「戦争と平和」前回は…
アンドレイは戦場で重傷を負う
モスクワはついに陥落
捕虜となったピエールの前で同胞たちが次々と処刑されていく
ナターシャとアンドレイは再会するが…
(アンドレイ)愛している。
前よりずっと。
(叫び声)アーッ!
(銃声)
(ピエール)アァ…。
(捕虜)ああ…。
(せき)ハァ…。
(プラトン)平気か?旦那。
旦那なんてどこにいる?
(プラトン)ハァ…。
あんたがいるじゃないか。
怖いものを見た顔だね。
そうなんだ。
君だって見ただろ。
(プラトン)ああでも引きずるな。
悩むのは一時でいい。
人生は長いんだ。
先を心配するな。
あちらさんが決めるんだから。
・
(犬の鳴き声)待ってろ。
(せきこみ)
(プラトン)よ〜し!よしいい子だ。
紹介しよう。
さあ来たぞ。
この子はサシェンカ。
(犬の鳴き声)アァ…。
今日は何か食べたか?ほら。
やるよ。
これを親切と言わずして何と言う。
分けてくれるの?もちろんだ。
当然だろ。
サシェンカにも。
さあ食べな。
それじゃ駄目だ。
もっと味わって食べないと。
こうして…塩をかけてゆっくり少しずつ味わって食べるんだ。
これが最後になるかもしれないんだから。
(プラトン)お前にもやるよ。
サシェンカ。
お座りしてごらん。
さあお座り。
よ〜し!よ〜し!いい子だな。
サシェンカ。
アァ…。
うまいか?ああとてもおいしい。
ありがとう。
プラトン・カラターエフだ。
ピエール・ベズーホフ。
(ナポレオン)諸君。
物資が不足する中冬が近づけば我々には不利だ。
司令官たちに余からの感謝を伝えよ。
そして準備するようにと。
(側近)何の準備ですか?退却だ。
(軍靴の音)
(プラトン)両親は健在か?いやもういない。
ああ気の毒に。
うちはどっちも元気だ。
きょうだいはいるのか?いや。
じゃあ俺があんたの兄弟になってやるよ。
兵隊に取られたのが俺でよかった。
おかげで兄弟は家族のもとに残れた。
あんたは徴兵されたのか?それとも志願したのかね。
ただ戦争を見に行っただけ。
昔はナポレオンを崇拝していてあんなふうになりたかったけど彼の野心のせいで多くの命が奪われ街が破壊されたのを見て考えが変わった。
彼がいては世界のためにならないと。
ボロジノのあと…自分がナポレオンを殺そうと思った。
それが僕の運命だって。
なのにこのざまだ。
無理だよ。
人を殺すなんて。
旦那には…。
俺も10年陸軍にいるけど人を殺したことも殺したいと思ったこともない。
このサシェンカを見なよ。
旦那は優しい人だってすぐ気付いたろ。
犬や猫は人より賢いから。
(扉を開ける音)
(フランス衛兵)よ〜し!全員立て!整列だ!どうしたんだ?モスクワを出るぞ。
整列!僕たちを解放したほうが楽だろう。
そしたらまた敵に回るだろうが。
だからお前らも連れて行く。
足手まといだが。
あいつらもまた自由じゃないんだ。
グズグズするな!出発!
(フランス衛兵)列を乱すなよ!この人はもう歩くのは無理です。
どうか荷馬車に乗せてあげてください。
(フランス将校)歩けないなら死ね。
落伍者は撃ち殺すぞ!立ち止まるな!歩け!頑張れ。
(プラトン)ひでえな…。
モスクワよ。
なぜこんな姿に…。
見ろ。
かわいそうにな。
埋葬もされず…。
(フランス将校)止まれ〜!止まれ!捕虜は道を空けろ!グズグズするな!道を空けろ!我がフランス軍を先に通す。
壁のほうへ寄れ!よし。
ランバル…。
ランバル大尉!僕だよ!僕を覚えてるだろ?
(捕虜)あれを見ろ!盗っ人めが。
何でも盗んでいきやがる。
ホーッ!ホゥ!おいムッシュー!何人か残してけ!
(娼婦)ハハハッ。
アッ!アァ…。
(フランス衛兵)よし!整列!
(フランス衛兵)捕虜ども!よく聞け!整列しろ!早く。
整列しろ!グズグズするな!整列しろ。
早く。
出発!
