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書き起こし クローズアップ現代+「究極の牛肉!?悦楽の世界へようこそ」 2016.11.29

皆さん!きょうはなんの日かご存じですか?そう、いい肉の日なんです。
今、日本は空前の肉ブーム。
焼き肉店は4年連続売り上げアップ。
ステーキ店などの市場規模は5年で2割も拡大しました。
牛肉の王様といえばなんといっても霜降り肉。
とろけるような究極のサシを求め日夜、探究が続いています。
しかし今、がぜん注目されているのが赤身肉です。
食べ応えがあってさっぱり。
健康ブームを追い風に猛烈に追い上げています。
さて、あなたはどちら派?
もー!牛肉から目が離せません。
産地では、続々と究極のお肉を増産中。
最新技術を駆使した取り組みで市場を広げています。
新しいおいしさを目指してお肉は一体どこへ行く?
皆さん、こよいは究極の牛肉の世界へようこそ。
肉といえば、ジモンさん。
いやいやいや。
食べます。
あー、これ、すごい。
食べたほうがいいですか?
食べてください。
うわっ!これすごい!元気出るわ。
もう空前の肉ブームジモンさんの時代来ましたね。
いや、本当にそうです。
世界中のお肉食べて思ったんですけど日本の牛はすごいっていうのをきょうは伝えられます。
では早速、VTRどうぞ。
全国に展開するこのスーパーの肉売り場ではここ数年、牛肉の売れ方に異変が起きています。
かつてはなかなか売れなかった赤身肉が大人気なんです。
以前は、硬くてぱさぱさと敬遠されがちだった赤身肉。
最近はそれが一変。
そのおいしさや調理法が広まってきたのです。
赤身肉、まさかの大逆襲。
ということは、国内の生産現場もモーレツに潤っているのでは?いました。
高知県特産のあか牛。
濃厚なのにさっぱりした赤身肉が特徴の国内有数のブランド和牛です。
ところが赤身ブームのおかげで大きな悩みが。
需要に生産が、どうにも追いついていないというのです。
赤身生産者の悩みには理由があります。
1991年の農産物輸入解禁以来日本では安い輸入牛肉と差別化を図るため霜降りに特化して和牛を改良してきました。
そのため、霜降り肉を取りやすい黒毛和牛ばかりが増え赤身の和牛などの生産はぎゅーっと減ってしまったのです。
今、高知県と農協では子牛の育成に補助金を用意して質の高いあか牛の生産を盛り返していこうとしています。
一方、和牛の代名詞となってきた霜降り肉にも異変が起きています。
これまで黒毛和牛を育てる農家では20年以上にわたってサシをいかに多く入れるかを最優先に、改良を進めてきました。
その結果、霜降りの量はほぼ限界まできているといわれます。
30年にわたって肉の画像分析を続けてきた帯広畜産大学の口田圭吾さん。
これまでに食肉市場で撮影した10万頭の肉のデータを解析したところ驚きの結果が出ました。
和牛の霜降りの割合は年々上昇し、輸入自由化前に平均20%だったのが今では50%。
なんと倍以上にまで増えたのです。
果てしない霜降りの追求。
それを後押ししたのが肉の格付け制度です。
現在、全国の食肉市場で行われている格付けは国が認めた唯一の牛肉の評価基準です。
見覚えありません?このアルファベットと数字の組み合わせ。
アルファベットが表すのは1頭の牛から取れる肉の量です。
そして数字は肉質。
肉質は、肉を切った断面を見てその霜降りの量などから判断します。
霜降りの量の基準は12段階に細分化され多いほうが高評価。
この基準に沿えば霜降りが多いほど品質がよく値段も高く取り引きされます。
ところが今格付けで高評価を受けている肉と一般の消費者がおいしいと思う肉は必ずしも一致しなくなってきています。
では、自分が食べたい肉とどうすれば出会えるのか。
今、消費者目線の評価方法の研究が始まっています。
この日、高知県で黒毛和牛とあか牛の食べ比べが行われました。
参加したのは、20代から70代までの男女70人。
一般の消費者は、柔らかさや味の強さなどの違いをどれだけ感じるのか調べ新しい評価のたたき台にしようというのです。
ではよろしくお願いいたします。
本来、肉のおいしさには赤身の部分の味や香り料理との相性など、さまざまな基準があってしかるべきです。
流通側が定めてきた基準だけでなく肉の持つ多様なおいしさを分かりやすく示したい。
この研究はそれを目指しています。
いやー、これだけ老いも若きも、今、大肉食ブームなんですけれども、ジモンさんなんで、日本人のこの肉の好みここのところこれだけ変化してきてるんだと思われますか?
なんでしょうね、健康ブームというか、赤身を食べてたんぱく質を入れて若返るとかね、いわれてたりするじゃないですか。
糖質を抑えたことによって健康になるとかいわれてるので女性は特に走っているような気がするな。
やっぱりそういう背景は一つあると?片平さんからはどうご覧になりますか?
日本の和牛の生産自体が輸入自由化以降、とにかく輸入肉との差別化を図るためにサシを、霜降りを入れて自分たちのお肉の差別化を図ろうとしてくる中でどんどんサシ、霜降りを入れるっていうことに走ってきたっていう経緯があってでも今は、その赤身のお肉の中に入ってる霜降りの割合というのが20年間の間に、2割から5割まで高まってしまったっていわれています。
中には、先ほど75%最高までいったっていうのもありましたよね。

