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書き起こし オイコノミア「シングル続ける?続けない?結婚の経済学」 2016.11.30

(又吉)先生どこ行くんですか?
(大竹)又吉さんにねおすすめの場所があるんですよ。
僕におすすめの場所…。
はい。
ああどこでしょう?2人がやってきたのは日本有数の繁華街六本木。
大竹先生ここ何かすごく雰囲気ありますけどどこですか?これはね独身の人しか入れないバーなんですよ。
独身の人しか入れないバー?はい。
そう。
ここは真剣に結婚相手を探す男女だけが入れる…入店できるのは独身者のみ。
2008年の開店以来4万人以上が会員となり今や全国に増えた婚活バーの先駆けとなったお店です。
ただし会員になるには条件があります。
(佐藤)男性も女性も必ず仕事をして頂いてまあ一緒に家事・仕事とか両立して頂いてっていうことが前提であの出会って頂きたいということでやらせて頂いております。
なるほど。
はい。
まさに共働き時代の新しい婚活のスタイルなんです。
ということで又吉さん。
はい。
今日のテーマは?結婚ですね。
そうですよ。
結婚ですよ。
う〜ん。
あそこでなんか話してる方いますけどもしかしてゲストの方ですか?全然こっち気にしてませんね。
なんか夢中ですね。
あっ!えっ?武田さんじゃないですか?
(武田)あれ?ちょうど楽しくお話を…。
あっお話ししてたんですか?はい。
似合いますねこういうとこ。
いやいや独身ですからね。
ゲストはサッカー元日本代表で現在は解説者として活躍している武田修宏さん。
今ではその甘いマスクと明るいキャラクターから芸能界随一のプレイボーイとしても有名です。
武田さんも独身ですから。
はい。
独身ですよね?独身です。
右サイドバックで独身ですから。
左サイドバックで…。
(笑い声)俺はセンターフォワードで独身です。
でもねその又吉さんや武田さんみたいになかなか結婚しないのはねお二人だけじゃないんですよ。
そうなんですか。
はい。
そうなんです!このままいくとあと20年足らずで男性の3人に1人が女性の5人に1人が生涯独身で過ごすようになると言われています。
もしや…今回は結婚したいと思いながらもなんだか先延ばしになっているというあなたに送る結婚の経済学です。
ああ私絶対に見なきゃ!真剣よ!又吉さん。
はい。
以前ね番組内で35歳までに結婚したいって言ってたの覚えてます?そんなこと言うてましたっけ?言ってましたよ。
あれ〜?又吉さん忘れちゃいました〜?では当時の映像を確認してみましょ!
(男性)「これからご結婚なのでまあどうでしょう?」。
「32ですから自分は……と思ってるんですけどね」。
ほ〜ら!ねぇ又吉さん。
ほう!言ってますね。
随分細いですよね。
細いですね。
全然違いますね今とね。
太りましたね。
ねえ。
今日の最初のテーマがこれです。
ん?