(太鼓の音)
(エレーヌの手紙)「一体どうしたの?なぜ手紙の返事をくれないの?私に幸せになってほしいでしょ?それにそんな大したお願いじゃないわ。
すぐ済むことよ」。
(エレーヌ)ウゥ…。
「あなたがひと言私とは一度も結ばれていないって証言してくれれば私は再婚できる。
あなたは寛大な心の持ち主ですもの。
私のお願いを聞いてくれるわよね?敬意を込めて。
エレーヌより」。
ウウン…。
「追伸。
実はこの件とても急いでるの」。
(医師)焦りは禁物。
飲むのは1日2滴だけ。
あとは自然に任せて待つ。
ご安心あれ。
他に何か方法はないわけ?困るのよ。
このままじゃ結婚できない!辛抱なさることです。
落ち着いて待っていれば全てうまくいく。
ウン…あしたまた参ります。
それではまた。
他の患者が待っておりますので。
焦らずに。
いいですね?
(笑い声)・
(女)まあ!それ本当?・
(男)ご覧になりましたか?・
(女)ふしだらな!・
(男)おい!・
(女)困った人ね。
(ビリービン)ジュリアンはそういうやつ…。
ビリービン。
(女)エレーヌ様だわ!
(女)よくもサロンに顔を出せたものね。
・
(ボリス)これから数週間が山場だと思います。
(女)手紙を書くわ。
しょっちゅうは出せないけど。
でも分かるでしょ?ボリス。
失礼します。
来るのが遅れてごめんなさい。
(アンナ)どうかお帰りください。
まさかいらっしゃるなんて。
さあ。
どうかお帰りを。
ハッ!
(叫び声)ハハハッ…。
ハァ…。
ハァ…。
ハハハッ…。
ハハッ…。
ウッ…。
ウゥ…。
ウゥ…。
アァ…。
ハァ…。
ハハッ…。
ここはボロジノだ。
あんたもここに?ああいた。
君は?
(せきこみ)幸せそうだなあ。
(犬の鳴き声)
(プラトン)こっちのほうが暖か…。
(せきこみ)あんたは先に行け。
いや待つよ。
いいから行け。
(せきこみ)
(フランス衛兵)おいどうした?休むにはまだ早いぞ。
夜までは!もう歩けねえ…。
(銃声)足を動かせ。
お前もああなりたいか?行け!
(犬の鳴き声)
(アンドレイ)君はひどい思いをしていただろう。
僕の看病に明け暮れ共に苦しんでいたら…。
(ナターシャ)そんなことない。
あなたと一緒に苦しめて最高に幸せだった。
いなくなる必要なんてなかったのに。
愛してるわ。
愛してる。
私にはもう誰もいない。
あなたをずっと覚えてる。
こんな姿でも?ええ。
ええ。
そんなあなたも。
あのときのあなたも。
(嗚咽)
(フランス兵)日が落ちてきたな。
(フランス兵)今夜はここで野営か?
(フランス兵)ああここはいいな。
(フランス兵)ここなら風も当たらない。
(ドーロホフ)今行くか?
(デニーソフ)いや待とう。
今夜は野営させて夜明けに襲おう。
(ドーロホフ)分かった。
俺はこのやり方好きだ。
楽しくてしかたない。
ああ。
誰が来た?
(デニーソフ)どういうつもりだ?居場所が敵にバレるだろう!
(ペーチャ)すみません。
気が付かずに。
ああ手紙を持ってきたんです。
ぬれてしまいましたが…。
よこせ。
断る。
デニーソフ大佐覚えてます?ペーチャ・ロストフ!お前か!ああ。
もちろん!ハハッ…。
元気か?はい。
本物の兵隊になったのか。
ハハハハッ…。
俺たちは俺たちのやり方でやると伝えろ。
大佐お願いがあります。
ああ何だ?僕も加えてください。
上官の許可はもらってきました。
子供にはきつい仕事だ。
きつくてもやります。
分かった。
面倒を見てやろう。
ハァ…。
いいか。
「死んで栄光を」なんて考えるのはやめろ。
英雄ぶるのも。
観察して待つ。
そして敵の最も弱い箇所をつくのが俺たちの戦法だ。
目的はロシアからやつらを永遠に追い出すことだ。
ペーチャがいるから無理はするなよ。
生きて母親の元へ返さないと。
俺を何だと思ってんだ?俺にだって母親はいる。
(ドーロホフ)敵の兵力はどのぐらいかちょっと行って探ってくる。
行ってこい。
死にたいならな。
(ペーチャ)僕も行きます!
