（はな）
強い思いを持った者が事を成すといわれています。
それがどんな思いでも
（潔）それは三宮にあるエイスいう店です。
（大島）野上君。
君の言うエイスとは彼の店の事だね？はい。
（大島）いや〜実は何度か彼とも会ってるんだよ。
君の推薦もあるなら…小山。
（小山）はい。
１０日間の期間限定の出店の話あれ進めてくれ。
（栄輔）ありがとうございます。
・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」・「たとえば１００万回のうちたった一度ある奇跡」・「下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう」・「さぁ空に架かる虹を今日も信じ」・「歩き続けよう」・「優しすぎる嘘で涙を拭いたら」・「虹はもうそこにある」・「きっと虹はもうここにある」ご挨拶遅れて申し訳ありません。
今後は同業者としてよろしゅうお願い致します。
うわさには聞いてるわ。
アメリカに行ってたらしいやないか。
情報が早いですなぁ。
お前の事を気にしとったんや。
もう大丈夫です。
ご心配頂かなくても。
そうか…。
せやな。
しかし大したもんや。
ゆりも驚くやろなぁ。
ゆりさんお元気ですか？今度うちに遊びに来たらええ。
息子もおるしさくらちゃんもおるし。
さくらちゃんが…？
（潔）おう。
まあいろいろあってうちにおるんや。
（五月）東京？
（さくら）うん行きたいの。
（五月）何で？神戸にいてもしょうがないから。
お金は？それは…。
お金もないのに行ける訳ないやない。
何考えてるの？全くさくらはお嬢さんやなぁ。
（ゆり）さくら。
（ゆり）正太！正太に１個取られたよ。
もう！何ボ〜ッとしてるのよ。
考えてたの。
何を？進路。
進路？どこに行きたいの？東京。
東京の大学？あ…いいと思うよ。
やりたい事あるならどんどんやるべきやし…。
東京に行きたいのはすぐにでもよ。
え…どういう意味？だって学校は？やめたい。
何で？友達もいないし…つまらない。
無駄な時間やと思う。
ほかにいろいろ見つけたいから。
いろいろって何？・
（潔）ただいま。
（正太）お父さん！
（潔）何や？何や？
（正太）大変や！さくらおねえちゃんがな高校やめて東京行く言うねん。
・
（潔）えっ？正太！え…？栄輔君…？はい。
ねえさんお久しぶりです。
久しぶりも何も…。
（栄輔）ほんまに挨拶もせんと…。
どれだけ心配したと思うてるの！？どれだけ捜したと…。
ねえさん…。
もう…！はぁ…元気やったらええわ！栄輔はすごいで。
エイスいう若者に人気のお店をやっとるんや。
（潔）さくらちゃん知ってるか？知ってる。
（ゆり）さくらはほんまにようしてもらったのよ。
たくさん遊んでもらってね…。
（潔）栄輔座ってや。
（栄輔）失礼します。
（潔）ゆりブドウ酒や。
はい。
さくらちゃん東京行きたいんだ？
（さくら）うん。
（潔）学校は？やめたい。
（潔）何でや？無駄や思うから。
（潔）そんな事…。
せっかく行った学校やないか。
途中で放り出してしもうたらこれから何も長続きせぇへんぞ。
（潔）楽しい事ばかりやないかもしれんけどこの先絶対にプラスになるわ。
（栄輔）せやろか？確かに常識的には潔さんの言うとおりやと思うけど固定観念に縛られてばかりやと何も生まれません。
いろんなもんぶち破って新しいもんが出来たり道が開けたりするんやないやろか。
おやすみなさい。
さくら…。
（すみれ）え？さくらが東京へ？
（ゆり）うん。
高校もやめたいって。
（ゆり）一応報告はする。
ますます心配になるかもしれないと思ったけど…でも安心して預けてと言うた以上私もちゃんと見てちゃんと向き合うからさくらと。
