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セリフ書き起こし 嫌われる勇気 #01【アドラー心理学×刑事ドラマ!!】 2017.01.12

(彩子)私もショートケーキにしようかな。
あらショートケーキあと1個ね。
私のショートケーキ!
(母)ほら順番でしょ。
(子供)ショートケーキ食べたい!ショートケーキ!
(母)順番なんだから。
(彩子)じゃあ私モンブランで。
(美里)私はチーズケーキで。
(店員)はい。
お客さまは?
(母)順番でしょ。
みんな並んで待ってるんだから我慢しなさい!

 

 

 

 


(子供)やだ!ショートケーキ食べたい!
(蘭子)ショートケーキをください。
あー!
(青山)まったく理解不能です。
あの人は社会常識がなさ過ぎるんです。
もしくは相手を不愉快にさせることで喜びを感じるサディストなんですよ。
(大文字)うん。
で私にどうしてほしいと?
(青山)大文字先生に教えていただきたいんです。
あの人とうまくやっていくコツを。
(大文字)うん。
夏の井戸水の温度は約18℃です。
はい。
では冬の井戸水の温度は何℃だと思いますか?えっ…。
いや急に言われても…。
同じく約18℃です。
井戸水は年間を通して常に一定の温度に保たれています。
しかし冬に口にすれば温かいと感じ夏に口にすれば冷たいと感じるでしょう。
それが何なんですか?すべての人間は主観の中で生きているということです。
主観…。
(大文字)自分の見方を変えれば世界は変わる。
(大文字)人はその瞬間から生まれ変わることができるんです。
世界はね驚くほどにシンプルなものなんですよ。
しかし人は自らが意味付けした見方や考え方で物事を勝手に複雑にしてしまう。
自分の人生は自分にしか生きられないというのに。
あの僕がお聞きしたかったのは…。
分かってますよ。
今あなたが知るべき大切なことを教えましょう。
大切なこと?そう嫌われる勇気です。
嫌われる勇気…。