(2人)あ〜!なるほど。
まあね35歳までに結婚したいと言っていた又吉さんがなぜまだ結婚していないのか?そもそもね又吉さんが結婚しない理由って何なんですか?フフッ…ストレートにきましたねぇ!ドーンっときましたよ!まあもちろん相手のこともありますしあとは…うんうん。
だからどのタイミングで結婚を本格的に考えるというか探すのかみたいな。
武田さんはまだ結婚はしたくない?結婚したいですね。
したいんですか?だいぶ。
今すぐしたいですし。
現役時代はやっぱりある程度いろんなチームに行ったりですね京都に行ったり磐田に南米行ったりちょっとある程度不安定なことがあるんで今しっかりとですね貯金もたまりましたしもうそろそろ決めてもいいかなという感じですよね。
だから最近あの結婚では360何万年間かかるとか式場はかかるとかそういった外からの情報をしっかり仕入れてます。
(2人)なるほど。
はい。
若い頃は収入が不安定だったから結婚は考えられなかったという武田さん。
一方又吉さんは独身のうちにまだやりたいことがあるとのこと。
では街の皆さんはどうでしょうか?もう結婚した人の話聞いてもういろいろ拘束されちゃって…結婚しちゃったらそれで終わりなんで。
結婚して将来的に子供作ったりするって考えるともうちょっとこう貯金したりとか。
今現状だとなかなか難しいなってところですね。
仕事をもうちょっとしてから結婚したいなあ。
ん〜今すぐ…もうちょっと時間は欲しいかなっていう。
独身の時に自分の時間として使えてる時間の100%としたらその100%ではなくなるというか。
ちょっとさみしい意見かもしれないんですけれども思います。
同感です!理想の相手がいない。
はい。
年をとると理想はどんどん高くなってきますしね。
まあこの中でね私が注目したいのは独身の方が楽しいからとか結婚したら自分の時間がなくなるという理由ですね。
ほう。
これは後者は又吉さんが今はまだ結婚しない理由というのに結構近いですね。
仕事ができなくなるというのはね。
なるほど。
この2つの理由には共通点あるんですよ。
ああ何でしょう?これは……ということですよ。
これね経済学でいう「プロジェクション・バイアス」なんですね。
プロジェクション。
はい。
あの「プロジェクション」って投影するという意味なんですよ。
「バイアス」は心の偏りとか癖のようなことですね。
例えばお腹いっぱいのときに晩御飯の食材を買いに行くとします。
すると「夜は少なめでいいな」と考え買い物を控えます。
逆にお腹が空いているときに買い物をすると「夜はたっぷり食べよう!」と多めに食材を買い込みます。
でも実際に夜になってみると昼間にお腹が減っていたかいっぱいだったかは関係ありません。
買い物をした時の状況を過度に投影してしまい正しく未来を予想できず食事が足りなくなったり残ったりする。
これがプロジェクション・バイアスです。
でね面白い研究あるんですよ。
アメリカで。
はい。
暑い時には。
なるほどね。
別にその日が暑いからそのオープンカー一年中乗るかどうかはねえ関係ないじゃないですか。
はい。
そんなに大きな買い物をするのにその日の天気が影響してしまう。
うん。
分かります。
でもこれあの今から夏が始まるのにその日が涼しかったら長袖買ってまうみたいな…。
そうですよ。
そうそう。
半袖買うべきやのに。
だからこれは…ありますよね。
先の事をなかなか考えなくて今を生きてる人なんで。
アハハハッ!それ先生俺見て言ってない?
(笑い声)先生俺見ながら言うけど俺の事じゃないですからね。
はい。
まあですから独身の方が楽しいというのもこのプロジェクション・バイアスのせいでそのまま思っていると。
「結婚するより独身のままの方が幸せだ!」と考えているあなた!今の独身生活が楽しいからといって将来の独身生活が楽しいとは限りません。
うん…。
(母)そうね。
私たちも今の生活がずっと続くってことじゃないのかもね。
(娘)私もお兄ちゃんもいつかは結婚して出て行っちゃうしね。
(父)でも父さんは我が家の平穏で幸せな日々だけはず〜っと変わらないと思うぞ。
(UFOの墜落音)
(息子)プロジェクション・バイアスだったな。
武田さんはどんな女性と結婚したいんですか?やっぱりあの…もうホントにすてきな魅力ある日本を超えた世界で活躍するような方と結婚したいですね!すごいですね。