 

 

 


でもなるべく俺は思うけど赤身だけれども、霜が入ってるおいしい赤身もあるってことも知ってもらいたいし赤身のおいしさっていうのはまだきちっとできてない気がしますよ。
今、つまり、赤身の大ブームになってますけれどもまだまだ。
赤身のおいしいのはなんなの?っていうのがなんか今、アメリカではステーキ食べるときに霜降りじゃなくて、背脂をつけて一緒に食べるんですよ。
それで口の中でちょうどよくなるとか。
わざわざ脂身を足しながら食べることもあるし。
食べるのが本当の食べ方が合いますから。
日本はサシで入っちゃってるもんだから出せないじゃないですか。
いろんな意味で、赤身の使い方がこれから増えてくるかもしれない新しく。
きょう、実際に片平さんが選んでいただいた霜降り肉と赤身肉をスタジオにご用意いたしました。
召し上がっていただきましょう。
本番みたいに進行してるけどいいんですか?
もう始まってますから。
今の流れ、よかったね。
さあ、召し上がる前にジモンさん、ちょっと片平さん。
何かされてました?もう一回。
あっ、何これ?香水、香水のように。
あらっ?
なんですか?今。
お肉の香りをここに香りの粒子がたまっているのでそれを確認してから食べるんです。
霜降りと赤身とで違いますか?
赤身と霜降りっていうよりはそのお肉自体の個性がそれぞれの個性の香りがあるんです。
特に全然違います、これ。
そう?
これ、赤身からいったほうが赤いほうからいったほうがいいんじゃないですか。
じゃあ召し上がっていただきましょう。
左側ですかね。
もう匂いで分かりました。
これはもう本当に体を鍛えて筋肉を鍛えた人が好むような。
ど真ん中いこう。
かみしめて、かみしめて飲み込むときがおいしくなる感じです、これ。
じゃあ言ってみれば赤身のよさっていうのですね。
そして今いっていただいたのは。
うわっ、もう入りが違う。
断面見えます?
いやもう、これ、見ます?見せましょうか?あっ、ほらほら。
ねえ、これは。
うわ!電気が走る。
うわっ!
電気が走る?
もう、じゅわっとなる。
うますぎる。
うますぎる?そこまで。
やっぱり、そうなんです。
僕が求めている肉はこういうお肉なんですよね。
味の濃い、うまみの濃い肉。
霜降りなんですけどこういう長く飼った脂質のよいお肉というのは生の状態でも赤身じゃないかなって見間違えてしまうほど赤身の間に細かくきれいに脂が入り込んでいるので。
これはやっぱり融点が違うんですよ。
ちなみにこれ先ほど出ていた格付けでいうと霜降りがA5で赤身がA2なんですよね。
だから、これだけでもなかなか格付けだけでもおいしさって分かりにくいなっていうね。
お肉自体はそれぞれの個性があるので肉のきめの細やかさかんだときの食感やっぱりそれぞれ違うおいしさがあると思います。
テレビが難しいのはこの厚さ、同じ厚さだけどこっちはもっと厚くていいです。
肉の厚みが?
ぐっと火を入れるとなんかもっと。
食感と肉汁のこのじゅわっとしたのが増える。
だから、やり方も変わってくるかもしれない。
追求すればするほど、難しい奥深い世界なんですけれども例えば身近なスーパーなどでは輸入、国産、この区別ははっきりお分かりになるかと思いますけど実は輸入が60%で国産、国内産牛は4割程度なんですよね。