(デニーソフ)駄目だ!お前は。
(ドーロホフ)かまわん。
ついてこい。
はい。
おい!戻ってこい!バカ野郎!
(ドーロホフ)いいか。
バレるから不用意にしゃべるなよ。
(フランス兵)あっちにつないどけ。
(フランス斥候)誰だ?こんばんは。
第6連隊の槍騎兵だ。
(ドーロホフ)フーン…。
総勢何人だ?
(フランス斥候)この隊は120名。
(ドーロホフ)捕虜は何人いる?
(フランス斥候)40人かな。
やっかいだよ。
だったら殺しちまえばいいのに。
ハハッ…。
アァ…。
(ドーロホフ)よし。
じゃあな。
行くよ。
俺たちの野営地は遠い。
おやすみ。
幸運を祈る。
気をつけて。
おやすみムッシュー!ヘッ…。
まったくお前。
黙ってろって言ったのに。
追いかけてくるかな?いや。
よくやった。
いい度胸だ。
俺が一人前にしてやる。
ありがとうドーロホフ。
一緒に連れてきてくれて。
ありがとう。
はやるなよ。
俺から離れずについてこい。
はい大佐。
アッ…。
シャー!ヤーッ!
(銃声)
(雄たけび)
(銃声)ウワッ!ウワーッ!皆殺しにしてやれ!1人も逃がすな!
(銃声)ひるむな!戦え!アァ!アァ!アーッ!エイ!
(銃声)
(デニーソフ)ペーチャ!ウワッ!ペーチャ!アァ!エイ…。
ペーチャ。
ペーチャ!
(泣き声)アーッ!
(叫び声)アーッ!ウーウゥ…!
(ドーロホフ)お前ら!武器を捨てろ!
(ドーロホフ)ひざまずけ!ひざまずけ。
ひざまずけ!ひざまずけって。
待て。
待って!ウッ…。
降伏しなきゃ殺すだけだ。
かわいそうに。
捕虜になって…。
おい大丈夫か。
ハァ…。
ドーロホフ。
ドーロホフドーロホフ。
ドーロホフ。
ドーロホフ!ピエールか!?ドーロホフ!おい!誰か来てくれ!
(あえぎ声)ああドーロホフ。
ハァ…。
ハァ…ハァ…。
助かった。
ハァ…ハァ…助かった。
ありがとう。
(嗚咽)・
(伯爵夫人)イヤー!・
(泣き声)
(泣き声)私のペーチャが…。
(泣き声)どうして?
(フランス兵)ハァ…ハァ…。
優雅にソリか。
(ノック)
(クトゥーゾフ将軍)ん〜。
(扉の開閉音)
(側近)ナポレオンがロシアから去りました。
我々の勝利だ。
全て終わった。
ロシアは救われた。
感謝します。
(ロストフ伯爵)ホントにすまなかった。
シーッ…。
泣かないで。
(嗚咽)みんなに苦労ばかり…。
いいえそんなことないわ。
目をつむって。
ん?ママも休まなきゃ。
いいの。
代わるわよ。
私にいてほしいって。
ウン…。
ん〜。
平気よ。
大丈夫。
(すすり泣き)
(司祭による聖歌)
(合唱)ハァハァ…。
ハァ…。
(合唱)
(嗚咽)おい。
誰かいるか?アッアァ…。
・
(執事)御用ですか?僕は生きてたのか。
はい旦那様。
どれぐらい眠ってた?・何日もです。
・お医者様が「寝かせておきなさい」と。
・ドーロホフ大尉がお見舞いに。
それにデニーソフ大佐も。
腹が減った。
服を頼む。
何か着る物はあるか?・もちろんございますとも。
ハハッ…アァ…。
ハァ…。
・
(赤ん坊の泣き声)
(ノック)
(マリア)心からお悔やみ申し上げます。
どうも。
さぞ気を落とされた事でしょう。
私にできることがあれば…。
ああ。
(ニコライ)公爵令嬢。
(足音)
(扉を開ける音)マリア!ウン…。
ウッ…。
ハァ…。
今はモスクワにいるの?ええマドモワゼル・ブリエンヌとニコーレンカと。
あの大きくて不気味な屋敷にたった3人だけ。
(伯爵夫人)お運びくださって本当にご親切に。
いえ…。
昔は大勢友人がいたのですけれど最近はほとんど誰も訪ねてこなくなって…。
失礼。
ニコライ様にお礼を申し上げたかったのに…。
危ないところを救ってくださった恩人ですから。
私からあの子に伝えておきます。
アァ…もしよろしければうちの屋敷にいらっしゃいませんか?部屋は余っていますしモスクワの屋敷や領地をどう改善すればいいか助言も頂きたいし。
(嗚咽)
(マリア)厚かましいお願いですけれど…。
アァ…。
(ニコライ)母さんにはプライドはないの?プライドなんて何になるの?マリアは私たちの友達でしょ。
寛大な心で助けようとしてくれてるのに。
パパだってずっとみんなを助けてきたじゃない!