(男性)押すなよ!
(刑事)ほら!
(男性)触んなよ!失礼します。
(半田)よろしくお願いいたします。
(半田)はい。
初めまして。
今日からお世話になります青山年雄です。
よろしくお願いします。
えっ殺しですか?見ろ?
(半田)はい。
ええそれは現在捜査中でして。
はい。
はいそうです…。
「1月7日ファッション雑誌『美ビーナス』で活躍中の人気モデル赤塚留美が殺害された」「同日午後7時30分ころ現場付近の坂道で何度も振り向いて走っていく被害者を通り掛かった車の運転手が目撃」「それから30分後の午後8時すぎ撮影スタジオの一室で死亡している被害者をスタッフが発見」「死因は胸を一突きされたことによる出血性ショック死」「腰の辺りが赤く腫れ上がっていたことからスタンガンを当て気絶させた後に刺殺したものと推測される」「凶器はまだ見つからず遺体の周辺にはクッションの羽毛がばらまかれ右手には撮影用のバッグが置かれていた」「いずれも殺害後に犯人によって施されたと思われるがその目的は不明」「遺体の周辺から足長約24cmの女性用のものと思量される足跡を採取」
(半田)はい。
捜査資料読んだか?あっはい。
(半田)早速バディと合流して捜査に加わってもらおう。
君には期待してるぞ青年。
はい。
頑張ります。
であいつは今どこで何をしてるかな。
はっ!びっくりした。
いたんですか。
(三宅)事件現場付近でトレンチコートを着た不審者を目撃したとの情報が入っています。
(半田)じゃあそのあたりのトレンチコートを捜してみてくれ。
トレンチコート?
(半田)ありがとう三宅君。
捜す…。
じゃあその方の携帯番号を…。
ああ無駄だな。
ずっとここに置きっ放しだ。
その人の名前は?庵堂蘭子だ。
(児童たち)わー!
(児童たち)わっ!うわー!あっあれがバディか。
今日から庵堂先輩の下で働くことになりました青山年雄です。
よろしくお願いします。
ちょっと待ってくださいよ庵堂先輩。
先輩という呼び名はやめてください。
私とあなたは上下関係にありません。
じゃあ何と呼べばいいですか?
(蘭子)それはあなたの課題です。
あなたが決めてください。
では取りあえず庵堂さんと呼びます。
証言の裏取りをしてたんですよね?何か分かりました?
(バイブレーターの音)あっ係長。
はい青山です。
ええ。
今会うことはできたんですけど…。
えっ?また殺人事件!?
(浦部)何だこれ。
(梶)丹羽優香さん38歳。
(梶)1件目の被害者と同じ雑誌で活躍する人気モデルです。
(浦部)またモデルか。
(梶)1件目の犯行とまったく同じ手口ですね。
スタンガンで気絶させて胸をナイフで一突き。
遺体の状態から…。
(梶)死後12時間ってところですかね。
殺害時刻は午前1時ごろか。
(梶)ディスプレーされているみたいですね。
(浦部)これは犯人からのメッセージだ。
手の込んだ細かいやり口。
犯人は美的感覚に優れ奇麗好きで神経質な女。
さすがFBI式プロファイリング。
やめてくださいよ。
おっ庵堂。
ご苦労さまです。
あっご苦労さまです。
今日から8係に配属になりました青山年雄です。
よろしくお願いします。
(梶)君か庵堂につくって新人は。
あっはい。
(浦部)現場は俺が見る。
お前らは不審者がいなかったか周辺の聞き込みでもしてろ。
(浦部)おい聞いてんのかよ。
庵堂さん。
犯人は美的感覚に優れ奇麗好きで神経質な女だって。
その推理明確に否定します。
(浦部)はっ?
(梶)出た。
だとしたらなぜ花びらの向きが全部ばらばらなんでしょう。
(浦部)いつ人が入ってくるかも分からないのに一枚一枚花びらの向きを揃えるわけがないだろう。
本当に神経質なら揃えます。
(梶)さすが庵堂蘭子。
第一発見者の方はどちらに?俺が話を聞く。
お前らは引っ込んでろ。
(めい子)犯人は男かもね。
えっ男?
(めい子)ここを見て。
両腕の上腕部分に圧迫痕がある。
(めい子)大きさからして男の手形よ。
聞いてる?あっすいません。
皮膚変色の状態から見て付けられたのは昨夜午後10時から午前1時の間。
殺害される直前です。
あっ。
犯人が馬乗りになって被害者の両腕を強くつかんだときにできたのかも。
安易に妄想を口にするのは慎んでください。
私が知りたいのはこの圧迫痕がいつできたのかその事実だけです。
妄想?被害者はスタンガンで気絶させられ胸を刺されています。
抵抗しないのに両腕をつかむ必然性がありません。
この圧迫痕は無関係だと分かりました。
じゃあ何だっていうのよ。
ご自由に頭の中で妄想してください。
はあ?ホント腹立つ。
痛い…。
(小宮山)2つの連続殺人事件の注目すべき点は犯人の手によって事件現場がディスプレーされているということです。
ディスプレーか。
(小宮山)これを見てください。
浦部。
(浦部)はい。
(小宮山)ファッション雑誌『美ビーナス』の1月号です。
最初に殺害された赤塚留美が表紙を飾っています。
雪が舞う中右手にはかばんが。
何かに似てると思いませんか?あっ殺害現場の状況。
浦部。
まさか遺体周辺のこの羽毛のようなものは雪をイメージしてるっていうのか?それだけじゃありません…。
(小宮山)こちらも見てください。
浦部。
(半田)2件目の犯行現場とそっくりだ。
この2人は人気が上昇しており雑誌内の露出も急増していました。
しかし一方でページ数を削られていたモデルがいたんです。
浦部。
(浦部)それがこの女天野真紀。
丹羽優香の遺体の第一発見者です。
(浦部)《今日は何時ごろこちらに?》
(真紀)《お昼すぎです》《昨夜はどちらにいらっしゃいました?》
(真紀)《ずっと家にいました》
(浦部)天野真紀は最近はコンブチャをプロデュースして自身が運営するスクールの生徒に売りつけていました。
(半田)コンブ茶?ずいぶん渋いの売ってるな。
(三宅)コンブのお茶のことじゃありませんよ。
紅茶キノコのことです。
冗談だよ。
それぐらい知ってたし。
(浦部)天野真紀は自身のページが減らされたことに不満を持ち2人を殺害した。
有力な容疑者ですよ。
(半田)「現場の裏口から遺体の周辺まで足長約24cmの女性用と思量される足跡を採取」彼女が犯人だとすると1件目とも一致するな。
相手は落ち目とはいえ人気モデルだ。
くれぐれもマスコミに嗅ぎつかれ騒がれないよう慎重な捜査を頼む。
(一同)はい。