武田さんねえ中学生みたいなことをまだ…。
(笑い声)いやいや…。
思うのはね先生自由ですね。
自由ですもんね。
確かにね芸能界にいらっしゃるじゃないですか。
出会いはありますけどね。
そうするとだんだんこう求めるものが高くなるということなんですかね。
そうですね。
いや僕もその番組とかでお会いすることはありますけどそれがどう…武田さんみたいにそうやって出会いにならないですよ。
顔は合わせますよ。
いろんな方とお仕事しますから。
そこからどうやってその友達になっていくんですか?それはもう自分で戦術を考えて分析していくしかないんじゃ…。
サッカーっぽく言わないでください!「みんなで食事行きませんか?」という言い方なら別に独身ですし悪くないですもんね。
なるほど。
そのひと言が言えるか言えないかですね。
なるほど。
又吉さんそういう事全然しない?いや。
やった事ないですね。
又吉さんどっちかというとサイドバックでずっと上がんない方でずっとゴール守ってるタイプ。
たまにはオーバーラップした方がいいですよ。
なるほど。
ほとんどないでしょ?ないですね。
自分から行くことが。
攻め込んで行った方がいいんですね。
リスクを冒して失敗があるから見てる人は楽しいわけですから。
失敗しないと成功はないんで。
(2人)なるほど。
恋愛の達人みたいな言い方ですけど結婚されてないんですもんね。
一緒ですね。
まあこうやってね出会いが多い業界にいるそういうお二人だからこそ結婚を遅らせているかもしれないですよ。
どういうことですか?あの経済学ではね…
(2人)へぇ〜!なんかねぇ出会いが多い方が結婚の確率は上がりそうですけどね。
ではねなぜ出会いの機会が多くなるほど結婚が難しくなるのか?その理由を知るための実験をしましょうよ。
実験ですか?はい。
これ楽しみだねぇ!先生なんですか?これは。
これからお二人の前に10種類のカレーを順番に出していきます。
(2人)はい。
一口ずつ味見して下さい。
ほう!はい。
お二人にはその中から自分にとってのベストのカレーを見つけていただくという実験なんです。
ああなるほど。
簡単ですねこれね。
簡単でしょ。
ただし注意点は2つあります。
これはあくまで結婚相手を探す想定の実験なんですね。
はい。
今後は死ぬまでここで選んだカレーしか食べられないという想定で選んでもらいたい。
ええ!?死ぬまで。
一生同じカレーですよ。
これ。
そうですよね。
それはちょっと慎重にいきますね。
そうですよ。
もうひとつは全部食べてから決めることはできないんです。
ええ!?1つずつ食べてベストだと思ったカレーを食べた直後にそのお皿の前にこの札を置いてください。
分かりました!なるほど。
だからこう遡ってあれがよかったというのも駄目ですよ!
(2人)なるほど。
3つ目食べたらそれが一番だと思ったら3つ目で置くと。
そういうことです。
分かりました。
それでは実験を始めましょう!ちなみにお二人にはカレーの種類は教えません。
ウフッ。
いただきます。
はあいい香りだねこれ。
ハハハハッ!う〜ん!ああうまい!うまいですか?うまいけどねうん。
まあまあ一発目だねこれね。
そう。
かぁ〜!うまい。
ああおいしいですね。
おいしいですか。
でももっといいのあるかもしんないしね。
これね。
そうなんすよね。
これ一発であげてもいいんですよね。
いいですよ。
それでは決断の時間です。
ではあなたは一生このカレーだけを食べ続けることを誓いますか?じゃあこのカレーは…。
えっもういなくなっちゃうんですか?もうこれは。
結婚しちゃうわけですね。
彼女は結婚しちゃったわけですね。
あらあら武田さん。
パスしたばかりでもう後悔ですか?皆さ〜んお分かりでしょう。
実はこの実験意思決定がきちんとできるかどうかを調べる実験なんです。
独身のお二人は自分にとってベストなカレーをちゃんと決めることができるのでしょうか?おっ!これはまた違った色ですねこれね。
そうですね。
二皿目はグリーンカレー。
うん。
これは…。
うわっ!これはね。
ああ辛い。
結構わがままな女性ですね。
(笑い声)これはちょっと。
ではお二人の答えは?誓いませんか。
3つ目です。
また変わった色の…。
次に出てきたのは山形県の名産さくらんぼを使用したカレー。