(ニコライ)お前は人に甘えることを何とも思わなくても僕にとって自立は大事なことなんだ!そう。
もっと違う角度から物事を見てちょうだい。
とにかくマリア様の申し出はお受けするからあしたお礼に行きなさい!それが礼儀というものよ!
(ソーニャ)私のせいなの?君のせいって。
あなたがマリア様に「愛してるから結婚してください」ってそう言わないのは。
違う。
うちが貧乏だから言えないんだ!そりゃ君に悪いって気持ちもあるけど…。
ハァ…ならそれはもういいの。
あなたと結婚できないことは分かってたしマリア様には幸せになる権利があるわ。
君って人は…どうしてそんなに自分を犠牲にできるんだ?ああ…きっと慣れてるからよ。
・
(伯爵夫人)ソーニャ?
(ソーニャ)今行きます。
(足音)
(足音)
(ニコライ)「お元気ですか?」と母が。
ありがとう。
元気です。
こんな状況の割には。
お母様は?何とかやっています。
会いに来てくださってとても喜んでいました。
あなたは?お元気ですか?このとおりです。
軍隊は辞めざるを得ませんでしたので。
ご家族のためにご自分を犠牲に。
とても尊いことだわ。
悲しいけれど…。
褒められるようなことじゃない。
私が無分別だったせいだし当たり前のことです。
母も泣かせ僕にはあなたに親切にして頂く価値などない。
寄り添う事も許して下さらない?ヴォロネジでは…あんなに近く感じたあなたを今は遠くに感じる。
なぜなの?わけが分からない。
理由なら山ほどあります。
私の家は全てを失い戦争が終わり僕は無職。
靴下のほころびをかがっている母はそんなことしたこともなかったから恥ずかしくて友達にも会いに行けず。
人生これからだった妹もあんな事に。
力になりたいの。
幸い私にはお金ならあるし…。
でもあなたに助けて頂いたりしたら世の人々は僕のことを財産狙いだと。
私は人のウワサなんて気にしない!もう…気が変わったならしかたない。
でも今でもあなたがヴォロネジのときと同じ気持ちなら私の気持ちはずっと変わっていません。
私はずっと…あれからずっとあなたを待ち続けているのに…。
ウッ…。
マリア。
ああマリア…。
(マリア)ハァウゥ…。
(侍従)ベズーホフ様。
マリアおめでとう。
婚約したと聞いてお祝いを言いに来たよ。
ああ…。
ありがとう。
ニコライはいいやつだ。
しかも君を伴侶に得るとは本当に運がいい。
やめて恥ずかしいわ。
本当にあなたが無事でいてくれてよかった。
ずっと悲しいことばかりだったから…。
ああアンドレイのことも…。
アァ…。
本当につらいよ。
ボロジノのあとアンドレイがどうなったかは知らなかった。
君はアンドレイが亡くなる前に会えたの?ええ。
兄はあなたのことをよく話してた。
懐かしそうだったわよね。
最期はロストフ家の皆さんが?ウン…。
すごい。
なんて偶然だ。
ウフッ…。
あの方も最期をみとったの?あれが誰か分からない?ナターシャ?私そんなに変わった?いや。
ちっとも。
君がいるなんて思わなかったからその…気付かなかったんだ。
会えてうれしいわピエール。
ああ。
ああホントに…。
僕もだ。
じゃあエレーヌが死んだことは?いや。
エレーヌの「会いたい」って手紙は僕の手元には届かなくてね。
僕たちはうまくいってなかったけどあんなふうに誰にもみとられずに死ぬなんてかわいそうだった。
あなたは独身に戻ったわけね。
ウフッ…。
ああそういうことになるね。
プラトンは農民出身の兵隊だったけどすごい人で人生をいかに生きるべきかよく分かってる人だった。