(真紀)コンブチャには生きた菌酵母プロバイオティクスが多く含まれており免疫力を高めることが期待できるんですね。
これからの美容には美腸活動は不可欠です。
美しい体をつくるには?彩子さん。
(彩子)美しい菌です。
(真紀)そのとおり。
ではその美しい菌に感謝して頂きましょう。
(彩子)いただきます。
(一同)いただきます。
(彩子)おいしい!おいしいです。
(彩子)どうしたの美里さん。
おいしいでしょ?
(美里)はい。
とてもおいしいです。
(真紀)皆さん今日はコンブチャのクッキーもご用意しています。
どうぞ一緒に召し上がって。
(彩子)ありがとうございます。
頂きましょう。
(真紀)おいしいですよ。
あの配属早々こんなこと言うのもあれですけど…。
今のままじゃまずいと思います。
8係の中で完全に浮いてるし。
せめて捜査会議にはちゃんと出た方がいいと思います。
情報共有のための会議は時間の無駄です。
私が必要だと判断したときのみ参加します。
いやだからそういう考えだから周囲に敵対視されちゃうんです。
あっ…すいません。
15分後に来てください。
えっ?「天野真紀コンブチャ教室」ちょっ…駄目ですよ。
捜査は慎重…。
あっ…。
失礼いたします。
庵堂蘭子と申します。
ああ…最悪だ。
勝手過ぎるよ。
こんなんじゃこっちまで浮いちゃうし。
あーもう!
(笑い声)
(真紀)美しい体をつくるには?蘭子さん。
美しい菌です。
(真紀)そうですね。
はあ!?あっどうも失礼します。
カワイイ!えっと…あの僕すいません。
紹介させていただきます。
本日から一緒に入会します青山年雄さんです。
よろしくお願いします。
入会!?何なんですか?入会って。
聞き込みをしに行ったんじゃないんですか?ちょっと待ってください庵堂さん。
(バイブレーターの音)あっ知らない番号。
誰だろう。
えっ?はいもしもし庵堂です。
はい。
同席させていただきます。
失礼いたします。
誰ですか?今の。
天野真紀先生です。
女子会に呼ばれたので行ってきます。
ちょっ…何で僕の携帯に?私の携帯番号としてあなたの番号を教えました。
あの庵堂さんのことなんですけど僕とはちょっと合わないんじゃないかなと思いまして。
うん。
で?で?ですからあのバディを代えていただくとか。
(半田)大丈夫。
君はさ庵堂の近くにいてくれればいいから。
えっ?困ってたんだよ。
あいつほら携帯持ち歩かないから連絡取れなくてな。
僕はあの人の携帯代わりってことですか?不満?いやでも…。
僕はずっと捜査一課の刑事になることが夢だったんです。
やっと念願かなって配属になったのにあの人の携帯代わりっていうのはちょっと…。
分かった。
じゃあもう一つ特別な任務を与えよう。
何ですか?
(キャスター)わずか1週間の間に相次いで2人の人気モデルが殺害された美女狩り殺人事件。
現場をディスプレーした犯人の目的は何なのか。
警察は現場周辺の聞き込みなど捜査を進めておりますが現在のところ犯人は逮捕されておりません。
(道子)どなたですか?あっ警視庁の青山です。
8係の半田からここに来るように言われました。
ああ。
(土方)ああ新しい連絡係の方ですね。
どうぞこちらへ。
はい。
失礼します。
(土方)大文字教授は警視庁のコンサルタントとして事件の犯人像を分析しています。
はい。
伺ってます。
どうぞお入りください。
初めまして。
警視庁の青山…。
(大文字)ああ挨拶は結構です。
今回はどんな事件の話なんですか?以上が今回の事件概要です。
先生が考える犯人像を教えていただけたらと。
あなたはいつ一課に配属されたんですか?昨日です。
誰の下についてるんですか?庵堂蘭子さんという方です。
そうですか。
あなたと彼女が。
ご存じなんですか?もちろんですよ。
彼女は私の教え子ですから。
(子供)私のケーキ!
(母)今度買おうね今度にしよう。
(子供)私のケーキ!私のケーキ!あの僕がお聞きしたかったのは…。
分かってますよ。
今あなたが知るべき大切なことを教えましょう。
大切なこと?
(真紀)新しいコンブチャの商品をプロデュースしました。
皆さんにはスクール生特別価格でご提供します。
ああ。
えっお安い。
ねえ?私全セット購入します。
(女性)私もお願いします。
(女性)じゃあ私も。
(女性)私も買います。
美里さん?
(美里)はい。
買わないの?あっ…私は…。
美里さんコンブチャには美肌効果も期待できるの。
今のうちからしっかりケアした方がいいんじゃないかしら。
(彩子)そうよ。
じゃあ…私も買います。
一つ質問させていただいてもよろしいでしょうか?何かしら?蘭子さん。
皆さんは真紀先生のご指導であれば何でもお使いになるのでしょうか?もちろん。
私たちは先生を信じてますから。
では真紀先生が人間のふんや尿にも美肌効果があるといい美ふんや美尿としてプロデュースしても皆さんはありがたくお使いになるのでしょうか?アハハハ。
面白いこと言うわね蘭子さんって。
アハハ。
ホント。
ちょっと冗談が過ぎますよ蘭子さん。
・おかしい。
そう嫌われる勇気です。
嫌われる勇気…。
嫌われる勇気…。
私の専門は犯罪心理学ですがこれまで様々な心理学の分野に触れてきました。
その中でも人はどうすれば幸せに生きられるかという問いにヒントを与えてくれるものもあります。
うん。
彼女のことを理解するためにもお話しした方がよさそうですねアドラー心理学について。
アドラー?アルフレッド・アドラーオーストリア出身の精神科医です。
彼が創設したまったく新しい心理学がアドラー心理学です。
個人心理という独自の理論を確立しその後多くの人生哲学や自己啓発理論に大いなる影響を与えた人物です。
すべての悩みは対人関係の悩みである。
これがアドラー心理学の根底をなす考えです。
すべての?もしこの世界から他者がいなくなればあらゆる悩みが消え去るということです。
それは極論ですよ。
他人なんて関係なく一人で思い悩むことなんていくらでもあるじゃないですか。
ありますね。
現に僕は自分探しにキューバまで行って一人悩んだ末に捜査一課の刑事になろうって決めたんです。
悩むのは結構ですがどんな悩みであっても必ず他者の影が付きまとうという事実に変わりはありません。
う〜ん…それは…どうですかね?この考えは犯罪心理学にも通じるものがあると私は考えています。
すべての犯罪は対人関係の悩みが生むと。
先生授業のお時間です。
(大文字)はい。
では話はここまでにしましょう。
いやちょっと待ってください。
まだ犯人像を聞いてないんですけど。
いかなる犯罪者であれ純粋に悪事を働こうと思って犯行に手を染める者などはいません。
どんな凶悪な犯罪であろうと犯罪者にとってそれはしかるべき理由があっての行為なのです。
しかるべき理由?犯罪者にとっての善です。
善…。
出版社に脅迫文が?はい。
1カ月ほど前に編集部宛てにこんな封筒が送られてきたそうです。
中にはこれが。
(半田)「天野真紀のページを増やせ」「赤塚留美と丹羽優香はいらない」それと一緒にこんなものも入っていました。
(浦部)大して気にも留めずこれを無視して次号も通常どおり出した結果今回の事件が起きたんですよ。
(小宮山)天野真紀は自分のページが減らされていることに対して担当編集者に相当文句を言っていたと。
この脅迫文を天野真紀本人が出していたとしても不思議はないな。
(真紀)ごちそうさまでした。
真紀先生今日もごちそうさまでした。
(一同)ごちそうさまでした。
(真紀)いいえ。
あらすてきなコート。
新作?ええ。
イタリアから直輸入で。
(女性)すてき。
とってもよくお似合い。
ねえ?蘭子さん。
私には身の丈には合ってないと思いますけど。
はい?蘭子さんいいお洋服を着ていると自分が磨かれていくのよ。
そうよね?
(彩子)はい。
(真紀)今度あなたにぴったりのブランド紹介するわ。
(美里)すいません。
すいません。
美里さんが謝る必要は何一つありません。
(美里)蘭子さんってすごいですね。
言いたいことをあんなにはっきり口にできるなんて。
私はただ感じたことを口にしているだけです。
私本当はあの集まりが苦手なんです。
主人の転勤で東京に越してきたばかりで友達もいないし不安だったころに雑誌で教室のことを知って見学に行ったんです。
生活レベルが違う人たちの集まりだし私には無理だって一度は断ったんですけど。
あのコンブチャも正直おいしいとは思えなくて。
ハァー。
私も蘭子さんみたいに本当は思ったことを人に言える人になりたいんですけど。
いつまでたっても変われないのは…。
自分自身が変わらないという決心をしているからです。
私が?日常生活に不満があってもこのままの自分が楽であり安心だそう思ってるんです。
あなたの不幸はあなた自身が選んだものです。