わはっ!ピンク!これなんだ?これ。
ちょっと怖くなってきちゃったよ。
フフッ…。
ん?優しい。

 

 

 

 


性格で言ったらちょっと何を考えてるか分からないような。
ハハハハッ!ちょっと静かな方ですね。
これね。
ああ。
静かな。
おとなしめの。
おとなしめの女性ですねこれ。
確かにちょっと変わってますよね。
変わってる。
ミステリアスなさくらんぼのカレー。
意外とタイプなんじゃないですか?よっ!うわっ!これはねパンにつけたらおいしそう!お次はおなじみのビーフカレー。
大定番の一品です!じゅるり。
僕も色好き!色好きなカレーですね。
ねえ。
これ俺も好きだなあ。
これはくるんじゃないか。
外見はタイプ。
はい。
うん。
ほうほうほうほう。
う〜ん。
どうですか?おいしいですか。
結構…きてますよね?性格合ってますねこのカレーは。
お〜!ということは…?あれ?2人ともかなり気に入ってる様子だったのになあ。
ああ…。
まあ10点満点でいったら僕は10点を狙ってるんで。
うん。
9点8点じゃ駄目なんです。
そうなんですか。
はい。
100%の子を待ってます。
あっそうですか。
はい。
僕はもうちょっとなんかあるんじゃないかなって。
もっとピッタリくるのが。
なるほど。
はい。
分かりました。
まだまだいいのがあると期待して気に入っていた4皿目をパスした2人。
続いて出てきたのは…。
あっ!な納豆カレー!?うん。
ちょっと癖ありますね。
「あれ?」っていう感じの。
自己主張が強いというか。
こだわりがちょっと強いというか。
そうですか。
誓いません。
誓いません。
2人は5皿目もパス。
でもなんかそろそろいいのが出てきたらもう決めたいなという気持ちはあります。
なるほど。
6皿目はマリンブルーカレー。
流氷のように浮かんでいるのはチキンだそうです。
ハハッ!うわっ!これちょっと。
変な色が。
変わってますねこれ。
どうでしょう?これ…。
これカレーですよ。
カレーですか?はい。
正直もう外見でちょっとね。
ちょっとね。
アハハハッ!デザートみたいな色してますからね。
うん。
いやおいしいんですけどね。
おいしいんだけどもね。
駄目ですか?2人は6皿目をパス!続く7皿目もパス!そして8皿目は…。
あなたは一生このカレーだけを食べ続けることを誓いますか?又吉さん。
武田さん。
そうですか。
はい。
8皿も駄目でしたか。
4番にしとけばよかった。
(笑い声)俺も。
ワッハハハッ!もう今更何を言ってるんですか?ほら!いつの間にかもう9皿目。
とってもおいしそうなカレーですよ。
うん。
カレーというよりなんかこうスープだね。
うん。
あれ?これ9番ですか?9番ですよ。
これか次で決めなきゃ。
もうそのカレーを一生食べ続けなきゃいけないんですよ。
そうですよね。
一生ですもんね。
一生ですよ。
僕はウソつけないんでね。
やっぱり。
もうそっちに動かしてるんですか?9番。
番号は好きですけどね。
ああ。
そうか。
聞いてなかった。
おお!そうか。
さあもうあとがない!しっかり考えて決めてくださいよ!誓いません?はい。
武田さん。
はい。
番号は好きなんだけど最後に期待しよう!最後!頼む!最後10枚目のお皿です。
お二人ともこれに決めるということですよ。
又吉さん武田さんとうとう2人とも決めきれずに10皿目まできてしまいました〜。
もうこれが運命のカレーです。
はい。
はい。
このカレーを一生食べ続けるということでええ。
この10皿目のカレーをどうぞ一生食べ続けてください。
さあきたぞ〜!え〜!?色なんかもうおかしいですやん。
はい。
運命のカレーですよ。
運命のカレー。
普通でいいねんけどなあ。
運命のカレー。
いただきます。
どうですか?運命のカレー。
駄目だなぁ。
(笑い声)うん…。
ああ…。
じゃあ運命のカレー10番目ということでそこにじゃお二人ともハートマークを置いてください。
(2人)えっ!そうか。
これ決まっちゃうんですね。
ここじゃ駄目…。
いやいや駄目ですよ!もうこのカレーは売れ先が決まってます。
もう結婚しちゃったんですね。
はいはい。
駄目です。
そうだよ。
そしたらここに行くしかないもんなあ。
そこしかもう駄目ですね。
これでもよかった。
駄目なんです。
これかこれがよかった。