思い悩まず素直にいいことがあれば喜び悪いことは笑顔で耐えて。
それに犬好きでね。
すごくかわいがってた。
犬みたいに愛され方愛し方をよく知ってればそれで十分だって言ってた。
そのとおりだよ。
僕も彼みたいに生きようと思う。
おかしいかな?いいえ。
いいえ。
ちっともおかしくない。
その人のことをもっともっと聞かせて。
いやもう帰る。
こんな時間だしでも…また近いうちに来てもいい?ええもちろんいつでも大歓迎よ。
ハァ…ピエールは本当にいい人。
でも今は何だか…うまく言えないけどまるでお風呂から出てきたみたいにサッパリしてる。
外側だけじゃなく内側もね。
会った瞬間に誠実だって分かる人よ。
フン…。
ハァ…。
ハァ…。
ハァ…。
ハァ…昨日は眠れなかった。
どうしよう?彼女は何か言ってた?望みはあるかな?ふさわしくないのは分かってるけど彼女を愛してきた。
マリア。
どうすればいいか教えてくれ。
自分でナターシャに聞いてみたらどう?今呼んでくる。
(せきばらい)ハァ…。
(足音)アァ…。
愛するナターシャ。
人生を無駄にしてきた僕だけど君の答えを聞きたい。
駄目ならもう2度と君の前には現れないから。
君は…僕のことを愛せる?ええ。
ええ愛せる。
ハァ…愛してるわ。
好きよピエール。
(笑い声)お帰り。
さあ赤ちゃんにキスしてあげて。
ありがとう。
いい子ね。
フフフフッ。
(ニコーレンカ)うまそう!ああニコーレンカ。
大きくなったわね!お父さんより背が高くなりそう。
それは嫌だな。
父と同じ背丈になりたいんだ。
え〜?そうなの?ああぐっすり寝てる。
ええ。
ぐっすり。
(ニコライ)ホホー!ああ!たくさん食べてね。
フフフッ。
ありがとう。
ピエールはどこ?
(ニコーレンカ)ほら来たよ!ピエール!議論したいからこれを読んでくれ。
読んでおく。
おお!「名前の日」にキスしてくれる?心の声苦しみは不幸な事だとされている。
でももし捕虜になる前の自分のままでいたほうがよかったかと問われれば…喜んでもう一度捕虜になると答えよう。
みんな座って。
食べよう。
この幸せに感謝しながら。
心の声人生が軌道から外れるともう何もかも終わりだという気持ちになる。
でもそれは何かすばらしい事への始まりでもある。
ウゥ…。
よく眠ってる。
ええ。
心の声人生が続くかぎり幸せはある。
行く手には多くの幸せが待っている。
2016/11/13(日) 23:00〜23:45
NHK総合1・神戸
戦争と平和(8)[終][二][字]
若者たちの愛と葛藤を描く大型歴史ドラマ。感動の最終回。捕虜となったピエールは体力も限界に。アンドレイを亡くし悲嘆にくれるナターシャ。2人の人生は?
詳細情報
番組内容
フランス軍の捕虜となり打ちひしがれていたピエールだったが、捕虜仲間プラトンとの出会いが心境に変化をもたらす。ナポレオンは冬が迫るモスクワからの退却を決め、フランス軍は捕虜たちを連れて移動を開始する。厳しい寒さの中、ピエールの体力は限界に近づく。一方、アンドレイを亡くしたナターシャは悲しみに沈んでいた。やがてロシアは終戦を迎える。
出演者
【出演】ジェームズ・ノートン…間宮祥太朗,ポール・ダノ…加瀬康之,リリー・ジェームズ…坂本真綾,ジャック・ロウデン…小松史法,アシュリング・ロフタス…園崎未恵,ジェシー・バックレイ…渋谷はるかほか
原作・脚本
【原作】レフ・トルストイ,【脚本】アンドリュー・デイビス
監督・演出
【演出】トム・ハーパー
制作
〜イギリス BBCウェールズ制作〜