか分からないんだけどここの…。
えっとどこだっけ…あっここのお宅がね個人で防犯カメラ付けてたの。
自宅のごみ置き場がしょっちゅう荒らされるからって。
ホントに？えっでも何で？時間が長くて見るのが面倒になっちゃったんだって。
全部チェックしてくれるなら貸してもいいって。
七草さんすごいよ！えっ？何でこんなとこに？後ろに車がいる。
積み替えてる。
ワンボックスだ。
この車だ。
ナンバー見えるぞ。
確認できる。
国税局に連絡して全国の運輸局港湾局にナンバー照会させる。
国外に出すなら車両抹消登録してるはずだ。
手続きにおそらく…２日。
間に合うぞ。
車ごとなら港か。
場所特定して取りあえず行きましょう。
うん。
あっあの私は？七草さんは翔太君たちとここにいなきゃ。
大丈夫。
必ず押さえる。
分かった。
うん。
あっそうですか。
（木暮）つまり現金は今このワンボックスにあってこの車ごと国外に運びだされようとしているということですね。
車両の照合がとれた。
北九州だ。
フェリーの船荷証券も手配してる。
北九州？あしたの朝一だと９時１５分の釜山行きがありますね。
それだ。
こっちも朝一の飛行機で行こう。
木暮君あしたの羽田発北九州。
６時４０分発で８時に着くのがあります。
よし警察にも連絡しよう。
簡単過ぎないか？これか。
（加瀬）えっと…羽田じゃないんですか？千葉だよ。
えっ？千葉から出るセミコンテナ船。
６時４０分発だ。
急ごう。
何で？ミスリードさせられてたんだ。
僕らは車を見ていない。
車両抹消登録や船荷証券だけで北九州にあると断定していたけど申請の記録があるだけで車自体はそこにはないんだ。
えっ？車のナンバーはわなだ。
本当の手掛かりは他にあったんだ。
「ＶＡＮＤＹＫＥＬＯＧＩＳＴＩＣＳ」この社名でインドネシア行きのセミコンテナ船の定期便に積み荷の追加申請があった。
おそらく正解はこっちだ。
悪いけど僕の代わりに国税局と警察に電話してくれる？ああ…はい。
（加瀬）やっぱりここに運ばれたんだ。
まだ間に合うぞ。
ホワイトカメリアだ！まだ５分前だろ？
（男性）あの…どうかしました？
（加瀬）いやあの船出発時間まだでしょ？
（男性）あ〜。
いやこれから天候が悪化するんでね積み荷の搬入が完了した時点で出港することになったんすよ。
すいません。
ゲームオーバーだ。
もしもし？どうだった？僕らの負けだよ。
これでいいの？うん。
しょうがないよ。
いや間に合ったはずだ。
僕がもっと早く気付いてたら。
気付いただけすごいよ。
違う。
僕は何もできなかった。
「君のために」とか言っておきながら…。
何一つ君を助けることができなかった。
私ね実結が生まれてから６年ぐらい寝込んだことないの。
えっ？熱出したこともない。
あっ出してたのかもしれないけど気付かないんだと思う。
初めてだよ１人になって倒れたのなんて。
あっ…ごめん。
僕が色々振り回したから。
ずっと誰も助けてくれない私が倒れたらあの子たちが困るってだから絶対に倒れられないってずっと気張ってきたの。
なのに柿原君怒るんだもん。
えっ？「君に何かあったら」って。
ああ…。
ああ…私たちのこと本気で心配してくれる人っているんだなって。
そういうのってすごく安心するんだよ。
そしたら何かほっとして倒れちゃった。
案外いいもんだよね。
弱ってるとき手握っててもらえるって。
えっ？えっいや…あっあれは…。
ありがとね。
柿原君はまたすごい仕事いっぱいできるよ。
正義を貫ける仕事なんかあるかな？あるよ。
きっとある。
じゃあ保育園に行く時間だから。
あっ…そうだね。