俺もこれがいい!4番。
いいですよね。
それはルールから外れます。
9番の方がよかったです。
そしたら。
こうなるんですねじゃあ。
2人とも10番。
結局2人ともズルズルと意思決定を先延ばしにした結果あまり好みではないカレーを選択する事になってしまいました。
あ〜はっは〜っ。
そうかあ。
このどこでどれを選ぶかっていう。
はい。
どれがよかったんですか?お二人とも。
(2人)4番です。
4番はビーフカレーですね。
そうなんです。
ビーフのうまみスパイスの香りが調和した欧風カレーということで。
それでよかった。
僕たちの人生を物語ってます。
先生これだから。
二十歳ぐらいですてきな人がいたんだけど30超えて40超えて。
どうして最後まで行ったんですか?やっぱりまだもっと自分に合うのがあるんじゃないかというふうに思いましたよね。
まあ10種類あるからまだあるかもしれないと思われたんですね。
はい。
でもねもしこれが最初から3種類しかないというふうに言われてたらどうだったですか?例えばこの123というのがどういう順番で出てくるか分からない。
もうおいしいと思ったらそれで決めるという方が安全かもしれないですね。
うん。
これやっぱり……次があるかもしれないというふうに…ああ。
ということですね。
だから…そうすると…で経済学でねそういうのをこう言うんですよ。
なんて言うんですか?「留保水準」。
留保水準?普通の言葉で言えばオーケーライン。
オーケーライン。
はい。
10個あってもっと例えば20個あったらもっとこうもっといいものがあるかもしれないって思うでしょうね。
だからこう出会いが多いということが分かってると意思決定が難しくなってオーケーラインが高くなって結婚が遅れてしまうということなんですね。
なるほどね。
なるほど。
難しいなあ。
でもねこういう時の正しい意思決定のしかたというのはもう既に経済学で研究されてるんですよ。
それは大事ですね。
意思決定というのはね。
はい。
決定力がないんですよ僕は。
プライベートでは。
サッカーではあったんですけど。
どうやってやるんですか?決定力教えて下さい先生。
はいこれなんです。
えっなんですか?「3.7人目までは見送る!」。
3.7人目までは見送る。
どういうことだ?これ。
別名「秘書問題」と呼ばれている研究があります。
その意思決定の方法が明らかになりました。
例えば秘書を1人雇いたいと考えている雇用主がいます。
候補者は全部で10人ですがどんな人かはよく分かっていません。
1人ずつ面接を行っていき毎回面接のあとにその人を採用するかどうかを即座に決定します。
1人目で決定した場合その人が候補者の中で最も優秀な人である確率は10%。
次に1人目は必ず見送りそれ以降1人目よりもいい人が現れた時点で採用する。
この方法で採用した人が最も優秀である確率は28%。
というように順番に計算していくと最適な人に出会える確率を最も高くするには何人を見送ればいいかが分かるのです。
それでベストになるのはここなんですよ。
計算すると。
ここで3.7人はパスしていくと。
だからまあ10人だったら3.7人というのは3人ですから……という戦術が一番いいということなんですね。
なるほどね。
だから100人出会う可能性があるんだったら37人目までは自動的にパスする。
37人目までは自動的にパスするわけですね!はい。
まあその37人の中で最高の人を超える人が現れた途端に決めるということなんですけど。
それが一番いい戦術だと。
でも実際先生自分が何人の人と出会えるか分からないですもんね。
そうですよね。
うん。
今まで何人の女性とつきあってきたんですか?おっ!少ないですよ。
これはちょっと大丈夫かい?えっ!気になるよそれ。
まあ3人ぐらいじゃないですか。
ああそうですか。
3人4人ぐらいですかね。
そうするとねえ又吉さんの年齢から考えると大体もう全体の3割。
今頃ね生涯でつきあう可能性がある人の3割ぐらいは大体つきあってきたと。
はい。
いう形になりません?そうか。
年齢的に考えて。
そうするともうそこで最高の人が又吉さんの留保水準だと。
う〜ん。
その人を超える人が現れた途端にえ〜結婚した方がいいと。
だから又吉さんは次に出会うすてきな人を手放さないようにするという事が大事なんですよ。
分かりました。