(男性)天野真紀さんご本人に今回の美女狩り殺人事件に関しましてお話をお伺いしたいと思います。
どうしたんですか?まずいぞ。
マスコミに感づかれた。
えっ?どのようにって…。
悲しいに決まってるじゃないですか。
(男性)葬儀には参列するおつもりですか?何でそんなことをお話ししなきゃいけないんでしょう?まるで殺人犯扱いですね。
編集部の誰かが口を割ったんだろう。
昨日出版社前にマスコミ連中が詰め掛けていたからな。
(半田)参ったな。
これだけ注目されるとうかつに動けない。
本ボシじゃなかったらうちが大バッシング受けるぞ。
あっ!
(半田)ああそうだ。
今日は庵堂はどこにいるんだ?どこにもいません。
庵堂さんなら天野真紀さんと一緒にいますよ。
(浦部)ああ!?おいどういうことだ。
ネットに載っています。
何だこれ。
おい青山。
いや僕は何も…。
青山さんも入会してますね。
いや違うんです。
これは勢いでこうなってしまっただけで…。
何やってくれちゃってんだよ。
すいません。
すいませんじゃねえだろ!
(半田)とっとと連れ戻してこい!はい…。
はい!あっすいません!何でこんなことに?
(彩子)大丈夫よ真紀先生なら。
彩子さん。
コンブチャの仕込みが終わりました。
味見をしていただいてもよろしいでしょうか?はい。
もう少し糖分を足した方が真紀先生の味に近づきます。
はい。
ありがとうございます。
庵堂さん行きましょう。
まだ菌の培養が終わってません。
いいから早く。
お願いですからもう勝手な行動はしないでください。
みんな怒ってますよ。
皆さんが私をどう思うかは皆さんの課題であって私の課題ではありません。
もうそういうのいいですから。
少しは周りの言うことに耳を傾けてください。
なぜですか?周囲の人たちとうまくやっていくためです。
私は誰かのために生きているわけじゃありません。
だからあなたはそれでよくても周りは迷惑してるって言ってるんです。
私は他人の目を気にするといった不自由な生き方を選択していません。
あ〜もう分かんない人だな。
何なんすか!?私は他人にも自分自身にも嘘をつきたくないだけです。
嘘が大嫌いなんです。
はいはいはいはい分かりましたよ。
僕はもう何も言いません。
勝手にやりますから。
どうぞ。