またね。
うん。
また。
どこかで。
あっ…。
どこかでね。
じゃ。
あっ。
（翔太）カッキーもう来ないの？お仕事終わっちゃったからね。
お母さんに新しい友達ができたって思ってたのにな。
ママ楽しそうだったのに。
えっ？ボス大丈夫ですか？処分なら僕が業者を呼びますから。
いやいいんだ。
これは自分でやりたいんだ。
何が正義だ。
そうだ。
こっから始まったんだ。
何が２５０億だ。
そんな巨額の賠償金払ったら会社つぶれるに決まってるだろ。
致命的なミスを致命的にしないのが会社経営だ。
リスクヘッジの概念はないのか？そんなざるだから３０億も裏金つくられるんだよ。
「致命的なミス」？あっちょっ…ちょっと待って。
これ待って。
「廉価版ノートパソコンアジア各地で発火事故」「搭載の新型リチウムバッテリー設計に致命的なミスか」こっちか。
（バイブレーターの音）柿原君って寝てる人にちょっかい出したくなる癖でもあるわけ？３０億じゃないんだよ。
はい？僕らが追うべきは浅岡がくすねていった３０億なんかじゃないんだ。
あっ…あのちょっと待って。
ちゃんと聞くから。
何？どうしたの？僕らが追うべきは賠償金の２５０億だよ。
えっ２５０億？黒幕は濱中電子工業だ。
ＤＯＨの派遣スタッフによる情報漏えい。
そもそもこれが仕組まれたものだったんだ。
えっ？2017/01/22(日) 21:00〜21:54
関西テレビ１
大貧乏【今夜はラブコメ！緊急入院したゆず子に柿原の魔の手が伸びる？】 ＃０３[字][デ]
立て続く災難に見舞われたゆず子（小雪）が倒れ緊急入院！？見舞う柿原（伊藤淳史）は２人きりの夜にドキドキ。残された子供たちの元には加瀬（成田凌）が現れ…
詳細情報
番組内容
柿原法律事務所で、七草ゆず子（小雪）と柿原新一（伊藤淳史）が珍しく口論。ゆず子が１人で浅岡礼司（滝藤賢一）に３０億円の裏金を取り返すと宣言した無謀な行動を、彼女の身を案じた柿原がいさめようとしたことから始まった。いつの間にか、高校時代のことに話がずれる２人を加瀬春木（成田凌）が冷静にさばく。この日、ゆず子が来たのは、柿原を正式な代理人として契約し、ＤＯＨの不正を追及するためだった。
痕跡を
番組内容２
残さず３０億もの大金を消すためには、現金のまま国外に出す方法しか考えられない、と柿原。「３０億が国外に出てしまった時点でゲームオーバーだ」。
大人たちが真剣に話し合う中、翔太（今井暖大）と実結（野澤しおり）がぐずりだす。すると加瀬が、子供たちは、いつもゆず子について来るのか？と、冷たい言葉を投げる。一方、柿原は自分がどれだけ子供たちのことを思っているか、むしろ家族になりたいという思いをアピール。
番組内容３
だが、柿原は友人で今は友人以上の存在を作るつもりはないと、ゆず子にハッキリ言われてしまうのだった。
柿原は加瀬とともに天満利章（奥田瑛二）のもとへ。裏金の事実、ＤＯＨに損害賠償請求すると告げる柿原に、天満は信頼していた浅岡の隠れた行動に耳を疑いながらも、他の社員が救われるならと真摯な態度で受け止める。
そんな折、ゆず子が倒れ柿原は病院へ急ぐ。ゆず子の帰りを待つ子供たちの前に現れたのは加瀬で…。
出演者
小雪
伊藤淳史
成田凌
神山智洋（ジャニーズＷＥＳＴ）
内田理央
今井暖大
野澤しおり
・
滝藤賢一
奥田瑛二
スタッフ
【脚本】
安達奈緒子
【編成企画】
増本淳
西原恵
【プロデュース】
小林宙
【演出】
土方政人
【主題歌】
ＳＯＬＩＤＥＭＯ（ａｖｅｘ ｔｒａｘ）
【制作】
フジテレビ
【制作著作】
共同テレビ
- もっと読む
コメントを書く