確かにこの辺のね3人である程度基準を作っちゃえばね。
はい。
だったらそしたらこれだもんね。
そうですね。
それでいくともう自動的に一番あとから振り返っても一番よかったものを選べたじゃないですか?でも好きな言葉が「Don’tlookback」なんです僕。
アハハハッ!人生過去を振り返らない…。
でも考え方の1つとしてはね。
そういうことですよ。
なるほどね。
(娘)経済学で考えると又吉は次にいい人に出会ったら結婚した方がいいってことね。
(父)来年電撃結婚なんてあるかもしれないなぁ。
(母)でもむしろ結婚してからの方が問題なのよねぇ。
どんな家庭を持ちたいのか?そのイメージを持つことが結婚への近道かもしれません。
あっこんにちは又吉です。
(杉山)ああこんにちは。
よろしくお願いします。
秘密結社ですか?はい。
秘密結社主夫の友?はい。
はっ!「秘密結社主夫の友」とは専業主夫兼業主夫が集まってできたグループ。
主体的に家事や育児を行う夫を「主夫」と定義し全国に主夫という価値観を広める活動を行っています。
杉山さん自身も放送作家の仕事と家事・育児をこなす兼業主夫。
主に午前中や家族が寝たあとの時間などに集中して仕事をしそれ以外の時間は家の掃除や洗濯毎日の晩御飯の準備などに費やしています。

(杉山)家事の多くって結構力仕事で「男性がやった方がいいんじゃないの?」ということが多いんですけど。
トイレ掃除なんてまさにそうだと思ってて。
これ実はメーカーにもよるんですけどすごい簡単に外れるんですよ。
ああそうなんですか。
ちょっと力要るんですけどこう持ち上げて裏とか。
はぁ〜!こういう所も洗ってあげないと。
はい。
すごい汚れがたまるんです。
杉山さんは初めから主夫になろうと思われてたんですか?いや全くそんなことは考えてなかったです。
頭の中にはまあお母さんとか女性がやるもんだってちょっと思ってるじゃないですか。
そうですね。
はい。
杉山さんが主夫になったきっかけは現在ファッションデザイナーとして活躍する妻の亜矢子さんとの結婚でした。
当時21歳でまだ実家から専門学校に通っていた亜矢子さん。
結婚生活が始まると料理が得意だった杉山さんに家事が回ってくるようになりました。
(杉山)自分と価値観が違くてすごいこうなんでやってくんないの?なんでこういうふうに考えるんだろうと思ってた事は「あっこの人にとってはこれが普通なんだな」と思ったら違うということを認められるようになった。
そしたら今の生活。
だから家事・育児を僕が中心でやって嫁さんが普通に働いてるっていう状況を受け入れられてあっ!これがうちの形なんだなっていう。
はい。
なるほど。
このスタイルの方がいいんじゃないかと思えたってこと…。
うん。
そうですね。
実際それでうまく回りますよね。
その方が。
お互い得意なことやってるし。
そうですね。
うん。
「家事や育児は妻がやるもの」という自分の中にある固定観念に気が付いた杉山さん。
以来夫である自分が主体的に家事を行うようになりました。
又吉さんなんか料理とかされますか?僕全然しないですね。
なんか自分で作ってじゃ「おいしい!」って言ってもらったりしたりっていう経験って。
ないですね。
ああ!それは1回経験した方が。
うれしいもんですよ。
へぇ〜!喜んでもらえると。
うん。
又吉さん何か作ってみます?あっ僕がですか?はい。
あの食べて「おいしい!」って言われるのを味わうっていう。
はい。
何を作りましょう?僕なんもできないですよ。
又吉さん料理ができる男の人ってすてきですよ!ちょっとずつ入れて。
こうのばしますよ。
ああ!そうやってやっていくんですね。
はい。
ちょっと入れて。
ちょっとだけ入れるんですね。
1枚巻けるぐらい。
えっ!?これぐらいですか?もうちょっと入れていいです…はい。
あっ混ぜないですそれ。
えっ!?ただのばすだけ。
固まってます?これ。
大体大丈夫だと思います。
こうやって作ってたんや。
あっちょっと焦げた。
大丈夫大丈夫です。
全然。
あっ!フフフン。
くっつけていい。
そうそう。
センターにいかなかった。
大丈夫です大丈夫です。
ハハハッ。
メチャクチャうまそうじゃないですか?おいしそうですね。
はい。
ほう!こうやってやるんや。
生まれて初めて作った卵焼き。
うん!ほこほこでおいしそう!