この国内産牛の中に霜降りが中心の和牛やホルスタインなどの乳牛さらに、このミックスである交雑種などがあるということなんですよね。
私たちが日頃手にすることができる牛肉をどのようにすればおいしいものが選べるのかちなみにどんなアドバイスがありますか?
また難しい質問振りましたね。
僕はどちらかといったらこっち側の和牛の中で赤身といわれているももやランプ、ああいうものをランプ肉っていうのももとか、足周りのよく運動している所霜がばんばん入ってない所そこを赤身として食べたほうが本当は、僕は好きなんですけどね。
さっき食べたのはサーロインなんですけど。
和牛でも運動をいっぱいしてる足のももの部分とかお尻の部分とか肩の部分っていうのは赤身っていわれるんですよね。
決して霜降りというよりは赤身になる。
それが非常に使い方によってはおいしいかなと。
こつはありますか?
やっぱり、鮮度の見た感じでもうぴかっと光ったような。
ちょっと透明感がある赤身とか。
まずしっとりしてる感じ。
売り場でときめくお肉があるはずなんですよ。
でも個体識別番号が売り場にある国産のお肉というのは個体識別番号が必ずついているので例えば、きょう食べた肉がおいしいなと思ったらちょっと検索してみるといいんですよね。
この牛をずっと買うとかこのラインの。
家畜改良センターっていうホームページがあってそこでこの10桁番号を入力すると、生産者が出てくるんです。
相当、通な選び方ですけれどもでも、おいしいお肉に出会いたいんであればこんな方法もありますよと。
通っているお肉屋さんとかによっては大体この辺の生産者っていう感じで何人か決まった生産者の牛を扱っていることが多いので。
入力するとあっていう感じで。
そういうこつも一つ皆さん、覚えていただければと。
さあ、続いてまいりましょうか。
牛肉のわれわれの好みの多様化に合わせて作り手側もこれまでにない新しい肉作りに挑戦しています。
究極の肉に向けた取り組みご覧ください。
この北海道の牧場では既成概念を打ち破る新たな肉作りが始まっています。
特徴は、子牛ではなく商品価値が低かった出産を終えた牛に注目したことです。
肉作りの鍵は、乳用牛のホルスタインと黒毛和牛を掛け合わせた、交雑種です。
交雑種は体格がよくお産に向いている一方で程よくサシの入った赤身肉が取れるのです。
まず交雑種の雌に黒毛和牛の受精卵を移植。
いわゆる代理出産を行います。
すると、生まれるのは黒毛和牛。
高値で売れるため、その収入が母牛の肥育費用になるのです。
ここからが新しい肉作り。
お産を終えた雌にはハーブを混ぜた特別な餌を調合し通常の牛より長く育てます。
前例がほとんどないため餌の中身はもちろん食べる量もデータで管理。
万全の態勢で挑みます。
長く肥育し健康を保つことで産後の母牛は、こくのある赤身肉に生まれ変わるのです。
さらに、味や成分すら自在に作り出せる未来の牛肉が世界各地で誕生しています。
オランダのマーク・ポスト教授は2013年、培養肉バーガーを作ることに成功。
世界を驚かせました。
ハンバーガーの肉のもととなったのは牛の筋肉からとった幹細胞。
これを、ヒトの再生医療などで使われる手法で培養すると3か月後、400兆個に増えパテに十分な量の確保に成功しました。
牛を育てるよりずっと短期間で味も食感も自在にコントロールできる新しい肉の誕生です。