(大文字)このようにですね犯罪者プロファイリングでは犯行現場の特徴から犯罪者のタイプは秩序型無秩序型この2つに分けられます。
ここ大事ですよ。
覚えといてくださいね。
あっ時間だ。
では今日はこれでおしまいにします。
次回は実際の殺人現場をもとに考察してまいりましょう。
ねっ。
さようなら。
(一同)ありがとうございました。
(男性)天野さんがモデルとは別にこのコンブチャ教室を開かれているのには何か特別な理由があるのでしょうか?
(真紀)特別な理由なんてありません。
コンブチャかぁ…。
私も今度飲んでみよっかな。
(土方)ああありますよ。
(道子)えっ?
(土方)どうぞ。
(道子)えっ…。
えっ?えっ?あのすいません土方さんこれボケですか?えっ?コンブ茶です。
(道子)えっ?
(土方)あっおかえりなさい。
(道子)おかえりなさい。
(キャスター)雑誌『美ビーナス』の編集部に天野真紀さんの…。
(大文字)事件が動きだしたようだね。
さてどう出るか。
(梶)う〜ん…。
最近はこんなのがはやっちゃってんのかねぇ?
(由稀菜)何でですか?
(梶)うちの嫁もこれと似たようなの買ってきてさ。
「どう?若く見える?」だって。
ハハハ。
いまさら若作りして何がしたいんだかね。
(由稀菜)恋じゃないですか?梶さん以外の男と。
(梶)うん?
(バイブレーターの音)はい村上です。
(梶)おい!
(由稀菜)出ました。
(半田)出た?何が?
(梶)科捜研から…。
(由稀菜)2件目の被害者丹羽優香さんが着ていた衣類からアセトバクターキシリナムの菌が検出されました。
(浦部)何だ?それ。
(三宅)その菌は紅茶キノコの培養に使うための菌ですね。
何でそんなものが被害者の衣類に?犯人と争ったときに付着したものである可能性があります。
係長。
(半田)よし天野真紀をしょっぴくぞ!
(一同)はい。
(半田)やっぱり犯人は天野真紀だ。
(浦部)自宅にもいないしどこにもいない。
チッ。
(浦部)開いてたのかよ。