(亜矢子)ただいま〜。
お帰り。
あっこんばんは。
はじめまして。
はじめまして。
又吉です。
夜7時妻の亜矢子さんが帰ってきました。
こちらは次女の珠生ちゃん。
早速みんなで夕食をいただきます。
おいしそうですね。
はい。
食べてください。
いただきます!取り皿は適当に使ってください。
ああおいしいです!うん。
どうですか?おいしいです!おいしいですか?これ又吉さんが作りました。
そうなんですね!おいしいです!ウフフフッ。
おいしいです。
すごいきれいですね。
初めて作りました。
へぇ〜!すごい。
途中からですよ。
でも。
そこを強調しますね。
あら〜又吉さんてれちゃって。
家族においしいと言ってもらえる喜び。
ん〜いいなあ!今のこのスタイルというかまあちょっとまだ世の中的には浸透してないやり方かもしれないじゃないですか。
ご自身ではどういうふうに思われてますか?ホントに心から感謝してますね。
ホントそれに尽きます。
好きなことも夢もかなえさせていただいて。
子供も。
はい。
もうけさせていただいて。
はい。
ホントに幸せです。
それうれしいですね。
(杉山)うん。
やりがいありますよね。
やりがいありますよね。
うん。
杉山さんと同じように家事・育児を行う男性が集まった主夫の友。
そのメンバーもさまざまな経験の中で結婚の形を模索してきました。
例えばなんですけど。
はい。
え〜と年上の彼女がいてそっちの彼女の方がバリバリ働きたくって実際就職したらその彼女の方がお給料は自分より年収倍ぐらいよくって。
はい。
でじゃあ結婚しましょう。
子供を作りましょう。
子供ができましたといった時に「私働きたいからあなた子育てして家事やってくれる?」って言われたらどうしますか?そうですねえ…。
あの…受け入れる可能性もありますよね。
その幸福度の問題やと思ってるんですよね。
それで僕がやりたいことをムチャクチャ我慢して。
でももう経済的に女性の方が稼いでるから今までのいや男が働くんだっていうのは間違った考え方やから女性に働いてもらって僕は家事をやろうというのでは従来のことの逆になってるだけやから。
(一同)うん。
それは違うんで。
僕がでもこの人のやってる仕事は立派でこの人の夢を実現させていく事を応援したいとか。
それは自分の幸福につながるってことやったらやりますし。
でも…そのそれを支えるためだけの人間でもないから。
自分のやりたいこともあるからそこはお互いで力を合わせて。
実現もしていくし。
…の範囲で最大を目指そうという話し合いになるんだとは思うんですけどね。
そこで話し合いですよね。
そうそう。
コミュニケーション。
共働きの時代「主夫」という選択があっていいのは頭では理解できます。
それなのに…私は第1次ベビーブーム世代の親のジュニアの世代なんですけれども。
戦後の高度成長期の時代にやっぱりその方々が活躍して日本をよくしてきたっていう自負もあるので。
はい。
自分たちが一生懸命働いて奥さんは家にいてそして日本をよくしてきたっていういいイメージがまだ根強くあるんだと思いますね。
そのロールモデルを見て育っているってなるともうそれしか知らない。
女の人も逆に女の人からすれば働いたとしても家のこととか子供をやるのはメインでやるのは自分だって思い込んでる人も結構女性でもいるので。
たくさんいる。
たくさんいるので。
はい。
まあ未婚化や非婚化が進む原因の1つというのはやっぱり日本では夫が働いて妻が家事・育児を担当するという…それがこう家族の何か1つの基本的な形なんやというふうにそういう刷り込みがなんかあるのかもしれないですね。
経済学でもねその人が持つ理想の家族像まあ価値観ですね。
家族に対する価値観というのはその人自身が育った家庭環境の影響を強く受けるっていうふうに考えられてるんですよ。