（紀夫）どういう事や？すみれ。
明日ゆりさんとこに行こう。
行かへんのか？分かってる。
分かってるけど…。
ええ。
僕が行く。
（ゆり正太）わぁ〜！
（正太）ケーキや！誕生日でもクリスマスでもないのに…。
（紀夫）ハハハハッ。
（ゆり）ありがとうは？ありがとう！
（紀夫）食べてな。
うん！
（ゆり）そしたら正太。
向こうで切ってこよか？さくらの分も取っとこね。
ありがとうほんまに。
（紀夫）よかったよかった。
ただいま。
（ゆり）あっお帰り。
お父さん…。
おうさくら。
元気か？
（さくら）元気よ。
どうしたの？いや…仕事で近くまで来たもんやから。
ふ〜ん。
それで最近はどうや？何が？何がって…。
話があるなら聞くけど。
うん…。
東京に行きたいのか？ちょっと言うただけやわ。
ほんまか？うん。
正直…どうすればいいのか分からないのよ。
自分も急に大人になった訳やないのよね。
いつからかもよう分からないわ。
早くに結婚して子どもを産んで…。
さくらに親にしてもらいながら大人になったような気もするし…。
（明美）うちは早う大人になりたくてしかたなかった。
お母ちゃん楽させたくて早う早うって…。
明美さんは偉いわ。
何言うてるのよ。
うちは貧乏やったからや。
優しいのよね。
（すず）いらっしゃい。
こんばんは。
（すず）フフフ…子育て談議に花咲かせてんの？ええなぁ。
あ…今の状況はとてもいいとは言えません。
いいわよ。
うちの息子なんて…。
えっ？ママに息子がおったの？そうよ。
息子も夫もおった。
ハハハハ…。
知らんかった。
ずっと独りのような気がしてた。
息子さんいくつ？明美ちゃんより少しおにいさんやな。
縁談お願いしたわ。
生きとったら。
戦争で…？そやで。
一人息子やったのになぁ…。
お父ちゃんが死んで２人で暮らしてたいうのに…。
フフッうちのお父ちゃんはなぁ船に乗って外国に行ってたんやで。
へぇ〜。
船の中でコックやっとったんよ。
コック？すみれちゃんコックさんやて。
すごいねぇ。
神戸に停泊して出会うて…結婚する事になって船を降りた。
この近くで一緒にお店やっとったんや。
小さな洋食屋。
戦争が始まる前に病気で亡うなってしまったんやけどな。
はぁ…まさかなぁまさかこの年でこうして自分一人で生きていく事になるなんて…。
フッ…分からんもんよ女の一生なんて。
女の一生…。
さまざまな人生がある。
その事を改めて知るすみれなのでした
2017/01/25(水) 12:45〜13:00
ＮＨＫ総合１・神戸
連続テレビ小説 べっぴんさん（９４）「明日への旅」[解][字][デ][再]
すみれ（芳根京子）の義兄・潔（高良健吾）は、「エイス」の社長となった栄輔（松下優也）と再会。家に連れて帰り、１０年ぶりに栄輔の姿を目にしたゆり（蓮佛美沙子）は…
詳細情報
番組内容
すみれ（芳根京子）の義兄・潔（高良健吾）は、洋服店「エイス」の社長となった栄輔（松下優也）と再会し、家に連れて帰る。１０年ぶりに栄輔の姿を目にしたゆり（蓮佛美沙子）は…。一方、すみれは同僚の明美（谷村美月）とジャズ喫茶「ヨーソロー」を訪れ、子育ての相談をする。「ヨーソロー」のママ・すず（江波杏子）から聞いた意外な身の上話を聞き、すみれは「女の一生」について改めて考え直すのだった。
出演者
【出演】芳根京子，高良健吾，菅野美穂，蓮佛美沙子，谷村美月，永山絢斗，宮田圭子，松下優也，伊武雅刀，井頭愛海，森永悠希，江波杏子，久保田紗友
原作・脚本
【作】渡辺千穂
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