(浦部)いるじゃねえか。
天野先生。
(浦部)天野さん。
天野先生。
うわっ!
(梶)はいいいよ。
うんうん。
うん服毒死ですね。
目立った外傷もありませんし自殺じゃないかと。
死後…うん12時間。
死亡推定時刻は夜の9時から11時ぐらいですかね。
(浦部)自殺だな。
マスコミに騒がれてもう逃げられないと思ったんだろ。
醜態さらす前に自ら命を絶ったんだ。
その推理明確に否定します。
出た。
これは自殺ではありません。
ごみ箱の中にこのレシートが入ってました。
このレシートの日付は昨日の夜の9時23分。
自殺前の人間が美容に気を使いますか?そりゃそうだな。
生徒にはコンブチャとか言っといて自分は市販の美容ドリンク飲んでたんだ。
自殺じゃなかったら他殺だってのかよ。
ああ!?お前が勝手な捜査して死なせたんじゃないのか?私は天野真紀を犯人だと思ったことは一度もありません。
ああ!?
(めい子)手首と足首にロープで縛られた痕がありました。
天野真紀は手足を縛られ無理やり毒物をのまされたと推測できます。
全部庵堂の言うとおりかよ。
くそっ。
犯人は何らかの理由で右手に力が入らない人物ですね。
どういうことだ?
(めい子)ロープの痕が左右均等じゃないんです。
仮に左利きだったとしてもここまで極端に力の差が出るのは不自然です。
分かったぞ。
犯人は右手にケガをしてるんだ。
おい。
(記者)心から信じていたんですね?はい。
全部私のせいです。
真紀先生に頼まれて商品リストを作ってみんなに手渡していたのも私です。
あのとき私がお断りしていれば…。
(キャスター)亡くなった天野真紀さんはコンブチャ教室を開催し主婦たちから法外な授業料を取り高額な商品を売りつけ総額5,000万円を受け取っていた疑いが掛けられています。
《私本当はあの集まりが苦手なんです》
(キャスター)美女狩り連続殺人事件は雑誌『美ビーナス』の専属モデル2人が相次いで殺害された…。
何かかわいそうですね。
みんな被害者なのに。

(小宮山・浦部)戻りました。
(半田)はい半田です。
ストーカー?
(半田)はい分かりました。
こちらで当たってみます。
どうしたんですか?
(半田)大塚中央署からだ。
1年前天野真紀に対するストーカー行為で逮捕した男がいたそうだ。
彼女に対して相当強い恨みを持ってるってな。
(小宮山)坪内翔平だな。
(坪内)放せ!
(小宮山)待て!
(坪内)そうだよ。
俺が天野真紀を殺した。
認めるんだな。
理由は?モデル2人を殺したのもお前なんだろ?殺されて当然だろ。
調子乗りやがって。
(小宮山)出版社に脅迫文…。
だから私は最初から言ったのよ。
犯人は男だって。
あの圧迫痕はこの男に付けられてできたものよ。
明確に否定します。
あれは夫からのDVによってできたものです。
DV?天野真紀が話してました。
彼女は夫からのDVに悩んでいたって。
えっいつの間に聞いたんですか?女子にしか話さないこともあるんです。
女子…。
何が言いたいのよ。
確かに天野真紀を殺した犯人はこの男で間違いありません。
だけど1件目と2件目犯人は別にいます。
えっ別に?ちょっと待ってください。
他に犯人がいるってまさかもう何か分かってるんですか?逮捕には決め手が必要。
(大文字)分からなくなった?はい。
あの人はずっと自分勝手な捜査ばっかりしているって思ってたんですけどそうでもないのかな…。
他者に嫌われないように生きていく生き方なんていうのは実は簡単なことなんですよ。
自分をごまかし妥協し諦めればいい。
一方他者に嫌われてでも生きていこうとすることは実に難しい。
自分に正直で他者の目など気にせず決して嘘をつかない生き方なんて一日も持たない人がほとんどでしょう。
しかしアドラーはそれを実践する勇気が必要だと説いています。
それは幸せになる勇気でもあると。
また勇気ですか。
ええ。
アドラー心理学は勇気の心理学なんです。
庵堂さんはそれを実践しているってことですか?いいえ。
彼女は私の教え子だとは言いましたが私は彼女に教えたことは何一つありません。
なぜなら彼女は生まれながらにしてアドラーの考え方が身に付いていたからです。
いわば彼女はナチュラルボーンアドラーなんですよ。
ナチュラルボーンアドラー。