これを「選好の内生性」と言うんですけど。
例えば母親が働いていた家庭で生まれ育った人ほど結婚したときに女性が働くことに抵抗がなくなると言われています。
バブル以降に起きた問題というのはね従来の専業主婦家庭の成功体験の中で育った若者が社会構造が変わっているにもかかわらず以前と同じ父親・母親の役割を求めてしまうと。
あるいは求められてしまうということなんですよね。
固定観念強いですからね。
はい。
男が一家を支えるだけの高い所得を稼がなければならないという価値観を持っていて非正規で大黒柱になれないという人あるいは十分な所得がない男性というのは結婚できないというふうになっちゃいますよね。
あるいは病気を抱えてるとか親の介護をしている人というのもその一家を支えるという固定観念から外れてしまいますからこう結婚がなかなかできないという形になってしまう。
だからバブルの時は「おごるのが当然だ!」という考えで今は「割り勘が当然だ!」という時代の流れがあって時代とともに進化こう変化していかないと昔の概念だと結婚できないと。
そういうことですね。
何か子供の頃にそういう上をそうやって見てるからあれが大人やと思ってるからそうなれないと大人になれないという錯覚があるんですよ。
うんうん。
俺子供の頃見てた大人のその働き方とか生活が僕らが大人になったときの大人の形ではないんですよね。
そうですね。
だからこそ又吉さんが取材した秘密結社の人たちみたいに時代に合った価値観価値基準というのを広めていく働きかけというのが大切だということなんですね。
ストライカーってやっぱり決断力大事ですよね。
僕はねすごい数々のゴールをね決断して決めてましたよゴールを。
でもさっきの実験だとなかなか決断しなかったじゃないですか。
サッカーでは決断力あるけどプライベートは決断力ないんですよ。
(笑い声)でも行かないとね。
行った方がいいですよ。
ああ。
女性と知り合ったらすぐ自分の戦術で。
女性と知り合ったらポンといくんですけどなかなかその攻守の切り替えついていけなくて。
(笑い声)なるほどね。
今はピッチに立つ前に終わってる感じですね。
うまくいってない?うまくいかないですね。
なかなかこれは。
又吉さんに何かアドバイスありますか?又吉さんは積極的に自分からアプローチしてほしいなと。
サイドを駆け上がる。
サイドバックだったらサイドを駆け上がるようにチャンスは1回しかないんでそのチャンスをうまくセンタリング上げてゴールに結び付けてほしいなと。
分かりました。
大丈夫ですか?頑張ります!なんだったら僕呼んでもらえれば。
あっやめときます。
(笑い声)又吉さん今日は何を学びましたか?またよし学習帳。

(子どもたち)一休さ〜ん。
(一休)あん?2016/11/30(水) 22:00〜22:45
NHKEテレ1大阪
オイコノミア「シングル続ける?続けない?結婚の経済学」[解][字]

35歳までには結婚したい、と言いながら今年36歳になった独身・又吉直樹。結婚できない?それともしないの?元サッカー選手の武田修宏さんと考える独身解消の経済学。

詳細情報
番組内容
仕事などで異性に出会う機会は多いのに、今ひとつ結婚に結びつかないという又吉直樹と元サッカー日本代表の武田信宏さん。なんと経済学では「出会いが多いほど結婚が遅れる可能性が高い」という研究が報告されている。いったいどういうこと?今回女性ではなく「カレー」を用いて、理想のカレーに出会うための実験に挑戦。順番に提供されるカレーのどれを選べば幸せが待っているのか?経済学で明らかになるベストな決断とは?
出演者
【ゲスト】武田修宏,【出演】又吉直樹,【講師】大阪大学教授…大竹文雄,【声】宮崎吐夢,【語り】朴ろ美