培養肉の研究は世界的な広がりを見せています。
日本でも、培養肉の商品化に向けたベンチャー企業が立ち上がりました。
羽生雄毅さんは、低コスト化の技術で、世界をリードしています。
実は、マーク・ポスト教授のハンバーガーは、200グラムでおよそ3000万円。
モーレツに高いんです。
そこで羽生さんは安く手に入る材料で培養するシステムを開発。
大量生産すれば1000円以下のコストで商品化できる可能性が見えてきました。
どうですか?
いや、僕は自然にあるものを食べたいな。
あれがいけないとかいうんじゃなくて、やっぱ食べるんだったら自然にあるものを食べたいと思ってますよね。
どっちかではないんですっていうこともねさっき研究者の方もおっしゃってましたけど片平さんは、この培養肉ものすごい意義もありますし今後、どう見てますか?
牛1頭育てるのに必要になるお水、餌大変な量ですので今後、食料問題とかのことを考えたときには、低コスト化が図れれば、可能性のない技術ではないとは思うんですけど自分が食べたいかどうかというとちょっと。
ちょっと待ってください本当にお肉の好きな方はやっぱりお肉そのものを食べたいんだなっていう感じがね。
お2人はそうなんだなって思いましたけれどもね。
あくまでミンチ肉なのかな。
それにしてもやはり人がお肉を食べたいどんな形でも食べたいんだっていう、この欲求ってすごいなって思うんですけれども。
やっぱり人間が、元気になる一番のもとっていうのはやっぱりそういう栄養価の高いものじゃないですか。
だからお肉にいくんだと思いますよね。
牛肉は、やっぱり幸福ホルモンっていわれる物質が含まれていますから食べればやっぱり、幸福感幸せな気持ちになると思うんですよね。
さっき食べた瞬間全部忘れました、俺。
幸せすぎてねえ?
この香り、すき焼きの香りやっぱり幸福感が出てくるし。
それにはやっぱり思い出が入ってくるんですよ。
まさに視聴者からもやっぱり、あのときのうまさが忘れられないだとか仲間で食べたバーベキューはいい肉ではなかったけれどもおいしかったっていう思い出を語る感想が多いんですよ。
記憶を呼び起こさせる力がある香り。
やっぱり一番おいしいものというのは、人間にとって家族で食べた、みんな集まってすき焼きする味とか一番その家の長であるお父さんとか、お母さんが味付けたその味は一生忘れられないですもん。
温かい味ですよね。
きょう、その究極のおいしい肉っていう話でやってまいりましたけれども究極においしいって家族みんなで、あるいは仲間と食べるお肉かなっていうね。
お二方、きょうはどうもありがとうございました。
(打つ音)2016/11/29(火) 22:00〜22:25
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代+「究極の牛肉!?悦楽の世界へようこそ」[字]

今夜は「1129(いい肉)の日」極上の霜降り肉&赤身肉ブームの裏側を大特集!▽究極の味を求めて進化続ける和牛市場▽必見!おいしいお肉の見分け方▽ゲスト寺門ジモン

詳細情報
番組内容
【ゲスト】食肉コーディネーター…片平梨絵,お笑い芸人…寺門ジモン,【キャスター】鎌倉千秋
出演者
【ゲスト】食肉コーディネーター…片平梨絵,お笑い芸人…寺門ジモン,【キャスター】鎌倉千秋