(真紀)《ああすてき》
(彩子)《買わないの?》
(真紀)《スクール生特別価格で…》
(彩子)《私全セット購入します》
(真紀)《あらすてきなコート。
いいお洋服を着ていると…》
(彩子)《イタリアから直輸入で》見つけた。
(梶)おう分かった。
(由稀菜)蘭子さんですか?調べ直してほしいんだって。
(彩子)皆さん私が取りまとめて真紀先生のご遺族に民事訴訟を起こします。
皆さんの大切なお金必ず取り戻します。
(美里)彩子さんそんなに責任感じなくても。
(彩子)美里さんには私の気持ちは分からないわ。
(美里)蘭子さん。
相変わらずあなた方はブランド物の服やアクセサリーに身を包みひたすら権威にしがみつく典型的なコバンザメですね。
申し遅れました私警視庁捜査一課の庵堂蘭子と申します。
(女性)警察?
(女性)えっ何?どういうこと?ここは掃きだめです。
中でもひときわ鼻につくのは権威者である天野真紀と自分とを結び付けることで特別であることを求め偽りの優越感に浸っていたあなたです。
えっ?私がこの教室に入会したのはあなたの言動を追うためでした。
何で私の?理由はとってもシンプルです。
あなたが2人のモデルを殺害した犯人だからです。
えっ?意味が分かりません。
天野真紀はここ最近落ち目のモデルに成り下がってました。
あなたは彼女には有名人のままでいてほしかった。
そうでなければ自分が特別ではなくなる。
だから匿名で編集部に脅迫文を送ったんです。
だけどそれを無視され2人を殺した。
でも大きな誤算がありました。
天野真紀に疑いの目を向けられマスコミに付け回されたため結局彼女の権威は失墜した。
不幸のどん底です。
そこであなたは自らの不幸を武器とすることで特別になろうとした。
いわゆる不幸自慢へと目的を変えました。
天野真紀を悪者に仕立てそんな人を信じた不幸なワタシ。
それを押し出すことによって特別な存在であろうとし自らの劣等感を覆い隠そうとしたんです。
そしてストーカーの坪内を利用して天野真紀を殺すようお膳立てをした。
お膳立て?庵堂さん坪内の自宅アパートから青酸カリの入った瓶とメモ紙見つかりました。
「1月13日天野真紀は教室で一人になる」「非常階段の施錠は解除しておく」このインクの成分は出版社に送った脅迫文と同じでした。
同一のプリンターから出力されたものです。
いいかげんにしてください。
さっきからあなた方が決め付けてるだけじゃないですか。
1件目の殺害現場に敷かれていた撮影用のじゅうたんをもう一度鑑識に調べ直してもらいました。
じゅうたんの中からちぎれたコートのファーが見つかりました。
そのファーに付着していたDNAがあなたのDNAと一致したそうです。
念のため事前にあなたのDNAを採取して正解でした。
最初の被害者である赤塚留美さんともみ合ったときファーをちぎられてじゅうたんの上に落ちてしまった。
焦ったあなたは置かれていた1月号の表紙を見て留美さんを殺害した凶器を使いクッションの羽毛を遺体のそばにばらまきカモフラージュした。
そっか。
それであたかも雑誌の1ページを演出して殺したかのように見せ掛けたんだ。
おかしいと思ったんです。
あなたこんなに寒い季節なのにファーを取り外してコートを着ていましたから。
《真紀先生今日もごちそうさまでした》2件目の殺害現場に花びらをまいたのは1件目が不自然に見えないために同じように細工しただけです。
これがあの殺害現場をディスプレーした目的です。
あの人がいけないのよ。
私がせっかく邪魔者を消してあげたのに。
全然商品価値上がらないんだもん。
殺されて当然でしょ。
2件の殺人と1件の殺人教唆。
望みどおり犯罪者という特別な存在になれましたね。
思う存分不幸に浸ってください。
嫌な女ね。
出会った日から気に入らなかったけど。
私はただ感じたことを口にしているだけです。
それと一つだけ間違っていました。
あなたのファーを調べたところこのコートは偽物のブランド品だったことが判明しました。
身も心も嘘で塗り固められた安っぽい女の身の丈に合ったとてもお似合いのコートです。
ふざけんな!・
(美里)まずかったです。
あの場所で飲むコンブチャすっごくまずかったです。

(大文字)《他者に嫌われてでも生きていこうとすることは実に難しい》《しかしアドラーはそれを実践する勇気が必要だと説いています》《それは幸せになる勇気でもあると》行きましょう。
あの…すいませんでした。
庵堂さんのこと勘違いしてました。
まだまだ駄目ですね僕は。
もっと犯人の本質を見抜いていれば僕だってすぐに気付けたかもしれない。
次は必ず僕が解決してみせます。
一つお伝えしたいことがあります。
はい。
あなたは刑事には向いていません。
はい?
(大文字)驚いたね。
庵堂君も来ていたんだ。
大文字先生はどうして?うん。
この近くで用事があってね。
あの誘拐事件からもう18年か。
ここは私にとって始まりの場所です。
2017/01/12(木) 22:00〜23:09
関西テレビ1
[新]<木曜劇場>嫌われる勇気 #01[字][デ]【アドラー心理学×刑事ドラマ!!】

他人を気にしない生き方を提唱するアドラー心理学の大ベストセラーが、まさかの刑事ドラマ化!明確に否定します…最強のアドラー女子・庵堂蘭子の推理が始まる!

詳細情報
番組内容
 刑事の庵堂蘭子(香里奈)が属する捜査一課に、新人刑事の青山年雄(加藤シゲアキ)が配属された。係長の半田陽介(升毅)は青山に、蘭子と組んでモデル殺害事件に加わるように命じる。青山は、刑事の三宅隆俊(桜田通)から教えられ、携帯電話を持たない主義だという蘭子を探しに行く。青山が蘭子を探し当てた時、青山の携帯が鳴り、第二の殺人が起きたと告げられる。蘭子は青山の携帯を取り上げ、情報を得ると現場へ急行する。
番組内容2
 第二の被害者もモデルだった。鑑識課の梶準之助(正名僕蔵)と、刑事の浦部義孝(丸山智己)が遺体を調べているところに、蘭子と青山が到着。浦部はふたりに周辺の聞き込みに行くよう指示するが、蘭子は無視して遺体を調べ始める。さらに蘭子は、遺体を見た帝都大学医学部助教の相馬めい子(相楽樹)が明かした見解も、安易な妄想だと一蹴する。
 別の日、モデル連続殺人事件の捜査会議が開かれ、刑事の小宮山正明(戸次重幸)
番組内容3
が概要などを説明していた。捜査に関わる刑事が勢揃いするなか、蘭子は参加せずにパソコンに向かっていた。マイペースな蘭子に、青山はうんざり。半田に相談すると、別の任務を与えられる。青山が訪れたのは帝都大学の研究室で、そこには警視庁のコンサルタントも務める教授の大文字哲人(椎名桔平)がいた。大文字は、蘭子の下の配属だという青山に、蘭子を理解するには「アドラー心理学」を知る必要があると話し始めた…。
出演者
香里奈 
加藤シゲアキ(NEWS) 
相楽樹 
戸次重幸 
丸山智己 
桜田通 
飯豊まりえ 
岡崎紗絵 
寿大聡
 ・ 
正名僕蔵 
升毅 
椎名桔平
スタッフ
【原案】
岸見一郎 
古賀史健 「嫌われる勇気」(ダイヤモンド社) 

【脚本】
徳永友一 
大石哲也 
ひかわかよ 

【企画】
渡辺恒也 
橋爪駿輝 

【プロデュース】
目黒正之 
井元隆佑 

【演出】
池澤辰也 
及川拓郎 
星野和成 

【音楽】
得田真裕 

【主題歌】
大塚愛 「私」

【オープニングテーマ】
NEWS 「EMMA」